ベースアップ評価料の対象職種は「職種名だけ」で決まらないことがあります
ベースアップ評価料では、「自分は対象なのか?」「非常勤やパートはどうなる?」と疑問を持つケースが少なくありません。実際には、単純に職種名だけで決まるわけではなく、施設運用や雇用形態によって扱いが異なることがあります。
特に 2026 年は、院内配分・賃上げ反映・対象範囲の説明が施設ごとに異なることもあり、「対象外と言われた」「説明が分かりにくい」と感じる人も増えています。本記事では、対象になりやすい職種と、判断が迷いやすいケースを整理します。
まず結論|職種だけでなく「施設運用」で変わることがあります
ベースアップ評価料は、「この職種なら必ず対象」という単純な制度ではありません。実際には、施設の賃上げ配分方針や雇用契約、院内運用によって扱いが変わるケースがあります。
そのため、「同じ PT でも施設によって説明が違う」「非常勤は扱いが違う」などが起こりやすくなっています。まずは、“対象になりやすい職種” と “個別確認が必要なケース” を分けて整理することが重要です。
対象になりやすい職種
実際には施設ごとの差がありますが、医療現場で直接業務に関わる職種は、対象として扱われるケースが多くなっています。
ただし、「必ず対象」「必ず同額支給」という意味ではなく、最終的には施設運用や配分ルールの確認が必要です。
| 職種 | 扱いの傾向 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| PT・OT・ST | 対象になりやすい | 院内配分ルール確認 |
| 看護職 | 対象になりやすい | 手当区分確認 |
| 医療事務 | 対象になるケースあり | 施設方針確認 |
| 薬剤師 | 施設差あり | 対象範囲確認 |
| 臨床検査・放射線 | 対象になるケースあり | 院内説明確認 |
判断が迷いやすいケース
現場で特に質問が多いのは、「非常勤」「パート」「委託」などのケースです。ここは施設運用差が大きく、同じ職種でも扱いが異なることがあります。
そのため、「他院では対象だった」「同じ部署なのに違う」と感じるケースもあります。説明だけで判断せず、雇用形態や院内ルールを確認することが重要です。
| ケース | よくある状況 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 非常勤 | 勤務時間で差が出る | 配分条件確認 |
| パート | 対象外説明を受けることがある | 院内規定確認 |
| 派遣 | 対象外になるケースあり | 雇用契約確認 |
| 委託 | 直接雇用でない場合あり | 契約形態確認 |
| 管理職 | 施設差が大きい | 配分方針確認 |
| リハ助手 | 施設差が大きい | 対象範囲確認 |
「対象外」と言われた時の確認ポイント
「対象外」と説明された場合でも、まずは制度説明・院内配分ルール・雇用形態を整理することが重要です。単純に “職種だから対象外” ではなく、勤務形態や院内方針で判断されているケースもあります。
また、「対象外」と「支給額が少ない」は別の話であることもあります。まずは給与明細・院内通知・説明資料を確認し、必要に応じて総務や管理部門へ確認すると整理しやすくなります。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 雇用形態 | 直接雇用か確認 |
| 勤務条件 | 勤務時間・契約内容確認 |
| 院内通知 | 配分対象の記載確認 |
| 給与明細 | 手当名・反映欄確認 |
| 施設説明 | 対象範囲説明を確認 |
現場の詰まりどころ
実際の現場では、「説明が部署ごとに違う」「誰に確認すればいいか分からない」というケースが少なくありません。特に非常勤・パート・派遣は、同じ職種でも扱い差が出やすくなっています。
また、「対象外と言われた=制度対象外」と思い込んでしまうケースもあります。実際には、院内配分や勤務条件の整理不足が原因になっていることもあるため、雇用形態・院内通知・明細の確認をセットで行うことが重要です。
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返戻・差し戻しで多いミス
制度だけでなく「働きやすさ」を見直す視点も重要です
配分説明が曖昧、情報共有が不十分、確認しづらい環境が続く場合は、制度理解だけでなく職場環境そのものを見直した方が働きやすいこともあります。
PT キャリアガイドを見るよくある質問
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
非常勤でも対象になることはありますか?
あります。勤務時間や施設配分ルールによって扱いが異なるため、雇用条件や院内説明を確認することが重要です。
パートは対象外ですか?
一律に対象外とは限りません。施設運用によって扱い差があるため、勤務条件や配分方針の確認が必要です。
派遣スタッフは対象になりますか?
派遣契約では、直接雇用ではないため対象外になるケースがあります。契約内容の確認が必要です。
リハ助手は対象になりますか?
施設によって扱い差があります。院内通知や対象範囲の説明を確認すると整理しやすくなります。
次の一手
ベースアップ評価料は、「制度」だけでなく「施設運用」「雇用形態」「院内説明」が大きく関わります。対象範囲・届出・区分確認をセットで整理しておくと理解しやすくなります。
参考文献
- 厚生労働省. 令和 8 年度診療報酬改定関連通知・疑義解釈資料. https://www.mhlw.go.jp/
- 地方厚生局. ベースアップ評価料関連資料. https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下


