呼吸療法認定士 2026|勉強ルートは「 8 週」で固定すると迷いが減る
呼吸療法認定士の勉強で詰まる理由は、知識量より「どこから手を付けるかが曖昧」なことです。先に血液ガス → 酸素療法 → 人工呼吸 → NPPV → 離脱の順番を固定すると、直前期の手戻りが減ります。
第 31 回( 2026 年)の試験は 100 問・マークシートで、試験問題は非公表、過去問題集はありません。そのため、勉強は「教材を増やす」より、テキスト範囲を固定して、説明できる形( 3 行解説)で回す方が伸びます。
回遊(同ジャンル):全体像(親)→ 申請チェック → 勉強ルート(ここ)→ 練習問題、の順が安定です。
結論| 8 週は「説明できる 3 行」を積み上げると伸びる
過去問がない試験は、暗記より説明の再現性で点が安定します。おすすめは、各テーマを①何を問う → ②根拠 → ③現場の言い換えの 3 行で固定し、毎週 10 本だけ増やす運用です。
8 週で全範囲を “完璧” にするより、頻出の型(血液ガス・酸素・人工呼吸・ NPPV ・離脱)を落とさない状態を作る方が合格に近づきます。
まず押さえる|試験の前提( 100 問・過去問なし)
実施要領では、試験は 100 問・マークシート方式で、範囲は認定講習会の講義・テキスト内容を含む呼吸療法業務全般とされています。また、試験問題は非公表で、過去の問題集はありません。
| 先に決めること | 理由 | 詰まりやすい点 | 回避 |
|---|---|---|---|
| 参照先 | 範囲が散ると復習できない | 教材を増やしすぎる | 講習会テキスト+自分のメモに固定 |
| アウトプット | 説明できる形が最短 | 通読で終わる | 3 行解説(①〜③)で残す |
| 練習の単位 | 溜めると復習が飛ぶ | まとめ解きして採点しない | 10 問ずつ+ミスだけ記録 |
勉強ルート| 8 週ロードマップ(試験日の 8 週前から)
試験日は年により「 11 月下旬〜 12 月上旬の日曜」といった形で案内されます。ここでは、試験日の 8 週前から逆算して回せるロードマップにします。
| 週 | テーマ | ゴール | アウトプット | 詰まりどころ |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 血液ガス(酸塩基・低酸素の枠) | ABG を「分類→原因→当日対応」で言える | 3 行解説 × 10(呼吸性/代謝性/低酸素の分類) | pH から入らず迷子 |
| 2 | 酸素療法(デバイス・目標・注意) | 酸素を「目標→デバイス→評価」で選べる | 3 行解説 × 10( NC /マスク/ベンチュリー等) | “高濃度固定” に寄る |
| 3 | 人工呼吸の基本(モード・アラーム) | VC / PC の違いとアラーム対応が言える | 3 行解説 × 10(圧上昇、 VT 低下など) | 結論だけで理由がない |
| 4 | 肺保護( ARDS )と PEEP の考え方 | VT と PEEP を「酸素化×循環」で説明できる | 3 行解説 × 10(低容量換気、 PEEP と血圧) | 換気と循環を切り離す |
| 5 | 離脱( SBT ・抜管後) | 離脱の判断を「評価→試行→再悪化」で言える | ケース 3 本( SBT 、抜管後の痰、努力呼吸) | “抜ける/抜けない” だけ |
| 6 | NPPV / HFNC(適応・除外・運用) | 適応と「まず除外」を言語化できる | ケース 3 本( COPD 増悪、リーク、同期不良) | 禁忌を曖昧にする |
| 7 | 気道管理(吸引・加湿・分泌物)+感染予防 | 分泌物問題を「目的→手段→評価」で言える | 3 行解説 × 10(吸引、加湿、 VAP 予防) | 手技だけで目的が薄い |
| 8 | 統合(ミス潰し+疑似試験) | 頻出を落とさない状態 | ミスノート 1 枚+練習問題を 30 問 | 直前に教材を増やす |
1 日 20 分の回し方(最小)
忙しい週でも回るように、毎日の単位を固定します。ポイントは「読む」より書いて残すことです。
| 時間 | やること | 成果物 | コツ |
|---|---|---|---|
| 5 分 | 1 テーマを読む | 要点 1 つ | 結論だけ拾う |
| 10 分 | 3 行解説を書く | 3 行解説 1 本 | 長文にしない |
| 5 分 | 1 問だけ解く(またはケース 1 つ) | ミスの有無 | ミスだけ残す |
ミスノート( 3 行解説)テンプレ
ミスは “知識” より “説明の穴” で起きます。以下の型で短く固定すると、復習が回ります。
| 行 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| ①何を問う | テーマの目的 | 「呼吸性アシドーシス=換気不足」 |
| ②根拠 | 判断の根拠 1 つ | 「 PaCO2 上昇で pH 低下」 |
| ③言い換え | 現場の初動に翻訳 | 「換気量・回路・痰を先に確認」 |
時間がない人向け| 4 週圧縮ルート
時間がない場合は、範囲を削るのではなくアウトプットの数を減らすのがコツです。
| 週 | やること | アウトプット | 落とさない軸 |
|---|---|---|---|
| 1 | ABG +低酸素の枠+酸素療法 | 3 行解説 × 15 | 分類→原因→当日対応 |
| 2 | 人工呼吸( VC / PC /アラーム) | 3 行解説 × 15 | 圧上昇・ VT 低下の初動 |
| 3 | 肺保護+ PEEP +循環影響 | 3 行解説 × 15 | 酸素化と血圧をセットで追う |
| 4 | NPPV +離脱( SBT )+分泌物 | ケース 6 本+ミスノート 1 枚 | 適応/除外/運用 |
現場の詰まりどころ(先に潰す)
伸びない原因は、知識不足より学習運用のブレです。よくある失敗を先に潰すと進みます。
| 失敗 | 起きること | 回避 | 記録ポイント |
|---|---|---|---|
| 教材を増やしすぎる | 通読で終わる | 参照先を 2 つまでに固定 | “見る場所” を 1 行でメモ |
| まとめ解き | 採点が遅れて復習が飛ぶ | 10 問ずつに分ける | ミスだけ残す |
| 症例で結論だけ | 応用で崩れる | 評価→優先順位→打ち手の順で 1 行ずつ | 3 行解説に統一 |
| 直前に新教材 | 不安が増えて混乱する | ミスノート 1 枚だけ潰す | 弱点 2 テーマに限定 |
よくある質問(FAQ)
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Q1. 過去問がないなら、何をすればいいですか?
A. まずは講習会テキストの範囲を軸にして、各テーマを 3 行解説(①何を問う ②根拠 ③言い換え)に固定します。説明ができると、未知の問題でも崩れにくくなります。
Q2. どこが一番点につながりますか?
A. 血液ガス、酸素療法、人工呼吸(モードとアラーム)、 NPPV 、離脱( SBT )の順です。ここを “判断の順番” で説明できると安定します。
Q3. 毎日時間が取れません。
A. 1 日 20 分で OK です。 3 行解説を 1 本だけ作ると、週 7 本になります。週末に 10 問だけ解いてミスを足すと回ります。
Q4. 直前は何をしますか?
A. 新しい教材を増やさず、ミスノート 1 枚と弱点 2 テーマだけを潰します。練習問題を 10 問ずつ解いて “説明できない” ところだけ直します。
Q5. 練習問題はいつ使うのがいい?
A. 週 2〜 3 から「 10 問ずつ」で使うのがおすすめです。ミスを 3 行解説にして残すと、復習が回ります。
次の一手(行動)
- 全体像へ戻る:3 学会合同呼吸療法認定士 2026(受講資格と手順)
- 申請を先に固める:申請チェックリスト( JPG 画像・点数・証明)
- 解いて固める:練習問題(まず 30 問)
教育体制・人員・記録文化など “環境要因” を一度見える化すると、次の打ち手が決めやすくなります。
チェック後に「続ける/変える」の選択肢も整理したい方は、PT キャリアナビで進め方を確認しておくと迷いが減ります。
PT キャリアナビ(進め方を確認)
参考文献
- 公益財団法人 医療機器センター. 第 31 回 3 学会合同呼吸療法認定士 認定講習会・認定試験(申請・日程)(閲覧日:2026-03-02)
- 公益財団法人 医療機器センター. 第 31 回( 2026 年)実施要領【講習会受講用】( PDF )(閲覧日:2026-03-02)
- 公益財団法人 医療機器センター. 新規申請および認定更新に必要な点数取得基準(閲覧日:2026-03-02)
- Acute Respiratory Distress Syndrome Network. Ventilation with lower tidal volumes as compared with traditional tidal volumes for acute lung injury and the acute respiratory distress syndrome. N Engl J Med. 2000;342(18):1301-1308. doi: 10.1056/NEJM200005043421801
- O’Driscoll BR, Howard LS, Earis J, et al. BTS guideline for oxygen use in adults in healthcare and emergency settings. Thorax. 2017;72(Suppl 1):ii1-ii90. doi: 10.1136/thoraxjnl-2016-209729
- Girard TD, Alhazzani W, Kress JP, et al. An Official ATS/ACCP Clinical Practice Guideline: Liberation from Mechanical Ventilation in Critically Ill Adults. Am J Respir Crit Care Med. 2017;195(1):120-133. doi: 10.1164/rccm.201610-2075ST
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下


