介護の給料は2026年6月に上がる?対象・条件・確認ポイント

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介護の給料は 2026 年 6 月に上がる?対象・条件・確認ポイント

まずは “ 全体像 → リハ職の見分け方 → 病院との違い ” の順で確認しましょう

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関連:病院と介護の給与改定の違い
職場に聞く 5 つの質問

この記事は、2026 年 3 月 13 日に示された「介護職員等処遇改善加算」の取扱い通知と Q&A 第 1 版を踏まえ、公開・更新日時点の公式資料に基づいて整理しています。結論から言うと、2026 年 6 月の介護報酬期中改定により、介護分野では処遇改善の原資が厚くなる方向です。

ただし、全員が自動的に一律で月 1 万円上がるという意味ではありません。給与に反映されるかは、事業所が処遇改善加算を算定するか配分ルールがどう設計されるか自分の職種・雇用形態・部署が対象に含まれるかで変わります。

2026 年 6 月に変わることは 4 つです

最初に押さえるべき結論は、処遇改善加算の対象拡大上乗せ区分の新設です。介護職員だけでなく介護従事者へ対象が広がり、これまで処遇改善加算の対象外だった訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援等にも加算が新設される方向です。

一方で、制度上の目安と個人の給与反映は分けて考える必要があります。資料上の「月 1.0 万円」「月 0.7 万円」「最大 月 1.9 万円」は、職場の算定状況、加算区分、配分方法を通じて現場へ届くため、個人は「対象か」だけでなく「どう配分されるか」まで確認することが重要です。

2026年6月の介護賃上げで給与反映を確認するポイント整理図
図 1:介護の給料が反映されるかは「算定」「対象」「配分」「説明」で確認します。
表 1:2026 年 6 月施行の処遇改善で押さえる 4 点
押さえる点 制度上の変更 現場での意味 個人が確認すること
改定率 介護報酬改定で処遇改善の原資が厚くなる 給与改善の期待が高まる 給与へいつ反映されるか
対象拡大 介護職員から介護従事者へ拡大 リハ・看護・ケアマネ等も対象になり得る 自職種が配分対象か
上乗せ区分 生産性向上・協働化を評価 職場の取組で差が出る 上位区分を算定予定か
対象サービス拡大 訪問看護・訪問リハ・居宅介護支援等に新設 在宅系にも原資が入りやすくなる 自部署のサービス種別

リハ・看護・ケアマネも対象になり得ます

今回の整理で重要なのは、処遇改善の対象が「介護職員のみ」から「介護従事者」へ広がる点です。介護保険分野で働く PT / OT / ST、看護師、ケアマネなども、事業所の算定状況と配分ルールによっては対象になり得ます。

ただし、対象になり得ることと、個人の給与が同じ金額で上がることは別です。職種、雇用形態、常勤・非常勤、部署、勤務実態、法人内の配分方針によって反映額や支給方法は変わります。

表 2:職種別に見る反映されやすさと確認ポイント
職種 反映されやすさ 確認ポイント 注意点
介護職 高い 加算区分・支給方法 月 1 万円が一律支給とは限らない
PT・OT・ST 施設差あり 配分対象に含まれるか 訪問リハ・老健・通所で扱いが変わりやすい
看護師 施設差大 部署区分・介護保険サービスとの関係 医療保険中心か介護保険中心かで確認先が変わる
ケアマネ 法人差あり 居宅介護支援の算定予定 事業所単位の説明を確認する
事務職・その他 低め〜法人差 配分対象に含まれるか 法人の裁量や規程確認が必要

「月 1 万円アップ」は一律ではありません

「月 1.0 万円相当」は制度設計上の目安として理解するのが安全です。個人の給与明細に必ず同じ金額がそのまま載るわけではなく、基本給、手当、一時金、賞与反映など、職場の配分設計によって見え方が変わります。

特に注意したいのは、上乗せ分の月 0.7 万円相当は、生産性向上・協働化に取り組む事業者を評価する設計である点です。自分が上乗せ分まで対象になるかは、職場の加算区分と配分方針を確認しないと判断できません。

表 3:金額表現の読み方と確認ポイント
資料上の表現 読み方 個人が確認すること
月 1.0 万円相当 介護従事者へ幅広く賃上げを実現するための目安 自職種・雇用形態が配分対象か
月 0.7 万円相当の上乗せ 生産性向上・協働化の取組を評価する上乗せ 上位区分を算定するか
最大 月 1.9 万円相当 定期昇給込みの制度上の目安 自分の給与明細にどう出るか
手当・基本給・一時金 職場ごとに支給方法が異なる 賞与・残業単価・退職金への影響

上がりやすい職場・上がりにくい職場の違い

給与に反映されやすい職場は、単に「制度に詳しい」だけではありません。算定予定、配分対象、支給方法、説明資料が見える形で整理されています。

反対に、算定予定が曖昧で、配分ルールが口頭説明だけの職場では、給与明細で追いにくくなります。面談や総務確認では、下の違いを意識して聞くと判断しやすくなります。

表 4:給料が反映されやすい職場と反映されにくい職場
視点 上がりやすい職場 上がりにくい職場
算定 処遇改善加算の算定予定が明確 算定するか未定、または説明がない
配分 対象職種・基準・時期が文書化されている 「あとで決める」「法人判断」で止まる
支給方法 基本給・手当・一時金の扱いが分かる 給与明細でどこを見ればよいか分からない
職場環境 ICT、記録簡素化、面談制度がある 紙運用・属人運用で負担だけ増えやすい

月 0.7 万円上乗せは職場の取組で差が出ます

上乗せ分を見るときは、制度名を暗記するよりも、職場が生産性向上・協働化の要件を満たす方向で動いているかを確認する方が実務的です。訪問・通所系、施設系、法人間連携のどの枠で該当するかによって、確認する内容が変わります。

個人としては「うちの職場は上位区分を取る予定ですか?」だけでは不十分です。ケアプランデータ連携システム、生産性向上推進体制加算、社会福祉連携推進法人など、どの要件で算定を目指すのかまで聞くと、反映可能性を判断しやすくなります。

表 5:月 0.7 万円相当の上乗せに関わる確認ポイント
区分 対象サービスのイメージ 確認する内容 聞き方の例
訪問・通所系 訪問、通所サービス等 ケアプランデータ連携システムへの加入・実績報告 連携システムは加入済みですか?
施設系 老健、特養、施設サービス等 生産性向上推進体制加算 I または II の取得 推進体制加算は取得予定ですか?
法人間連携 社会福祉連携推進法人に所属する法人 法人として該当する枠組みか 法人単位で上乗せ要件に該当しますか?

職場にはこの 5 つを確認すると迷いが減ります

給与に反映されるかを知るには、制度の細部よりも、職場の算定・配分・通知方法を確認することが近道です。質問は「上がりますか?」ではなく、原資・対象・方法・時期・証拠に分けて聞くと、回答のあいまいさを減らせます。

特に PT / OT / ST、看護師、ケアマネなどは、介護従事者として対象になり得る一方で、職場ごとの配分ルールの影響を受けます。給与明細で追えるよう、支給名目まで確認しておくと安心です。

表 6:職場に確認すると早い 5 つの質問
質問 確認できること 見落とすと起きること
2026 年 6 月以降、処遇改善加算を算定しますか? 賃上げ原資の有無 対象だと思っていたのに反映されない
上位区分も算定予定ですか? 上乗せ分の可能性 月 0.7 万円相当の扱いを誤解する
PT / OT / ST、看護師、ケアマネは配分対象ですか? 自職種の対象可否 介護職員だけの話だと誤解する
基本給・手当・一時金のどれで反映されますか? 給与明細での見え方 賞与・残業単価への影響を見落とす
いつ、どの文書で説明されますか? 通知時期と確認資料 口頭説明だけで後から追えない

現場の詰まりどころは「対象か」だけで判断してしまうことです

よくある詰まりは、「自分は対象ですか?」だけで確認を終えてしまうことです。処遇改善は、対象・算定・配分・支給方法がそろって初めて給与明細で追えるため、確認の順番を固定しておく必要があります。

制度だけ理解しても、説明が曖昧、相談相手がいない、配分ルールが見えない状態では、実際の働きやすさや納得感につながりにくいことがあります。

毎回同じところで確認に迷う場合は、環境要因も整理しておきましょう

手順を整えても、相談相手がいない、給与説明が文書化されない、制度変更を学ぶ時間がない場合は、個人の努力だけで解決しにくいこともあります。

PT キャリアガイドを見る

よくある失敗

  • NG:「月 1 万円上がりますか?」だけを聞いて終える
  • NG:自職種・雇用形態・部署が配分対象かを確認しない
  • NG:基本給なのか手当なのかを聞かず、給与明細で追えない

回避手順

  1. 算定予定を確認する(処遇改善加算・上位区分)
  2. 配分対象を確認する(職種・雇用形態・部署)
  3. 反映方法を確認する(基本給・手当・一時金・反映月)

面談・総務確認ではこの型で記録しておくと安全です

制度の内容を理解したあとに必要なのは、職場ごとの説明を残すことです。口頭で聞いた内容は後から確認しにくいため、面談や総務確認のメモは「質問・回答・資料・次回確認日」に分けて残すと、給与明細との照合がしやすくなります。

特に給与反映は、請求・入金・給与計算のタイミングでズレることがあります。「いつから反映予定か」「何という名目で明細に載るか」を一緒に記録しておきましょう。

表 7:給与反映を追うための確認メモの型
記録項目 書く内容 記入例
算定状況 加算を算定するか、上位区分を取るか 6 月以降に処遇改善加算を算定予定。上位区分は確認中。
配分対象 自職種・雇用形態・部署が含まれるか 訪問リハ所属の PT は配分対象予定。
支給方法 基本給・手当・一時金のどれか 処遇改善手当として月次支給予定。
反映時期 何月給与から確認するか 8 月給与明細で初回反映予定。
確認資料 説明資料・規程・通知の有無 法人通知が出たら共有予定。次回 6 月末に確認。

よくある質問(FAQ)

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

Q1. リハ( PT / OT / ST )や看護師でも給料は上がりますか?

上がる可能性はあります。今回の方向性は、介護職員のみではなく介護従事者へ対象を広げることです。ただし、実際に反映されるかは、職場が処遇改善加算を算定するか、自職種が配分対象に含まれるか、配分ルールがどう設計されるかで変わります。

Q2. 2026 年 6 月からすぐ給与明細に反映されますか?

すぐに同月の給与明細へ反映されるとは限りません。サービス提供、請求、入金、給与計算の流れがあるため、実際に確認できる月は職場によってズレます。管理者や総務に「何月給与から反映予定か」を確認しましょう。

Q3. 月 1 万円は全員一律でもらえますか?

一律ではありません。月 1.0 万円相当は制度上の目安であり、個人の支給額は算定状況、配分対象、雇用形態、勤務実態、基本給・手当・一時金などの支給方法によって変わります。

Q4. 訪問リハ・訪問看護・居宅介護支援は今回の注目点ですか?

はい。これまで処遇改善加算の対象外だった訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援等に、2026 年 6 月以降の処遇改善加算が新設される方向です。該当する職場では、算定予定と配分対象を早めに確認するとよいです。

Q5. 介護職員等処遇改善加算を取っていない職場はどうなりますか?

加算を算定しない場合、制度上の原資が入りにくくなるため、給与へ反映されにくくなります。まずは「2026 年 6 月以降に算定予定があるか」を確認することが重要です。

Q6. 給与明細ではどこを見ればよいですか?

「処遇改善手当」などの手当名で出る場合もあれば、基本給に組み込まれる場合や一時金で支給される場合もあります。確認時は、支給名目、反映月、賞与・残業単価への影響、説明資料の有無をセットで聞くと追いやすくなります。

次の一手

運用を整えたあとに、職場環境の詰まりも点検しておきましょう

制度を確認しても、説明があいまい、配分ルールが見えない、相談しにくい場合は、職場環境の見直しポイントも整理しておくと判断しやすくなります。

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参考文献

  • 厚生労働省.令和 8 年度介護報酬改定について.Web
  • 厚生労働省.令和 8 年度介護報酬改定 介護報酬の見直し案.PDF
  • 厚生労働省 老健局.介護保険最新情報 Vol.1479「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和 8 年度分)」及び「介護職員等処遇改善加算に関する Q&A(第 1 版)」について.令和 8 年 3 月 13 日.PDF
  • 厚生労働省.介護職員等処遇改善加算に関する Q&A(第 1 版).令和 8 年 3 月 13 日.PDF
  • 厚生労働省.介護保険最新情報掲載ページ.Web

著者情報

rehabilikun(理学療法士)のプロフィール画像

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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