認知症ケア専門士の予想問題| “ 出題パターン ” で頻出テーマを押さえる
予想問題(練習問題)を作るときのコツは、内容を広げることではなく、出題の型に沿って要点を固定することです。第 1 次は 4 分野で構成され、分野ごとに一定の正答率が求められます。全体像は親記事にまとめています:認知症ケア専門士 2026 年度の受験ガイド
このページでは、①予想問題の “ 作り方(覚え方) ”、②頻出テーマ別の練習問題、③誤答ノートのテンプレ、までを 1 つにまとめます。ここが固まると、標準テキストの読み直しが速くなります。
予想問題の作り方: “ 4 つの型 ” に落とすと迷いません
予想問題の作り方はシンプルです。標準テキストの要点を、次の 4 つの型に落とします。型が決まると、同じテーマを何度も読み直さなくて済みます。
| 型 | 問いの例 | 答えの作り方 | 落とし穴 |
|---|---|---|---|
| 定義 | “ 〇〇とは ” | 一文で言い切る(要点だけ) | 説明が長くなる |
| 鑑別 | “ どれが違う? ” | 特徴を 3 つに絞る | 例外に引っ張られる |
| 対応 | “ 次に何をする? ” | 安全→見通し→環境の順で書く | いきなり結論に飛ぶ |
| 連携 | “ 誰につなぐ? ” | 困りごと→窓口→資源 | 制度名の暗記だけ |
※表は横にスクロールできます。
誤答ノートのテンプレ( 1 問 1 行で OK )
誤答ノートは “ 勉強の量 ” を増やす道具ではなく、次に同じ型が来たときに選べる状態にする道具です。長文は不要で、1 問 1 行が最短です。
| 問題 | 自分の誤り | 正しい根拠( 1 行) | 次の対策( 1 つ) |
|---|---|---|---|
| 例:せん妄 | 慢性と勘違い | 急性発症・変動・注意障害 | “ 急な変化はまず身体 ” を書く |
頻出テーマ別 練習問題(オリジナル)
ここからは “ 出題パターン ” を意識した練習問題です。各問は五者択一です。解説は 1 行に絞っています(短く言える=強い)。
テーマ 1:せん妄と認知症(鑑別)
-
Q1. せん妄の特徴として最も適切なのはどれですか。
- A:数年単位で進行
- B:日内変動と注意障害
- C:必ず幻視
- D:必ず麻痺
- E:意識障害はない
解答
正解:B / 解説:急性+変動+注意障害が核です。
-
Q2. “ いつもと違う ” 変化が急に出たときの初期対応で優先されるのはどれですか。
- A:性格の問題
- B:身体要因(感染・脱水・薬剤)を疑う
- C:叱責
- D:隔離
- E:放置
解答
正解:B / 解説:急な変化は可逆的要因を先に拾います。
テーマ 2: BPSD の背景(対応)
-
Q3. BPSD を理解する枠組みとして適切なのはどれですか。
- A:性格のみ
- B:身体+環境+関わり
- C:運
- D:叱責
- E:拘束
解答
正解:B / 解説:条件の組み合わせで増減します。
-
Q4. 疼痛が不穏の背景となる理由として適切なのはどれですか。
- A:必ず言語化できる
- B:言語化が難しく行動として表れうる
- C:疼痛は無関係
- D:疼痛は夜だけ
- E:疼痛があれば不穏は出ない
解答
正解:B / 解説: “ 困り ” が行動に置き換わることがあります。
テーマ 3:コミュニケーション(対応)
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Q5. 声かけの基本として適切なのはどれですか。
- A:一度に複数依頼
- B:短い文で 1 つずつ確認
- C:否定語多用
- D:背後から声かけ
- E:目を合わせない
解答
正解:B / 解説:情報量を減らすほど成功しやすいです。
-
Q6. 同じ質問の繰り返しへの対応として最も適切なのはどれですか。
- A:叱責
- B:不安の背景を推測し安心の説明を繰り返す
- C:無視
- D:家族にだけ答える
- E:録音を流す
解答
正解:B / 解説: “ 安心の不足 ” のことがあります。
テーマ 4:疾患別の手がかり(鑑別)
-
Q7. レビー小体型認知症を疑う手がかりとして適切なのはどれですか。
- A:幻視と認知の変動
- B:急性発症のみ
- C:幻視は出ない
- D:運動症状は無関係
- E:必ず麻痺
解答
正解:A / 解説:幻視・変動・パーキンソニズムが手がかりです。
-
Q8. 血管性認知症に関連しやすい視点として適切なのはどれですか。
- A:段階的な悪化が手がかりになることがある
- B:生活習慣病と無関係
- C:必ず幻視
- D:必ず若年
- E:必ず意識障害
解答
正解:A / 解説:既往や変化のパターンがヒントになります。
テーマ 5:社会資源(連携)
-
Q9. 地域包括支援センターの役割として適切なのはどれですか。
- A:診断
- B:総合相談・権利擁護・介護予防支援の窓口
- C:処方
- D:入所決定
- E:医療行為のみ
解答
正解:B / 解説:相談と調整の入口として機能します。
-
Q10. 社会資源分野の覚え方として適切なのはどれですか。
- A:制度名だけ暗記
- B:困りごと→窓口→資源で整理
- C:現場と無関係
- D:家族だけで解決
- E:支援は不要
解答
正解:B / 解説:流れで覚えると選択肢が絞れます。
現場の詰まりどころ: “ 覚えたのに解けない ” の正体
詰まりは、知識の量ではなく “ 型 ” の不一致で起きます。定義は 1 文で言い切る、鑑別は特徴を 3 つに絞る、対応は安全→見通し→環境、連携は困りごと→窓口→資源。この 4 つに収めると、同じテーマの復習が速くなります。
よくある質問(FAQ)
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
予想問題はどのくらい作ればいいですか?
まずは弱点分野から、 “ 型 ” ごとに 10 問ずつで十分です。量より「間違えた理由を 1 行で書けるか」を優先すると伸びます。
解説は長く書いた方が良いですか?
長文は不要です。 1 行で根拠が言えれば、選択肢が絞れる状態に近づきます。
社会資源が覚えられません
制度名から入ると詰まりやすいので、困りごと(例:介護負担、見守り不足)から入口(相談先)を決め、そこから資源を当てにいくと整理しやすいです。
次の一手(アウトプットを増やす)
運用を整える → 共有の型を作る → 環境の詰まりも点検
学習が止まるときは “ 時間 ” より “ 仕組み ” のことがあります。まず整えると再開しやすいです。
無料チェックシートを受け取る(マイナビ)参考文献
- 認知症ケア専門士認定試験. 試験概要:第 1 次試験. https://www.dcq-ex.net/shiken1.html(参照 2026-02-24)
- 認知症ケア専門士認定試験. 受験対策講座(模擬試験の実施). https://www.dcq-ex.net/taisaku.htm(参照 2026-02-24)
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

