Canadian Neurological Scale クイックリファレンス(項目文なし)
1) 事前準備
- 体位と環境を統一(可能なら同じ病床・同じ補助具条件)。
- 聴力・視力・言語の前提を確認(眼鏡・補聴器・母語)。
- 必要物品(記録シート・タイマー・枕/クッション等)。
2) 運用区分の決定(A1 / A2)
- A1:理解良好で、簡潔な口頭指示に追従できる。
- A2:理解障害・重度の失語・意識低下等で、通常手順を調整する必要がある。
- ※ 区分の基準や採点は原典の公式手順に従う。ここでは判断の考え方のみを記載。
3) 実施の流れ(一般的な考え方)
- 意識・見当識の確認 → 言語(理解/表出) → 顔面・上肢・下肢の運動機能を順に観察。
- 左右差、抗重力保持、随意運動と模倣の差、注意散漫の影響をメモ。
- 失行・注意障害・半側空間無視が疑われる場合は、指示方法をシンプルに統一。
4) よくある落とし穴
- “力が入らない”が疼痛・固定具・関節可動域に起因している。
- 失語と失行の取り違え(反応がない=即ち筋力低下とは限らない)。
- 眠気や薬剤の影響で再現性が低い(投薬・睡眠状況を併記)。
5) 記録・報告のポイント
- 体位・利き手・補助具・疼痛の有無を併記。
- 合計スコアは公式手順に準拠し、前回からの差分(↑/→/↓)を明記。
- 重症度の解釈や閾値の運用は施設ルールに従い、再評価の予定を設定。
本シートは手順の考え方と注意点のみをまとめた自作資料です。公式の評価項目・文言・配布様式は含みません。