介護予防運動指導員®の試験対策|過去問がなくても通る “ 勉強の型 ”
介護予防運動指導員®の修了試験は、いわゆる “ 過去問で点を取りにいく試験 ” というより、講習内容の到達度を確認する位置づけです。実務で迷いやすいのは、過去問が公開されにくい中で「何を優先して復習すればよいか」が見えないことです。
この記事では、講習(全 24 講座・ 33 時間)を軸に、復習の優先順位、当日の考え方、再受験ルールまでを “ 落とさない手順 ” に落とし込みます。まず全体像がまだの方は、親記事(概要)から読むと判断が早いです:介護予防運動指導員®とは| PT が取る意味・要件・試験
PT の勉強・資格の “ 迷い ” を減らすロードマップ
資格を増やす前に、今の職場で伸びるか/環境を変えるかの判断軸を 1 回整理しておくと、学習投資がブレにくいです。
PT キャリアの全体像を 5 分で確認する結論:試験対策は “ 過去問探し ” より、講習の復習設計で決まります
修了試験は、指定事業者が実施し、所定の基準点に達した場合に登録される仕組みです。運用上、試験問題はセンターから指定事業者へ送付され、試験後は試験問題・解答用紙をセンターへ提出し、採点されます。
そのため、対策は「講義で扱った定義・禁忌・判断基準」を “ 自分の言葉で説明できる ” レベルにするのが最短です。この記事の型どおりに復習すれば、過去問がなくても迷いを減らせます。
| 優先 | やること | 狙い | よくある失敗 |
|---|---|---|---|
| 1 | 用語・定義(フレイル、転倒、疼痛、運動強度など)を整理 | 設問の “ 何を聞いているか ” が取れる | 言葉の意味が曖昧で選択肢が絞れない |
| 2 | 中止基準・禁忌・注意(症状/安全管理)をまとめる | 安全管理の判断が安定する | “ どこで止めるか ” の線引きが曖昧 |
| 3 | 運動プログラムの目的と使い分け(筋力・バランス・持久力) | 目的 ↔ 種目がつながる | 種目の暗記だけで、目的が答えられない |
※表は横にスクロールできます。
現場の詰まりどころ: “ 何を復習するか ” が決められない
詰まりやすいのは、講義内容が広くて「全部やろうとして全部浅くなる」ことです。修了試験は講習ベースなので、まずは “ 重要語句 → 判断基準 → 代表的な介入 ” の順で復習の棚を作ると迷いが減ります。
このあと、① 復習の回し方( 7 日で整える) と、② 当日の解き方(迷いを減らす順番) をセットで押さえてください。全体像の確認は親記事が早いです。
復習の回し方: 7 日で “ 通る状態 ” にするミニ計画
目標は「講義の内容を丸暗記」ではなく、「設問の意図(何を問うか)を取って、根拠のある選択ができる状態」です。復習は 1 日 30 〜 45 分でも良いので、毎日 “ 同じ型 ” で回します。
手順は 3 ステップです。①今日の範囲を 1 テーマに絞る → ②重要語句を 10 個だけ書き出す → ③ “ NG 例(やってはいけない) ” と “ 代替案 ” を 1 つずつ言えるようにします。
| 日 | テーマ | やること(最小) | 到達目標 |
|---|---|---|---|
| 1 | 全体像 | 講義の章立てを見て “ 重要そう ” に丸をつける | 範囲の地図ができる |
| 2 | フレイル・老年学 | 定義/リスク/介入の方向性を 1 枚にまとめる | 言葉のズレがなくなる |
| 3 | 転倒・安全管理 | 中止基準(症状)と “ その場の対応 ” を整理 | 迷いが減る |
| 4 | 運動強度・運動処方 | 強度の考え方と調整(上げ方/下げ方)を言語化 | 選択肢を根拠で絞れる |
| 5 | 併存症・疼痛 | “ やってはいけない ” を 10 個に絞る | 引っかけに強くなる |
| 6 | 総復習 | 1 〜 5 日のメモを見直し、弱点だけ埋める | ムラが減る |
| 7 | 本番準備 | 当日の持ち物・時間・解き方の型を決める | 当日迷わない |
※表は横にスクロールできます。
当日の解き方: “ 迷いを減らす順番 ” を固定する
当日つまずく人は、知識不足というより “ 読み方 ” が崩れています。設問は、①定義を聞いているのか、②判断基準を聞いているのか、③対応(次に何をするか)を聞いているのか、まず分類します。
分類できたら、答えは 2 手で絞れます。① “ 明確に NG ” の選択肢を先に捨てる → ②残った中で “ 目的と整合するもの ” を選ぶ。迷ったら、運動指導の原則(安全 → 再現性 → 継続性)の順で考えるとブレにくいです。
| 見る場所 | まず確認 | 判断の軸 | メモ(自分用) |
|---|---|---|---|
| 設問文 | 何を問う?(定義/基準/対応) | 分類できれば 8 割進む | 「これは基準」など一言 |
| 対象 | 高齢者の状況(症状/環境) | “ 安全側 ” の選択肢が優先される | 症状があれば注意 |
| 選択肢 | 明確な NG を除外 | 禁忌・中止・不適切の検出 | NG に線 |
※表は横にスクロールできます。
再受験ルール: “ 1 年以内 ” が目安(知っておくと安心)
修了試験で所定の基準点に達しない場合でも、講習履修後に初めて受験した日から 1 年以内に限り、同一指定事業者が実施する修了試験を受験できる旨が定められています。万一のときに焦らないために、受講先の案内で再試験の扱いも確認しておくと安心です。
また、講習の履修認定は “ 概ね 8 割以上 ” が基準で、未履修が出た場合でも一定条件下で 1 年以内に補完できる規定があります。忙しい時期は、まず出席・視聴の管理を優先してください。
よくある失敗: “ PT の得意領域 ” で逆に落ちるパターン
失敗は 3 つに集約できます。①運動種目の暗記に寄って、定義・目的が抜ける。② “ できる運動 ” を選んで、安全管理の線引きが曖昧。③講義範囲を全部同じ熱量でやって、弱点が残る。どれも “ 復習の型 ” を固定すれば回避できます。
対策は、毎回「重要語句 10 個 → NG 例 1 つ → 代替案 1 つ」を必ず書くことです。これだけで “ 設問の意図 ” が取れるようになり、選択肢が絞りやすくなります。
よくある質問(FAQ)
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過去問はどこかで手に入りますか?
公開過去問を前提にした制度設計ではありません。運用上、試験問題はセンターから指定事業者へ送付され、試験後は試験問題・解答用紙をセンターへ提出し、採点されます。対策は “ 講義内容の復習 ” を軸にするのが再現性が高いです。
合格率はどのくらいですか?
「合格率 ○ %」の統計が分かりやすく公表されている形ではないことが多いです。実務上は “ 講習内容の到達度確認 ” と捉え、用語の定義と判断基準(中止・禁忌)を優先して復習すると迷いが減ります。
修了試験で落ちたらどうなりますか?
所定の基準点に達しない場合でも、講習履修後に初めて受験した日から 1 年以内に限り、同一指定事業者が実施する修了試験を受験できる旨が定められています。再試験の具体的な日程や費用は、受講した指定事業者の案内を確認してください。
勉強時間はどれくらい必要ですか?
まずは毎日 30 〜 45 分で十分です。大事なのは時間より “ 回し方 ” で、①重要語句 10 個、② NG 例 1 つ、③代替案 1 つを毎回必ず作ると、知識が設問対応に変わります。
PT なら有利ですか?
運動処方の土台は強みですが、それだけで安心はできません。介護予防は “ 運用(安全管理・継続・記録) ” が問われやすいので、定義と判断基準を言語化しておくほど安定します。
次の一手(親記事に戻って “ 全体像 → 申込 ” までつなぐ)
運用を整える → 共有の型を作る → 環境の詰まりも点検
介護予防は “ 人と仕組み ” で回り方が変わります。チェックシートで現状を棚卸ししてから動くと、改善が速いです。
無料チェックシートを受け取る(マイナビ)参考文献
- 地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所. 介護予防運動指導員®養成事業について. https://www.tmghig.jp/research/shidoin/cat1/yobo1-3/index.html(参照 2026-02-24)
- 地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター. 介護予防運動指導員養成講習実施要領( PDF ). https://www.tmghig.jp/research/files/a9527a608a2f5f70206b3e1b8a6f40c3.pdf(参照 2026-02-24)
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

