リハビリは1日何単位?まず6・9・18・24・108単位を整理
疾患別リハビリテーション料の単位上限は、「患者1人に何単位まで算定できるか」と「療法士1人が何単位まで実施できるか」を分けて考える必要があります。患者側は原則1日6単位、厚生労働大臣が定める患者では1日9単位までです。一方、療法士など従事者側は1日18単位が標準、24単位が1日の上限、週108単位が週の上限です。
この記事では、2026年9月2日時点で確認できる令和8年度診療報酬の公式資料をもとに、6・9・18・24・108単位が誰に対する数字なのかを整理します。疾患別リハの5区分や点数そのものから確認したい場合は、疾患別リハビリテーション料の5区分・日数・単位を先に確認してください。
| 数字 | 誰の基準か | 位置づけ | まず覚えること |
|---|---|---|---|
| 1日6単位 | 患者側 | 原則の算定上限 | 患者1人につき1日合計6単位まで |
| 1日9単位 | 患者側 | 対象患者の算定上限 | 厚生労働大臣が定める患者に限る |
| 1日18単位 | 療法士側 | 標準 | 18単位は1日の絶対上限ではない |
| 1日24単位 | 療法士側 | 1日の上限 | 従事者1人につき24単位まで |
| 週108単位 | 療法士側 | 週の上限 | 日曜日から土曜日までで集計する |

最も混同しやすいポイント:「患者が1日6単位まで」と「療法士が1日18単位を標準とする」は、同じ単位でも確認している対象が違います。1日の予定を組むときは、患者側と療法士側を別々に確認してください。
患者側は原則1日6単位、対象患者は9単位まで
疾患別リハビリテーション料は、患者1人につき1日合計6単位までが原則です。厚生労働大臣が定める患者については、上限が1日合計9単位へ緩和されます。
ここでいう「合計」が重要です。患者が病態の異なる複数の疾患をもち、それぞれ異なる疾患別リハビリテーション料を算定する場合でも、患者側の1日の算定単位数は合計で6単位または9単位という考え方になります。
9単位まで算定できる患者は限定されています
9単位は、入院患者なら一律に認められるわけではありません。令和8年度の特掲診療料の施設基準等「別表第九の三」では、主に次の患者が対象として整理されています。
| 対象 | 確認ポイント |
|---|---|
| 回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定する患者 | 運動器リハビリテーション料を算定するものは、この区分からは除かれる |
| 脳血管疾患等の患者 | 発症日、対象疾患に関連する手術日、または急性増悪の日から60日以内 |
| 早期歩行・ADL自立等を目的とする所定の入院患者 | 心大血管疾患リハ(Ⅰ)、脳血管疾患等リハ(Ⅰ)、廃用症候群リハ(Ⅰ)、呼吸器リハ(Ⅰ)を算定する所定の患者 |
3つ目の区分は、単に「入院中で(Ⅰ)を算定している」というだけではありません。通知では、病棟等で早期歩行や実用的なADLの自立を目的とした訓練が行われている患者を想定しており、平行棒内歩行、基本動作訓練としての歩行訓練、座位保持訓練などだけを行っている患者は含まれないとされています。
2026年度の重要な境界:回復期リハビリテーション病棟で運動器リハビリテーション料を算定している患者でも、別途「脳血管疾患等の患者で発症日・対象疾患に関連する手術日・急性増悪の日から60日以内」に該当する場合は、1日9単位を算定できることが疑義解釈で示されています。
療法士側は1日18単位が標準、24単位が上限です
療法士など従事者側では、疾患別リハビリテーションの実施単位数について、1人につき1日18単位を標準とし、1日24単位を上限とするルールが設けられています。
したがって、18単位=1日の上限ではありません。18単位は「標準」であり、単位数の上限だけを見れば、24単位を超えない範囲で18単位を超える日があり得ます。ただし、同時に週108単位の上限も確認する必要があります。
| 1日の実施単位 | 数字上の位置づけ | 確認 |
|---|---|---|
| 18単位 | 標準 | 療法士側の基本となる数字 |
| 20単位 | 標準を超えるが24単位以内 | 週108単位を含む他の要件も確認する |
| 24単位 | 1日の上限 | これを超えない |
| 25単位 | 1日の上限超過 | 療法士側の上限を超える |
なお、2026年度は専従従事者の単位数管理について、疾患別リハビリテーション等以外の所定の業務に実際に従事した時間を20分=1単位として加えて計算する規定も設けられています。専従・兼任や実施単位数の詳細は、疾患別リハの専従要件と18・24・108単位で整理しています。
週108単位は日曜日から土曜日までで集計します
療法士側では、1日の上限だけでなく週108単位も確認します。令和8年度診療報酬改定の疑義解釈では、1週間の区切りは日曜日から土曜日までと明確に示されました。
つまり、「月曜日から日曜日」や「各施設が任意に決めた7日間」で108単位を見るのではありません。週次集計を行う場合は、日曜日を開始日、土曜日を終了日としてそろえます。
| 例 | 1日上限 | 週上限 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 1日20単位 | 24単位以内 | 週合計を別途確認 | 1日だけでは判断を完結しない |
| 1日24単位 | 上限内 | 週合計を別途確認 | 24単位だから毎日続けられるとは限らない |
| 24単位×5日=120単位 | 各日は24単位以内 | 108単位を超える | 週上限の確認が必要 |
「1日24単位以内だから問題ない」と1日単位だけで判断しないことがポイントです。療法士側では、1日の実施単位数と日曜日〜土曜日の週合計をセットで確認します。
6・9単位と18・24・108単位は別の軸で確認します
単位管理で最も重要なのは、患者側の上限と療法士側の上限を別々に確認することです。どちらか一方が上限内でも、もう一方の要件を満たしているとは限りません。
| 場面 | 患者側で見ること | 療法士側で見ること |
|---|---|---|
| 1人の患者へ7単位実施する | その患者が9単位対象か確認する | 担当した療法士の1日・週合計へ加える |
| 1人の療法士が5人へ各4単位実施する | 各患者はそれぞれ患者側上限を確認する | 療法士は合計20単位として確認する |
| 複数の疾患別リハを同一患者へ算定する | 疾患別リハを合計して6単位または9単位まで | 各従事者は自身の実施単位へ計上する |
そのため、「リハビリは1日何単位までですか?」と確認するときは、最初に患者1人について聞いているのか、療法士1人について聞いているのかを明確にすると混乱しにくくなります。
6単位・9単位は「必ず算定できる量」ではありません
6単位または9単位は、疾患別リハビリテーション料における患者側の1日の算定上限です。上限まで実施すれば自動的に算定できる、という意味ではありません。
疾患別リハビリテーション料では、原則として患者に対して20分以上の個別療法として訓練を行った場合を1単位とします。計画書の作成・説明時間、記録時間、個別療法のための移動時間など、患者へ直接訓練を行っていない時間は訓練時間に含まれません。
さらに、実際の算定では次のような条件を別に確認します。
- どの疾患別リハビリテーション料の対象か
- 施設基準や算定要件を満たしているか
- 患者側が6単位上限か9単位上限か
- 個別に単位数制限や減算の対象となる条件がないか
- 療法士側の1日24単位・週108単位を超えていないか
2026年度の別ルールにも注意:入院中で、ベッド上から移動せず、ポジショニングや拘縮予防等を主目的とした他動的訓練のみを行う「特定の患者」では、所定の疾患別リハビリテーション料について100分の90の点数で1日2単位までとなる規定があります。したがって、「患者側は原則6単位」とだけ覚えて実施可能量を判断しないことが重要です。
また、2026年度の療法士側単位管理では、専従従事者について所定の業務時間を単位へ換算して扱う場合があります。対象業務と数え方は、2026年度のみなし単位の対象業務と上限で確認してください。
実務では「患者・1日・1週間」を別欄で管理します
日々の単位管理は、複雑なチェックリストを増やすよりも、①患者側の当日上限、②療法士側の当日合計、③療法士側の週合計を分けて確認すると整理しやすくなります。
| 確認軸 | 見る数字 | 確認内容 |
|---|---|---|
| 患者側 | 6単位/9単位 | その患者が当日何単位まで算定対象となるか |
| 療法士側・1日 | 18単位/24単位 | 18単位を標準とし、24単位を超えていないか |
| 療法士側・1週間 | 108単位 | 日曜日〜土曜日の合計が108単位を超えていないか |
標準的算定日数や起算日は、この6・9・18・24・108単位とは別の管理軸です。「1日何単位までか」と「いつまで算定できるか」を同じ欄で管理すると混同しやすいため、院内では分けて確認する方が安全です。
よくある質問
18単位は療法士の1日の上限ですか?
いいえ。18単位は1日当たりの標準です。1日当たりの実施単位数の上限は24単位で、さらに日曜日から土曜日までの週合計108単位も確認します。
週108単位は月曜日から日曜日で数えますか?
いいえ。令和8年度の疑義解釈では、日曜日から土曜日までを1週間として扱うことが明確に示されています。
患者へ1日7単位のリハビリを行うことはできますか?
患者側の原則上限は1日6単位です。7単位を疾患別リハビリテーション料として算定するには、その患者が厚生労働大臣が定める1日9単位の対象患者に該当するかを確認する必要があります。
複数の疾患別リハビリテーション料を算定すれば6単位を超えられますか?
疾患別リハビリテーション料を複数算定する場合でも、患者側の1日の算定単位数は合計で6単位または9単位という上限で確認します。
回復期リハ病棟で運動器リハを算定している患者は必ず6単位までですか?
必ずしもそうではありません。令和8年度の疑義解釈では、回復期リハビリテーション病棟で運動器リハビリテーション料を算定している患者でも、脳血管疾患等の患者で発症日・対象疾患に関連する手術日・急性増悪の日から60日以内という別の9単位対象要件に該当する場合は、1日9単位を算定できることが示されています。
疾患別リハビリテーション料の1単位は何分ですか?
原則として、患者に対して20分以上の個別療法として訓練を行った場合を1単位とします。記録、計画書の作成・説明、移動など患者へ直接訓練を実施していない時間は、訓練時間には含まれません。
次の一手
単位数ではなく標準的算定日数・起算日・日数超過後の扱いを確認したい場合は、疾患別リハの標準的算定日数・起算日・13単位へ進んでください。
令和8年度診療報酬改定で、リハビリテーション関連の変更点全体から確認したい場合は、2026年度診療報酬改定のリハ実務ハブにまとめています。
参考文献
- 厚生労働省. 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保医発0305第6号)(令和8年7月30日訂正後). 2026. 厚生労働省PDF
- 厚生労働省. 特掲診療料の施設基準等(平成20年厚生労働省告示第63号;令和8年厚生労働省告示第71号による改正). 2026. 厚生労働省
- 厚生労働省. 疑義解釈資料の送付について(その1). 令和8年3月23日. 厚生労働省PDF
- 厚生労働省. 疑義解釈資料の送付について(その2). 令和8年4月1日. 厚生労働省PDF
- 厚生労働省. 令和8年度診療報酬改定について. 2026. 公式ページ
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。
現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。
保有資格
- 脳卒中認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター2級

