回復期リハ病棟入院料の施設基準|2026年改定と再届出

制度・実務
記事内に広告が含まれています。

回復期リハビリテーション病棟入院料の施設基準とは

回復期リハビリテーション病棟入院料の施設基準は、入院料 1〜5 の区分ごとに、人員配置、休日を含むリハ提供体制、重症患者割合、リハビリテーション実績指数、FIM 研修、退院支援体制などを確認するものです。この記事では、療法士が届出や月次点検で確認したい項目を、2026 年改定後の基準と経過措置終了後の対応を含めて整理します。

2026 年 9 月 30 日で、入院料 2・4 の実績指数と入院料 3・4 の週 7 日のリハ提供体制に関する経過措置は終了しました。対象病棟が 10 月 1 日以降も継続して算定する場合は、新基準を満たしたうえで再届出が必要です。経過措置終了に伴う届出の提出期限は、2026 年 10 月 14 日(水)必着です。すでに新基準で届出済みの場合など、再届出が不要となる場合もあるため、届出控えと受理状況を確認してください。

情報確認日:2026 年 10 月 12 日。対象区分、届出様式、提出期限は、経過措置終了後の再届出にまとめています。

病棟機能の全体像から確認したい場合は、先に 回復期リハビリテーション病棟入院料とは?療法士が見るポイント を読むと位置づけがつかみやすくなります。

回復期リハビリテーション病棟入院料 1〜5 の違い

2026 年改定では、入院料 1・3 の実績指数基準が引き上げられ、入院料 2・4 にも実績指数要件が導入されました。また、重症患者の受入割合は、入院料 1・2 が 35%以上、入院料 3・4 が 25%以上です。重症患者割合と実績指数では区分の組合せが異なるため、分けて確認します。

※スマホでは表を左右にスクロールできます。

回復期リハビリテーション病棟入院料の主な比較項目(2026 年改定後の基準)
区分 重症患者の受入割合 実績指数 実務で確認したいポイント
入院料 1 35%以上 42 以上 実績指数の基準引上げと、届出・管理状況を確認します。
入院料 2 35%以上 32 以上 実績指数要件が新設されました。2026 年 3 月 31 日時点で届出済みの対象病棟に設けられた経過措置は、9 月 30 日で終了しました。
入院料 3 25%以上 37 以上 実績指数の基準引上げに加え、週 7 日の提供体制を確認します。
入院料 4 25%以上 32 以上 実績指数と週 7 日の提供体制の両方を確認します。対象病棟の経過措置は 9 月 30 日で終了しました。
入院料 5 本表では詳細を省略 本表では詳細を省略 入院料 1〜4 の数値を当てはめず、該当区分の通知・届出様式で確認します。

この表は施設基準の全項目を網羅したものではありません。人員配置、患者要件、在宅復帰に関する要件なども、届出区分に応じた確認が必要です。また、表の数値は改定後の基準であり、経過措置の対象・期間は別に確認してください。

施設基準で確認したい主な項目

施設基準の確認では、「満たしているか」に加えて「どの資料で確認できるか」をそろえておくと、届出と月次点検を進めやすくなります。以下の保存資料は院内運用の例です。通知で定められた届出様式や記録に加えて、担当部署と保存先を共有してください。

※スマホでは表を左右にスクロールできます。

施設基準の確認項目と院内で整理しておきたい資料
確認項目 見るポイント 資料の例
届出区分 病棟ごとの区分、受理状況、経過措置の適用状況 届出控え、受理通知、病棟一覧
人員配置 看護配置、PT・OT・ST 等の配置数、専従・専任の条件 勤務表、配置表、兼務状況
休日体制 休日を含む提供体制と、通知に定められた提供実績 曜日別勤務表、提供単位数の集計、診療記録
重症患者割合 判定根拠、入棟日、集計対象期間、適用する基準 対象患者一覧、評価記録、月次集計表
実績指数 対象患者、除外条件、入退棟時評価、計算方法 集計表、除外根拠、確認履歴
FIM 研修 研修の開催状況と、看護職員を含む測定担当者の参加状況 研修日程、資料、参加者一覧
退院支援体制 高次脳機能障害患者に適した地域サービスの把握と情報提供 地域資源一覧、説明・提供記録

2026 年改定で確認したいポイント

改定後の要件と、経過措置で一時的に基準を満たすとみなされる範囲は分けて確認します。入院料 2・4 の実績指数、入院料 3・4 の週 7 日のリハ提供体制に関する経過措置は、2026 年 9 月 30 日で終了しました。経過措置終了後は、新基準への適合状況と届出状況を確認してください。

※スマホでは表を左右にスクロールできます。

2026 年改定で確認する主な変更点
論点 変更点・確認事項 現場での対応
実績指数 入院料 1 は 42 以上、3 は 37 以上へ見直し。2・4 は 32 以上の要件を新設 基準値だけでなく、改定後の算出方法と除外条件で集計できているか確認します。
重症患者割合 受入割合と対象範囲を見直し 入院料 1・2 は 35%以上、3・4 は 25%以上として、患者ごとの判定根拠を確認します。
休日を含む提供体制 入院料 3・4 にも、休日を含む週 7 日のリハ提供体制を要求 勤務表と提供実績を確認します。3 月 31 日時点で対象入院料を届け出ていた病棟の経過措置は、9 月 30 日で終了しました。
FIM 研修 入院料 2・4 にも年 1 回以上の研修会開催要件を追加。測定を担当する看護職員も対象 療法士と看護職員の測定担当者を一覧化し、開催・参加状況を確認します。
高次脳機能障害患者の退院支援 患者に適した地域サービスを把握し、退院時に患者・家族等へ情報提供できる体制を確認 地域連携部門等と情報を整理し、提供記録につなげます。
回復期リハビリテーション強化体制加算 入院料 1 を届け出る病棟全体で届出 病棟ごとの判断だけで進めず、院内の対象病棟全体について要件を確認します。

重症患者割合の集計では、2026 年 5 月 31 日までの入棟患者に関する取扱いも確認してください。また、高次脳機能障害患者への情報提供体制には、情報の把握・整理を現に進めている場合を含める 12 月 31 日までの取扱いがあります。詳しくは 回復期リハ病棟の疑義解釈 2026|FIM 研修・重症割合・届出 で整理しています。

経過措置終了後の再届出

以下は、2026 年 3 月 31 日時点で、それぞれの入院料を届け出ていた病棟に関する経過措置です。入院料 2・3・4 のすべてに同じ猶予があったわけではなく、対象となる要件が異なります。いずれの経過措置も 2026 年 9 月 30 日で終了しました。

回復期リハ病棟入院料2・3・4の経過措置対象と、2026年10月の継続算定に必要な基準・届出期限・受理条件
図:回復期リハ病棟の経過措置と再届出。基準を満たす時点と、書類の提出・受理期限を分けて確認します。

届出書類は、対象となる要件に応じて次の様式を確認します。以下は経過措置終了に伴う届出の一覧であり、新規届出や区分変更で必要な書類をすべて示したものではありません。

※スマホでは表を左右にスクロールできます。

経過措置終了に伴う再届出様式と照合する資料
対象区分 届出様式 院内で照合する資料の例
入院料 2 別添 7、様式 49 実績指数の集計資料、対象患者・除外根拠、既存の届出控え
入院料 3 別添 7、様式 49 の 2 休日を含む勤務表、リハ提供実績、既存の届出控え
入院料 4 別添 7、様式 49、様式 49 の 2 実績指数の集計資料と、休日を含む勤務表・リハ提供実績

10 月 1 日以降も継続して算定する場合は、該当する新基準を満たしたうえで届出が必要です。ただし、すでに経過措置に係る新要件を満たして届出を済ませている場合は、改めての届出は不要とされています。届出控えと受理状況を医事課等と照合してください。

厚生労働省の 2026 年 9 月 10 日付事務連絡では、10 月 14 日までに届出書を提出し、10 月末までに要件審査・受理が行われた場合、10 月 1 日に遡って算定できるとされています。関東信越厚生局は提出期限を 2026 年 10 月 14 日(水)必着と案内しています。提出先・方法・最新版様式は、自院を管轄する地方厚生局で確認してください。

この提出期限は、基準を満たす期限を 10 月 14 日まで延ばすものではありません。施設基準は 10 月 1 日時点で満たしている必要があります。10 月 1 日以降に施設基準を満たさない場合は、区分変更や辞退届などの対応が必要です。継続算定の可否を確認したうえで請求してください。

出典:厚生労働省・2026 年 9 月 10 日事務連絡、関東信越厚生局の経過措置に関する案内(2026 年 9 月 14 日更新)

現場で詰まりやすいポイント

届出で抜けやすいのは、経過措置の対象要件、基準を満たす日、書類の提出期限を混同することです。リハ科、医事課、看護部、地域連携部門で、確認した根拠と未対応項目を共有しておきます。

※スマホでは表を左右にスクロールできます。

施設基準の確認で起こりやすい誤解と対応
場面 避けたい判断 確認方法
経過措置 入院料 2〜4 の要件はすべて 9 月末まで猶予される 区分ごとに、猶予されていた要件を確認します。
再届出 全病棟が必ず出し直す、または既存届出があれば不要と考える 新要件を満たした届出を提出済みか、届出内容と受理状況を照合します。
提出期限 10 月 14 日までに体制を整えればよいと考える 10 月 1 日時点の基準充足と、提出・受理の条件を分けて確認します。
実績指数 月末に数値だけ確認する 対象患者、除外根拠、入退棟時評価を日頃からそろえます。
休日体制 土日に職員がいれば十分と考える 休日を含む提供体制と、通知上の提供実績を確認します。
FIM 研修 療法士だけ受講していればよいと考える 測定を担当する看護職員も含めて参加状況を確認します。

届出後・月次点検で確認する項目

経過措置終了後は、該当する新基準を満たしているか、必要な届出が受理されているかを確認します。以下のチェックだけで算定可否を判断せず、届出内容と現行の施設基準通知を照合してください。

※スマホでは表を左右にスクロールできます。

届出後・月次点検で確認したい項目
項目 確認内容 確認
届出区分 病棟ごとの現行区分と受理状況を確認した □
経過措置 3 月 31 日時点の届出と、猶予されていた要件を確認した □
10 月以降の基準 実績指数・週 7 日体制など、該当する新要件を満たしている □
再届出の要否 新要件を満たした届出を提出済みか、受理状況を確認した □
提出・受理 提出期限、提出先、必要様式、受理状況を確認した □
人員配置 看護配置、PT・OT・ST 等の配置条件を確認した □
患者・実績管理 重症患者の判定、実績指数の対象・除外・評価記録を確認した □
研修・退院支援 FIM 研修と、高次脳機能障害患者への情報提供体制を確認した □

よくある質問

各項目名をタップすると回答が開きます。もう一度タップすると閉じます。

回復期リハビリテーション病棟入院料 1〜5 は何が違いますか?

人員配置、重症患者割合、実績指数、休日を含む提供体制などが異なります。2026 年改定後の実績指数は、入院料 1 が 42 以上、2 が 32 以上、3 が 37 以上、4 が 32 以上です。数値だけでなく、該当区分の施設基準全体と経過措置終了後の届出状況を確認してください。

入院料 2・4 の実績指数の経過措置は、すべての病棟が対象でしたか?

一律に対象となるものではありません。2026 年 3 月 31 日時点でそれぞれの入院料を届け出ていた病棟について、9 月 30 日まで実績指数 32 以上の要件を満たすものとみなす取扱いでした。経過措置は終了しているため、10 月以降の継続算定では新基準への適合と届出状況を確認してください。

入院料 3・4 の休日体制にも経過措置がありましたか?

ありました。3 月 31 日時点でそれぞれの入院料を届け出ていた病棟は、休日を含む週 7 日のリハ提供体制について、9 月 30 日まで経過措置の対象でした。経過措置は終了しており、入院料 4 は実績指数と提供体制の両方を確認します。

10 月以降も算定する場合、全病棟で再届出が必要ですか?

対象となる入院料 2・3・4の病棟では、10 月 1 日以降も継続算定する場合に再届出が必要と案内されています。ただし、すでに経過措置に係る新要件を満たして届出を済ませている場合は、改めての届出は不要とされています。提出した書類が新要件に基づくものか、届出控えと受理状況を確認してください。

10 月 14 日までに提出すれば、必ず 10 月 1 日から算定できますか?

提出だけで確定するわけではありません。10 月 1 日時点で基準を満たしたうえで、10 月 14 日までに届出書を提出し、10 月末までに要件審査・受理が行われることが、10 月 1 日に遡って算定する条件です。関東信越厚生局は 10 月 14 日必着と案内しています。

FIM 研修は療法士だけが対象ですか?

いいえ。FIM の測定を担当する看護職員も対象です。入院料 2・4 に追加された研修要件についても同様であることが、2026 年 3 月 23 日の疑義解釈で示されています。

提出方法や様式はどこで確認すればよいですか?

自院を管轄する地方厚生局の施設基準届出ページで、最新版の様式、提出方法、提出先を確認してください。経過措置終了に伴う届出と、新規届出・区分変更では必要書類が異なる場合があるため、該当する案内を確認します。

次の一手

まずは医事課と、届出区分・経過措置の対象・新要件での届出済み状況を照合してください。提出済みの場合は、届出控えと受理状況を確認します。未対応の場合は、10 月 14 日の必着期限を踏まえて、管轄する地方厚生局へ提出方法を確認してください。

病棟機能の全体像は 回復期リハビリテーション病棟入院料とは?療法士が見るポイント、実績指数の計算と記録は 回復期リハ実績指数 2026 改定|基準値・計算式・記録シート で確認できます。


参考文献

  1. 厚生労働省.基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和 8 年 3 月 5 日 保医発 0305 第 7 号).
  2. 厚生労働省.疑義解釈資料の送付について(その 1)(令和 8 年 3 月 23 日).問 27〜30.
  3. 厚生労働省.令和 8 年度診療報酬改定 4.包括期・慢性期入院医療.
  4. 厚生労働省.令和 8 年度診療報酬改定において経過措置を設けた施設基準の取扱いについて(令和 8 年 9 月 10 日事務連絡).
  5. 関東信越厚生局.令和 8 年度診療報酬改定において経過措置を設けた施設基準の取扱いについて.2026 年 9 月 14 日更新.
  6. 厚生労働省.令和 8 年度診療報酬改定について.
  7. 東海北陸厚生局.基本診療料の届出一覧(令和 8 年度診療報酬改定).

著者情報

rehabilikun のアイコン

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養、シーティング、摂食・嚥下

運営者について / 編集・引用ポリシー / お問い合わせ