リハビリ時の熱中症対策|PT・OT・ST向け評価・予防・中止判断

臨床手技・プロトコル
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結論|リハビリ時の熱中症対策は「開始前・環境・症状」で判断する

リハビリ時の熱中症対策では、体温や血圧などの数値だけで実施可否を決めるのではなく、開始前の体調、普段からの変化、暑熱環境、運動中に現れた症状を組み合わせて判断することが重要です。

特に高齢者は、口渇を自覚しにくい、暑さを感じにくい、自分から水分を求めにくいなどの理由から、療法士が異変を拾う必要があります。認知症、利尿薬の使用、食事・水分摂取量の低下、発熱や下痢の後、心疾患・腎疾患による水分制限がある患者では、さらに個別性を考慮しなければなりません。

本記事では、PT・OT・STが確認したい開始前評価、WBGTの見方、リハビリを中断するサイン、熱中症が疑われた場合の初期対応、医師・看護師への報告内容まで、臨床で使いやすい順番で解説します。

最初に押さえるポイント

  • 体温だけで熱中症の有無を決めない
  • 開始前に食事・水分摂取量と普段との差を確認する
  • 室内でも暑さ指数(WBGT)と空調環境を確認する
  • めまい、悪心、強い倦怠感、反応低下があれば中断する
  • 自力で水分を摂れない、意識が悪い場合は緊急対応を優先する

なお、リハビリ全般の安全判断については、リハ前バイタルチェックの見方もあわせて確認してください。

リハビリ中に熱中症対策が必要な理由

熱中症は、屋外での歩行練習や訪問リハビリだけでなく、病室、訓練室、廊下、浴室周辺などの屋内でも発生します。空調が使用されていても、窓際、日当たりのよい部屋、人が密集する場所、換気のために室温が上がった場所では注意が必要です。

リハビリでは安静時よりも筋活動と代謝が増加し、体内で産生される熱も増えます。歩行練習、反復起立、持久運動、長時間の立位、装具を使用した練習などは、患者本人が「暑い」と訴えていなくても身体への負担が高まることがあります。

高齢者は異変を訴えないことがある

高齢者では、暑さや口渇の自覚が弱い、自分から飲水を求めない、認知機能の低下により体調変化を説明できないなどの場面があります。

そのため、療法士は本人の訴えだけに頼らず、表情、反応速度、発汗、皮膚の状態、歩行の安定性、普段との会話量なども確認します。「暑くないと言っているから大丈夫」と判断しないことが重要です。

リハビリ負荷と暑熱環境が重なる

熱中症のリスクは、気温だけで決まりません。湿度、日射、風、服装、運動強度、体調、暑さへの慣れなどが影響します。

特に梅雨明け直後、急に暑くなった日、入院によって屋外活動が減っている患者、長期臥床後の患者では、暑さに十分適応できていない可能性があります。前年の夏に問題がなかった患者でも、今年も同じ負荷で安全とは限りません。

リハビリ開始前に確認したい項目

開始前評価では、バイタルサインの測定だけでなく、その日の摂取状況、排泄、症状、環境、普段との違いを確認します。

リハビリ開始前の熱中症リスク確認項目
確認項目 見るポイント 注意したい変化
意識・反応 会話、覚醒、指示理解 傾眠、返答の遅れ、普段と異なる見当識低下
自覚症状 めまい、頭痛、悪心、倦怠感 新たな症状、安静でも続く症状
体温 安静時体温、普段との差 発熱、運動前からの体温上昇
血圧 安静値、前回値、姿勢変化 普段より低い、起立時症状を伴う低下
脈拍 安静時、リズム、前回値 普段より速い、不整、回復しにくい
呼吸・SpO₂ 呼吸数、呼吸苦、酸素条件 呼吸数増加、会話困難、普段からの低下
水分摂取 前日から当日までの摂取状況 摂取量低下、飲水拒否、嚥下状態の変化
食事摂取 食事量、食欲 食事量低下、嘔気、欠食
排泄 尿量、尿回数、下痢・嘔吐 尿量減少、下痢・嘔吐後、発汗量増加
環境 室温、湿度、WBGT、日射、風通し 空調不良、窓際、高湿度、急な気温上昇
服装・装具 衣服の厚さ、装具、マスク 熱がこもる服装、長時間の装具使用

数値は「正常範囲」より普段との差を見る

熱中症のリスク管理では、体温、血圧、脈拍に一律の開始基準を当てはめるだけでは不十分です。

例えば、もともと血圧が低い患者と、普段より急に血圧が下がった患者では意味が異なります。β遮断薬を使用している患者では、負荷が高まっても脈拍が大きく上昇しない場合があります。

平常値、疾患、薬剤、医師の指示、症状、負荷後の回復を合わせて判断してください。

開始前に迷ったときの3段階

開始前の判断をそろえる3段階
判断 状態の例 対応
実施 普段と大きな差がなく、症状もない 環境と負荷量を調整して開始する
軽負荷・短時間 摂取量低下や軽い疲労があるが、危険サインはない 涼しい環境で低負荷から開始し、早めに再評価する
開始せず相談 意識変化、強い倦怠感、悪心、めまい、普段と異なる反応低下がある リハビリを開始せず、看護師・医師へ共有する

WBGTをリハビリの環境調整に活用する

暑さ指数(WBGT)は、気温だけでなく、湿度、日射・放射、風などを反映して暑熱環境を評価する指標です。

屋外歩行、訪問リハビリ、通所リハビリ、屋外での段差練習などでは、気温だけを見るのではなく、環境省の熱中症予防情報サイトやWBGT計を活用します。

WBGTと運動時の対応の目安
WBGT 区分 リハビリでの対応例
31以上 運動は原則中止 屋外練習は原則行わず、涼しい室内での代替を検討する
28以上31未満 厳重警戒 体温が上昇しやすい運動を避け、短時間・低負荷にする
25以上28未満 警戒 積極的に休息を入れ、水分補給と症状確認を行う
21以上25未満 注意 熱中症の兆候に注意し、計画的に水分を摂る
21未満 ほぼ安全 通常どおり観察するが、患者個人のリスクは別に評価する

この区分はスポーツ・運動時の指針を臨床で参照するための目安です。入院患者や高齢者では、WBGTが低くても、脱水、発熱、心疾患、腎疾患、薬剤、認知機能などによりリスクが高くなる場合があります。

WBGTだけで「実施可能」と判断しない

WBGTは環境側の指標です。患者側の体調、基礎疾患、薬剤、摂取量、運動負荷を別に確認してください。

リハビリ中に熱中症を疑う症状

熱中症では、めまい、立ちくらみ、筋肉痛、こむら返り、大量の発汗、頭痛、悪心、嘔吐、倦怠感、反応低下などがみられます。

リハビリ中は、患者が症状を明確に訴える前に、動作や反応の変化として現れることがあります。

リハビリ場面で気づきたい熱中症のサイン
観察場面 具体的なサイン 考える対応
会話 返答が遅い、話さなくなる、つじつまが合わない 運動を中断し、意識状態とバイタルを再評価する
表情 ぼんやりする、苦悶表情、顔色不良 涼しい場所へ移動し、症状を確認する
歩行 ふらつき、足が出ない、急な介助量増加 転倒を防ぎ、安全な姿勢へ戻す
運動耐容能 普段より早く疲れる、休んでも回復しない 中止または大幅な負荷軽減を検討する
発汗 大量発汗、衣服が著しく濡れる 環境調整、冷却、水分摂取の可否を確認する
消化器症状 悪心、嘔吐、食欲低下 中断し、無理に飲水させず報告する
神経症状 意識変化、けいれん、指示が入らない 緊急対応を開始し、救急要請を含めて判断する

発汗していないから安全とは限らない

熱中症では大量に発汗することがありますが、発汗が目立たない患者もいます。高齢者、脱水が進んだ患者、発汗機能が低下した患者では、皮膚が乾いていても安全とは判断できません。

発汗の有無だけではなく、体温、意識、循環、症状、環境を合わせて評価します。

リハビリを中断・中止するサイン

熱中症が疑われる症状が現れた場合は、「予定した訓練を終えること」よりも、運動を止めて安全な場所へ移すことを優先します。

いったん中断して再評価するサイン

  • めまい、立ちくらみ、ふらつき
  • 頭痛、悪心、筋肉のつり
  • 普段より強い倦怠感
  • 大量の発汗
  • 顔色不良
  • 急な歩行能力・立位能力の低下
  • 安静にしても脈拍や呼吸が回復しにくい
  • 患者本人が「いつもと違う」と訴える

中止して速やかに報告するサイン

  • 返答が遅い、反応が鈍い
  • 見当識や会話内容が普段と異なる
  • 自力で安全に座位・立位を保てない
  • 嘔吐している
  • 症状が休息や冷却後も改善しない
  • 水分を自力で飲めない
  • 意識がない、けいれんがある

中止判断の原則

熱中症の中止判断に、すべての患者へ適用できる単一の血圧・脈拍・体温の数値はありません。危険サイン、普段との差、負荷後の回復、疾患背景、施設基準を組み合わせて判断します。

熱中症以外を含むリハビリ中止判断の全体像は、リハビリ中止判断|中止・軽負荷・経過観察の考え方で詳しく解説しています。

熱中症が疑われる場合の初期対応

リハビリ中に熱中症を疑ったときの対応フロー
リハビリ中に熱中症を疑った場合は、運動を中断し、安全確保・冷却・再評価・報告を順番に行います。

リハビリ中に熱中症が疑われた場合は、次の順番を基本に対応します。

  1. 運動を中止する
  2. 転倒や転落を防ぎ、安全な姿勢にする
  3. エアコンの効いた室内など、涼しい場所へ移動する
  4. 衣服や装具をゆるめる
  5. 首、脇の下、足の付け根などを冷やす
  6. 意識、呼吸、体温、血圧、脈拍、SpO₂を確認する
  7. 自力で安全に飲める場合のみ水分を補給する
  8. 看護師・医師へ報告する

自力で飲めない場合は無理に飲ませない

意識が悪い、むせる、嘔吐している、嚥下状態が不明な患者に対して、無理に水分を飲ませてはいけません。誤嚥や窒息につながるおそれがあります。

自力で水が飲めない、意識がない場合は、救急要請を含む緊急対応が必要です。

経口補水液は全員に一律で使用しない

経口補水液は水分と電解質の補給に用いられますが、心不全、腎機能障害、塩分・水分制限がある患者では、医師の指示を優先します。

経管栄養、嚥下障害、輸液管理中の患者も、療法士の判断だけで水分量を変更せず、看護師・医師と相談してください。

PT・OT・STができる熱中症予防

熱中症予防は、飲水を促すだけでは不十分です。開始前、実施中、終了後の3段階で対策します。

リハビリ時の熱中症予防
時点 実施すること 現場でのポイント
開始前 体調・摂取量・環境を確認する 前日からの食事、水分、発熱、下痢、嘔吐も確認する
開始前 実施場所を選ぶ 窓際や高温多湿の場所を避け、空調の効いた場所を選ぶ
実施中 負荷を段階的に上げる 急に歩行距離や反復回数を増やさない
実施中 休憩を予定に入れる 症状が出てからではなく、早めに休む
実施中 表情・会話・動作を観察する 訴えが少ない患者ほど他覚所見を重視する
終了後 回復を確認する 脈拍、呼吸、症状、顔色が安静状態へ戻るかを見る
終了後 次回条件を記録する 実施場所、負荷、休憩、症状、回復時間を残す

屋外練習は時間帯と代替手段を決めておく

屋外歩行や外出練習は、日中の暑い時間帯を避けます。WBGTが高い場合は、院内廊下での歩行、段差台を用いた練習、動線確認、家屋写真を用いた環境指導などへの変更を検討します。

「屋外練習を中止したらリハビリができない」のではなく、同じ目的を達成できる代替手段を準備しておくことが重要です。

飲水量を療法士だけで決めない

一般的な熱中症予防ではこまめな水分補給が推奨されますが、入院患者では水分制限、嚥下障害、経管栄養、輸液、利尿薬などの影響があります。

そのため、飲水可能量や摂取方法は、看護師、医師、ST、管理栄養士などと共有して決めます。

療養病棟・高齢者で注意したいケース

療養病棟では、本人が暑さや体調不良を訴えにくいことに加え、複数のリスクが重なりやすい点に注意します。

高齢者で熱中症リスクが高まりやすい場面
場面 注意する理由 確認事項
認知症 口渇や体調不良を説明しにくい 反応、食事量、飲水量、普段の行動との違い
利尿薬使用 体液量が変化する可能性がある 薬剤変更、尿量、血圧、体重変化
経管栄養 自分の意思で自由に飲水できない 注入水分量、発熱、下痢、医師の指示
嚥下障害 必要でも安全に飲めない場合がある 飲水形態、とろみ、姿勢、STの評価
心不全・腎疾患 水分・塩分補給に制限がある場合がある 水分制限、浮腫、体重、呼吸状態
発熱・下痢・嘔吐後 体液が不足している可能性がある 症状の経過、摂取量、尿量、バイタル
長期臥床 運動耐容能が低く、負荷で体調を崩しやすい 短時間から開始し、回復時間を見る
空調を嫌がる 暑さを自覚せず室温が上がることがある 室温、湿度、衣服、居室環境

療養病棟では「いつもより動けない」を軽視しない

熱中症の初期には、典型的な訴えよりも、「今日は立てない」「歩行速度が遅い」「返事が少ない」「眠そう」「食事が進まない」などの変化として現れる場合があります。

臨床では、単に廃用や意欲低下と判断する前に、体温、循環、摂取量、排泄、環境を確認します。普段を知っている療法士だからこそ拾える変化があります。

医師・看護師へ報告する内容

報告では「熱中症かもしれません」だけでなく、発生状況、症状、測定値、実施した対応、現在の状態を簡潔に伝えます。

熱中症が疑われた場合の報告項目
項目 伝える内容
発生状況 いつ、どこで、何をしていたときに症状が出たか
運動負荷 歩行距離、時間、反復回数、屋内・屋外
症状 めまい、悪心、頭痛、倦怠感、意識変化など
バイタル 体温、血圧、脈拍、呼吸数、SpO₂と平常値との差
環境 室温、湿度、WBGT、空調、日射
摂取・排泄 食事、水分、尿量、下痢・嘔吐の有無
実施した対応 中止、移動、冷却、衣服調整、水分補給の有無
現在の状態 症状が改善したか、反応、再測定値、回復時間

報告例

14時10分、病棟廊下で歩行練習を開始して5分後に、めまいと悪心が出現しました。すぐに中止して病室へ戻し、臥位で休息しています。体温37.4℃、血圧94/58mmHg、脈拍108回/分で、血圧は普段より約20mmHg低く、朝から水分摂取量も少ないとのことです。現在も悪心が残っているため、確認をお願いします。

記録は「症状・判断・対応・回復」を残す

記録では、「体調不良のため中止」だけでは次回の判断に活用できません。

少なくとも次の内容を残します。

  • 実施場所と環境
  • 実施した運動と負荷量
  • 症状が出たタイミング
  • 症状とバイタルの変化
  • 中止後に行った対応
  • 誰へ報告したか
  • 症状が改善するまでの時間
  • 次回の開始条件・中止条件

記録例

病棟廊下で歩行練習を実施。開始5分後にめまい、悪心、歩行時ふらつきが出現したため中止。病室へ戻り臥位で休息し、衣服調整および冷却を実施した。体温37.4℃、血圧94/58mmHg、脈拍108回/分、SpO₂96%。意識清明だが悪心が残存。看護師へ発生状況、バイタル、朝からの水分摂取量低下を報告した。次回は体調と摂取状況を確認し、涼しい環境で短時間・低負荷から再開を検討する。

熱中症対策で起こりやすい失敗

リハビリ時の熱中症対策で避けたい失敗
失敗 問題点 改善策
気温だけを見る 湿度、日射、風の影響を見落とす WBGTと実施場所の環境を確認する
本人が暑くないと言えば実施する 高齢者や認知症では自覚・表出が不十分な場合がある 摂取量、反応、発汗、動作も確認する
体温が高くなければ除外する 初期段階や測定条件により体温上昇が明確でないことがある 症状、意識、循環、環境を統合する
水分を大量に飲ませる 誤嚥、水分制限、電解質異常のリスクがある 嚥下状態と医師の指示を確認する
症状が治まれば同じ負荷で再開する 再発や重症化につながる可能性がある 当日は中止を含めて判断し、再開条件を共有する
「体調不良」とだけ記録する 次回のリスク管理に活用できない 症状、数値、対応、回復、再開条件を残す

よくある質問

Q1.体温が何度ならリハビリを中止しますか?

熱中症について、すべての患者へ適用できる単一の体温基準はありません。体温だけでなく、意識、悪心、めまい、倦怠感、血圧・脈拍の変化、普段との差、環境、基礎疾患を組み合わせて判断します。施設基準や医師の指示がある場合は、それを優先してください。

Q2.室内リハビリなら熱中症は起こりませんか?

室内でも熱中症は起こります。空調不良、高湿度、窓からの日射、厚い衣服、装具、運動負荷などが重なる場合があります。訓練室だけでなく、病室や廊下の環境も確認します。

Q3.WBGTが31以上なら院内リハビリもすべて中止ですか?

WBGT31以上は運動を原則中止とする環境上の目安です。主に屋外や暑熱環境下での運動を避け、空調管理された涼しい室内で、患者の状態に応じた低負荷活動へ変更します。ただし、室内環境や患者のリスクが高ければ、室内でも中止を検討します。

Q4.水分補給はどのくらい行えばよいですか?

一般的な目安を入院患者へ一律に適用しないでください。心不全、腎疾患、水分制限、嚥下障害、経管栄養、輸液管理などにより適切な量と方法が異なります。医師・看護師・ST・管理栄養士と共有して決めます。

Q5.意識は清明ですが、めまいと悪心があります。続けてもよいですか?

いったん中断し、涼しい場所で休息、冷却、バイタル再評価を行います。症状が続く、普段と異なるバイタル変化がある、摂取量が少ない場合は、そのまま中止して看護師・医師へ報告します。

Q6.熱中症と起立性低血圧はどう見分けますか?

めまい、ふらつき、血圧低下などは重なるため、その場で完全に区別できない場合があります。体位変化との関連、暑熱環境、発汗、体温、摂取量、悪心・頭痛・筋症状、休息後の回復などを確認します。診断を急ぐより、まず運動を止め、安全な姿勢で再評価・報告することが優先です。

次の一手|夏場は開始前の確認項目をチームでそろえる

リハビリ時の熱中症対策では、特別な検査よりも、毎回の小さな変化を見逃さないことが重要です。

まずは、開始前に以下の5点を確認する運用から始めてください。

  1. 普段と比べた反応・体調
  2. 食事・水分摂取状況
  3. 体温・血圧・脈拍などのバイタル
  4. 室温・湿度・WBGTなどの環境
  5. 認知症、薬剤、水分制限などの個別リスク

実施中に異変を認めたら、無理に続けず、止める、涼しい場所へ移す、冷やす、再評価する、報告するの順番を固定します。

療法士個人の経験だけに頼らず、看護師・医師・管理栄養士などと開始条件、中止条件、水分摂取方法を共有することで、夏場のリハビリをより安全に実施できます。


参考文献

  1. 日本救急医学会 熱中症および低体温症に関する委員会.熱中症診療ガイドライン2024.2024.
  2. 環境省.暑さ指数(WBGT)について
  3. 環境省.熱中症予防情報サイト
  4. 厚生労働省.熱中症が疑われる人を見かけたら 応急処置
  5. 厚生労働省.熱中症を防ぎましょう
  6. 日本スポーツ協会.熱中症予防のための運動指針

著者情報

本記事は、療養病院に勤務する理学療法士が、臨床でのリスク管理経験と公的機関・関連学会の資料を基に作成しています。患者ごとの実施可否や治療方針については、医師の指示、施設基準、基礎疾患、当日の状態を優先してください。