言語聴覚士は国家試験合格後に免許申請・名簿登録が必要です
言語聴覚士国家試験に合格しただけでは、有資格者としてSTの業務を行うことはできません。合格後に免許申請を行い、言語聴覚士名簿へ登録されることで免許を受けた状態になります。免許証が手元へ届く日ではなく、名簿への登録が資格成立の重要な境界です。
この記事では、国家試験合格後に必要な書類・費用・提出先・名簿登録・登録済証明書・免許証受取までを順番に整理します。試験日や合格発表日を確認したい方は、ST国家試験2027の日程・合格発表をご確認ください。
最初に押さえるポイント
国家試験合格=免許登録完了ではありません。合格確認 → 免許申請 → 言語聴覚士名簿への登録まで進んで初めて、言語聴覚士として有資格者の業務を行える状態になります。
合格後は「申請→名簿登録→証明書・免許証」の順に進みます
国家試験合格後の手続きは、免許証が届くまでを一続きの流れとして把握すると迷いにくくなります。特に重要なのは、国家試験の合格、名簿への登録、免許証の到着はそれぞれ別の段階であることです。

| 段階 | 行うこと | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 1. 合格確認 | 厚生労働省の合格発表で確認する | 合格だけでは免許登録は完了していません |
| 2. 書類準備 | 申請書・戸籍等・診断書などをそろえる | 当該年度の申請案内・指定様式を確認します |
| 3. 費用準備 | 登録免許税・登録手数料などを準備する | 登録免許税9,000円+登録手数料8,000円が基本です |
| 4. 免許申請 | 指定された方法で申請する | 最新のP-METの案内を確認します |
| 5. 名簿登録 | 言語聴覚士名簿へ登録される | ここが免許を受ける重要な境界です |
| 6. 登録確認 | 必要に応じて登録済証明書を使用する | 免許証到着前の資格確認に使われます |
| 7. 免許証受取 | 後日、免許証を受け取る | 名簿登録日と免許証到着日は同じとは限りません |
言語聴覚士の免許申請に必要な書類
言語聴覚士法施行規則では、免許申請書に加えて、国家試験合格を確認する書類、戸籍・住民票関係書類、医師の診断書を添付することが基本とされています。ただし、合格した試験の施行年月・受験地・受験番号を申請書へ記載した場合は、合格証書の写しまたは合格証明書を省略できます。
| 書類 | 確認ポイント |
|---|---|
| 言語聴覚士免許申請書 | 所定の様式を使用し、試験情報や氏名など必要事項を記載します |
| 合格証書の写しまたは合格証明書 | 試験の施行年月・受験地・受験番号を申請書へ記載した場合は省略できる規定があります |
| 戸籍謄本・戸籍抄本または所定事項を記載した住民票の写し | 国籍や在留資格等によって必要書類が異なる場合があります |
| 医師の診断書 | 言語聴覚士法施行規則で定められた事項について医師の診断を受けます |
医師の診断書は、公益財団法人医療研修推進財団(P-MET)が言語聴覚士免許申請用の診断書様式を案内しています。手元の様式を紛失した場合なども、自己判断で別様式を作成せず、公式案内を確認してください。
合格証書が届く前でも申請できる場合があります
厚生労働省は、国家試験の公式な合格発表で合格を確認した場合、合格証書が手元に届く前でも免許申請の手続きを行えると案内しています。
さらに、言語聴覚士法施行規則では、申請書に合格した試験の施行年月・受験地・受験番号を記載した場合、合格証書の写しまたは合格証明書の添付を省略できます。申請を急ぐ場合は、受験番号などを確認できるようにしておきましょう。
免許申請の基本費用は17,000円+書類取得費などです
免許登録に直接かかる基本費用は、登録免許税9,000円と登録手数料8,000円の計17,000円です。これとは別に、診断書の作成料、戸籍・住民票等の取得費、郵送料などが必要になる場合があります。
| 項目 | 金額・確認事項 |
|---|---|
| 登録免許税 | 9,000円 |
| 登録手数料 | 8,000円 |
| 医師の診断書 | 医療機関によって異なります |
| 戸籍・住民票等 | 自治体や取得方法によって異なります |
| 郵送料等 | 申請時点の手続案内を確認します |
登録免許税や登録手数料の納付方法、必要な郵送料などは、実際に申請する年度の案内に従ってください。過年度の記事やSNSの情報だけで準備を進めず、提出直前に最新情報を確認することが重要です。
免許申請はP-METの最新案内に沿って進めます
言語聴覚士では、厚生労働大臣が指定する登録機関が登録事務を行う仕組みがあり、公益財団法人医療研修推進財団(P-MET)が言語聴覚士の国家試験・免許登録に関する案内を行っています。
申請前に確認する公式ページ
他の医療職と提出方法が同じとは限りません。「医療職の免許だから保健所へ提出」と一括りにせず、言語聴覚士として案内されている提出方法を確認してください。住所、提出方法、郵送料などは変更される可能性があるため、発送前の再確認が必要です。
STとして有資格者の業務を行えるのは名簿登録後です
言語聴覚士法では、免許は国家試験に合格した者の申請により、言語聴覚士名簿へ登録することで行うと定められています。したがって、国家試験の合格日と資格が成立する日は必ずしも同じではありません。
| 段階 | 意味 | 資格上の位置づけ |
|---|---|---|
| 国家試験に合格 | 国家試験の合格者になった段階 | まだ名簿登録前です |
| 言語聴覚士名簿へ登録 | 免許を受けた段階 | 有資格者としての業務が可能になります |
| 免許証が到着 | 登録内容を記載した免許証を受け取る段階 | 名簿登録より後になることがあります |
判断のポイント
「国家試験に合格したか」「名簿へ登録されたか」「免許証が届いたか」は別々に確認します。言語聴覚士として有資格者の業務を開始できるかを考えるときは、名簿登録の有無が重要です。
登録済証明書は免許証到着前の資格確認に使われます
名簿への登録が済んでも、免許証がすぐに手元へ届くとは限りません。その間に就職先などへ登録済みであることを示す必要がある場合、登録済証明書が資格確認に使われます。
登録済証明書は、登録前から言語聴覚士として働けるようにする「仮免許」ではありません。すでに名簿へ登録されていることを確認するための書類です。
新卒採用などでは、免許証が届くまで登録済証明書の提出を求められる場合があります。勤務開始が近い場合は、「免許証到着前は何を提出すればよいか」を勤務先へ確認してください。
免許証が届いていなくても、まず名簿登録の有無を確認します
免許申請後は、申請内容の確認と名簿への登録を経て免許証が交付されます。このため、免許申請を出した日、名簿へ登録された日、免許証が手元に届いた日は一致しないことがあります。
「免許証がまだ届いていない=免許を受けていない」とは限りません。一方で、「国家試験に合格した=すでに登録されている」とも限りません。勤務開始前に資格確認が必要な場合は、勤務先の指示とP-METの最新案内を確認してください。
合格発表前に準備するなら取得先と様式を確認します
自己採点等から合格後すぐに申請したいと考えている場合でも、合格発表前にすべての書類を早く取得すればよいとは限りません。まずは、必要書類の種類・取得先・指定様式を確認しておく程度にすると、無駄な再取得を避けやすくなります。
- 免許申請書と当該年度の案内を確認する
- 戸籍謄抄本または住民票の取得方法を確認する
- P-METが案内する診断書様式を確認する
- 登録免許税・登録手数料の準備方法を確認する
- 免許証到着前に登録済証明書が勤務先で必要か確認する
実際の申請は、厚生労働省の公式な合格発表で合格を確認したうえで、最新の手続案内に従って進めます。
よくある質問
Q1. 合格証書が届くまで免許申請できませんか?
A. 必ずしも合格証書の到着を待つ必要はありません。厚生労働省は、公式の合格発表で合格を確認した場合、合格証書が手元に届く前でも免許申請の手続きが可能と案内しています。さらに、試験の施行年月・受験地・受験番号を申請書へ記載した場合は、合格証書の写しまたは合格証明書を省略できる規定があります。
Q2. 国家試験に合格した翌日からSTとして働けますか?
A. 国家試験に合格しただけでは、有資格者として言語聴覚士の業務を行うことはできません。免許申請を行い、言語聴覚士名簿へ登録される必要があります。
Q3. 免許証が届いていないとSTとして働けませんか?
A. 免許は、国家試験合格者の申請により言語聴覚士名簿へ登録することで行われます。免許証そのものの到着より、名簿へ登録されているかが重要です。免許証到着前の資格確認方法は勤務先へ確認してください。
Q4. 登録済証明書は何のために使いますか?
A. 名簿登録後、免許証が届く前に登録済みであることを確認するために使われます。就職先などから提出を求められる場合があるため、必要性は勤務先へ確認してください。
まとめ|合格後は「名簿登録」まで確認します
言語聴覚士国家試験の合格後は、免許申請を行い、言語聴覚士名簿への登録まで進む必要があります。基本となる流れは、合格確認 → 必要書類の準備 → 費用の準備 → 免許申請 → 名簿登録 → 必要に応じて登録済証明書 → 免許証受取です。
特に混同しやすいのは、「国家試験に合格した日」「名簿へ登録された日」「免許証が届いた日」です。有資格者としての業務開始を確認するときは、名簿登録を基準に考え、実際の申請ではP-METの最新案内を最終確認してください。
参考文献・公式情報
- 厚生労働省.言語聴覚士法.
- 厚生労働省.言語聴覚士法施行規則.
- 厚生労働省.言語聴覚士法施行令.
- e-Gov法令検索.登録免許税法.
- 厚生労働省.国家試験合格発表.
- 公益財団法人医療研修推進財団.言語聴覚士国家試験・免許登録.
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度など、PT・OT・STの実務に役立つ情報を発信しています。
現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。
保有資格
- 脳卒中認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター2級

