- 意向調査の出し方|医療 DX 補助金で外さない 3 ステップ
- 意向調査とは?|申請前に “所要額” を把握するための事前調査
- 外さない 3 ステップ|「回答」→「概算」→「提出後準備」
- 回答前に確認する 3 点|院内の “握る人” を決める
- 意向調査で聞かれやすい項目| “概算” はこの形で OK
- リハ部門が用意する「 1 枚」|院内合意が一気に早くなる
- 提出後にやること|正式申請に向けて “止まらない” 準備
- 現場の詰まりどころ・よくある失敗|意向調査で落ちる原因
- 都道府県ページの探し方|リンク集より “検索の型” を固定する
- よくある質問(FAQ)
- 次の一手|意向調査の “今日やること” を 3 つに絞る
- 参考資料
- 著者情報
意向調査の出し方|医療 DX 補助金で外さない 3 ステップ
制度対応は「機器選び」より、評価 → 設定 → 記録 → 再評価 の型で迷いが減ります
申請前の準備フローを 5 分で確認する結論から言うと、「意向調査」は申請そのものではありませんが、自治体によっては未回答だと原則対象にできない旨を明記しています。締切が早い県もあるため、まずは “回答する” ことが最優先です。
この記事では、リハ部門が巻き込まれやすい「記録時間の削減」「早期介入率の向上」を見据えて、意向調査で外さないための準備を “ 3 ステップ” に落として解説します。
意向調査とは?|申請前に “所要額” を把握するための事前調査
意向調査は、都道府県が所要見込額(どれくらい予算が必要か)を把握し、国側の選定作業につなげるための事前調査です。多くの自治体ページで「回答=交付の確約ではない」ことが明記されています。
一方で、自治体によっては意向調査に回答した医療機関にのみ正式手続きの連絡を行う旨が書かれている場合もあります。制度全体の要件や対象経費は、先に総論で確認してから書くと速いです。関連:医療 DX 補助の全体像|要件・対象経費・ KPI
外さない 3 ステップ|「回答」→「概算」→「提出後準備」
意向調査は、書類を完璧に作り込むより、期限内に “要点を揃えて出す”ほうが重要です。現場が詰まりやすいのは「概算の作り方」と「提出後に止まる」部分なので、ここを先に固めます。
この 3 ステップだけ押さえれば、意向調査は迷いません。次の見出しから、そのままチェックリストとして使える形で整理します。
回答前に確認する 3 点|院内の “握る人” を決める
意向調査はリハ部門だけで完結しにくく、医事・経営企画・情報(システム)との連携が必要です。回答前に “誰が何を握るか” を 10 分で決めると、手戻りが減ります。
※表は横にスクロールできます
| 確認すること | 要点 | 院内の確認先 | リハ側の準備 |
|---|---|---|---|
| 対象は “病院” か | 保険医療機関コードがある病院が前提 | 医事課 | 病院コード( 10 桁)と病院情報の確認 |
| ベースアップ評価料の届出 | 届出が前提条件に含まれる | 医事課/管理部門 | 現場では “届出状況を聞く” が最短 |
| 意向調査の提出方法 | オンライン/電子申請/フォーム/様式提出など自治体差が大きい | 経営企画/総務 | 提出先 URL/添付様式/締切日時の控え |
意向調査で聞かれやすい項目| “概算” はこの形で OK
意向調査の項目は自治体で差がありますが、共通しやすいのは「対象部門」「概算の経費」「連絡先」です。ここが曖昧だと、院内で差し戻しが起きます。
特に概算は、ベンダーの正式見積がなくても “幅” を持たせて出せます。まずは導入の単位(端末数・対象病棟・対象職種)だけ固定し、金額はレンジで置くのが現実的です。
※表は横にスクロールできます
| 項目 | よくある書き方 | 迷ったときのコツ | リハ側の入力例 |
|---|---|---|---|
| 対象部門 | 医師/看護/事務/その他コメディカル 等の選択 | まず “その他コメディカル(リハ)” を選び、後で拡張も可 | リハ部門( PT / OT / ST ) |
| 導入の目的 | 記録短縮、連携、見守り、搬送など | “ 1 つに絞る” と通りやすい(記録短縮が最短) | 記録作成時間の削減、当日完了率の改善 |
| 概算経費 | 現時点の見込み金額 | 端末数 × 月額、または 1 式でレンジ(例: 200〜 400 万円) | 音声入力:端末 20 台 × 月額/連携費 1 式 など |
| 担当部署・連絡先 | 窓口の固定 | “不在時の代替” を含めると止まりにくい | リハ科(主任)+医事課(副窓口) |
リハ部門が用意する「 1 枚」|院内合意が一気に早くなる
意向調査の最大の詰まりは、院内で「結局、何を入れるのか」が決まらないことです。ここは “ 1 枚” に落とすと、会議が前に進みます。
下のテンプレは、意向調査に必要な要素だけに絞っています。ベンダーが未確定でも、これが埋まれば “概算” と “対象部門” は決まります。
※表は横にスクロールできます
| 欄 | 書くこと(短く) | 例 |
|---|---|---|
| 対象業務 | 最初に効率化したい業務を 1 つ | リハ記録( SOAP 下書き・入力) |
| 現状の詰まり | 困っている “現象” を 1 行で | 当日中に記録が終わらず、申し送りが分断 |
| KPI (測れる形) | 時間・割合・件数のどれか | 記録作成時間(分/件)、当日完了率(%) |
| 導入案(仮) | 音声入力/生成 AI/端末配布 等 | 音声入力+テンプレ整備(まず 1 病棟) |
| 対象範囲 | 対象職種・病棟・人数 | 回復期 1 病棟、 PT / OT / ST 計 20 名 |
| 概算の置き方 | レンジで OK | 初期費 200〜 400 万円+連携 1 式 |
| 院内体制 | 窓口と協力部署 | リハ科(主)/医事課・情報(副) |
提出後にやること|正式申請に向けて “止まらない” 準備
意向調査を出したら、次に詰まるのは「正式申請の段階で必要なデータが無い」ことです。ここは提出後すぐに、最小の準備だけ進めておくのが安全です。
おすすめは、①ベースライン測定( 1 週間だけ)と、②候補を 2 つに絞るです。導入前後で同じ測り方ができれば、計画・評価が一気に楽になります。
現場の詰まりどころ・よくある失敗|意向調査で落ちる原因
意向調査は “難しい書類” ではありませんが、院内調整で止まると期限を超えます。特に「未回答」や「担当者不在」は、取り返しがつかない失敗になりがちです。
下の表を、提出前の最終チェックとして使ってください。
※表は横にスクロールできます
| 詰まりどころ | よくある原因 | 最小の対策 | チェック |
|---|---|---|---|
| 未回答のまま締切 | “後でまとめて” で止まる | 提出方法と締切だけ先に確定し、仮でも出す | □ 締切日時を共有した |
| 概算が出ない | 見積が無いと書けないと思い込む | 端末数・対象範囲だけ固定し、レンジで置く | □ 対象人数が決まった |
| 担当が不在 | 窓口が 1 人だけ | 副窓口(医事/企画)を必ず入れる | □ 代替連絡先がある |
| 対象部門が曖昧 | 部門横断で決め切れない | まずリハ 1 部門で出し、後で拡張 | □ “対象業務 1 つ” が決まった |
都道府県ページの探し方|リンク集より “検索の型” を固定する
意向調査は自治体ごとにページ名が微妙に違い、更新も多いです。リンク集より、探し方を固定すると毎年迷いません。
以下の 2 つを、そのまま検索窓に入れるのが最短です(都道府県名だけ置き換え)。
- 検索 1:「(都道府県名) 医療分野 業務効率化 職場環境改善 意向調査」
- 検索 2:「(都道府県名) 業務効率化・職場環境改善 支援事業 令和 8 年」
ページを開いたら、最低限ここだけ確認します:①回答期限 ②回答方法 ③様式(差し替えの有無) ④ Q&A ⑤問い合わせ先。早い県では 3 月上旬締切の例もあります。
よくある質問(FAQ)
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
Q1. 意向調査は “申請” ですか?
意向調査は、都道府県が所要見込額を把握するための事前調査で、回答=交付の確約ではありません。ただし自治体によっては、未回答の場合に原則対象にできない旨や、回答した医療機関にのみ正式手続きの連絡を行う旨を示している場合があります。
Q2. まだ機器が決まっていません。概算はどう書けばいい?
端末数・対象範囲(病棟、人数、職種)だけ固定し、金額はレンジで置けば OK です。例:端末 20 台 × 月額、連携費用 1 式、のように “単位” を決めると院内合意が取りやすくなります。
Q3. リハ部門だけを対象にしても良いですか?
まずは 1 部門で出すほうが速いです。意向調査段階では “どの部門で何を効率化するか” を絞ったほうが、計画も KPI も作りやすく、手戻りが減ります。
Q4. 回答したら必ず補助対象になりますか?
多くの自治体ページで、回答しても交付を確約するものではない旨が明記されています。計画内容や予算枠により国が選定するため、早めに “測れる KPI ” と “運用設計” を用意しておくのが現実的です。
Q5. 締切を過ぎたらどうする?
まずは都道府県の問い合わせ先に確認します。自治体によっては “回答があった医療機関にのみ連絡” としている例もあるため、気づいた時点で早めに連絡するのが安全です。
次の一手|意向調査の “今日やること” を 3 つに絞る
- ① 都道府県ページを開く:回答期限・提出方法・様式差し替えの有無を確認します。
- ② 1 枚テンプレを埋める:対象業務 1 つ、 KPI 2 つ、対象人数、概算レンジまで決めます。
- ③ 提出後準備:ベースライン測定( 1 週間)と候補 2 つへの絞り込みを始めます。
続けて読む(同ジャンル):
運用を整える → 共有の型を作る → 環境の詰まりも点検(無料チェックシート)
参考資料
- 厚生労働省|医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業について
- 厚生労働省|医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業 実施要綱(医政発 0213 第 22 号)
- 大阪府|医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業(意向調査)
- 北海道|医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業に係る意向調査
- 神奈川県|医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業(意向調査)
- 宮城県|医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業の意向調査
- 埼玉県|医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業 活用意向調査( 2 回目)
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

