認定理学療法士の更新制度|2026年7月時点の要点
認定理学療法士の更新で最初に確認したいのは、自分の申請年度に適用される更新要件です。2026年7月時点の現行制度では、登録理学療法士を取得していることを基盤として、認定理学療法士は5年ごとに更新します。
現行の更新要件は、原則として要件①の必須活動、要件②の維持・研鑽活動100点、要件③の更新時研修の3つです。ただし、旧制度取得者の初回更新には移行措置があり、取得年月日によって要件①の免除や必要点数の緩和があります。また、2027年4月1日以降の更新申請分からは、認定理学療法士の更新要件が変更される予定です。
最終更新:2026年7月14日(日本理学療法士協会の2026年3月25日更新マニュアル・点数基準・制度見直しページを確認)
更新要件の早見表|現行制度は3本柱
現行制度で更新申請する場合は、3つの更新要件を満たしたうえで、マイページから申請し、申請料を支払います。複数分野を更新する場合は、要件①・100点・更新時研修を分野ごとに満たす必要があり、同じ活動の重複使用には制限があります。
| 区分 | 現行の要件 | 実務上の注意 |
|---|---|---|
| 前提 | 登録理学療法士を取得している | 登録理学療法士の更新は別途必要です |
| 更新周期 | 5年ごと | 認定日と更新年度をマイページで確認します |
| 要件① | 指定された投稿または学会発表のうち1つ | 100点へ重複して使用する活動と分けて確認します |
| 要件② | 維持・研鑽の活動で100点 | 登録理学療法士更新のポイントとは重複使用できません |
| 要件③ | 更新時研修の受講 | 現行は共通研修4コマと分野別研修1コマです |
| 活動対象期間 | 取得日以降から最終年度の12月末日まで | 旧制度取得者は原則として2022年4月以降が対象です |
| 申請時期 | 例年1月 | 受付日は年度ごとに前後するため公式案内を確認します |
| 申請料 | 10,000円(税別) | 入金完了までが更新手続きです |
要件①|必須活動は何を選ぶか
現行制度の要件①では、指定された学術活動のうち、いずれか1つを満たします。2026年3月25日更新のマニュアルでは、対象となる発行団体や学会の範囲に、ブロックや日本理学療法学会連合の会員団体が含まれています。
| 活動 | 条件 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 学術雑誌への投稿 | 指定団体が発行する学術雑誌への投稿で筆頭著者 | 採択日または発行日が活動対象期間内か確認します |
| ブロック学会での一般発表 | 筆頭演者 | 対象となるブロック主催学術大会か確認します |
| 都道府県士会学会での一般発表 | 筆頭演者 | 都道府県理学療法士会主催の学術大会か確認します |
| 学会連合会員団体の学術大会での一般発表 | 筆頭演者 | 日本理学療法学会連合の会員団体主催か確認します |
複数回の対象活動を行った場合は、1回を要件①へ使用し、残りを要件②の100点へ利用できる場合があります。ただし、複数分野を同時に更新する場合は、分野ごとに要件①を満たし、同じ活動を重複して使用することはできません。
旧制度取得者の初回更新は別扱いです。2017年から2020年4月1日付の旧制度取得者など、移行措置の対象者は要件①が免除されます。自分の認定日をマイページで確認してください。
要件②|更新に必要な100点の集め方
要件②では、更新対象期間内の維持・研鑽活動から100点を取得します。100点の内訳や活動分野は問われず、対象となる学会参加や研修会受講だけで集めることも可能です。
ただし、登録理学療法士更新のポイントと認定理学療法士更新の点数は別制度です。同じ活動を両方の更新へ重複使用することはできません。複数の認定分野を更新する場合も、分野ごとに100点が必要です。
| 活動区分 | 点数の例 | 実務メモ |
|---|---|---|
| 学会参加・研修会受講 | 活動時間に応じて付与 | 対象となる主催・共催団体か確認します |
| 指定英文誌の筆頭著者 | 80点または60点 | 雑誌区分と申請方法を確認します |
| 指定和文誌の筆頭著者 | 40点 | 対象雑誌かどうかを事前に確認します |
| 一般発表 | 20点 | 筆頭演者としての発表が対象です |
| 学会での講演等 | 20点 | 講演区分や対象団体を確認します |
| 学術大会の座長 | 10点 | 対象学会であることが必要です |
| 演題査読 | 5点 | 担当演題をまとめて1件として扱います |
| 研修会の講師等 | 20点 | 対象主催団体と活動区分を確認します |
| 研修会・症例検討会の座長 | 10点 | 士会承認の有無などを確認します |
| 雑誌等の査読 | 10点 | 担当査読をまとめて1件として扱います |
学会や研修会は「後援」「協賛」「協力」だけでは対象外となる場合があります。協会、都道府県士会、ブロック、日本理学療法学会連合の会員団体による主催または共催かを確認してください。
要件③|更新時研修の受講
現行の更新時研修は、eラーニングで受講します。共通研修4コマと分野別研修1コマの計5コマで構成され、1コマは60分です。
| 区分 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 共通研修 | 医療倫理、医療安全管理、理学療法管理、感染管理の4コマ | 分野を複数持っていても省略できません |
| 分野別研修 | 更新する分野の研修1コマ | 複数分野を更新する場合は分野ごとに受講します |
| 受講時期 | 更新対象年度 | 申請時までに受講とマイページ反映を完了します |
更新年度が複数年度にまたがる移行措置対象者などでは、更新時研修を受講した年度と申請年度が異なっても、申請時点までにマイページへ反映されていれば使用できる場合があります。
更新手順|申請までの5ステップ
更新で詰まりやすいのは、100点よりも「自分に適用される要件を誤ること」と「要件①を後回しにすること」です。次の順番で進めると、更新年度の直前に不足が判明するリスクを減らせます。
- 更新年度を確認する:マイページで認定日、有効期間、更新年度を確認します。
- 適用区分を確認する:現行制度、旧制度取得者の初回更新、2027年以降の変更対象のどれかを確認します。
- 要件①と100点を確認する:履修状況確認とシミュレーションで、必須活動と不足点数を確認します。
- 更新時研修を受講する:対象分野のeラーニングを受講し、マイページへの反映を確認します。
- 申請・支払いを完了する:例年1月の申請期間に使用する活動を選び、申請料を支払います。
| 確認項目 | 見る場所 | 完了の目安 |
|---|---|---|
| 認定日・更新年度 | マイページ | 今回申請する年度を特定できている |
| 要件① | 履修状況確認・シミュレーション | 必須利用できる活動が表示されている |
| 100点 | 履修状況確認・シミュレーション | 使用予定の活動で不足がない |
| 更新時研修 | マイページの履修履歴 | 対象分野の研修が反映されている |
| 申請内容 | 更新申請画面 | 使用活動と分野に誤りがない |
| 申請料 | 支払い状況 | 入金完了を確認できている |
活動対象期間・申請時期・費用
更新に使える活動は、原則として認定理学療法士の取得日以降から、最終年度の12月末日までです。旧制度取得者は、原則として2022年4月以降の活動が対象になります。
| 項目 | 現行の扱い | 注意点 |
|---|---|---|
| 更新周期 | 5年ごと | 登録理学療法士も別途更新します |
| 活動対象期間 | 取得日以降から最終年度の12月末日まで | 対象期間外の活動は利用できません |
| 申請受付 | 例年1月 | 年度ごとの公式日程を確認します |
| 申請料 | 10,000円(税別) | 入金されない場合は更新が完了しません |
| 認定日の更新 | 次年度4月1日 | 入金完了後、次年度にマイページへ反映されます |
2027年以降の変更点|現行要件と混ぜない
日本理学療法士協会は、生涯学習制度の見直しとして、認定理学療法士と専門理学療法士の更新要件を区別する方針を示しています。認定理学療法士では、2027年4月1日以降の更新申請分から要件①を必須要件から外し、更新時研修の構成も変更する予定です。

| 項目 | 現行制度 | 2027年4月1日以降の予定 |
|---|---|---|
| 要件① | 認定理学療法士も必須 | 認定理学療法士では必須要件から削除予定 |
| 要件② | 維持・研鑽活動100点 | 100点取得を継続する予定 |
| 更新時研修 | 共通4コマ+分野別1コマ | 分野別研修3コマへ見直し予定 |
| 専門理学療法士 | 要件①あり | 要件①を継続する予定 |
適用日は「認定期間」ではなく更新申請日で確認します。2027年度に認定期間を迎える場合でも、実際の申請区分は公式の年度案内と最新マニュアルで確認してください。
旧制度取得者の初回更新|緩和措置を確認する
旧制度取得者の新制度移行後の初回更新には、取得年月日に応じた緩和措置があります。2017年から2020年4月1日付の取得者は、要件①が免除され、必要点数も段階的に緩和されています。
| 取得年月日 | 取得済みとみなされる点数 | 更新に必要な点数 |
|---|---|---|
| 2017年4月1日 | 80点 | 20点 |
| 2018年4月1日 | 60点 | 40点 |
| 2019年4月1日 | 40点 | 60点 |
| 2020年4月1日 | 20点 | 80点 |
2022年4月1日付の取得者は、入会年度や登録理学療法士への移行状況によって扱いが異なります。旧制度取得者の初回更新では更新期限延長を利用できない場合もあるため、マイページと最新マニュアルの両方を確認してください。
100点を集める現実的な3モデル
100点は、更新直前に一気に取得するより、働き方に合った方法で分散して積み上げる方が安定します。点数だけでなく、要件①、更新時研修、証憑の保管も並行して管理してください。
| モデル | 向いている人 | 進め方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 研修積み上げ型 | 学会発表や論文の予定が少ない人 | 対象研修と学会参加を毎年積み上げる | 対象団体と反映状況を都度確認します |
| 発表併用型 | 学会発表に取り組める人 | 一般発表の点数を確保し、残りを研修で補います | 要件①へ使う活動と100点へ使う活動を分けます |
| 論文・講師型 | 研究・教育活動を行っている人 | 論文、講演、講師、査読を中心に組み立てます | 対象雑誌・団体・活動区分を事前確認します |
認定理学療法士更新チェックシート|A4・PDF
更新年度、要件①、100点、更新時研修、申請時期を1枚で確認できるA4チェックシートです。申請様式そのものではなく、更新前の抜け漏れを確認する補助シートとして使用してください。
記事内でPDFプレビューを見る
※制度変更後はチェック項目が変わる可能性があります。申請時には必ず最新の公式マニュアルと照合してください。
更新期限を延長できる場合
やむを得ない事情がある場合は、更新期限の延長制度があります。1回の更新につき最大2年までですが、1度に2年分をまとめて延長することはできません。
| 対象事情 | 概要 |
|---|---|
| ケガ・病気 | 6か月以上の休職等 |
| 出産・育児 | 出産または6歳以下の子の育児による休職等 |
| 親族の介護 | 2親等以内の親族の介護による休職等 |
| 海外留学等 | 1年以上の海外留学等 |
休会のみは延長理由に含まれません。延長申請は最終年度の指定期間に行い、申請書や理由を証明する書類が必要です。また、旧制度取得者の新制度初回更新は、緩和措置があるため延長申請できないとされています。
よくある失敗|更新直前に詰まる原因
| 失敗 | 起きる問題 | 対策 |
|---|---|---|
| 更新年度を誤る | 適用要件や申請時期を誤認する | マイページの認定日と更新年度を最初に確認します |
| 要件①を後回しにする | 更新直前に必須活動が不足する | 現行制度対象者は早めに発表・投稿を計画します |
| 100点だけを確認する | 更新時研修や必須活動が抜ける | 3要件を別々にチェックします |
| 登録更新と重複使用する | シミュレーションで点数不足になる | 登録更新用と認定更新用を分けて管理します |
| 対象外活動を計上する | 予定していた点数が認められない | 主催・共催団体と活動区分を事前に確認します |
| 複数分野で同じ活動を使う | 分野ごとの要件・点数が不足する | どの活動をどの分野へ使用するか先に割り振ります |
| 入金確認を忘れる | 申請しても更新が完了しない | 申請後に支払い完了まで確認します |
| 旧資料だけで判断する | 制度変更を見落とす | 申請年度の公式マニュアルを必ず確認します |
更新記録の管理方法|証憑を散らさない
マイページへ自動反映される活動だけでなく、申請や確認が必要な活動もあります。受講・発表・講師活動を終えた時点で、記録を残しておくと更新直前の確認が楽になります。
| 記録項目 | 内容 |
|---|---|
| 活動日 | 学会・研修・発表・講師等を行った日 |
| 活動名 | 正式な学会名・研修会名・論文名 |
| 主催・共催団体 | 点数対象となる団体か確認できる情報 |
| 活動区分 | 学会参加、研修、発表、講師、査読など |
| 見込み点数 | 点数基準に沿った点数 |
| 使用先 | 要件①、認定更新の点数、登録更新など |
| 証憑 | 参加証、受講証、プログラム、採択通知などの保存場所 |
| 反映状況 | マイページ反映済み・未反映・申請中 |
資格更新は、研修機会や発表支援、勤務調整など職場環境の影響も受けます。学習機会とキャリアの進め方を整理したい場合は、職場環境を含めて確認してください。
よくある質問
各質問をタップすると回答が開きます。
Q1.認定理学療法士は何年ごとに更新しますか?
登録理学療法士を基盤として、5年ごとに更新します。登録理学療法士も別途更新が必要です。
Q2.2026年時点の更新要件は何ですか?
原則として、要件①の指定学術活動、要件②の維持・研鑽活動100点、要件③の更新時研修を満たします。ただし、旧制度取得者の初回更新には免除や点数緩和があります。
Q3.要件①は2027年から不要になりますか?
認定理学療法士については、2027年4月1日以降の更新申請分から、要件①を必須要件から削除する予定とされています。専門理学療法士では要件①が継続予定です。
Q4.登録理学療法士更新のポイントと重複できますか?
重複使用できません。認定理学療法士更新に使った活動を、登録理学療法士更新のポイントへ振り替えることもできません。
Q5.複数分野を持っている場合、100点は共通ですか?
共通ではありません。複数分野を同時に更新する場合は、分野ごとに100点が必要です。取得済み点数を複数分野へ分割することもできません。
Q6.更新時研修は複数分野で共通にできますか?
現行制度では、複数分野を所持している場合も、分野ごとに更新時研修を受講します。共通研修部分も省略できないとされています。
Q7.申請時期と申請料はいくらですか?
申請時期は例年1月で、申請料は10,000円(税別)です。具体的な受付期間は年度により前後するため、最新の公式案内を確認してください。
Q8.更新期限を過ぎそうな場合は延長できますか?
6か月以上の病気・ケガ、出産・育児、親族の介護、1年以上の海外留学など、定められた事情がある場合は延長申請できる可能性があります。最終年度の指定期間内に申請が必要です。
更新履歴
- 2026年7月14日:日本理学療法士協会の2026年3月25日更新マニュアル・点数基準を反映。要件①の対象範囲、延長制度、複数分野の注意点を追記。
- 2026年7月14日:現行制度、旧制度取得者の移行措置、2027年以降の変更予定を分けて再構成。
- 2026年3月7日:A4申請前チェックシートPDFを追加。
次の一手
- 認定理学療法士制度全体を確認する:認定理学療法士の全体像
- 2026年・2027年の制度変更を確認する:生涯学習制度の見直し
参考文献・公式リンク
- 公益社団法人 日本理学療法士協会.認定・専門理学療法士制度について.公式ページ
- 公益社団法人 日本理学療法士協会.認定・専門理学療法士更新申請マニュアル.2026年3月25日更新.PDF
- 公益社団法人 日本理学療法士協会.認定・専門理学療法士 更新に関わる点数基準.2026年3月25日更新.公式掲載ページ
- 公益社団法人 日本理学療法士協会.生涯学習制度の見直し.公式ページ
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blogを2022年4月に開設。医療機関、介護福祉施設、訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター2級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養・リハ栄養、シーティング、摂食・嚥下

