回復期リハ病棟 PT 業務 Q&A 20 選|詰まりどころ即解決

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回復期リハ病棟の PT 業務は「詰まりどころ」を Q&A で潰すと回ります

回復期リハ病棟の PT 業務は、訓練だけで完結しません。病棟 ADL の再現、転倒などのリスク管理、カンファでの意思決定、家族説明、退院支援が同時並行になりやすく、迷いが増えるほど手が止まりがちです。

このページは “困っている 1 点” を最短で解決するための Q&A 20 問です。迷ったら、まず親記事の「順番(型)」に戻り、次にこのページで 今いちばん困っている質問を 1 つだけ開く、の流れが最短です。

同ジャンルの回遊:総論(順番の型)→ Q&A(詰まりどころ)→ 退院支援(整理)で迷いを減らします。

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このページの使い方(最短 3 手)

「全部読もう」とすると回復期は逆に詰まります。読む順番を固定して、必要なところだけ使うのがコツです。

  1. 親記事で順番を確認:安全→意思決定→病棟 ADL 再現→訓練の質に戻す
  2. Q&A から 1 問だけ開く:いま困っているカテゴリ( A〜D )を選ぶ
  3. “今日やる 1 行” を決める:病棟で共有できる形に短く固定する

現場の詰まりどころ(回復期が回らない原因はここ)

回復期で詰まりやすいのは、①優先順位が固定されない、②病棟 ADL の条件が共有されない、③会議が評価の羅列になり意思決定が進まない、の 3 つです。

よくある失敗

  • 情報を集めてから決めようとする:回復期は “決めたいこと” を先に固定し、必要情報だけ集める方が進みます。
  • 病棟 ADL を「訓練と別物」にする:病棟で使う手順(見守り位置/声かけ/道具)を 1 行で統一します。
  • 会議が評価の説明で終わる:退院先、必要介助、リスクの 3 点に絞ると意思決定が進みます。

回避のミニチェック(週 1 回の最小セット)

回復期の詰まりを減らすミニチェック(最小セット)
領域 チェック 更新 共有の形
安全 今日の 1 番リスク(場面)と予防策が 1 行で言える 毎日 病棟手順 1 行
意思決定 退院先の候補と、決めるために足りない情報が明確 週 1 会議メモ 1 行
再現 病棟で再現したい動作 1 つの条件(見守り・介助)が統一 週 1 申し送り 1 行
訓練の狙い(何を変えるか)が 1 行で言える 週 1 プログラムの狙い

回復期リハ病棟の PT 業務 Q&A 20 選

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

A. 優先順位と 1 日の回し方( 5 問)

Q1. 朝いちばん最初に決めるべきことは?

A. “今日の 1 番リスク(場面)” を 1 つ決めます。次に “退院先を決めるために足りない情報” を 1 つ決め、最後に “病棟で再現したい動作 1 つ” を固定します。迷いが減る順番は 親記事の型が基準です。

Q2. 予定が崩れたとき、優先順位はどう戻す?

A. “安全→意思決定→再現→質” の順に戻します。まず危険場面を潰し、次に会議や家族説明に必要な情報を集め、病棟 ADL の条件を 1 行で共有してから訓練の負荷を整えます。

Q3. カンファ前、 PT は何を 1 行で準備する?

A. 「退院先(第一候補+条件)」「必要介助(最重要 ADL 1 つ)」「リスク(場面 1 つ)」の 3 点です。評価の説明より、意思決定が進む形を優先します。

Q4. 訓練の “狙い” が毎回ブレます。どう固定する?

A. “病棟で再現したい動作 1 つ” を先に固定し、訓練はその再現に必要な要素へ寄せます。先に訓練メニューを決めると、病棟との整合が崩れやすいです。

Q5. 記録に時間が取られます。最小で残すべきことは?

A. 目的、実施、結果、次回計画に加えて “安全根拠” と “共有内容” を最小で残すとブレが減ります。枠の作り方は 記録の最小セットをベースにすると速いです。

B. 病棟 ADL・連携の進め方( 5 問)

Q6. 病棟 ADL の条件がスタッフでバラつきます。どう揃える?

A. “見守り位置/声かけ/道具/禁止” を 1 行にします(例:「トイレ移動:見守り、右側に立つ、歩行器、急ぎ動作は禁止」)。文章量を増やすほど共有が崩れます。

Q7. 訓練ではできるのに病棟で崩れます。まずどこを見る?

A. 手順の初動(立ち上がり、方向転換、ズボン操作など)に “条件差” がないかを見ます。病棟では焦りや環境が乗るので、初動の条件固定が効きます。

Q8. ナースや介護職へ伝えるとき、最短で通る言い方は?

A. 「何を/どこで/誰が/どう見守るか」を 1 行で伝えます。例:「夜間トイレは見守り、右側に立って一呼吸待ってから立つ」。観察ポイントを増やすより、手順を固定します。

Q9. 自主練を出すとき、病棟で安全に回すコツは?

A. “場所” と “禁止条件” を先に固定します。回復期は頑張るほど事故が増えやすいので、やる内容よりも止める条件(ふらつき、痛み増悪など)を短く共有します。

Q10. 病棟歩行の許可・拡大をどう判断する?

A. 「転倒リスクの場面」「介助量が増えるポイント」「代償が出る初動」を 3 点で見ます。許可は “距離” より “場面” が重要なので、廊下は OK でもトイレ前は要注意、のように区切ります。

C. 転倒・リスク対応( 5 問)

Q11. 転倒が起きやすい “場面” を最短で特定する方法は?

A. 「いつ(時間帯)」「どこ(場所)」「何を(動作)」で 1 つに絞ります。回復期は “夜間トイレ” のような場面が当たりやすいので、まず 1 つ決めて対策を集中します。

Q12. 転倒予防の介入は何から?

A. 運動機能より先に “環境と手順” を整えます。歩行器の置き位置、立ち上がり初動の声かけ、靴、照明など、再現性が高いところから潰すと効きます。

Q13. リスク説明で家族が不安になります。どう伝える?

A. 危険を強調するより、「危険な場面」「避ける手順」「見守りのポイント」を 1 セットで伝えます。例:「夜間トイレが危険。立つ前に一呼吸、右側に立つ。急ぐときは呼ぶ」。

Q14. “見送り” の判断をチームで揃えるコツは?

A. 見送り理由(根拠)と再開条件(何が満たされたら実施)をセットで共有します。見送りは悪ではなく安全な判断なので、条件を言語化すると揉めにくいです。

Q15. リスクが高い患者ほど介入が散らかります。どうまとめる?

A. “今日の 1 番危険な場面” に対策を集中し、他は後回しにします。回復期は対策を増やすほど実行されないので、まず 1 本に絞るのが現実的です。

D. 退院支援・家族説明( 5 問)

Q16. 退院先が決まりません。まず何を集める?

A. “夜間の見守り” と “トイレ動作の介助” の 2 点が決まると進みやすいです。まず「足りない情報を 1 つ」に絞り、集める順番を固定します。

Q17. 家族説明が長くなります。最短で伝える型は?

A. 「退院先の候補」「できること/難しいこと(最重要 ADL 1 つ)」「家族にお願いしたい見守り(場面 1 つ)」の 3 点です。情報を増やすほど持ち帰れません。

Q18. 家屋評価や環境調整の優先順位は?

A. まず “転倒しやすい場面(夜間トイレなど)” を潰し、次に “最重要 ADL(トイレや移動)” の導線を整えます。全室を整えるより、場面を絞る方が効きます。

Q19. 退院前に病棟 ADL をどこまで仕上げる?

A. “最重要 ADL 1 つ” を、条件付きでも再現できる形まで持っていくのが現実的です。全部を仕上げようとすると中途半端になりやすいので、優先順位で決めます。

Q20. 退院支援の情報整理が散らかります。型はありますか?

A. 「退院先」「必要介助」「リスク(場面)」「環境(道具・導線)」の 4 枠で整理すると、会議・家族説明・多職種連携がつながります。具体テンプレは 退院支援の進め方と情報整理テンプレがそのまま使えます。

今日から回復期が回る “型” 3 点

Q&A は “知識” ではなく “決める” ために使います。最後に、今日やることを 3 点だけに絞ると回り始めます。

  • 安全:今日の 1 番リスク(場面)を 1 つ決める
  • 意思決定:退院先を決めるために足りない情報を 1 つ決める
  • 再現:病棟で再現したい動作 1 つの条件(見守り・手順)を 1 行で固定する

次の一手

環境の詰まりも点検:教育体制・人員・記録文化など“環境要因”を一度見える化すると、次の打ち手が決めやすくなります。

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参考文献

著者情報

rehabilikun(理学療法士)のアイコン rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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