リハ・栄養・口腔連携加算2026|A233・A304・A308-3の要件

制度・実務
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リハ・栄養・口腔連携加算2026|A233・A304・A308-3の要点

最終更新:2026年9月12日(令和8年度改定・疑義解釈その12まで確認)

2026年のリハ・栄養・口腔連携加算では、最初に「A233・A304・A308-3のどれに該当するか」「48時間以内に何を行うか」「14日をいつから数えるか」を確認します。A233とA304には加算1・2があり、点数だけでなく、休日と平日のリハ提供単位数比やADL低下割合にも違いがあります。

さらに、疑義解釈ではADL低下割合の除外対象、勤務実績時間、病棟別の届出、転棟後の算定、混在病棟の管理栄養士配置、院内発生褥瘡2.5%未満の確認時期などが整理されています。本記事では、病棟区分→48時間→14日→各割合→配置・兼務→転棟の順で、実務上迷いやすいポイントを確認します。

結論|A233・A304・A308-3はこの順番で確認する

最初に固定するのは、対象病棟・点数・48時間・14日の起算日・3日以内開始割合・休日/平日の提供単位数比・ADL低下割合です。A233・A304・A308-3を同じ感覚で運用すると、分母や基準値の取り違えが起こりやすいため、病棟区分ごとに整理します。

表:A233・A304・A308-3の主要要件
項目 A233 A304 A308-3
名称 リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算 リハビリテーション・栄養・口腔連携加算 リハビリテーション・栄養・口腔連携加算
対象 急性期一般入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料など 地域包括医療病棟 地域包括ケア病棟
点数 加算1:150点
加算2:90点
加算1:110点
加算2:50点
30点
48時間 原則として入棟後48時間以内にADL・栄養状態・口腔状態を評価し、計画を作成する
算定期間 原則として計画作成日から起算して14日を限度。やむを得ず48時間を超えて計画を策定した場合は入棟後3日目を起算日とする
3日以内のリハ開始 疾患別リハ実施患者の8割以上 疾患別リハ実施患者の8割以上 入棟患者の6割以上
休日/平日の提供単位数比 加算1:8割以上
加算2:7割以上
加算1:8割以上
加算2:7割以上
7割以上
ADL低下割合 加算1:3%未満
加算2:5%未満
加算1:3%未満
加算2:5%未満
要件なし
院内発生褥瘡 DESIGN-R2020分類d2以上を保有する患者の割合が2.5%未満

A233とA304では、加算1・2で基準値が変わります。一方、A308-3は30点の1区分であり、特に3日以内開始割合の分母が「入棟患者」である点を分けて確認します。

確認フロー図|病棟→48時間→起算日→病棟別基準→配置・転棟の順で見る

リハ・栄養・口腔連携加算2026の確認フロー図。病棟区分、48時間以内の評価と計画、起算日、病棟別基準、配置・転棟確認の流れを示す
図:リハ・栄養・口腔連携加算2026の確認フロー

2026年9月時点の更新|疑義解釈その1・その2・その10を押さえる

2026年9月12日時点では、令和8年度診療報酬改定の疑義解釈はその12まで公表されています。本加算について実務上特に確認したいのは、その1・その2・その10です。

表:リハ・栄養・口腔連携加算で確認したい疑義解釈
資料 主な論点 実務で確認すること
疑義解釈その1 ADL低下割合から除外する終末期患者 死亡退院・終末期のがん患者等について、除外対象の範囲を確認する
疑義解釈その2 勤務実績時間、病棟別届出、転棟、混在病棟 配置・兼務・勤務実績への算入を分け、転棟時は算定と評価引継ぎを分ける
疑義解釈その10 院内発生褥瘡2.5%未満の確認時期 届出月・報告月と調査日を確認する

疑義解釈の番号が増えていても、すべてが本加算へ直接影響するわけではありません。本記事では、本加算の算定・施設基準・院内運用に関係する論点を中心に整理しています。

48時間と14日|何を48時間以内に行い、いつから数えるか

48時間で重要なのは、ADL・栄養状態・口腔状態を評価し、それに基づく計画を作成することです。「入棟後48時間以内にカンファレンスを開催すること」そのものを公式要件として扱わないようにします。

一方、算定期間は原則として計画作成日から起算して14日です。やむを得ない理由で入棟後48時間を超えて計画を策定した場合は、実際の計画作成日にかかわらず入棟後3日目を起算日として確認します。

表:48時間と14日の確認ポイント
確認項目 制度上のポイント 院内で残すと確認しやすい情報
入棟日時 48時間を確認する起点 入棟日時
評価 ADL・栄養状態・口腔状態を確認 評価日時・主な所見
計画作成 原則として入棟後48時間以内 計画作成日
起算日 原則は計画作成日。48時間超の例外時は入棟後3日目 起算日・例外の有無・根拠
14日目 算定上限を確認 14日目の日付

加算1・加算2の違い|休日/平日の単位数比とADLを分ける

A233とA304では、加算1・2で点数、休日/平日の疾患別リハ提供単位数比、ADL低下割合が異なります。点数だけで覚えず、集計する指標までセットで整理することが重要です。

表:A233・A304の加算1と加算2の差分
項目 加算1 加算2
A233 150点 90点
A304 110点 50点
休日/平日の提供単位数比 8割以上 7割以上
ADL低下割合 3%未満 5%未満
院内発生褥瘡 2.5%未満 2.5%未満

ここでいう休日の基準は、単純な「休日にリハを実施した患者の割合」ではありません。休日と平日の1日あたりの疾患別リハビリテーション提供単位数を用いるため、院内集計では患者数と提供単位数を混同しないようにします。

ADL低下割合|除外対象を含めて分母を確認する

A233・A304では、ADL低下割合が加算1で3%未満、加算2で5%未満とされています。ただし、分母へ含める患者と除外する患者を正しく整理しなければ、同じ病棟でも計算結果が変わります。

疑義解釈その1では、「死亡退院及び終末期のがん患者等」のうち、終末期のがん患者以外に該当する患者についても整理されています。実務では、除外対象を院内の独自判断だけで広げず、最新の疑義解釈に示された要件を確認して集計します。

確認ポイント:ADL低下割合は「基準値」だけでなく、分母・除外対象・評価時点を同じ条件で管理してください。

院内発生褥瘡2.5%未満|A308-3も対象です

院内で発生したDESIGN-R2020分類d2以上の褥瘡を保有する入院患者の割合が2.5%未満であることは、A233・A304だけでなくA308-3でも確認する基準です。

疑義解釈その10では、この2.5%未満について、届出後に毎月連続して基準を満たし続けるという扱いではなく、届出月と施設基準等の適合性を報告する月について、所定の調査日で確認する考え方が示されています。

表:褥瘡基準で記録しておきたい項目
確認項目 記録例
対象 院内発生のDESIGN-R2020分類d2以上
基準 保有患者割合2.5%未満
確認時期 届出月・報告月を確認
調査日 疑義解釈その10に基づく調査日を記録
基準を満たさない場合 変更届・再届出の要否を確認

配置・兼務・勤務実績|「兼務できる」と「算入できる」を分ける

人員配置では、専従・専任という言葉だけで判断せず、①どこへ配置するか、②どの業務と兼務できるか、③どの勤務実績時間へ算入できるかを分けて確認します。

特にA233では、専従の理学療法士等や専任の管理栄養士が病棟で従事した時間について、別の加算における勤務実績時間へそのまま算入できるとは限りません。「同じ職員が担当できること」と「勤務実績として重ねて計上できること」は別問題として整理します。

表:人員配置で分けて確認する3項目
項目 確認すること
配置 対象病棟に必要な職種・専従・専任の条件
兼務 病棟区分・加算区分ごとに認められる兼務範囲
勤務実績 他の加算や様式へ実績時間として算入できるか

院内人員表では、「職種」「専従/専任」「兼務先」「勤務実績の算入先」を別欄にすると、解釈の混同を減らせます。

A233のBI研修|加算1・2とも年1回以上を確認する

A233では、BIの測定に関わる職員を対象としたBIの測定に関する研修を年1回以上行うことを確認します。加算2についても、加算1で示されている当該基準を満たす必要があります。

また、令和8年度改定では、FIMの測定に関する内容も研修へ含めることが望ましいとされています。院内研修では、尺度の名称だけでなく、評価時点や介助条件など、評価者間でズレやすい条件も共有しておくと再評価の比較がしやすくなります。

表:A233のBI研修で確認する項目
項目 確認内容
対象 BIの測定に関わる職員
頻度 年1回以上
FIM FIMの測定に関する内容も含むことが望ましい
院内でそろえること 評価時点・介助条件・記録方法

転棟時|A233・A304からA308-3へ移る場合

疑義解釈その2では、A233またはA304の連携加算を算定していた患者が、同一医療機関内のA308-3を算定する地域包括ケア病棟へ転棟した場合の扱いが示されています。

このケースでは、当初の算定開始日から14日以内であっても、転棟後の病棟で連携加算を継続算定することはできません。一方で、ADL・栄養状態・口腔状態の評価と、それに基づく計画は転棟前の内容を引き継ぐことができます。

転棟時の整理:「加算の継続算定は不可」と「評価・計画の引継ぎは可」を分けて記録します。

この取扱いを「院内のどの病棟間の転棟でもすべて同じ」と一般化せず、疑義解釈で示された対象病棟・算定区分を確認してください。

A308-3|地域包括ケア病棟は30点・3日以内6割で整理する

A308-3の地域包括ケア病棟リハビリテーション・栄養・口腔連携加算は30点です。A233・A304の加算1・2をそのまま当てはめず、独立した区分として確認します。

表:A308-3で特に確認したい項目
項目 A308-3
点数 30点
48時間 ADL・栄養状態・口腔状態を評価し、計画を作成
3日以内開始割合 入棟患者の6割以上
休日/平日の提供単位数比 7割以上
ADL低下割合 要件なし
院内発生褥瘡 2.5%未満
算定期間 原則として計画作成日から14日を限度

特に3日以内のリハ開始割合は、A233・A304では「疾患別リハを実施した患者」が基準となるのに対し、A308-3では入棟患者が基準となるため、分母を取り違えないようにします。

Excel・PDF|判定・運用チェックシート

A233・A304・A308-3について、対象区分、点数、48時間、14日の起算日、3日以内開始割合、休日/平日の提供単位数比、ADL低下割合、院内発生褥瘡、配置・兼務、BI研修、転棟時の扱いまで1枚で確認できる「リハ・栄養・口腔連携加算2026 判定・運用チェックシート」を作成しました。

Excel版は院内で入力・編集しながら使いたい場合、PDF版は印刷して手書きで確認したい場合に使えます。いずれも2026年9月12日時点で疑義解釈その12まで確認し、本加算に直接関係するその1・その2・その10を反映しています。

リハ・栄養・口腔連携加算2026|判定・運用チェックシート

A233・A304・A308-3の主要基準と、算定前に確認したい12項目をまとめています。

Excel版を開く・ダウンロードする

PDF版を開く・ダウンロードする

※本シートは院内確認用の補助資料です。正式な算定・届出では、最新の告示・通知・疑義解釈と自施設の届出内容を照合してください。

よくある失敗|制度要件と院内運用を混同しない

この加算では、基準値そのものより、何を分母にするか、いつ評価するか、何を兼務できるか、転棟後に何を引き継げるかで認識差が生じやすくなります。

表:よくある読み違いと確認方法
読み違い 確認方法
48時間以内のカンファレンスが必須と考える 48時間以内の評価・計画と、定期的なカンファレンスを分ける
休日基準を患者数の割合で計算する 休日と平日の1日あたり疾患別リハ提供単位数を確認する
A308-3には褥瘡基準がないと考える A308-3も院内発生褥瘡2.5%未満を確認する
A233のBI研修は加算2だけと考える 加算1・2とも年1回以上のBI研修を確認する
兼務可能なら別加算の勤務実績にも算入できると考える 「兼務」と「勤務実績への算入」を別に確認する
転棟後も14日以内なら継続算定できると考える A233・A304からA308-3への転棟では、算定と評価・計画の引継ぎを分ける
褥瘡2.5%未満を毎月連続で確認する 疑義解釈その10の届出月・報告月・調査日を確認する

よくある質問

Q1. 48時間を超えて計画を作成した場合、14日はいつから数えますか?

A. やむを得ない理由で入棟後48時間を超えて計画を策定した場合は、実際の計画作成日にかかわらず入棟後3日目を起算日として確認します。

Q2. 休日リハの基準は、休日にリハを行った患者の割合ですか?

A. いいえ。休日と平日の1日あたりの疾患別リハビリテーション提供単位数を用いて確認します。患者数の割合と混同しないようにしてください。

Q3. A308-3にも院内発生褥瘡2.5%未満の基準がありますか?

A. あります。A233・A304と同様に、院内で発生したDESIGN-R2020分類d2以上の褥瘡を保有する患者の割合が2.5%未満であることを確認します。

Q4. A233のBI研修は加算2だけ必要ですか?

A. いいえ。BI測定に関わる職員を対象とした年1回以上の研修は、加算1・2とも確認します。FIMの測定に関する内容も含めることが望ましいとされています。

Q5. A233・A304からA308-3へ転棟した場合、14日以内なら継続算定できますか?

A. 疑義解釈で示された同一医療機関内の該当ケースでは、転棟後のA308-3で継続算定することはできません。一方、ADL・栄養状態・口腔状態の評価と計画は引き継ぐことができます。

Q6. Excel版とPDF版はどう使い分ければよいですか?

A. Excel版は院内で入力・編集しながら管理する場合、PDF版は印刷して手書きで確認する場合に向いています。内容は同じ判定・運用基準をもとに作成しています。

次に確認する記事

令和8年度改定全体の位置づけを確認する場合は改定ハブへ、休日リハの要件や体制を詳しく確認する場合は早期・休日リハの記事へ進んでください。


参考文献

  1. 厚生労働省. 令和8年度診療報酬改定について. 2026. 厚生労働省改定ページ
  2. 厚生労働省保険局医療課. 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保医発0305第6号・2026年7月30日訂正後). 医科点数表に関する事項
  3. 厚生労働省保険局医療課. 疑義解釈資料の送付について(その1). 令和8年3月23日. 資料
  4. 厚生労働省保険局医療課. 疑義解釈資料の送付について(その2). 令和8年4月1日. 資料
  5. 厚生労働省保険局医療課. 疑義解釈資料の送付について(その10). 令和8年7月17日. 資料
  6. 厚生労働省保険局医療課. 疑義解釈資料の送付について(その12). 令和8年9月2日. 資料

制度・通知・疑義解釈は訂正・追加されることがあります。実際の届出・算定では、厚生労働省および地方厚生局が公開する最新の告示・通知・疑義解釈と、自施設の届出内容を確認してください。

著者情報

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rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。

現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。

保有資格

  • 脳卒中認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター2級

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