【DASC-21とは?ダスク】合計点数と評価用紙【カットオフ値】

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認知・精神機能
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リハビリくん
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この記事の内容
  1. この記事は「DASC-21」をキーワードに内容を構成しています。
  2. 認知症の進行や自立度の変化を、どうすればもっと的確に評価できるのでしょうか?
  3. そんな現場の声に応える形で誕生したのが「DASC-21」です。
  4. 介護や医療の分野で注目されるこの評価スケールは、高齢者の認知機能と生活自立度を多面的に測定できる信頼性の高いツールとして、多くの専門職に支持されています。
  5. 本記事では、「DASC-21」の特徴や活用ポイントを、実践的な視点からわかりやすく解説していきます。
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理学療法士として以下の経験と実績を持つリハビリくんが解説します♪

リハビリくんの実績
  1. rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設
  2. 2025 年 7 月時点:184 記事公開(月間 3 万 PV)
  3. 実務経験(医療機関、介護福祉施設、訪問リハビリ等)
  4. 講師活動(脳卒中、褥瘡等をテーマに複数回講演)
  5. 脳卒中 認定理学療法士
  6. 褥瘡 創傷ケア 認定理学療法士
  7. 3 学会合同呼吸療法認定士
  8. 福祉住環境コーディネーター 2 級
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DASC-21とは?

認知症とは、正常に発達した知能(脳)に何らかの脳の病気が原因となり認知機能が障害され、これによって生活機能がうまく行えなくなるような病的状態になります。

認知症は「脳の疾患」「認知機能障害」「生活機能障害」の 3 者の連結を中核にして、様々な「身体合併症」や様々な「行動・心理症状」、「社会的困難」が加わります。

個々の障害や症状は相互に影響を及ぼし合いながら、認知症の全体像をより複雑なものにしていきます。このようや認知症の全体像を包括的に評価することを認知症の総合アセスメントといいます。

しかし、認知症に気づき認知症であることを診断するためには、まずは「認知機能障害」と「生活機能障害」を評価することが重要と考えられています。

DASC-21は、高齢者の「認知機能障害」と「生活障害」を評価し認知症を検出し、重症度を評価するアセスメントツールになります。適切な内的信頼性と併存的妥当性および弁別的妥当性を有することが証明されております。

評価方法

原則として、研修を受けた専門職が対象の方をよく知る家族や介護者に、対象の方の日常生活の様子を聞きながら、認知機能障害や生活障害に関連する行動の変化を評価します。

対象者が 1 人暮らしのため、家族や介護者に質問することができない場合には、対象者本人に日常生活の様子を聞いたり、様子を観察したりしながら、評価者の主観的な判断で評価します。

質問は 21 項目あり、それぞれにつき 1 点から 4 点の 4 件法で評価します。

1 点〜 2 点と 3 点〜 4 点の間にアンカーポイントを 設定し、1 点〜 2 点が正常域、3 点〜 4 点が障害域であることをおおよその目安にして評価します。

評価項目

導入質問AとBが用意されております。導入質問については合計点には含めず、採点対象からは外します。

A:もの忘れが多いと感じますか
B:1 年前と比べて、もの忘れが増えたと感じますか

下記の 21 項目が採点対象となります。

判定方法とカットオフ値

  • 21 項目の設問を 1 点から 4 点の 4 件法で採点するため、合計点は 21 〜 84 点となります
  • 合計点が 31 点以上の場合を「認知症の可能性あり」と判定します
  • 合計点が 31 点以上で、設問 3:遠隔記憶、設問 5:場所の見当識、設問 9:社会的判断力、設問 16〜21:身体的ADLに関する項目に対する回答が全て 1 点または 2 点の場合は「軽度認知症」の可能性ありと判定します。
  • 合計点が 31 点以上で、設問 3:遠隔記憶、設問 5:場所の見当識、設問 9:社会的判断力、設問 16〜21:身体的ADLに関する項目のうち、いずれの項目が 3 点または 4 点の場合は「中等度認知症」の可能性ありと判定します。
  • 合計点が 31 点以上で、設問 3:遠隔記憶、設問 5:場所の見当識、設問 9:社会的判断力、設問 16〜21:身体的ADLに関する項目に対する回答が全て 3 点または 4 点の場合は「重度認知症」の可能性ありと判定します。

評価用紙

DASC-21 の評価用紙については、一般社団法人 認知症アセスメント普及・開発センターが制作している dasc.jp というウェブサイトより公認 DASC-21 をダウンロードすることができます。

注意点

DASC-21は原則として、粟田主一先生の研修を受けた専門職が、対象の方をよく知る家族や介護者に、対象の方の日常生活の様子を聞きながら、認知機能障害や生活機能障害に関連する行動の変化を評価する尺度(Informant Rating Scale)になります。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます!この記事では「DASC-21」をキーワードに考えを述べさせていただきました。

DASC-21 は、高齢者の認知機能障害と生活機能障害を包括的に評価し、認知症の検出と重症度判定を行う信頼性の高いアセスメントツールです。研修を受けた専門職が家族や介護者から情報を収集し、21 項目を 4 段階で評価します。

合計点 31 点以上で認知症の可能性ありと判定し、特定項目の得点パターンから軽度・中等度・重度の区分も可能です。評価用紙は認知症アセスメント普及・開発センターの公式サイトからダウンロードできます。適切な研修を受けた専門職による実施が原則となっており、認知症の早期発見と適切な支援計画立案に役立つ実用的なツールとして、医療・介護現場での活用が期待されます。

参考文献

  1. 山口智晴,堀口布美子,狩野寛子,上山真美,小山晶子,黒沢一美,戸谷麻衣子,高玉真光,山口晴保.地域包括ケアシステムにおける認知症アセスメント(DASC-21)の認知症初期集中支援チームにおける有用性.認知症ケア研究誌.2,2018,p58-65.

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