令和8年度診療報酬改定|リハ職の業務別確認ガイド

制度・実務
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令和8年度診療報酬改定は「担当業務」から確認すると迷いにくい

令和8年度(2026年度)診療報酬改定のリハ関連項目は、すべてを横並びで比較するより、自分が担当している業務から必要な制度論点へ進むほうが実務では整理しやすくなります。PT・OT・STの日常業務では、早期介入、ベッド上中心のリハ、計画書、退院支援、病棟連携、回復期リハなど、確認すべき制度が場面ごとに異なるためです。

このページでは、点数や要件を網羅せず、「いま何の業務で迷っているか」から確認先を選ぶことに役割を絞ります。2026年9月24日時点で、厚生労働省が公表している疑義解釈その12、2026年7月30日訂正後の関係通知まで確認しています。

このページで答えること

PT・OT・STが、担当業務から確認すべき改定論点と、次に読む各論記事を選ぶ方法。

このページで詳しく答えないこと

改定全体の網羅、点数・要件の変更一覧、疑義解釈の更新履歴、各制度の細かな算定判断です。これらはハブ・確定差分・トラッカー・各論記事へ役割分担します。

最終更新:2026年9月24日(疑義解釈その12、2026年7月30日訂正後の関係通知まで確認)

令和8年度診療報酬改定でPT・OT・STが担当業務から確認先を選ぶための業務別ナビゲーション図
令和8年度診療報酬改定で、PT・OT・STが担当業務から確認先を選ぶための全体像です。

まず業務から選ぶ|PT・OT・STの確認先

最初に、「今日は何の制度を勉強するか」ではなく、「いまどの業務で判断に迷っているか」を選びます。業務と制度を1対1で覚える必要はありません。下表から近い場面を選び、必要な各論だけ確認してください。

令和8年度診療報酬改定|PT・OT・STの業務別確認先
担当業務・場面 最初に確認する問い 主な制度論点 次に読む記事
早期からリハを開始する 起算日、休日提供、改定またぎをどう扱うか 早期リハビリテーション加算・休日リハビリテーション提供体制加算 早期リハ総論
ベッド上中心のリハを行う 「離床を伴わないリハ」に該当するのか、通常の疾患別リハとして扱うのか 10%減算、1日2単位上限、対象外・例外、記録 離床を伴わないリハの総論
専従療法士の業務を整理する 専従PT・OT・STが疾患別リハ以外のどの業務まで関与できるか 疾患別リハビリテーション料の施設基準、専従者が従事できる業務 上限・専従要件
リハ計画書を作成・説明する どの様式を使い、誰が説明でき、総合計画評価料をいつ算定するか 計画書様式統合、署名欄廃止、説明職種、初回・2回目以降 書類簡素化・計画書改定
退院時にリハ指導を行う 対象患者か、退院日に何を指導・記録する必要があるか 退院時リハビリテーション指導料 退院時リハ指導料
高次脳機能障害患者の退院支援を行う 誰に情報提供し、どの場面で説明・同意・文書提供を確認するか 高次脳機能障害の退院時情報提供 高次脳機能障害の退院時情報提供
リハ・栄養・口腔を病棟で連携する どの病棟区分か、評価時期・算定期間・配置・実績要件をどう確認するか リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算等 リハ・栄養・口腔連携
摂食嚥下の体制を確認する ST配置と加算区分、前年実績をどう確認するか 摂食嚥下機能回復体制加算 摂食嚥下機能回復体制加算
回復期リハ病棟の運用を確認する FIM研修、重症患者割合、強化体制加算など、どの論点で詰まっているか 回復期リハ病棟の施設基準・疑義解釈 回復期リハ疑義解釈
実績指数を計算・管理する 基準値、計算式、加点、除外対象をどう扱うか 回復期リハビリテーション実績指数 実績指数

2026年9月時点で特に再確認したい4つの論点

改定後は疑義解釈が追加されているため、3月時点の概要だけで院内運用を固定しないことが重要です。2026年9月時点では、特にリハ計画書、離床を伴わないリハ、リハ・栄養・口腔連携、回復期リハを再確認しておくと、実務上のズレを減らしやすくなります。

1.リハ計画書と総合計画評価料

令和8年度改定では、リハビリテーション実施計画書と総合実施計画書の様式が統合され、患者等の署名欄が廃止されました。また、回復期リハビリテーション病棟を除き、医師の指示を受けた看護師、PT、OT、STも計画書を説明できるようになっています。

疑義解釈では、計画書作成月と多職種評価月が異なる場合の算定月や、疾患の再発・急性増悪などで起算日が再設定された場合の初回の扱いも整理されています。制度名だけでなく、誰が説明するのか、どの月に算定するのかまで各論で確認しておくと実装しやすくなります。

2.離床を伴わないリハの例外記録

離床を伴わないリハビリテーションは、単に「ベッド上で実施した」という理由だけで判定する制度ではありません。対象・対象外、20分以上、所定点数の100分の90、1日2単位までという基本要件に加えて、例外となる患者では記録要件の確認が必要です。

疑義解釈その12では、例外に該当する患者について、診療報酬明細書への必要事項の記載は毎月、診療録は状態変化時に随時、変化がなくても少なくとも月1回記載することが示されています。古い院内手順書をそのまま使用している場合は、記録頻度まで含めて見直すことをおすすめします。

3.リハ・栄養・口腔連携の施設基準

リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算等は、病棟区分、評価・計画の時期、リハ提供体制、ADL、褥瘡など複数の基準を組み合わせて確認します。名称だけでなく、「どの病棟で」「いつまでに」「誰が」行うのかを整理しておくことが大切です。

とくに、評価時期や算定期間の扱いを誤ると、各職種が必要なタイミングで動けません。病棟連携で迷う場合は、病棟区分・評価時期・実績要件の3つを先に切り分けてください。

4.回復期リハ病棟の届出・運用

回復期リハ病棟では、病棟入院料そのものだけでなく、FIM研修、重症患者割合、強化体制加算、実績指数など、確認論点が複数あります。疑義解釈を読む前に、いま詰まっているのが施設基準なのか、運用なのか、指数管理なのかを分けておくと読みやすくなります。

特に、回復期リハの各論では、病棟単位で確認する内容と届出単位で確認する内容を混同しないことが重要です。病棟全体の運用と、症例ごとの実績管理を分けて確認してください。

公式要件と院内ルールは分けて整理する

診療報酬改定を院内へ落とし込むときは、厚生労働省が定めた要件と、自施設が安全・確実に運用するために決めたルールを同じものとして扱わないことが重要です。

公式要件と院内運用の区別
区分 確認する内容 例
公式要件 告示・通知・施設基準・疑義解釈で定められた内容 対象患者、算定期間、点数、単位上限、必要な評価・記録、配置基準
院内ルール 公式要件を漏れなく運用するために自施設で決める内容 誰が確認するか、電子カルテのどこへ残すか、確認期限、ダブルチェック方法

たとえば「確認は前日まで」「この欄へ必ず入力」「リーダーが承認する」といった運用は有用でも、それ自体が診療報酬上の全国共通要件とは限りません。院内マニュアルでは、公式要件と自施設ルールを見出しや欄で分けておくと、疑義解釈や訂正通知が出た際にも修正しやすくなります。

このページ・ハブ・確定差分・トラッカーの使い分け

同じ令和8年度改定の記事でも、知りたいことによって入口を変えます。ページの役割を固定すると、似た記事を何本も読む必要がありません。

令和8年度診療報酬改定リハ記事の役割分担
知りたいこと 使うページ
改定全体をどの順番で読めばよいか リハ領域ハブ
自分の担当業務では何を確認するか このページ
改定前後で何が変わったか リハ確定差分
疑義解釈や訂正がいつ追加されたか リハ改定トラッカー
院内の確認手順をどう整えるか リハ実装テンプレ集

通知・疑義解釈が追加されたときの確認順

新しい疑義解釈が公表されても、すべてのリハ関連制度が毎回変更されるわけではありません。更新番号だけを見て全記事を書き換えるのではなく、自施設で扱っている制度に関係する問が追加されたかを確認します。

  1. 厚生労働省の改定ページを確認する:新しい疑義解釈、訂正通知、様式訂正が追加されていないかを見る。
  2. 該当する制度名を確認する:リハ計画書、疾患別リハ、回復期リハなど、自施設に関係する項目だけを抽出する。
  3. 公式要件への影響を確認する:対象・点数・記録・施設基準・届出などに変更があるか確認する。
  4. 必要な場合だけ院内手順を更新する:記録欄、確認担当、マニュアル、レセプト確認など影響する部分だけ修正する。

制度そのものに変更がなく、解釈が追加された場合もあります。「最新版の疑義解釈まで読んだか」と「自施設の運用変更が必要か」は分けて判断してください。

よくある質問

Q1.令和8年度改定を最初から確認したい場合、このページから読めばよいですか?

全体像から確認したい場合はハブが入口です。このページは、すでに日常業務の中で「計画書」「離床を伴わないリハ」「退院支援」など具体的な確認事項がある場合に使います。

Q2.疑義解釈その12が出たため、すべてのリハ関連運用を変更する必要がありますか?

いいえ。疑義解釈は制度ごとに追加されるため、その12まで公表されていても、すべてのリハ関連項目が変更されたわけではありません。自施設が扱う制度に関係する問を確認し、対象・記録・施設基準などへ影響する場合に院内運用を見直します。

Q3.院内で決めたチェック項目は診療報酬上の必須要件ですか?

必ずしもそうではありません。告示・通知・施設基準・疑義解釈で定められた内容と、それを確実に運用するために自施設で追加した確認項目は区別します。院内手順書でも、公式要件と自施設ルールを分けて記載すると更新しやすくなります。

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参考資料

著者情報

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rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。

現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。

保有資格

  • 脳卒中認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター2級

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