2026年6月改定でリハ職の給料は上がる?見分け方3条件

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リハ職の給料は上がる? 2026 年 6 月臨時介護報酬改定の見分け方

最終更新:2026 年 5 月 22 日(令和 8 年度介護報酬改定・ 3 月 13 日通知・ Q&A を反映)

2026 年 6 月の臨時介護報酬改定で、「介護の給料は上がるのか」「PT・OT・ST も対象になるのか」と気になる方は多いはずです。結論から言うと、リハ職の給料が自動で一律に上がるわけではありません

見分けるポイントは、事業所が処遇改善加算を算定するか配分ルールを説明できるか職場環境要件を仕組みで回しているかの 3 点です。このページでは、リハ職として「自分の職場は恩恵が出やすいか」を判断できるように整理します。

まずは “ 全体像 → 判断ポイント → 各論 ” の順で確認しましょう
2026 年 6 月改定の全体像を見る

関連:介護の給料は 2026 年 6 月に上がる?
関連:訪問リハの処遇改善|月次運用

まず結論|リハ職の給料が反映されやすい職場は 3 条件で分かれます

「月 1.9 万円」という数字は注目されやすいですが、リハ職の判断ではその数字だけで考えると誤解が生じます。介護職員への上乗せを含む見え方と、PT・OT・ST 個人の給与反映は同じではないためです。

現場で差が出るのは、①事業所が加算を取れる状態か②配分ルールが見えるか③面談・研修・記録の運用が勤務内で回っているかです。この 3 点が揃う職場ほど、改定の恩恵が給料や働きやすさに落ちやすくなります。

早見表:リハ職が先に見る 3 条件( 2026 年 6 月臨時改定 )
条件 見えないと起きやすいこと 見分ける質問 整っている職場の特徴
加算を算定できる状態 対象だと思っていたのに給与へ反映されない 今のサービスで処遇改善加算を算定していますか? 届出・要件確認・担当者が決まっている
配分ルールが見える 誰に、いつ、どの形で反映されるか分からない 対象・基準・時期は文章で共有されていますか? 配分ルールの明文化と説明の場がある
職場環境要件を仕組みで回す 研修・面談・記録だけ増えて疲弊する 面談と研修は勤務内ですか?記録テンプレはありますか? 面談設計、研修計画、記録の最小セットがある
給料が反映されやすい職場の見分け方 3 条件をまとめた図版
図:給料が反映されやすい職場は「算定の有無」「配分ルール」「仕組み化」の 3 条件で見分けます。

今回の改定で押さえること|対象拡大・訪問リハ新設・配分確認が重要です

リハ職が押さえるべきポイントは、制度全体の細部ではなく、現場判断に直結する変更点です。特に重要なのは、処遇改善加算の対象が介護従事者へ広がること訪問リハビリテーション等にも新たに加算が設けられること加算を取る場合は賃金改善の説明が必要になることです。

つまり、「リハ職は対象外だから関係ない」と決めつけるのも、「必ず給料が上がる」と考えるのも早すぎます。まずは、自分の職場がどのサービスで、どの加算を算定し、どのように配分するのかを確認します。

確定した変更点と、リハ職が受け取る意味
変更点 制度上の意味 リハ職が見るポイント
対象範囲の拡大 介護職員のみならず、介護従事者を対象にした賃上げ措置が示される 「リハ職は対象外」と決めつけず、事業所の算定有無を確認する
訪問リハ等に新設 これまで対象外だった訪問リハビリテーション等にも処遇改善加算が設けられる 訪問リハでは “ 対象か ” より “ どう配分するか ” が論点になる
賃金改善の実施 加算額を原資として賃金改善を行う必要がある 給与明細だけでなく、配分ルールと説明の有無まで確認する
上乗せ区分の考え方 生産性向上や協働化に取り組む事業者への上乗せが設けられる ICT、記録簡素化、兼務整理まで見ておくと判断しやすい

施設別に見る|老健・特養・通所・訪問で影響の出方が違います

同じ臨時改定でも、現場で体感しやすい変化は施設タイプで異なります。ここでは、給料そのものだけでなく、働き方にどう出るかに絞って整理します。

施設タイプ別:影響の出方と、先に見るべき詰まりどころ
施設タイプ 影響が出やすい論点 現場の詰まりどころ 面談で聞くとよいこと
老健 配置と役割分担 兼務が増えて、残業だけが増える 担当表は誰が更新し、引継ぎはどう残しますか?
特養 配分の納得感 配分の説明が曖昧で、不公平感が残る 配分の基準・時期・説明の場はありますか?
通所リハ 稼働変動と記録負担 利用者増で、記録と調整が詰まる 二重記載はどこを減らしていますか?
訪問リハ 要件を満たす運用 個人の頑張りで要件を埋めて疲弊する 面談・研修・記録テンプレは勤務内で回りますか?

老健:配置と役割分担が給料の体感に直結します

老健で見落としやすいのは、賃上げ原資があっても担当の持ち方が曖昧だと働きやすさが悪化する点です。在宅復帰支援、多職種連携、会議体への参加が重なるため、給料だけでなく、誰が何を持つかを先に確認します。

特養:配分の説明ができる職場ほど納得感が残ります

特養では、リハ職の関わり方や評価の見え方に施設差があります。配分ルールが文章で共有されているか、面談で説明されるか、この 2 点で納得感が変わります。

通所リハ:利用者増より先に記録の型を見ます

通所リハは稼働の波が大きく、スタッフ体感では給料より先に記録負担が増えることがあります。キャンセル対応、担当の持ち方、二重記載の有無まで整っている職場は、改定後のしわ寄せが出にくいです。

訪問リハ:要件を個人依存で埋めない職場が強いです

訪問リハは、今回の改定で特に注目される領域です。ただし、現場で楽になるかどうかは、加算新設そのものより面談・研修・記録を仕組み化しているかで決まります。個人の頑張りで要件を埋める職場は、後から疲弊しやすくなります。

現場の詰まりどころ|上がるはずなのに体感がない理由

臨時改定でいちばん多い詰まりは、「対象拡大と聞いたのに、自分の給料や働き方が変わらない」ことです。多くの場合、原因は制度そのものではなく、事業所内の運用にあります。

毎回同じところで詰まる場合は、制度理解だけでなく、教育体制・共通フォーマット・相談相手の有無など、職場環境の影響を受けている可能性があります。

制度や記録の “ 型 ” がない職場で悩みやすい方へ

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よくある失敗|処遇改善が個人に届きにくい 4 パターン

同じ改定でも、現場の体感差はここで分かれます。リハ職が巻き込まれやすい失敗を 4 つに絞ると、次の表になります。

よくある失敗:処遇改善が現場に届きにくい原因
失敗パターン 起きること 見分ける質問 回避の方向性
算定していない 対象拡大の話だけが先行し、実際は反映されない 現在のサービスで処遇改善加算を算定していますか? 届出と要件の確認担当を明確にする
配分ルールが不明 自分にどう反映されるのかが見えない 対象・基準・時期は共有されていますか? ルールを文章化して、面談で説明する
職場環境要件が形だけ 研修や面談が負担増になり、残業だけ増える 勤務内で実施していますか?記録様式は固定ですか? 担当者・頻度・テンプレを先に決める
兼務の線引きが曖昧 結局、押し付けと残業に変わる 担当表と引継ぎの型はありますか? 役割分担を 1 枚化して更新ルールを決める

回避の手順|最小チェック 6 項目だけ先に確認します

細かな通知を追い続けるより、まずは現場の 6 項目を確認する方が、残る/動く判断に直結します。転職検討中でも、面談前にこの 6 つを聞けるとブレが減ります。

  1. 算定の有無:今のサービスで処遇改善加算を算定している
  2. 配分の説明:対象・基準・時期の共有がある
  3. 面談の設計:目標・評価・フィードバックが年 1 回以上で回る
  4. 研修の実装:勤務内で参加でき、参加記録の型がある
  5. 担当の線引き:兼務範囲と担当表の更新者が明確
  6. 記録の最小化:同じ内容の二重記載を減らしている

面談でそのまま使える確認フレーズ

制度名を細かく聞くより、運用が回るかを短く確認した方が実態が見えます。

  • 「今のサービスで処遇改善加算は算定していますか?」
  • 「配分の対象・基準・時期は、文章で共有されていますか?」
  • 「面談は年に何回で、フィードバックは記録に残りますか?」
  • 「研修は勤務内ですか?参加記録のテンプレはありますか?」
  • 「兼務の範囲と、担当表の更新ルールを教えてください」

配布物|面談や職場確認で使えるチェックシート

記事の要点を A4 1 枚にまとめた「リハ職の職場見分けチェックシート」を用意しました。面談前の準備、見学時の確認、上司とのすり合わせに使いやすい構成です。

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よくある質問

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

2026 年 6 月の臨時改定で、PT・OT・ST の給料は必ず上がりますか?

必ず一律に上がるとは言えません。大事なのは、事業所が加算を算定しているか、配分ルールを説明できるか、職場環境要件を仕組みで回しているかの 3 点です。

「月 1.9 万円」はリハ職にもそのまま当てはまりますか?

そのまま個人の給与に一律反映される数字として見るのは避けた方がよいです。介護職員への上乗せを含む説明と、リハ職個人への配分は分けて確認します。

訪問リハの職場は、今回どこがいちばん変わりますか?

これまで対象外だった訪問リハビリテーション等にも処遇改善加算が設けられる点です。ただし、現場では「どう配分するか」「面談・研修・記録を勤務内で回せるか」が重要になります。

老健や通所リハでは、何を優先して確認すべきですか?

給料の話だけでなく、担当の持ち方と記録負担です。兼務の線引き、担当表、二重記載の有無まで確認すると、改定後の実際の働きやすさが見えやすくなります。

転職面談では、制度の細かい話まで聞くべきですか?

細かな制度名より、「算定しているか」「配分をどう説明するか」「面談と研修は勤務内か」「兼務の範囲はどこまでか」を聞く方が、働き方の差をつかみやすいです。

次の一手|全体像を押さえる → 訪問リハの運用を見る → 環境要因も点検する

最後に、次の行動を 3 つに絞ります。制度の情報収集だけで止まらず、現場での判断まで進めます。

運用を整えたあとに、職場環境の詰まりも点検しておきましょう

無料チェックシートを確認する

教育体制、人員配置、記録文化まで含めて見直すと、「続ける/変える」の判断がしやすくなります。


参考文献

  • 厚生労働省. 令和 8 年度介護報酬改定について. 厚生労働省
  • 厚生労働省老健局. 介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和 8 年度分). 令和 8 年 3 月 13 日. PDF
  • 厚生労働省老健局. 「介護職員等処遇改善加算に関する Q&A(第 1 版)」の送付について. 令和 8 年 3 月 13 日. PDF
  • 厚生労働省. 令和 8 年度介護報酬改定について. PDF

著者情報

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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