徒手的呼吸介助:手掌ポジション早見表(A4)

印刷推奨:A4/余白 12 mm/ヘッダー・フッターなし/背景グラフィック不要 | rehabilikun blog / v1_20251105 / 2025-11-05

徒手的呼吸介助(=用手的呼吸介助法)の実施時に、触診ランドマーク・手掌の向き・圧の方向・同調タイミングを一枚で確認できる早見表です。基本原則は呼気で圧迫/吸気で解放です。

部位別のコツ
部位 ランドマーク 手掌・指の向き 圧の方向 同調 よくあるミス
上胸郭(前側) 胸骨体〜第 2-4 肋骨 手根部を胸骨両側に、指先は外側へ 背側かつわずかに尾側 呼気=圧迫/吸気=解放 吸気時に押してしまう/強圧で疼痛誘発
下胸郭(前側) 第 6-8 肋骨弓 親指は肋骨弓外側、他の指は前外側を覆う 背側+内側(肋骨弓をすぼめるイメージ) 呼気で肋骨弓をすぼめ、吸気で解放 腹部圧迫になってしまう/過度な内側圧
側胸郭 中腋窩線上の第 4-8 肋骨 両手でバスケット状に把持 内側+わずかに尾側 呼気で内側へ圧、吸気で解放 手指が滑って皮膚牽引痛/同調が遅れる
背側(肩甲下) 肩甲骨下角周囲〜第 6-9 肋骨 手掌を広く当てる/もう一方は前胸へ 前方+内側(胸郭を挟み込む) 呼気で前方へ圧、吸気で解放 骨突出部へ点圧/皮下出血の恐れ
横隔膜促通 剣状突起直下〜肋骨弓角 両母指基部を肋骨弓内側へ沿える 背側+頭側(吸気準備時は抵抗を減じる) 呼気で軽い抵抗→吸気開始に合わせ解放 腹腔内圧のかけ過ぎ/不快感の見逃し
TIP 圧の強さは「患者の不快・疼痛・防御反応が出ない範囲」。同調の正確さ>圧の強さを優先します。