リハビリの算定期限は+179日?+180日?
リハビリテーション料の標準的算定日数を管理するとき、「180日目は起算日+179日なのか、それとも+180日なのか」と迷うことがあります。特にExcelで期限を管理する場合、1日のずれが生じないように計算方法を統一することが重要です。
起算日を1日目として数える場合、180日目は「起算日+179日」、181日目は「起算日+180日」です。同じ考え方で、150日目は+149日、120日目は+119日、90日目は+89日になります。
この記事では、疾患別リハビリテーション料5区分の標準的算定日数について、日付の数え方、Excelの計算式、間違えやすいポイントを解説します。起算日を入力するだけで、最終日に相当する日付と残日数を確認できる自動計算ツールも掲載しています。
なお、ここでいう「最終日」は、制度上の起算日が確定している場合に、標準的算定日数を暦日で数えた最終日に相当する日付です。個別患者の正式な算定期限や算定可否を自動判定するものではありません。
結論:180日目は起算日+179日
例えば、2026年4月1日を起算日とする場合、4月1日が1日目です。したがって、180日目は2026年9月27日、181日目は9月28日になります。
| 項目 | 日付 |
|---|---|
| 起算日(1日目) | 2026年4月1日 |
| 180日目(+179日) | 2026年9月27日 |
| 181日目(+180日) | 2026年9月28日 |

基本式:標準的算定日数の最終日に相当する日付=起算日+(標準的算定日数-1日)
この式は、起算日を1日目として数えるための暦日計算です。起算日そのものの判断や、標準的算定日数を超えた場合の算定要件は別途確認する必要があります。
起算日の判断に迷ったら
入院日やリハビリ開始日が、そのまま標準的算定日数の起算日になるとは限りません。計算する前に、対象疾患に適用する起算日を確認しましょう。
リハビリ算定期限の自動計算ツール
疾患別リハビリテーション料の区分と起算日を入力すると、標準的算定日数の最終日に相当する日付、その翌日、今日からの残日数を自動計算できます。
脳血管疾患等180日、運動器150日、廃用症候群120日、呼吸器90日、心大血管疾患150日の5区分に対応しています。
計算ツールが表示されない場合は、リハビリ算定日数チェッカーを別画面で開くこともできます。
自動計算ツールの使い方
- 疾患別リハビリテーション料の区分を選択します。
- 制度上の起算日を確認して入力します。
- 「計算する」ボタンを押します。
- 最終日に相当する日付、その翌日、残日数を確認します。
- 必要に応じて、診療録や医事部門の登録内容と照合します。
例えば、脳血管疾患等リハビリテーション料を選択し、起算日に2026年4月1日を入力すると、180日目に相当する日付は2026年9月27日です。
残日数は日本時間の今日の日付を基準に計算します。最終日当日は0日、最終日を過ぎた場合は経過日数を表示します。
期限アラートの見方
計算結果には、最終日に相当する日付までの残日数に応じた案内を表示します。
| 残日数 | 表示の意味 | 確認すること |
|---|---|---|
| 31日以上 | 通常表示 | 起算日と疾患別区分の確認 |
| 30日以内 | 確認開始の目安 | 今後のリハビリ計画と算定状況 |
| 14日以内 | 期限接近の案内 | 標準的算定日数を超える場合の取り扱い |
| 7日以内 | 優先確認の案内 | 医師・医事部門との情報共有 |
| 当日 | 残り0日 | 最終日に相当する日付であることの確認 |
| 経過後 | 経過日数を表示 | 超過後の算定要件 |
これらのアラートは、院内管理のための便宜的な目安です。診療報酬上、残り30日・14日・7日に特定の手続きを義務付けるものではありません。
自動計算ツールで判定できないこと
このツールが行うのは、入力された起算日からの暦日計算です。次の事項は自動判定できません。
- 入力した起算日が制度上正しいか
- 再発・急性増悪などによる起算日の取り扱い
- 個別の期間調整の適用
- 標準的算定日数を超えた後の算定可否
- 個別患者の医学的必要性や診療報酬上の例外要件
また、患者氏名や患者IDなどの個人情報は入力しないでください。計算結果を正式な算定判断に使用する前に、最新の通知・疑義解釈と診療録を確認してください。
疾患別リハビリテーション料5区分の標準的算定日数
疾患別リハビリテーション料の標準的算定日数は、区分によって異なります。起算日を1日目として単純計算する場合、最終日に相当する日付は次の式で求められます。
| 疾患別区分 | 標準的算定日数 | 最終日の計算式 |
|---|---|---|
| 脳血管疾患等リハビリテーション料 | 180日 | 起算日+179日 |
| 運動器リハビリテーション料 | 150日 | 起算日+149日 |
| 廃用症候群リハビリテーション料 | 120日 | 起算日+119日 |
| 呼吸器リハビリテーション料 | 90日 | 起算日+89日 |
| 心大血管疾患リハビリテーション料 | 150日 | 起算日+149日 |
例えば、2026年4月1日を起算日とした場合の計算結果は次のとおりです。
| 日数 | 最終日に相当する日付 | その翌日 |
|---|---|---|
| 180日 | 2026年9月27日 | 2026年9月28日 |
| 150日 | 2026年8月28日 | 2026年8月29日 |
| 120日 | 2026年7月29日 | 2026年7月30日 |
| 90日 | 2026年6月29日 | 2026年6月30日 |
150日を採用する運動器リハビリテーション料と心大血管疾患リハビリテーション料では、同じ起算日を入力した場合、暦日計算上の結果は同じになります。
ただし、疾患別区分によって起算日の取り扱いが異なるため、計算式が同じでも実際の起算日まで同じとは限りません。
Excelでリハビリ算定期限を計算する方法
Excelでも、起算日に標準的算定日数から1を引いた日数を加えることで、最終日に相当する日付を求められます。
日付を管理するときは、起算日・標準的算定日数・最終日・残日数を別々のセルに分けると確認しやすくなります。
180日目を計算するExcel式
A2セルに起算日を入力する場合、180日目は次の式で計算できます。
=A2+179一方、181日目は次の式です。
=A2+180この2つを混同しないことが重要です。
疾患別区分に応じて日数を変更するExcel式
A2セルに起算日、B2セルに標準的算定日数を入力する場合、次の式を使用します。
=A2+B2-1B2に180を入力すれば180日目、150を入力すれば150日目、120を入力すれば120日目を求められます。
未入力時に空欄を表示するExcel式
起算日や標準的算定日数が未入力のときに、誤った日付が表示されないようにするには、IF関数を使用します。
=IF(OR(A2="",B2=""),"",A2+B2-1)この式では、A2またはB2が空欄の場合、計算結果も空欄になります。
ただし、文字列や不正な日数の入力までは検証しないため、実務で使用する管理表では入力規則も併用してください。
今日からの残日数を計算するExcel式
C2セルに最終日に相当する日付が入っている場合、今日からの残日数は次の式で計算できます。
=IF(C2="","",C2-TODAY())最終日が今日の場合は0、最終日を過ぎた場合はマイナスの数値になります。
最終日を表示するセルは「日付」、残日数を表示するセルは「標準」または「数値」の表示形式に設定してください。
Excel管理表で確認したい項目
複数患者の標準的算定日数を管理する場合は、単に日付を計算するだけでなく、入力内容の確認状況も分かる構成が適しています。
| 項目 | 役割 |
|---|---|
| 疾患別区分 | 標準的算定日数を選択する |
| 起算日 | 制度上の起算日を登録する |
| 起算日確認状況 | 未確認・確認済みを区別する |
| 最終日に相当する日付 | 暦日計算で自動表示する |
| 残日数 | 今日からの残日数を表示する |
| 確認事項 | 再発・急性増悪・超過後の取り扱いなどを記録する |
複数患者の管理では、計算式の正確性だけでなく、起算日の確認状況と超過後の対応を分けて記録することが重要です。
算定期限の計算で間違えやすい5つのポイント
日付の計算式が正しくても、起算日や制度上の取り扱いを誤ると、管理上のずれが生じます。特に次の5つの場面では確認が必要です。
| 場面 | 注意点 | 確認すること |
|---|---|---|
| 発症日と診断日が異なる | 入力日を誤る可能性がある | 対象疾患に適用する起算日 |
| 転院してきた | 転院日を新たな起算日としてしまう | 転院前の診療情報と起算日 |
| 再発・急性増悪があった | 起算日を変更できると決めつける | 医学的判断と制度上の要件 |
| リハビリ未実施日があった | 未実施日を自動的に差し引く | 暦日計算と期間調整の規定 |
| 標準的算定日数を超えた | 一律に算定不可と判断する | 超過後の算定要件 |
① 起算日を入院日やリハビリ開始日と混同する
標準的算定日数の起算日は、単純に入院日やリハビリ開始日で統一できるものではありません。
対象疾患に応じて、発症、手術、急性増悪、最初の診断など、制度上の起算日を確認する必要があります。
特に、発症日と診断日が異なる患者では、診療録を確認したうえで適切な日付を登録してください。
② 転院日を新しい起算日として登録する
転院したことだけを理由に、標準的算定日数の起算日が自動的にリセットされるわけではありません。
転院患者では、診療情報提供書や前医の診療情報などを確認し、制度上の起算日を引き継ぐ必要があるか判断します。
③ 再発・急性増悪があれば必ず起算日を変更できると考える
再発や急性増悪が生じた場合でも、その事実だけで起算日を変更できると判断しないことが重要です。
対象疾患、医学的所見、診療録、制度上の要件を確認し、必要に応じて医師や医事部門と相談してください。
④ リハビリを実施しなかった日を差し引く
標準的算定日数は、リハビリテーションを実施した日数だけを合計するものではありません。
土日祝日や通常の未実施日も、原則として暦日の経過に含まれます。特別な期間調整が必要な場合は、適用される規定を別途確認してください。
⑤ 標準的算定日数を超えたら一律に終了と判断する
標準的算定日数を超えた場合でも、所定の条件に該当すれば、疾患別リハビリテーション料を算定できる場合があります。
自動計算ツールで表示される日付は、超過後の取り扱いを確認するための目安として使用してください。
標準的算定日数を超えた場合はどうする?
標準的算定日数の最終日に相当する日付を過ぎても、リハビリテーションが一律に終了するわけではありません。
患者の状態や所定の要件によっては、標準的算定日数を超えて疾患別リハビリテーション料を算定できる場合があります。
一方で、超過後の算定では、患者の状態、医学的必要性、算定区分、単位数、計画書や診療録などの要件を確認する必要があります。
そのため、最終日に相当する日付が近づいた場合は、次の流れで確認すると整理しやすくなります。
- 疾患別区分と起算日が正しいか確認する。
- 標準的算定日数の最終日に相当する日付を計算する。
- 患者の状態と今後のリハビリテーションの必要性を確認する。
- 標準的算定日数を超える場合の算定要件を確認する。
- 医師・医事部門などと必要な情報を共有する。
標準的算定日数と超過後の算定については、標準的算定日数と超過後の算定ルールで詳しく解説しています。
よくある質問
Q.180日目は起算日+180日ではないのですか?
起算日を1日目として数える場合、180日目は起算日+179日です。起算日+180日は181日目になります。
Q.運動器リハビリテーション料の150日目は何日を加えますか?
起算日を1日目として数える場合、150日目は起算日+149日です。
Q.土日や祝日も標準的算定日数に含まれますか?
標準的算定日数は、原則として暦日で数えます。土日祝日や通常の未実施日も日数の経過に含まれます。個別の期間調整が必要な場合は、適用される規定を確認してください。
Q.うるう年でも自動計算できますか?
はい。自動計算ツールは日付の加算で計算するため、2月29日を含む期間にも対応しています。
Q.起算日が分からない場合はどうすればよいですか?
対象疾患、発症日、手術日、急性増悪日、診断日などを診療録で確認してください。転院患者では診療情報提供書なども参考にし、必要に応じて医師や医事部門と確認します。
Q.計算ツールに患者氏名や患者IDを入力してもよいですか?
いいえ。計算に必要なのは疾患別区分と起算日だけです。患者氏名や患者IDなどの個人情報は入力しないでください。
Q.自動計算ツールの結果をそのまま正式な算定期限として使用できますか?
いいえ。このツールは暦日計算を行うものであり、制度上の起算日の妥当性や個別患者の算定可否までは判定しません。正式な判断では、最新の告示・通知・疑義解釈と診療録を確認してください。
Q.計算ツールが表示されない場合はどうすればよいですか?
まずページを再読み込みしてください。表示されない場合は、計算ツールを別画面で開くことができます。埋め込み表示と別画面表示の両方で利用できない場合は、ブラウザやサイト側の表示制限が影響している可能性があります。
次の一手
リハビリテーション料の標準的算定日数を管理するときは、①疾患別区分の確認 → ②起算日の確認 → ③暦日計算 → ④超過後の要件確認の順番で整理すると、計算ミスや判断の混同を防ぎやすくなります。
起算日を1日目として数える場合、180日目は+179日、150日目は+149日です。自動計算ツールやExcelを活用しながら、計算結果と制度上の判断を分けて確認しましょう。
参考文献
- 厚生労働省.令和8年度診療報酬改定について.令和8年度医科診療報酬点数表および関連通知.
- 厚生労働省.診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号).医科診療報酬点数表,第2章第7部リハビリテーション.
- 厚生労働省.診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保医発0305第6号).医科診療報酬点数表に関する事項,第2章第7部リハビリテーション.
※診療報酬の取り扱いは、改定・通知の訂正・疑義解釈などによって変更される場合があります。個別患者の算定可否は、最新の公的資料と診療録に基づいて確認してください。
著者情報
rehabilikun|理学療法士
臨床現場での経験を基に、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に役立つ評価方法、疾患別リハビリテーション、診療報酬制度、臨床実務について情報を発信しています。
制度や算定要件に関する記事では、厚生労働省の告示・通知などの一次資料を優先し、臨床現場で確認すべき事項を整理しています。計算ツールについても、暦日計算と制度上の判断を区別して解説しています。
保有資格:脳卒中認定理学療法士、褥瘡・創傷ケア認定理学療法士、登録理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士、福祉住環境コーディネーター2級
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