理学療法士の1日スケジュール|回復期・訪問を比較

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理学療法士の1日は回復期と訪問でどう違う?

理学療法士の1日は、回復期では患者対応に加えてカンファレンスや家族説明などの院内調整が入りやすく、訪問では訪問時間以外に移動・連絡・記録の時間が必要になります。そのため、同じ勤務時間でも忙しさが生じる場所は異なります。

この記事では、回復期と訪問のモデルスケジュールを比較し、時間が押されやすい場面と見直す順番を整理します。勤務日の詰まりをA4用紙1枚で点検できる記録シートPDFも掲載しているため、学生・新人PT・転職を検討している方が、実際の働き方まで具体的に確認できます。

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注意:以下の時間割は、勤務の流れを比較するためのモデルです。担当人数、勤務時間、単位数、訪問件数、記録方法、休憩時間は勤務先によって異なります。患者さんの状態、緊急性、院内規定、事業所の運用を優先してください。

回復期と訪問の違いを30秒で比較

回復期は院内での予定変更や多職種連携、訪問は移動と外部連携によって時間が変動しやすい点が大きな違いです。

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回復期と訪問の違い早見表|時間が押される場所と最初の確認点
見るポイント 回復期 訪問 最初に確認すること
時間が押されやすい理由 病棟都合、カンファレンス、家族説明、急な依頼 移動遅延、電話連絡、追加対応、報告書 1週間だけ予定変更の理由と所要時間を記録する
変動しにくい時間 患者ごとの介入枠 利用者ごとの訪問枠 固定枠の間に必要な準備・移動・記録時間を確認する
連携の特徴 院内の多職種と同時進行で進める ケアマネジャー、家族、主治医など外部との連絡が多い 誰に、いつ、どの方法で報告するかを確認する
夕方に残りやすい仕事 記録、会議準備、家族対応後の整理 記録、報告、翌日の訪問準備 勤務時間内に記録時間が確保されているかを見る

評価・介入・連携・書類を含む仕事全体の流れは、理学療法士の仕事内容ガイドで確認できます。

回復期で働く理学療法士の1日

回復期では、患者さんへの介入を中心に、病棟との調整、カンファレンス、家族指導、退院支援、記録が並行します。患者さんの状態や訓練の適時性を優先しながら、記録や調整の時間を確保できるかがポイントです。

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回復期で働く理学療法士のモデルスケジュール
時間 主な業務 確認したいポイント
8:30 申し送り、カルテ確認、当日の予定調整 検査、入浴、病棟予定、体調変化による変更を確認する
9:00 午前の評価・介入 患者さんの状態と優先度を踏まえて順番を調整する
12:00 午前分の記録、昼休憩 勤務先の運用上可能であれば、午前分の要点を残しておく
13:30 午後の評価・介入、家族説明、退院調整 説明や調整に必要な時間を介入枠とは別に見積もる
16:00 カンファレンス、書類、記録 当日中に共有すべき内容と、後日整理できる内容を分ける
16:30 記録・調整・突発対応のための予備時間 勤務先で調整できる場合は、予定を詰め切らない時間を確保する

訪問リハで働く理学療法士の1日

訪問では、介入時間だけでなく、移動、駐車、連絡、記録を含めて1件分の時間を考える必要があります。件数だけではなく、担当エリアと訪問間隔が無理なく設定されているかを確認します。

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訪問リハで働く理学療法士のモデルスケジュール
時間 主な業務 確認したいポイント
8:30〜9:00 申し送り、ルート・物品・連絡事項の確認 天候、道路状況、駐車場所、緊急連絡を確認する
9:00 午前の訪問2〜3件 訪問時間だけでなく、移動と最低限の記録時間も確保する
12:30 休憩、移動、必要な連絡 緊急性のない連絡はまとめ、緊急連絡は時間帯にかかわらず優先する
13:30 午後の訪問2〜3件 家屋評価や家族指導がある日は、通常より長い時間を見込む
16:30〜17:00 記録、報告、翌日の準備 訪問中に残した要点をもとに記録と報告を完了する

移動・記録・連携を含む訪問リハの詳しい運用は、訪問リハの1日の流れで解説しています。

理学療法士の1日が崩れやすい5つの場面

スケジュールを見直すときは、すべてを一度に変えるのではなく、時間を最も消費している原因を1つ特定します。

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回復期・訪問で起きやすい詰まりと見直し方
詰まりやすい場面 起きやすいこと 見直し方 記録する項目
予定外の対応が続く 後続の介入・訪問・記録が連続して遅れる 調整可能な範囲で予備時間を設け、予定変更の傾向を確認する 発生時刻、理由、所要時間
準備と切り替えが多い 物品や説明内容の変更に時間がかかる 患者都合と優先度を損なわない範囲で、動線や準備物が近い予定をまとめる 準備・移動・片付けにかかった時間
記録が夕方に残る 出来事を思い出す時間と書き直しが増える 介入・訪問後に最低限の要点を残し、後から補完する 未記録件数、記録開始時刻、終了時刻
説明や面談が長引く 次の予定が遅れ、集中も切れやすい 説明の目的、結論、次の対応を先に整理する 説明相手、目的、決定事項
評価項目が増え続ける 必要性の低い評価まで毎回実施する 今回の判断に必要な評価と、後日確認できる評価を分ける 評価目的、結果、次回確認する項目

日課を見直す6つのポイント

忙しさは業務量だけでなく、予定変更、移動、準備、記録などの周辺作業でも増えます。患者さんの安全と必要な介入を優先したうえで、調整できる部分から見直します。

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理学療法士の日課を見直す6つのポイント
見直す項目 目的 最初に行うこと
動線と準備物をまとめる 移動・準備・片付けを減らす 病棟、フロア、訪問エリア、必要物品を確認する
予備時間を確認する 予定変更が後続業務へ波及するのを防ぐ 1週間の予定外対応の時間を集計する
評価目的を絞る 判断に不要な評価の繰り返しを減らす 今回の評価で決めたいことを1文にする
記録を分割する 夕方の記憶負担と書き直しを減らす 介入・訪問直後に要点だけ残す
説明時間を見積もる 面談による予定の遅れを減らす 目的、結論、次の対応を事前に整理する
連絡方法を決める 報告漏れと重複連絡を減らす 緊急連絡と通常報告の方法を分ける

崩れやすい日のスケジュール例

会議や評価が多い日は、通常日と同じ件数を詰め込むのではなく、あらかじめ周辺業務の時間を見込みます。

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会議日・評価が多い日のモデルスケジュール
パターン 午前 午後 確認事項
カンファレンスが多い日 介入、必要情報の確認、資料の下書き 介入、家族説明、会議、記録 会議前後の移動と記録時間まで予定に含める
評価が多い日 評価2件、必要な介入 評価1件、結果の整理、記録 評価目的を明確にし、必要項目を優先する

日課設計で起きやすい失敗

予定が崩れるときは、個人の処理速度だけでなく、そもそも予定外対応を吸収できない構成になっていないかを確認します。

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日課設計で起きやすい失敗と修正の第一手
失敗 起きる問題 修正の第一手 次に確認すること
予定を隙間なく入れる 1回の予定変更で後続業務が連続して遅れる 実際に発生した予定外対応の時間を記録する 調整時間を勤務内に確保できるか
介入直後に長い面談を入れる 準備と認知的な切り替えが増える 説明の目的と結論を事前に整理する 説明者の役割分担が決まっているか
記録をすべて夕方へ回す 記憶の再構成と書き直しが増える 介入・訪問後に要点を残す 勤務時間内に記録枠があるか
毎回同じ評価を一式行う 評価目的が曖昧になり、介入時間を圧迫する 今回の判断に必要な項目を選ぶ 前回から変化が予想される項目は何か

1日スケジュール点検シートPDF

実際の勤務日を見直すときは、割り込み、記録の遅れ、面談・連絡の偏り、見直し案をA4用紙1枚に記録します。

  1. 通常どおり1日の予定と実績を記入する
  2. 予定が変わった理由と所要時間を記録する
  3. 最も時間を使った原因を1つ選び、翌週に修正する

記録シートPDFを開く(ダウンロード)

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理学療法士の1日に関するよくある質問

各項目名をタップすると回答が開きます。

理学療法士の予定は何分刻みで組みますか?

病院では診療単位や介入枠、訪問では1件ごとのサービス時間を基本に組みます。ただし、移動、準備、記録、連絡まで含めなければ、予定どおりに進まないことがあります。分単位で隙間なく埋めるのではなく、勤務先の運用に合わせて周辺業務の時間も確認してください。

回復期では1日に何人くらい担当しますか?

患者数だけでは一律に示せません。1人あたりの実施単位、担当患者数、カンファレンス、家族指導、書類業務によって変わります。見学時は「1日の平均実施単位」「担当患者数」「記録時間」の3点をセットで確認します。

訪問リハでは1日に何件くらい訪問しますか?

件数は事業所、サービス時間、担当エリア、移動手段によって変わります。件数だけでなく、訪問間隔、移動距離、駐車条件、記録時間が勤務内に含まれているかを確認することが重要です。

残業が続くときは何から見直しますか?

まず1週間だけ、予定外対応、移動、準備、記録、面談にかかった時間を記録します。そのうえで、最も時間を使っている原因を1つ選びます。個人の工夫だけでなく、担当数、記録時間、役割分担を職場として調整する必要がないかも確認してください。

職場見学では何を確認すればよいですか?

「1日の平均担当量」「記録は勤務時間内に終えられるか」「急な依頼を誰が調整するか」「会議や家族説明の時間をどのように確保しているか」を確認します。訪問では、担当エリア、移動手段、訪問間隔、緊急連絡の体制も確認してください。

次の一手

スケジュールを確認したあとは、回復期と訪問のどちらが自分の希望や苦手な忙しさに合うかを比較します。

職場見学で1日の回し方を確認する

記録時間、担当量、教育体制などを同じ項目で比較したい方は、見学用のチェックシートを利用できます。

無料チェックシートを確認する

現在の職場で調整できる問題か、環境を変えなければ改善しにくい問題かを整理したい方は、PTキャリアガイドを確認してください。


参考文献

  1. Li SYW, Magrabi F, Coiera E. A systematic review of the psychological literature on interruption and its patient safety implications. J Am Med Inform Assoc. 2012;19(1):6-12. DOI: 10.1136/amiajnl-2010-000024
  2. Pinevich Y, Liebl M, Hannawa AF, et al. Interaction time with electronic health records: a systematic review. Appl Clin Inform. 2021;12(4):788-799. DOI: 10.1055/s-0041-1733909
  3. Schwartz-Dillard J, Ng T, Villegas J, Johnson D, Murray-Weir M. Electronic documentation burden among outpatient rehabilitation therapists: a qualitative descriptive study and quality improvement initiative. J Am Med Inform Assoc. 2024;31(10):2347-2355. DOI: 10.1093/jamia/ocae192. PubMed: PMID: 39042519
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  5. Levy DR, Withall JB, Mishuris RG, et al. Defining documentation burden (DocBurden) and excessive DocBurden for all health professionals: a scoping review. Appl Clin Inform. 2024;15(5):898-913. DOI: 10.1055/a-2385-1654. PubMed: PMID: 39137903
  6. Gross T, von Kalben M. A literature review on positive and negative effects of interruptions and implications for design. In: Human-Computer Interaction – INTERACT 2023. Lecture Notes in Computer Science. 2023:373-379. DOI: 10.1007/978-3-031-42293-5_38

著者情報

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。

現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。

保有資格

  • 脳卒中認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター2級

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