ベースアップ評価料の中間報告書2026|提出時期・必要項目・注意点

制度・実務
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ベースアップ評価料の中間報告書は「8 月に何を確認するか」を先に固定すると迷いません

このページは、ベースアップ評価料の賃金改善中間報告書について、制度の総論ではなく提出実務に絞って整理した記事です。検索で知りたいのは「中間報告書とは何か」よりも、自施設が対象か / いつ出すか / 何を確認するか / 計画書や実績報告書と何が違うか / 派遣職員はどう扱うかであることが多く、そこを先に言語化すると担当者間の確認が進めやすくなります。

公開済みの関連記事が「賃金改善計画書」と「賃金改善実績報告書」を扱うのに対して、本ページは年次サイクルの途中確認を担当します。まずは提出対象と提出時期を押さえ、その後に必要項目、計画書・実績報告書との違い、派遣職員の扱い、提出前チェックへ進む流れで読むとズレません。

同ジャンルを最短で回遊:ベースアップ評価料の賃金改善計画書2026|作成手順・提出時期・注意点ベースアップ評価料の実績報告書2026|提出時期・注意点

ベースアップ評価料の中間報告書 2026 とは

結論からいうと、ベースアップ評価料を届け出ている医療機関や訪問看護ステーションが、年度途中で賃金改善の進み方を確認するために出す書類です。計画書が「これからどう進めるか」、実績報告書が「年度全体でどうだったか」を見るのに対して、中間報告書はその中間時点の確認という位置づけで整理すると分かりやすいです。

令和 8 年度改定の全体概要では、ベースアップ評価料に関する手続きの流れの中に令和 8 年 8 月の中間報告書令和 9 年 8 月の令和 8 年度実績報告書が示されています。つまり、中間報告書は「途中でずれていないか」を見るための実務書類として考えると整理しやすいです。

提出対象|どの施設が中間報告書を出すのか

提出対象は、ベースアップ評価料を届け出ている保険医療機関訪問看護ステーションです。まず確認したいのは、自施設が届出済みかどの評価料区分を算定しているかどの様式・記載例を見るべきかの 3 点です。ここが曖昧だと、その後の集計や確認がすべてずれます。

地方厚生局の案内では、ベースアップ評価料( 1 )のみを届け出ている医療機関は専用届出様式での報告が案内され、ベースアップ評価料( 2 )又は入院ベースアップ評価料を届け出ている医療機関は従来版届出様式で報告するよう示されています。訪問看護ステーションも別区分で案内が分かれているため、最初に「うちはどれか」を固定してから進める方が安全です。

提出時期|8 月に何を確認するのか

このテーマでいちばん大事なのは、中間報告書は 8 月時点の途中確認として入ることです。公式フローでは、6 月に賃金改善計画書8 月に中間報告書翌年 8 月に実績報告書という流れで整理できます。

つまり、年次サイクルは春に計画を固め、夏に途中確認を行い、翌年夏に年度結果を報告する形です。計画書や実績報告書の位置づけを先に確認したい場合は、賃金改善計画書の記事実績報告書の記事をあわせて見ると全体像がつかみやすくなります。

計画書・中間報告書・実績報告書の位置づけを整理した図版
中間報告書は、計画書と実績報告書の間で年度途中の進み具合を確認する書類です。

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ベースアップ評価料の年次サイクル
時期 提出物 主な役割
6 月 賃金改善計画書 当年度の進め方を提出する
8 月 中間報告書 年度途中の進み具合を確認する
翌年 8 月 実績報告書 前年度全体の結果を報告する

計画書・中間報告書・実績報告書の違い

実務で混ざりやすいのは、この 3 つの役割です。計画書は「これからどう進めるか」、中間報告書は「途中でどう進んでいるか」、実績報告書は「結果としてどうだったか」を見る書類です。役割を分けてしまえば、どの時点の数字を見ればよいかも整理しやすくなります。

公開済みの 2 記事とこのページをセットで使う場合は、計画 → 中間確認 → 年度結果の順で読むと分かりやすいです。この記事は、その中で「途中確認」にだけ絞って読む前提で作っています。

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3 つの書類の使い分け
書類 見る時点 主な目的
賃金改善計画書 年度の前半 当年度の賃金改善の進め方を整理する
中間報告書 8 月時点 年度途中の進み具合を確認する
実績報告書 翌年度 8 月 前年度全体の結果を報告する

中間報告で確認する項目

令和 8 年度改定の全体概要では、中間報告書で確認する項目として、ベースアップ評価料の算定収入額対象職種ごとの常勤換算数基本給等総額(給与改善前・後)賞与の月数の変化などが示されています。つまり、中間報告書は「今どこまで賃金改善が進んでいるか」を途中集計する書類として考えると整理しやすいです。

実務では、これを収入人数基本給等賞与の 4 つに分けて確認すると回しやすいです。項目名だけ追うのではなく、「どの資料から拾うか」まで先に決めておくと、部門と事務のやり取りが短くなります。

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中間報告で先に確認したい項目
確認項目 なぜ見るか 手元資料の例
ベースアップ評価料の算定収入額 原資の途中確認 算定実績、請求データ
対象職種ごとの常勤換算数 対象範囲の確認 人員表、勤務表、雇用区分一覧
基本給等総額(給与改善前・後) 賃金改善の進み具合を確認する 給与台帳、賃金表、給与規程
賞与の月数の変化 連動分の確認 賞与支給記録、就業規則

作成前にそろえる資料

中間報告書を書き始める前に、まず資料をそろえる方が速いです。少なくとも、対象職員一覧評価料区分の確認資料給与台帳賞与記録算定実績は先に確認したいところです。書きながら集めると、どの数字がどの時点のものか分からなくなりやすいです。

おすすめは、最初に「誰が持っている資料か」を分けることです。人事・総務、医事、部門管理者で必要データが分かれるので、必要資料の一覧を 1 枚で共有してから動く方が、締切前のやり直しを防ぎやすくなります。

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中間報告書の作成前にそろえたい資料
資料 確認したい内容 主に持っている部署
対象職員一覧 対象範囲、職種別の人数 人事・総務、各部門
評価料区分の確認資料 評価料( 1 )か( 2 )か、入院か訪問看護か 医事、管理部門
給与台帳・賃金表 基本給等総額の改善前後 人事・総務
賞与支給記録 賞与月数の変化 人事・総務
算定実績 ベースアップ評価料の算定収入額 医事

派遣職員の扱い

ここは見落としやすい論点です。事務連絡では、ベースアップ評価料を用いて当該派遣職員の賃金改善を実施した場合、その実績については賃金改善実績報告書だけでなく、賃金改善中間報告書にも当該派遣職員を含めて作成・提出すると示されています。

また、報告書の作成に当たっては、派遣元と相談した上で、派遣元から実際の賃金改善額等の記載に必要な情報の提供を受けることが求められています。つまり、派遣職員を含める場合は、報告直前ではなく早めに派遣元と確認を始める方が安全です。

現場の詰まりどころ|ここで止まりやすい 4 点

現場で多いのは、計画書と混同する実績報告書と混同する医療機関用と訪問看護用を取り違える途中集計の根拠が弱いの 4 つです。制度の理解不足というより、どの時点の数字を見る書類かが曖昧なことが原因になりやすいです。

中間報告書は、年度途中の確認に意味があります。だから、結果が出そろうまで待つのではなく、8 月時点で説明できる数字をどこまでそろえるかが実務では大事になります。

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よくある詰まりどころと直し方
詰まりどころ なぜ危ないか 先に決めること
計画書と混同する これからの計画と途中確認が混ざる 中間報告書は 8 月時点の確認と固定する
実績報告書と混同する 年度結果と途中経過が混ざる 年度全体のまとめは翌年 8 月と切り分ける
様式を取り違える 区分に合わない資料を使ってしまう 医療機関か訪問看護か、評価料区分を先に確定する
途中集計の根拠が弱い 説明できる数字にならない どの資料から拾うかを先に決める

提出前チェックリスト

提出前は、細かい文章よりも順番が大事です。まずは届出済みか確認評価料区分の確認使用様式の確認途中集計の確認派遣職員の有無確認提出先の確認の順で見ると、チェック漏れを減らしやすいです。

提出方法は、地方厚生局の案内どおり、所在都県ごとのメールアドレス宛にエクセルファイルを提出する流れを前提にしておくと整理しやすいです。ファイル名や送付先の確認を最後に回すと戻りが増えるため、担当者同士で先に共有しておく方が安全です。

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中間報告書の提出前チェック
順番 確認項目 見るポイント
1 届出済みか確認 自施設がベースアップ評価料の対象か
2 評価料区分を確認 評価料( 1 )か( 2 )か、入院か訪問看護か
3 使用様式を確認 専用届出様式か従来版届出様式か
4 途中集計を確認 算定収入額、常勤換算数、基本給等、賞与の月数
5 派遣職員の有無を確認 派遣元から必要情報を受け取れているか
6 提出先を確認 管轄の厚生局、メール提出先、締切

よくある質問

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

中間報告書は毎年必要ですか?

令和 8 年度改定の手続きフローでは、6 月の計画書提出後、8 月に中間報告書、翌年 8 月に実績報告書という流れが示されています。まずは自施設の評価料区分と最新の厚生局案内を確認するのが安全です。

8 月に何を出しますか?

年度途中の確認として、中間報告書を提出します。計画書や実績報告書とは役割が異なり、8 月時点の進み具合を確認する位置づけです。

計画書との違いは何ですか?

計画書は当年度の進め方を整理する書類で、中間報告書は年度途中の進み具合を確認する書類です。計画と途中確認で役割が分かれています。

訪問看護ステーションも同じ考え方ですか?

大枠は同じですが、案内資料や届出様式は訪問看護ステーション向けに分かれています。医療機関用の資料のまま進めないように注意が必要です。

派遣職員は含めますか?

ベースアップ評価料を用いて派遣職員の賃金改善を実施した場合は、中間報告書と実績報告書に当該派遣職員を含めて作成・提出すると整理されています。報告時には派遣元から必要情報の提供を受ける必要があります。

次の一手

まずは、自施設でどの評価料区分を届け出ているかどの様式で報告するかを確定してください。そのうえで、対象職員一覧・給与台帳・算定実績の 3 点を先に集めると、中間報告書の骨格が作りやすくなります。

続けて読むなら、ベースアップ評価料の賃金改善計画書2026|作成手順・提出時期・注意点で前半の流れを確認し、ベースアップ評価料の実績報告書2026|提出時期・注意点で年度結果のまとめ方を確認すると、制度の入口から出口までつながります。


参考文献

  1. 厚生労働省. ベースアップ評価料等について. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00053.html
  2. 厚生労働省. 令和 8 年度診療報酬改定について【全体概要版】. https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001684592.pdf
  3. 関東信越厚生局. ベースアップ評価料に係る「賃金改善計画書」及び「賃金改善実績報告書」について. https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/shinsei/baseup.html
  4. 東海北陸厚生局. ベースアップ評価料の届出について. https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/tokaihokuriku/shinsei/shido_kansa/shitei_kijun/r06baseup.html
  5. 厚生労働省. 事務連絡(令和 8 年 3 月 23 日). https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001678310.pdf
  6. 厚生労働省. 事務連絡(令和 8 年 4 月 1 日). https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001685126.pdf

著者情報

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rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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