認知症ケア専門士の予想問題は “ 出題パターン ” で押さえる
認知症ケア専門士の予想問題は、問題数を増やすよりも、どの型で問われるかを先に固定すると解きやすくなります。第 1 次試験は 4 分野で構成され、各分野 50 問、五者択一で出題されます。合格には各分野で 70% 以上の正答率が求められるため、苦手分野を残さない学習が重要です。
このページでは、公式テキストの丸暗記ではなく、頻出テーマを「定義・鑑別・対応・連携」の 4 パターンに分けて練習します。試験全体の流れや申請方法は、先に 認知症ケア専門士 2026 年度の受験ガイド で確認しておくと、この記事の使いどころが明確になります。
まず押さえるべき第 1 次試験の構成
予想問題を作る前に、4 分野の役割を分けておくことが大切です。第 1 次試験は、認知症ケアの基礎、認知症ケアの実際 I:総論、認知症ケアの実際 II:各論、認知症ケアにおける社会資源で構成されます。
全体で高得点を取るよりも、各分野で 70% 以上を安定して取る意識が重要です。得意分野だけを伸ばすより、弱点分野の “ 落としやすい型 ” を見つけることが合格に近づきます。
| 分野 | 主な視点 | 予想問題で確認すること | 落とし穴 |
|---|---|---|---|
| 認知症ケアの基礎 | 疾患理解、症状、鑑別 | せん妄、各認知症の特徴、薬剤・身体要因 | 用語の定義だけで終わる |
| 認知症ケアの実際 I:総論 | ケアの基本姿勢、BPSD、コミュニケーション | 不安、疼痛、環境、関わり方 | 本人の性格だけで説明する |
| 認知症ケアの実際 II:各論 | 生活場面、家族支援、多職種連携 | 食事、排泄、転倒、睡眠、終末期 | 対応を 1 つに決めつける |
| 認知症ケアにおける社会資源 | 制度、相談先、地域支援 | 地域包括支援センター、介護保険、権利擁護 | 制度名だけを暗記する |
※表は横にスクロールできます。
予想問題は 4 つの型に分ける
予想問題は、テーマごとに覚えるよりも、出題の型で整理すると復習しやすくなります。おすすめは、定義、鑑別、対応、連携の 4 つです。
同じ “ 認知症 ” でも、定義を問う問題と、せん妄との鑑別を問う問題では、見るポイントが変わります。問題文を読んだら、まず「これは何を選ばせたい問題か」を判断しましょう。

| 型 | 問いの例 | 答えの作り方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 定義 | 〇〇とは何か | 一文で説明できるようにする | 説明を長くしすぎない |
| 鑑別 | 最も特徴的なのはどれか | 急性、慢性、変動、症状の組み合わせを見る | 例外に引っ張られすぎない |
| 対応 | 次に行う対応はどれか | 安全確認、原因探索、環境調整の順で考える | いきなり叱責や制限を選ばない |
| 連携 | どこにつなぐか | 困りごと、相談窓口、制度をつなげる | 制度名の暗記だけにしない |
誤答ノートは 1 問 1 行で作る
誤答ノートは、長くまとめるよりも “ 次に同じ型が出たら選べる ” 形にすることが大切です。問題文、自分の誤り、正しい根拠、次の対策を 1 行で残します。
特に、せん妄、BPSD、社会資源は、言葉だけを覚えても選択肢で迷いやすい分野です。なぜ間違えたかを短く残すと、復習の優先順位が見えます。
| 問題テーマ | 自分の誤り | 正しい根拠 | 次の対策 |
|---|---|---|---|
| せん妄 | 認知症の進行と考えた | 急性発症、日内変動、注意障害が手がかり | 急な変化は身体要因を先に見る |
| BPSD | 性格の問題として選んだ | 身体、環境、関わり方で変動する | 背景要因を 3 つ書く |
| 社会資源 | 制度名だけで選んだ | 困りごとに応じて相談先が変わる | 困りごと→窓口→資源で覚える |
頻出テーマ別の予想問題
ここからは、出題パターンを意識したオリジナルの練習問題です。実際の試験問題ではありませんが、頻出テーマを短く確認できるようにしています。
解いたあとに正解だけを見るのではなく、「なぜ他の選択肢が違うのか」を 1 つだけ説明できるか確認しましょう。
テーマ 1:せん妄と認知症
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Q1. せん妄の特徴として最も適切なのはどれですか。
- A:数年単位でゆっくり進行する
- B:日内変動と注意障害がみられる
- C:意識障害はみられない
- D:必ず幻視が出る
- E:必ず麻痺を伴う
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正解:B。せん妄は急性発症、変動、注意障害が重要な手がかりです。
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Q2. いつもと違う混乱が急に出た場合、初期対応として優先されるのはどれですか。
- A:性格の問題として様子を見る
- B:感染、脱水、薬剤などの身体要因を確認する
- C:強く叱って行動を止める
- D:説明せずに隔離する
- E:家族の対応だけに任せる
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正解:B。急な変化では、まず可逆的な身体要因を確認します。
テーマ 2:BPSD の背景
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Q3. BPSD を理解する視点として最も適切なのはどれですか。
- A:本人の性格だけで判断する
- B:身体要因、環境、関わり方を合わせて考える
- C:すべて薬で抑える
- D:原因を考えず行動だけを見る
- E:家族の問題として扱う
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正解:B。BPSD は複数の条件が重なって表れることがあります。
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Q4. 疼痛が不穏の背景になる理由として適切なのはどれですか。
- A:疼痛は必ず言語化できる
- B:痛みをうまく伝えられず行動として表れることがある
- C:疼痛と行動は無関係である
- D:疼痛があれば不穏は出ない
- E:夜間の疼痛は評価しなくてよい
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正解:B。言語化しにくい不快感が、行動の変化として出ることがあります。
現場の詰まりどころ:覚えたのに解けない理由
覚えたのに解けないときは、知識不足ではなく、問題文の型を取り違えていることがあります。定義問題なのか、鑑別問題なのか、対応問題なのかを先に見分けると、選択肢の迷いが減ります。
よくある失敗は、①用語を長文で覚える、②疾患名だけで決めつける、③対応問題で背景要因を見落とす、の 3 つです。まずは 4 つの型 に戻り、誤答ノートで「なぜ間違えたか」を 1 行で残しましょう。
学習が止まるときは、環境の整え方も見直す
資格学習や臨床の学びは、教材・相談相手・復習の型があるだけで続けやすくなります。今の職場で学びにくさを感じる場合は、学び方と環境の整理も役立ちます。
よくある質問(FAQ)
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
認知症ケア専門士の予想問題だけで合格できますか?
予想問題だけでは不十分です。公式テキストの要点を確認し、予想問題は理解できたかを確認する道具として使うのがおすすめです。
過去問は公開されていますか?
本記事では、実際の過去問ではなく、頻出テーマをもとにしたオリジナル練習問題を掲載しています。公式情報や標準テキストを軸に学習してください。
どの分野から勉強すればよいですか?
まずは苦手分野から始めるのがおすすめです。各分野で 70% 以上が必要になるため、得意分野だけを伸ばしても合格には直結しにくいです。
次の一手
参考文献
- 認知症ケア専門士認定試験. 試験概要:第 1 次試験. https://www.dcq-ex.net/shiken1.html
- 認知症ケア専門士認定試験. 標準テキスト. https://www.dcq-ex.net/text.html
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下


