リハ・栄養・口腔連携加算【2026】48 時間・14 日を整理

制度・実務
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令和 8 年改定(確定)|リハ・栄養・口腔連携加算の実装ポイント(加算 1 / 2・ 48 時間・ 14 日)

最終更新:2026 年 4 月 1 日(疑義解釈その 2 を反映)

リハ・栄養・口腔連携加算で先にそろえるべきは、点数の暗記ではなく「対象病棟」「起算日」「病棟別の差分」です。令和 8 年度改定では、A233、A304、A308-3 が同じ枠組みで整理され、48 時間以内評価、3 日以内開始割合、休日リハ割合、14 日管理まで見通しやすくなりました。

このページで答えるのは、A233 / A304 / A308-3 の対象、加算 1 / 加算 2 の差分、48 時間評価、14 日運用、兼務ルールの要点です。加えて今回は、疑義解釈その 2 で明確になった「勤務実績時間の扱い」「病棟ごとの届出区分」「転棟後の継続算定」「混在病棟の管理栄養士配置」も反映し、返戻と認識ズレを減らす実装順に整理します。

運用フロー図(起点 → 計画 → 14 日 → 退院前評価)

リハ・栄養・口腔連携加算の運用フロー。起点、計画作成、14 日上限での実行、退院前評価の 4 段を示す図
図:連携加算の最小運用フロー(起点 → 計画 → 14 日 → 退院前評価)

病棟別の違いがひと目でわかる図版

リハ・栄養・口腔連携加算 2026 の病棟別の違いと期限ルールを整理した図版。A233、A304、A308-3 の点数と、48 時間以内評価、14 日管理、3 日以内開始割合、休日リハ割合を示す
図:A233 / A304 / A308-3 の違いと期限ルール

A4 記録シート PDF

起算日や 14 日目、休日割合、兼務整理を 1 枚で確認しやすいように、A4 記録シートを用意しました。病棟カンファや算定前のすり合わせに使いたい場面で、紙 1 枚に要点を残しやすい形です。

このシートは「対象確認 → 期限確認 → 要件確認 → 方針 / 再評価」の 4 ステップで構成しています。本文の要点と一緒に使うことで、部署ごとの認識ズレを減らしやすくなります。

リハ・栄養・口腔連携加算|A4 記録シート

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結論|先に固定するのは対象・起算日・病棟別差分です

この加算で最初に決めるべきは、①どの病棟の話か、②いつを起算日にするか、③加算 1 / 加算 2 で何が変わるか、の 3 点です。ここを曖昧にしたまま運用を始めると、病棟ごとの認識ズレと記録漏れが起きやすくなります。

特に 2026 改定では、A233、A304、A308-3 が同じ表で比較しやすくなりました。したがって、院内資料も「点数だけ」ではなく、3 日以内開始割合、休日割合、ADL 低下割合、兼務まで同じ 1 枚で管理すると止まりにくくなります。

表:A233 / A304 / A308-3 の実務差分(2026 改定の確認用)
項目 A233(急性期一般等) A304(地域包括医療病棟) A308-3(地域包括ケア病棟)
点数 加算 1:150 点
加算 2:90 点
加算 1:110 点
加算 2:50 点
30 点
対象病棟 急性期一般入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料 地域包括医療病棟 地域包括ケア病棟
業務内容の芯 48 時間以内の評価、定期的なカンファレンス、口腔管理を提供する体制と歯科診療との連携体制(望ましい要件)、指導内容を診療録に記録
3 日以内開始割合 疾患別リハを実施した患者のうち 8 割以上 疾患別リハを実施した患者のうち 8 割以上 入棟患者のうち 6 割以上
休日リハ割合 加算 1:8 割以上
加算 2:7 割以上
加算 1:8 割以上
加算 2:7 割以上
7 割以上
ADL 低下割合 加算 1:3%未満
加算 2:5%未満
加算 1:3%未満
加算 2:5%未満
要件なし
兼務の見方 専従者は他の業務の専従者との兼務不可。加算 2 ではチームに係る加算の専従者との兼務可。 病棟内の入院医療管理料を算定する病床の専従者との兼務可 病棟内の入院医療管理料を算定する病床の専従者との兼務可

運用の芯|48 時間・起算日・14 日上限を先に固定する

期限運用で最も事故が出るのは「いつから数えるか」です。A233 の通知では、患者 1 人につき計画を作成した日から起算して 14 日を限度に算定し、やむを得ず入棟後 48 時間を超えて計画を策定した場合は、計画策定日にかかわらず入棟後 3 日目を起算日とします。

実務では、この通知文をそのまま病棟に持ち込むより、「起点」「例外」「終了予定日」を 1 枚で固定するほうが運用しやすいです。起算根拠の 1 行欄を作るだけでも、監査時の説明がかなり楽になります。

表:期限運用で先に決めること
項目 院内で決めること 記録に残す最小
起点(48 時間) 誰が連携開始の合図を出すか、どの評価がそろえば計画に入るか 起点カンファの日時・参加職種・決定事項
起算日 原則は計画作成日、48 時間超の例外時は入棟後 3 日目 起算根拠 1 行を固定欄へ
14 日上限 終了予定日をカレンダーまたは台帳で見える化する 14 日目の日付をテンプレ欄へ記録

加算 1 / 加算 2 の違い|休日割合と ADL 低下割合を混同しない

加算 1 / 加算 2 で実務上いちばん混同しやすいのは、休日リハ割合と ADL 低下割合です。A233 と A304 は、加算 2 になると休日割合が 7 割以上、ADL 低下割合が 5%未満へ変わります。つまり、体制を緩めるというより「集計ルールを変えて見る」感覚で整えたほうが実装しやすいです。

ここを点数差だけで覚えると、休日実績の集計漏れや退院前評価の抜けが起きやすくなります。先に様式を整え、休日提供単位と退院時 ADL を必ず拾える形にしておくのが近道です。

表:A233 / A304 の加算 1 と加算 2 の差分
観点 加算 1 加算 2 運用で先に作るもの
休日リハ割合 8 割以上 7 割以上 休日提供単位を週単位で集計できる台帳
ADL 低下割合 3%未満 5%未満 退院前評価の固定日と評価者条件
褥瘡 2.5%未満 2.5%未満 院内集計の担当と確認頻度
見方のコツ 点数差ではなく「何を集計し、どこで確認するか」で覚える 病棟ごとの確認フローを 1 枚化

人員配置で詰まる所|兼務ルールを 1 枚表にする

専従・専任の読み違いは、実務上かなり起きやすいポイントです。特に A233 と A304 / A308-3 では、兼務の整理が同じではありません。人員表を作るときは、職種数だけでなく「どの専従と兼務できるか」を一緒に書かないと、院内で解釈差が残ります。

加えて、疑義解釈その 2 では、専従の理学療法士等と専任の管理栄養士が病棟で従事する時間を、看護・多職種協働加算の勤務実績時間へ算入して様式 9 に記載することは不可と整理されました。したがって、人員表は「兼務できるか」だけでなく、どの加算の実績時間に入れられるかまで分けておくほうが安全です。

表:兼務・配置で起きやすい誤解と最小対策
よくある誤解 詰まる理由 最小の対策 記録の一言
専従は全部いっしょに兼務不可 病棟種別で兼務ルールが違う 病棟別の兼務区分表を作る 担当範囲を明記
病棟従事時間を別加算の勤務実績に流用できる 様式 9 と院内人員表の扱いを混同しやすい 「配置」と「勤務実績時間」を別欄で管理する 算入先を明記
休日対応は都度調整で足りる 属人化して継続しにくい 休日の定番メニューを固定する 目的・単位数を固定欄へ
地域包括ケア病棟も急性期と同じでよい 3 日以内割合と ADL 指標の見方が違う 別表で入口条件を分ける 対象抽出基準を明記

疑義解釈その 2 で押さえたい実務更新

今回の疑義解釈その 2 で、連携加算の運用で見落としやすかった点が 4 つ明確になりました。1 つ目は、専従 PT 等や専任管理栄養士の病棟従事時間は、看護・多職種協働加算の勤務実績時間へ算入できないことです。2 つ目は、連携加算の区分は病棟ごとに異なる区分で届け出てよいことです。

3 つ目は、同一医療機関内の別の入院料を算定する病棟へ転棟した場合、転棟後の病棟では、算定開始日から 14 日以内でも連携加算を継続算定できないことです。ただし、転棟前の評価と計画は引き継いで差し支えありません。4 つ目は、A233 と A308-3 の病室が混在する 1 病棟では、専任の常勤管理栄養士 1 名配置で差し支えないことです。

表:疑義解釈その 2 で追加確認したい 4 点
論点 結論 運用で直す所
勤務実績時間 看護・多職種協働加算の勤務実績へ算入不可 様式 9 と院内人員表を分けて管理する
届出区分 病棟ごとに異なる区分で届出可 病棟別の届出表を 1 枚化する
転棟後の算定 同一医療機関内でも継続算定不可 転棟前後で「算定」と「評価引継ぎ」を分けて記録する
混在病棟の管理栄養士 1 病棟 1 名配置で差し支えない 病棟単位で配置計画を整理する

A233 加算 2 で見落としやすい点| BI 研修を年 1 回の定例にする

A233 の加算 2 では、BI の測定に関わる職員を対象とした BI の測定に関する研修会を年 1 回以上開催することが示されています。急性期側では「誰がどう採点するか」まで文書化しておくほうが安全です。

実務では、採点表そのものよりも、補助量、歩行具、見守り基準、評価時点をそろえることが重要です。年 1 回の研修を単発イベントにせず、入退棟時評価の条件統一とセットで回すとブレを減らしやすくなります。

表:BI 研修を定例化するときの最小セット
項目 そろえる内容 実務メモ
評価時点 入棟時、退棟前、必要時の再評価 病棟で同じタイミングに固定する
採点条件 補助量、歩行具、見守り基準 迷いやすい項目は判定例を短文化する
研修運用 年 1 回以上の BI 研修 採点の迷いを院内で共有する

地域包括ケア病棟の注意点|A308-3 は「新設 30 点」を別物で見る

地域包括ケア病棟の A308-3 は、A233 / A304 の単純コピーではありません。点数は 30 点で、3 日以内開始割合は「入棟患者のうち 6 割以上」、休日リハ割合は 7 割以上、ADL 低下割合は要件なし、という並びです。

実務で詰まりやすいのは、急性期の基準をそのまま持ち込んでしまうことです。地域包括ケア病棟は「対象抽出」「休日提供」「14 日管理」を別物として見たほうが、部署間の引き継ぎが安定します。さらに、同一医療機関内の別病棟から転棟した場合は、転棟後の病棟で連携加算を継続算定できない一方、評価や計画は引き継げるため、ここを混同しないことが大切です。

表:地域包括ケア病棟で先に確認すること
見る項目 抜けやすい理由 最小のそろえ方
対象抽出 急性期と同じ感覚で回しやすい 病棟専用の対象基準を 1 枚化する
3 日以内開始割合 分母の取り方が揺れやすい 入棟患者ベースで台帳化する
14 日管理 計画日と終了予定日の共有が抜ける 計画日と 14 日目を同じ欄に置く
転棟後の扱い 継続算定と評価引継ぎを混同しやすい 「算定不可 / 評価引継ぎ可」を別欄で残す

現場の詰まりどころ(よくある失敗)

期限ルール兼務整理 を先に固定すると、実装の手戻りをかなり減らせます。記録の型づくりは 書類簡素化の兄弟記事 も合わせて確認してください。

表:よくある失敗( NG )と最小対策( OK )
場面 NG OK 記録ポイント
起点 気づいた人ベースで開始する 入棟後 48 時間以内の起点カンファを固定する 日時・参加職種・決定事項
期限 14 日の数え方が部署で違う 起算日と終了予定日をテンプレ欄へ固定する 例外時の起算根拠 1 行
評価 休日割合と ADL 指標を別々に見ていない 休日実績と退院前評価を別台帳で確認する 分母・集計時点・確認者
引き継ぎ 病棟差分を考えず同じ運用表で回す A233 / A304 / A308-3 の別表を用意する 病棟名・対象基準・兼務条件
人員表 配置と勤務実績時間を同じ欄で扱う 「配置」「兼務」「算入先」を分けて管理する 様式 9 との対応を明記
転棟 14 日以内なら転棟後も継続算定できると考える 転棟後は算定不可、評価と計画は引継ぎ可で整理する 転棟日・引継ぎ内容・再評価日

よくある質問(FAQ)

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

Q1. 最初に見るべき数字はどれですか?

A. まずは点数ではなく、48 時間、起算日、14 日、3 日以内開始割合、休日割合です。ここがそろうと、対象判定と記録のズレが減りやすくなります。

Q2. A233 で特に見落としやすい点は?

A. 48 時間を超えて計画を策定したときの起算日です。計画策定日ではなく、入棟後 3 日目を起算日にする例外ルールを見落としやすいです。

Q3. A304 と A308-3 は同じ運用でよいですか?

A. 同じではありません。A304 は加算 1 / 2 の区分がありますが、A308-3 は 30 点の新設で、3 日以内開始割合と ADL 指標の見方も別で整理したほうが安全です。

Q4. このページの PDF はどんな場面で使えますか?

A. 起算日、14 日目、休日割合、兼務整理を 1 枚で確認したい場面に向いています。病棟カンファ前の確認用として使うと、要件の見落としを減らしやすくなります。

Q5. 専従 PT 等や専任管理栄養士の病棟従事時間は、看護・多職種協働加算の勤務実績時間に入れられますか?

A. 入れられません。疑義解釈その 2 では不可と明示されました。実務では、人員配置表と様式 9 を同じ感覚で扱わず、「配置」「勤務実績時間」「算入先」を分けて管理するのが安全です。

Q6. 連携加算の区分は、病棟ごとに変えて届け出てもよいですか?

A. 差し支えありません。病棟ごとに異なる区分の届出が可能です。院内資料も、病棟全体で 1 つの区分にまとめず、A233 / A304 / A308-3 ごとに届出区分を分けて整理したほうが混乱を減らせます。

Q7. 同一医療機関内の別病棟へ転棟した場合、14 日以内なら継続算定できますか?

A. できません。転棟後の病棟では、当該加算の算定開始日から 14 日以内であっても継続算定は不可です。ただし、ADL、栄養状態、口腔状態の評価と、その評価に基づく計画は転棟前のものを引き継いで差し支えありません。転棟後は、リスクに応じた期間で再評価を行います。

Q8. A233 と A308-3 の病室が混在する 1 病棟では、専任の常勤管理栄養士は 2 名必要ですか?

A. 1 名で差し支えありません。混在病棟では、1 病棟に専任の常勤管理栄養士を 1 名配置することでよいと整理されています。配置計画は「病室単位」ではなく「病棟単位」で考えると整理しやすくなります。

次の一手

  1. 病棟ごとに対象基準と兼務ルールを 1 枚化する
  2. 入棟後 48 時間以内の起点カンファを固定する
  3. 起算日・14 日目を同じテンプレ欄に入れる
  4. 休日実績と退院前評価を別台帳で確認する
  5. 勤務実績時間の算入先と転棟後の扱いを院内資料に追記する

参考資料

著者情報

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rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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