【MST】Malnutrition Screening Tool

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栄養管理
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リハビリくん
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いつも当サイト(rehabilikun blog)の記事をお読みいただき誠にありがとうございます。また、初めましての方はよろしくお願い致します。サイト管理者のリハビリくんです!

   

この記事は「MST (Malnutrition Screening Tool)」をキーワードに内容を構成しております。こちらのテーマについて、もともと関心が高く知識を有している方に対しても、ほとんど知識がなくて右も左も分からない方に対しても、有益な情報がお届けできるように心掛けております。それでは早速、内容に移らせていただきます。

  

リハビリテーションの実施にあたって、短時間で実施することができる栄養スクリーニングの存在は非常に重要になります。しかし、栄養スクリーニングの種類については様々なものがありますので、どの栄養スクリーニングを使用すればいいのかは悩むんでしまうと思います。

そんな中、この記事で紹介する栄養スクリーニングツールはMST (Malnutrition Screening Tool)になります。MSTは、体重減少の程度と食事摂取量に関する2つの項目だけで栄養リスクを抽出することができます。

    

どの栄養スクリーニングツールよりも短時間で判定することができるところが最大の特徴でしょうか?身体計測や血液・生化学検査も必要ありませんので数分間あるいは数十秒程度の問診で判定することができます。情報量や時間に限られた外来診療や訪問リハビリテーションでも使用しやすいと思います。

  

MST (Malnutrition Screening Tool)について、耳にしたことがある人もいらっしゃると思います。しかし、実際に臨床で使うとなると、「使用したことはありません (;_;)」という人が大半だと思います。そんな人のために、こちらの記事をまとめました!

  

今までにMST (Malnutrition Screening Tool)を一度も使用したことがない人でも、この記事を読むことで明日からの臨床で活用することができるようになることを目標にします。特に、下記のポイントを理解できるようにします。

   

  • MST (Malnutrition Screening Tool)とは?
  • 栄養スクリーニングについて
  • 評価方法と判定方法

   

栄養評価を実施する上で、様々な疑問を抱えることがあると思います!そんな方のために、こちらの記事を読むことで上記の疑問が解決できるようにしたいと思います!是非、最後までご覧になってください!

リハビリくん
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理学療法士、作業療法士、言語聴覚士として働いていると、一般的な会社員とは異なるリハビリ専門職ならではの苦悩や辛いことがあると思います。当サイト(rehabilikun blog)ではそのような療法士の働き方に対する記事も作成し、働き方改革の一助に携わりたいと考えております。

  

理学療法士としての主な取得資格は以下の通りです

登録理学療法士

脳卒中認定理学療法士

褥瘡 創傷ケア認定理学療法士

3学会合同呼吸療法認定士

福祉住環境コーディネーター2級

【リハビリテーション専門職の転職サイト】

医療従事者となる理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったリハビリテーション専門職は超高齢社会を突き進む本邦において必要不可欠な職種になります。

実際に近年では、理学療法士は 10,000 ~ 11,000 人程度、作業療法士は 4,000 ~ 5,000 人程度、言語聴覚士は 1,600 ~ 1,800 人程度、国家試験に合格しており、順調に有資格者数が増え続けています。

このように世の中から必要とされている反面、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給与は他業界と比較して恵まれてるとはいえません。「賃金構造基本統計調査」から他業界と比較してみても2022 年度のリハビリテーション専門職の初任給平均額は 239,100 円となっており、満足できるものではありません。

また、給与の問題もありながら、リハビリテーション専門職は業界特有の激しい人間関係という荒波に揉まれながら業務にあたることになります。この人間関係で辛い思いをする人はかなり多いと考えられます。

このように、給与や人間関係、また福利厚生などを含めた恵まれた労働環境で働くためには転職が必要になることもあります。1 年目、すなわち始めての職場が恵まれた環境であればいうことありませんが、必ずしもそう上手くはいきません。

最近では転職サイトにも様々な種類のものがあり、どの転職エージェントを選択するか迷うと思います。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士におすすめしたい転職サイトは、他の記事で詳しくまとめています!《【理学療法士転職サイトランキング】おすすめ5選|リハビリ職の転職》こちらの記事もご覧になって頂けると幸いです☺️ 

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栄養スクリーニングについて

栄養スクリーニングは栄養評価の一側面として捉えることができ、栄養管理の端緒として、栄養不良患者または栄養不良のリスクがある患者を抽出することが目的となります。

一般的には、栄養スクリーニングを行った結果、更に詳細な栄養評価が必要となった対象者に対して、栄養アセスメントが実施される流れになります。

栄養スクリーニングでは、効率のよい評価が求められます。そのため、以下に示したような要件を満たした評価ツールが必要になります。

  1. 妥当性がある 
  2. 信頼性がある 
  3. 入手しやすい情報を利用する 
  4. 実施が容易である 
  5. 低コストである 
  6. 患者に対して非侵襲的な方法である

栄養管理を最も有効に実施するには、全ての患者様や利用者様に対して、日常的なケアの一環として栄養スクリーニングを行うことが必要になります。

栄養スクリーニングツールとしては、様々な種類のものが現在までに提唱されていますが、体重の変化と食事摂取量の2項目だけで判定することができるMST (Malnutrition Screening Tool)についてご紹介します。

MST (Malnutrition Screening Tool)

低栄養のリスクを抽出するための栄養におけるスクリーニングツールは、MNA-SF、MUST、NRS2002、CONUT、GNRIと様々なツールが存在します。

それぞれ長所が異なりますが、MSTの利点を挙げるのであれば、体重減少の程度と食事摂取量に関する2つの項目だけで栄養リスクを抽出することができることになります。

評価項目が少なく、問診だけで得点をつけることができるため、入院患者や施設入居者だけではなく、外来患者や訪問リハビリテーションでの利用者様など、関わる時間が制限されている場合でも使用しやすいことが利点になります。

また、リハビリテーションを行う高齢者の予後予測に適していると報告されています。

一方で、MST (Malnutrition Screening Tool)だけでは栄養状態の詳細な評価までには至らないと思いますので、MST (Malnutrition Screening Tool)の結果、低栄養のリスクがあると判定された場合には、より精密な栄養アセスメントを実施するべきだと考えます。

MST 質問項目

  1. 最近、意図しない体重減少があるか?
  2. 食欲低下にて、食事摂取量が減っているか?

質問項目は上記の2つのみになります。1つめの質問「最近、意図しない体重減少があるか?」についての回答が「はい」の場合には、具体的に何 kg 減ったのかを確認する必要があります。

MST 評価用紙

MST (Malnutrition Screening Tool)の評価表をダウンロードできるようにしておきました!評価表が必要な方はこちらからどうぞ☺

MST 判定方法

MSTによる栄養スクリーニングは、体重減少の程度と食事摂取量に関する2つの項目から判定されます。

1つめの質問「最近、意図しない体重減少があるか?」については、体重減少の程度が強いほど得点が高くなります。体重が減少しているかどうかがわからない場合には 2 点と判定します。

また、0.9 ~ 6.3 kg 減少でスコアが 1 点となるため、体重が減少していても 0.1 ~ 0.8 kg の場合は体重減少なし(スコア:0)と判定して良いと思います。

合計スコアが高いほど低栄養のリスクが高くなり、0~1点で低リスク、2~3点で中等度リスク、4~5点で高リスクと判定します。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます!

この記事では「MST (Malnutrition Screening Tool)」をキーワードに考えを述べさせていただきました。

こちらの記事が臨床における栄養評価に少しでもお力添えになれば幸いです!

この記事では栄誉スクリーニングツールの中でも、MST (Malnutrition Screening Tool)にフォーカスして説明させていただきましたが、他にも信頼性が認められた栄養スクリーニングがございます。それらについては【過去の記事:栄養スクリーニングツールと低栄養の診断方法】でまとめておりますので、こちらの方もご覧になって頂けると幸いです☺️

参考文献

  1. 溝上祐子,石川環.栄養スクリーニング・アセスメント・栄養管理の概要.日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌.2013年,17巻,1号,p1-10.
  2. 百崎良,安保雅博.リハビリテーションにおける栄養スクリーニング.Jpn J Rehabil Med .2017,54,p82-86.
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