2026 年のリハ単位・日数管理は「個人の注意」ではなく運用設計でミスを減らす
2026 年の改定対応で現場が詰まりやすいのは、制度理解そのものより「単位・日数・併算定の運用が日々ぶれること」です。結論はシンプルで、確認の順番を固定し、記録の粒度を揃え、ダブルチェックの責任者を決めると返戻リスクは下げられます。
本記事は、単位管理を“読んで終わり”にせず、そのまま回せるチェックリストとして使える形に整理しました。朝の確認、実施中の判断、終了時の記録までを 1 本の流れで統一します。
まず 5 分で回す運用フロー(開始前→実施中→終了時)
運用は「開始前・実施中・終了時」の 3 区間で固定すると、担当交代や急変時でも崩れにくくなります。開始前は“今日の上限と日数”の確認、実施中は“併算定可否と中止基準”の確認、終了時は“実績と根拠の記録”を確認します。
この順番を部門で共通化すると、判断の属人化を減らし、監査や返戻時にも説明しやすくなります。
単位・日数・併算定の管理チェック表
以下は、日々の運用でそのまま使える最小セットです。まずは全項目を完璧にするより、NG の再発を止めることを優先してください。
| 領域 | 確認項目 | OK の目安 | NG の典型 | 最小対応 |
|---|---|---|---|---|
| 開始前 | 当日の上限・日数を確認 | 担当交代時も同じ結論になる | 口頭だけで判断が割れる | 朝の 1 枚シートで共通確認 |
| 実施中 | 併算定可否の条件を照合 | 可否理由を一言で説明できる | 前例だけで可否を決める | 可否判定欄を記録に追加 |
| 終了時 | 実績と根拠を同日に記録 | 数値と判断理由がセット | 「問題なし」だけで終わる | 数値+判断+次回方針を 1 行記載 |
| 週次 | 返戻予兆の見直し | 同じミスが再発しない | 是正が口約束で終了 | 再発防止策を担当者つきで記録 |
現場の詰まりどころ
詰まりやすい場面は、忙しさよりも「確認の入口が統一されていない」ことが原因です。迷ったら、まずは失敗パターンを先に見て、回避手順に戻る流れに固定すると判断が早くなります。
よくある失敗(再発しやすい順)
失敗の多くは、制度の難解さよりも運用の分断で起こります。特に「担当交代時の引き継ぎ不足」「実施はしたが根拠記録が弱い」「可否判断を前例依存で行う」の 3 点は再発しやすいです。
ここを潰すには、個人の頑張りではなく、確認項目のテンプレ化と、週次での再発レビューが有効です。
回避の手順( 3 ステップ )
Step 1: 朝に上限・日数・注意症例を 5 分で共有する。
Step 2: 実施中に併算定可否を「可/不可+理由」で即記録する。
Step 3: 終了時に実績と判断根拠を同日で閉じ、週次で再発を点検する。
この 3 ステップを固定すれば、返戻対策と教育の標準化を同時に進められます。
よくある質問(FAQ)
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
単位管理は誰が最終確認すべきですか?
最終確認者を 1 人に固定しつつ、不在時の代行者を事前に決める運用が安全です。担当者名を週次シフトと同じ場所に置くと、交代時の取りこぼしを減らせます。
併算定の可否で迷ったときの最短手順は?
可否判断を「結論だけ」で残さず、理由を 1 行で添えるのが最短です。後から見た第三者が同じ結論に至れるかを基準にしてください。
返戻対策で最優先に直す項目は何ですか?
まずは「実績と根拠の記録が同日に閉じているか」を優先してください。次に、担当交代時の引き継ぎ項目を固定します。ここが整うと再発率が下がります。
次の一手
- 運用を整える:2026 改定の制度・実務ハブ(全体像)
- 共有の型を作る:施設基準の点検リスト(すぐ実装)
教育体制・人員・記録文化など“環境要因”を一度見える化すると、次の打ち手が決めやすくなります。
チェック後に『続ける/変える』の選択肢も整理したい方は、PT キャリアナビで進め方を確認しておくと迷いが減ります。
参考文献
- 厚生労働省. 診療報酬関連通知・疑義解釈(最新年度版).
- 公益社団法人日本理学療法士協会. 政策・要望関連資料.
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下


