離床あり/なし判定フロー【比較・使い分け】疾患別リハ実務
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結論はシンプルです。離床あり/なし判定は、移動の有無、主目的、訓練様式(他動中心か)の 3 つで先に線引きし、次に例外(非該当)を弾き、最後に時間・単位・記録を揃えます。
この順番にすると、「実施したのに説明できない」状態を減らせます。院内で運用を揃える目的で、判定フロー・OK/NG 比較・摘要テンプレまでまとめます。
1 分で結論:判定は 6 ステップで揃える
| ステップ | 確認すること | 判定の要点 |
|---|---|---|
| 1 | ベッド上から移動したか | 移動ありなら「離床あり」側の検討へ |
| 2 | 訓練の主目的は何か | ポジショニング・拘縮予防などが主目的かを確認 |
| 3 | 訓練様式は他動中心か | 他動中心であることを内容欄で説明可能にする |
| 4 | 例外(非該当)に当たらないか | 対象外条件を先に弾く |
| 5 | 20 分以上・単位上限の確認 | 時間要件と 1 日上限を同時に確認 |
| 6 | 診療録+摘要で追えるか | 対象理由・内容・時間を第三者が追える形で残す |
判定フロー(5 分で実施)
実務では「迷ったらフローに戻る」を徹底すると、評価者間のブレが減ります。次の Yes/No で判定してください。
| 質問 | Yes のとき | No のとき |
|---|---|---|
| Q1. ベッド上から移動したか | 離床あり側で運用(本区分の対象外になりやすい) | Q2へ進む |
| Q2. 主目的はポジショニング/拘縮予防等か | Q3へ進む | 離床なし区分の適合性は低い。目的の再確認へ |
| Q3. 訓練様式は他動中心か | Q4へ進む | 離床なし区分の適合性は低い。内容を再分類 |
| Q4. 例外(非該当)に該当しないか | Q5へ進む | この区分に当てはめない運用へ |
| Q5. 20 分以上の個別療法か | Q6へ進む | 要件未達。実施計画と記録を調整 |
| Q6. 1 日上限・摘要記載を満たすか | 算定・記録の実行へ | 実施前チェックに戻る |
例外(非該当)を先に弾く手順
誤判定を減らすコツは、適合条件より先に非該当条件を確認することです。対象外を早く弾くほど、返戻リスクが下がります。
| 確認項目 | 実務での見方 | 運用ポイント |
|---|---|---|
| 対象外条件 | 通知・院内ルールで定めた非該当条件に当たるか | オーダー時点でチェック欄を必須化 |
| 加算・入院料との関係 | 同時算定や取り扱いの制限有無を確認 | レセ前チェックで二重確認 |
| 医学的必要性 | 医師の判断根拠が追えるか | 指示簿・診療録の導線を固定 |
よくある誤判定(OK/NG比較)
ここだけは固定: 回避手順(記録テンプレ)へ進む / FAQ を確認する
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| 場面 | NG(誤判定) | OK(回避手順) |
|---|---|---|
| 判定の入口 | 「ベッド上でやったから離床なし」で確定 | 移動の有無+主目的+他動中心を 3 点セットで判定 |
| 例外確認 | 非該当を後回しにする | 非該当条件を先に弾いてから適合判定 |
| 時間要件 | 20 分以上が読み取れない記録 | 開始/終了または合計時間を必須入力 |
| 単位上限 | 実施後に上限超過へ気づく | オーダー・実施入力・レセ前の 3 点で上限チェック |
| 摘要 | 診療録のみで摘要が空欄 | 対象理由・内容・時間の定型文を摘要へ反映 |
診療録+摘要の記録テンプレ(そのまま実装可)
制度改定のたびに有効なのは、記録の粒度を揃えることです。下表を院内テンプレにすると、説明可能性が上がります。
| 欄 | 書く内容 | 記載例 |
|---|---|---|
| 分類 | 離床あり/なし(根拠付き) | 離床なし:ベッド上から移動せず、他動中心で実施 |
| 目的 | 主目的を 1 行で明示 | 拘縮予防、ポジショニング調整、呼吸介助量低減の前提づくり |
| 内容 | 実施タスクを具体化 | 関節可動域、他動運動、体位調整、呼吸介助など |
| 量 | 時間・回数・介助量・条件 | 20 分(個別)/回数/介助量/環境条件 |
| 結果 | 所見・数値・変化 | NRS、関節可動域、呼吸苦、介助量、バイタル変化 |
| 摘要 | 対象理由・内容・時間を定型で記載 | 離床困難の医学的理由、長時間リハ必要性、訓練内容、実施時間 |
よくある質問(FAQ)
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
Q1. ベッド上で実施したら必ず「離床なし」ですか?
A. いいえ。移動の有無だけでなく、主目的と訓練様式(他動中心か)を合わせて判定します。ベッド上訓練でも目的・内容により扱いは変わります。
Q2. 例外(非該当)はいつ確認すべきですか?
A. 最初です。適合判定の前に非該当を先に弾くと、誤算定と修正コストを減らせます。オーダー時のチェック欄固定が有効です。
Q3. 記録で最低限そろえる要素は何ですか?
A. 分類、目的、内容、量、結果、摘要の 6 つです。特に摘要は対象理由・内容・時間を定型化すると説明可能性が上がります。
Q4. まず現場で何から始めればいいですか?
A. 1 週間だけでも、判定フローと記録テンプレを全員で同じ形式にします。揃わない欄を洗い出して、運用表現を統一するのが最短です。
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参考資料
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下


