PT の働き方・業務フローは「入口→最短 1 本」で整える
このページは、理学療法士( PT )の「 1 日の流れ」「記録の詰まり」「残業(忙しさ)」を、職場タイプ別/困りごと別に整理して、最短で答えにたどり着くためのハブです。
このページでやること:いまの状況に近い入口を選び、次に読む記事( 1 本)を決めます。このページでやらないこと:時間割や記録の書き方を長く解説しません(詳細は各記事で深掘りします)。
最短 5 分:まず読む 3 本(迷ったらここ)
「結局、今日から何を変えればいい?」に直結する導線を 3 本に絞りました。最初に全体像を押さえてから、必要な深掘りへ進むのが最短です。
| おすすめ順 | 記事 | 得られること | こんな人に |
|---|---|---|---|
| 1 | PT の 1 日のスケジュール例(回復期/訪問) | モデル日課と時間配分の考え方(配置術) | まず全体像を知りたい |
| 2 | 回復期 PT 業務 Q&A 20 選 | 回復期の詰まりどころを Q&A で解決 | 回復期で忙しさが抜けない |
| 3 | 訪問リハの働き方(件数・移動・記録) | 訪問で「時間が溶けるポイント」を整理 | 訪問で 1 日が読めない |
職場別:回復期/訪問で「時間の溶け方」が違う
回復期は「院内の割り込みと連携」、訪問は「移動と報告の連鎖」で時間が押されやすいです。どこでバッファを作るかを先に決めると、残業が減りやすくなります。
下の早見で、自分の職場に近い項目を拾ってから、該当記事へ進んでください。
| 職場タイプ | 時間が崩れやすい場面 | 設計のコツ(最初の一手) | 次に読む |
|---|---|---|---|
| 回復期 | カンファ、家族対応、急な依頼、病棟都合の変更 | 午後に「記録バッファ」を固定で確保する | 回復期 PT 業務 Q&A |
| 訪問 | 移動遅延、追加訪問、電話連絡、報告書の集中 | 1 日の最初に「移動+連絡」の余白を持つ | 訪問リハの働き方 |
困りごと別:よく詰まるのは「記録」と「忙しさ」
残業の多くは、単位そのものより「記録が後ろ倒しになる設計」で起きます。まずは、どこで詰まっているかを 1 個に特定すると、対策が刺さりやすくなります。
「忙しすぎる」は、仕事量だけでなく「割り込みが多い/見えない作業が多い」でも起こります。原因別に打ち手を切り替えましょう。
| 困りごと | 起きやすい原因 | 最初の 1 手 | 次に読む |
|---|---|---|---|
| 記録が終わらない | 書くタイミングが固定されていない/入力が分散 | 「記録ブロック」を 1 日 1 回固定する | 書類業務・カルテ記載 Q&A |
| 忙しすぎてしんどい | 割り込み過多/相談窓口が自分に集中/休憩が消える | 「割り込み対応ルール」を 1 つ決める | 忙しすぎて辞めたいと感じるとき |
日課を整える 3 つのコツ(今日からできる)
日課改善は「完璧な時間割を作る」ではなく、崩れても戻せる仕組みを作るのが近道です。特に、記録・連絡・割り込み対応は「固定枠」があるだけで残業が減りやすくなります。
コツは 3 つです。①午前は介入中心で組む、②午後に記録バッファを固定する、③割り込みの入口(誰が・いつ・どう頼むか)を明確にする。まず 1 つだけ採用で OK です。
現場の詰まりどころ
ここは “読ませるゾーン” です。まずは、よくある失敗と回避の手順を先に見て、 1 週間だけ試す 1 手を決めると改善が早くなります。
よくある失敗(OK / NG 早見)
「やっているのに回らない」は、個人の能力よりも “設計のねじれ” が原因になりがちです。まずは自分の現場で一番起きている行を 1 つ選び、その対策だけを 1 週間試してください。
| よくある状況 | NG(悪化しやすい) | OK(改善しやすい) | 記録ポイント |
|---|---|---|---|
| 記録が毎日最後に残る | 空き時間で書く(結局空かない) | 午後に 30〜60 分の固定枠を作る | 「固定枠が守れた日」を数える |
| 割り込みで予定が崩れる | すべて即対応(結果、常に崩れる) | “受ける時間帯” を決めてまとめる | 割り込み件数と時間をメモ |
| 電話・連絡で時間が消える | その都度折り返す | 連絡タイムを 1〜2 回に集約 | 折り返し回数を可視化 |
| 休憩が取れない | “忙しいから仕方ない”で放置 | 昼の前後に短いバッファを置く | 休憩の有無だけでも記録 |
回避の手順( 1 週間で効くチェック)
改善は「全部直す」より、 1 点集中の方が効果が見えます。次の 4 つから、今週やるものを 1 つだけ選んでください( 7 日間だけで OK です)。
- 午後に 30〜60 分の「記録バッファ」を固定する
- 割り込み対応の “受ける時間帯” を決める(例:午前 1 回+午後 1 回)
- 連絡タイムを 1〜2 回に集約する(訪問は昼休憩帯)
- 休憩の前後に 5〜10 分の余白を置く(休憩を “予定” にする)
よくある質問
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
Q1. 1 日のスケジュールを作っても、すぐ崩れます…
A. “崩れない計画”より、“戻れる仕組み”が大事です。最初に固定するのは「午後の記録バッファ」か「連絡タイム」のどちらか 1 つだけにして、守れた日を増やすところから始めると安定します。
Q2. 記録が遅いと言われます。どこを直せばいい?
A. スピード以前に「いつ書くか」が決まっていないことが多いです。まず 1 日 1 回の固定枠を作り、“そこだけは守る”にすると、後ろ倒しが減って総量が軽くなります。
Q3. 回復期と訪問で、忙しさの質はどう違いますか?
A. 回復期は院内の割り込みと連携が主因になりやすく、訪問は移動と報告の連鎖で遅れが累積しやすいです。自分の職場の「時間が溶ける原因」を先に特定すると、対策が選びやすくなります。
Q4. 忙しさが限界で、まず何から変えるべきですか?
A. 1 週間だけ「割り込み対応ルール」を 1 つ決めるのが最短です。たとえば “即対応は 1 日 2 回まで” など、入口を整えると予定が守れ、休憩と記録が戻りやすくなります。
次の一手
- 運用を整える:PT の 1 日スケジュール例(回復期/訪問)(全体像)
- 共有の型を作る:書類業務・カルテ記載 Q&A 20 選(すぐ実装)
教育体制・人員・記録文化など“環境要因”を一度見える化すると、次の打ち手が決めやすくなります。
チェック後に『続ける/変える』の選択肢も整理したい方は、PT キャリアナビで進め方を確認しておくと迷いが減ります。
参考文献
- Li SYW, Magrabi F, Coiera E. A systematic review of the psychological literature on interruption and its patient safety implications. J Am Med Inform Assoc. 2012;19(1):6-12. DOI: 10.1136/amiajnl-2010-000024
- Pinevich Y, Liebl M, Hannawa AF, et al. Electronic health record time: a systematic review of the literature. Appl Clin Inform. 2021;12(4):788-799. DOI: 10.1055/s-0041-1733909
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下


