ロコモ 25 の採点と解釈|記録例付き

評価
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ロコモ 25 は点数から次の一手まで決める評価です

ロコモ 25(GLFS-25)は、運動器の不調が生活にどの程度影響しているかを、自己記入式で把握する質問票です。臨床では合計点だけを記録して終わりやすいですが、本当に大切なのは「どの困りごとが強いか」を読み取り、追加評価と介入へつなぐことです。

このページでは、ロコモ 25 の採点基準、点数の解釈、記録文の型、よくある失敗をまとめます。ロコモ度テスト全体の判定や立ち上がりテスト・2 ステップテストの細かい手順は、親記事・兄弟記事で確認できるように整理します。

A4 記録シートをダウンロード

ロコモ 25 の合計点、高得点領域、追加評価、再評価メモを 1 枚で整理できる A4 記録シートです。採点後に「点数だけ」で終わらせず、次回評価や介入方針までつなげる目的で使います。

PDF:ロコモ 25 記録シート(A4)

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採点では 7・16・24 点の区切りを固定します

ロコモ 25 は合計点で判定します。実務では、合計点とロコモ度だけでなく、「点数帯から何を疑い、次に何を評価するか」まで 1 行で決めておくと、再評価や多職種共有がスムーズになります。

ロコモ度テスト全体では、立ち上がりテスト、2 ステップテスト、ロコモ 25 のうち、最も進行した段階を採用します。そのため、ロコモ 25 が低くても身体機能テストで進行段階に該当する場合は、全体判定を合わせて確認します。

ロコモ 25(GLFS-25)点数判定の早見表(成人・臨床運用)
合計点 判定の目安 読み取り 次の一手
0〜6 点 ロコモ度 0 相当 生活上の困りごとは小さい 活動量維持と定期再評価
7〜15 点 ロコモ度 1 相当 移動機能低下の初期サイン 運動習慣、疼痛、活動量を確認
16〜23 点 ロコモ度 2 相当 移動機能低下が進行 歩行、立ち上がり、バランス評価を追加
24 点以上 ロコモ度 3 相当 生活・社会参加への影響が大きい 多面的評価と支援計画を優先

解釈では高得点領域を 3 つに分けて見ます

同じ合計点でも、痛みが中心なのか、移動・ADL が中心なのか、外出や不安が中心なのかで次の評価は変わります。合計点の後に、高得点領域を短く添えるだけで、介入の優先順位が見えやすくなります。

細かい項目の丸写しではなく、臨床記録では「痛み」「移動・ADL」「外出・心理面」のように領域で要約すると使いやすいです。

ロコモ 25 の高得点領域から考える追加評価
高得点領域 読み取り 追加評価 記録の一言
痛み・しびれ 疼痛が活動制限に影響 NRS、部位、動作時痛、服薬状況 疼痛関連の訴えが活動量低下に関与
移動・ADL 立つ・歩く・階段などで困難 TUG、歩行速度、立ち上がり、バランス 移動・ADL 領域で困難感が目立つ
外出・心理面 外出制限や転倒不安が影響 外出頻度、転倒歴、FES-I、生活範囲 外出控えと転倒不安が活動参加を制限

採点後は高得点領域から追加評価へ進みます

ロコモ 25 は、点数を出した時点で終わりではありません。判定後に高得点領域を要約し、次回評価へ接続することで、介入計画に落とし込みやすくなります。

ロコモ 25 採点後の 3 ステップ。採点、領域確認、追加評価へ進む流れを示した図版。
図:ロコモ 25 採点後の 3 ステップ(採点→高得点領域の確認→追加評価)

記録は点数・偏り・次アクションの 3 点で書きます

カルテでは、長い説明よりも「合計点」「高得点領域」「次に見る評価」が分かる短文が有効です。再評価時に同じ型で書けるようにしておくと、経過比較もしやすくなります。

記録文テンプレ:GLFS-25 合計 ◯◯ 点(ロコモ度 相当)。高得点は [痛み/移動・ADL/外出・心理面] 領域で、次回は [歩行速度/TUG/立ち上がり/バランス/疼痛] を追加評価し、介入は [◯◯] を優先する。

記録例:GLFS-25 合計 18 点(ロコモ度 2 相当)。高得点は 移動・ADL と外出 領域で、次回は TUG、立ち上がりテスト、疼痛評価 を追加し、介入は 下肢筋力と外出頻度の段階的増加 を優先する。

現場の詰まりどころは次アクションの曖昧さです

ロコモ 25 は自己記入式で実施しやすい一方、合計点だけでは介入の優先順位が決まりにくい評価です。詰まりやすい場面では、よくある失敗、回避手順、身体機能テストへの接続をセットで確認します。

評価・記録の型が職場で共有しにくいときは

ここまで整えても毎回同じところで詰まる場合は、手順だけでなく、教育体制・共通フォーマット・相談相手の有無など、職場環境の影響を受けている可能性もあります。

PT キャリアガイドを見る

よくある失敗は合計点だけで判断することです

ロコモ 25 の運用では、採点そのものよりも、判定後の説明と記録でブレが出やすくなります。次の表を使って、評価後の行動まで固定しておくと実装しやすくなります。

ロコモ 25 運用で起こりやすい失敗と修正ポイント
失敗 なぜ問題か 修正ポイント
合計点だけ記録する 介入方針に結びつきにくい 高得点領域を 1 行で追記する
判定基準がチームで不一致 再評価で比較しにくい 7 / 16 / 24 点の基準を記録様式に明記する
身体機能評価へ進まない 原因の切り分けが不十分になる 歩行・立ち上がり・バランス・疼痛へ接続する
全体判定と切り離す ロコモ度テスト全体の説明がずれる 立ち上がり・2 ステップの結果も合わせて確認する

5 分チェックで採点後の迷いを減らします

ロコモ 25 の採点後は、次の 5 手順に固定すると記録が安定します。特に「追加評価を 1 つ決める」「再評価時期を書く」の 2 つを入れると、評価が次回介入につながりやすくなります。

  1. 合計点を算出し、7 / 16 / 24 点の区切りで判定する
  2. 高得点領域を「痛み」「移動・ADL」「外出・心理面」に分けて要約する
  3. 追加評価を 1 つ以上決める
  4. 次回介入の優先順位を 1 行で書く
  5. 再評価時期を 2〜4 週などで仮設定する

よくある質問(FAQ)

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

Q1. ロコモ 25 は何点から注意が必要ですか?

実務では 7 点以上を目安に、移動機能低下の初期サインとして確認します。16 点以上では移動機能低下の進行、24 点以上では生活や社会参加への影響が大きい状態を想定し、追加評価と支援計画につなげます。

Q2. 合計点が同じなら対応も同じですか?

同じではありません。痛み中心、移動・ADL 中心、外出や不安中心では、次に見る評価が変わります。合計点に加えて、高得点領域を必ず確認します。

Q3. ロコモ度テスト全体ではどう判定しますか?

立ち上がりテスト、2 ステップテスト、ロコモ 25 のうち、最も進行した段階を採用します。ロコモ 25 だけで説明せず、身体機能テストの結果も合わせて確認すると記録のブレを減らせます。

Q4. 未回答がある場合はどう扱いますか?

臨床では、まず未回答の理由を確認し、可能であれば再確認してから採点します。研究や個別フィードバックで欠損値を補う場合は、公式・学会資料の取扱いを確認し、参考値として扱う姿勢が安全です。

Q5. 再評価はどのくらいの間隔が目安ですか?

対象者の状態や介入内容によりますが、運動指導や生活活動の調整を行う場合は 2〜4 週での再評価が運用しやすいです。点数の変化だけでなく、高得点領域の変化も確認します。

次の一手


参考文献

  • 日本整形外科学会. ロコモ ONLINE:ロコモ度テスト(ロコモ 25). 公式ページ.
  • 日本整形外科学会. ロコモ ONLINE:ロコモ度判定方法. 公式ページ.
  • Seichi A, Hoshino Y, Doi T, Akai M, Tobimatsu Y, Iwaya T. Development of a screening tool for risk of locomotive syndrome in the elderly: the 25-question Geriatric Locomotive Function Scale. J Orthop Sci. 2012;17(2):163-172. doi:10.1007/s00776-011-0193-5 / PubMed.
  • Yamada K, Ito YM, Akagi M, et al. Reference values for the locomotive syndrome risk test quantifying mobility of 8681 adults aged 20-89 years: a cross-sectional nationwide study in Japan. J Orthop Sci. 2020;25(6):1084-1092. doi:10.1016/j.jos.2020.01.011 / PubMed.
  • Wang C, Ikemoto T, Hirasawa A, Arai YC, Kikuchi S, Deie M. Assessment of locomotive syndrome among older individuals: a confirmatory factor analysis of the 25-question Geriatric Locomotive Function Scale. PeerJ. 2020;8:e9026. doi:10.7717/peerj.9026 / PubMed.
  • Kawahara T, Yamada K, Terashima R, et al. Practical guidance to handle missing values in the 25-question Geriatric Locomotive Function Scale (GLFS-25): a simulation study. BMJ Open. 2022;12(12):e065607. doi:10.1136/bmjopen-2022-065607 / PubMed.

著者情報

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rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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