FOIS とは?機能的経口摂取レベル( 1–7 )|判定ポイントと経過の追い方

栄養・嚥下
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FOIS( Functional Oral Intake Scale )とは?(この記事の結論)

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FOIS( Functional Oral Intake Scale )は、嚥下障害の “経口摂取の機能レベル” を 7 段階で記録する尺度です。食事がどの程度「自立的に成立しているか」を短いスコアで残せるため、急性期の回復カーブや介入の効果判定に向きます。:contentReference[oaicite:6]{index=6}

研究では、FOIS の信頼性(評価者間)や妥当性、回復期に向けた変化の捉えやすさが示されており、現場でも “経過の共通言語” として使われています。:contentReference[oaicite:7]{index=7}

FOIS は何を測る?:食形態より「摂取の成立度」

FOIS の強みは、食形態の細分類よりも「食事として成立しているか」「補助栄養の併用があるか」を軸に、機能レベルを俯瞰できる点です。とくに転院・退院の局面では、詳細な嚥下所見よりも “今の摂取レベル” の共有が求められるため、FOIS が効きます。:contentReference[oaicite:8]{index=8}

一方で、食形態の細かな変更理由(姿勢・一口量・疲労など)は FOIS だけでは残りません。必要に応じて、所見は別記録で補完してください。

5 分でできる判定フロー(現場用)

まずは “帯” で迷いを減らすと、FOIS は一気に回ります。ここでは、臨床運用のために 7 段階を 3 帯にまとめて示します(原典の表現は施設運用に合わせて解釈してください)。:contentReference[oaicite:9]{index=9}

FOIS を迷わず記録するための「 3 つの帯」早見(成人・臨床運用の考え方)
帯(目安) 経口摂取 補助栄養 現場メモ
低位( 1〜3 ) 食事としては成立していない/ごく限定 主に補助で栄養確保 「安全に増やす条件(姿勢・量・ペース)」を 1 行で固定
中位( 4〜5 ) 食事として成立するが、制限が明確 場合により併用 制限の理由(むせ/湿声/疲労)を “観察語” で残す
高位( 6〜7 ) ほぼ自立(制限なしに近い) 基本は不要 残る制限の「意図」を明確に(誤嚥予防/体力など)

現場の詰まりどころ:FOIS を付け間違える典型

FOIS の付け間違いは、ほぼ「食形態」と「補助栄養」の扱いで起きます。次の “ズレ” を避けると安定します。

FOIS の “ズレ” を減らす:よくある間違いと修正ポイント
よくある間違い なぜ起きる? 修正ポイント
食形態が良くなった=レベルが上がる、と思い込む 形態の変更は “条件” であり、成立度と別 「 1 日の摂取が食事として成立しているか」を優先する
補助栄養の併用を見落とす 経管・補助の頻度が記録に散らばる カンファで “併用の有無” を固定項目にする
更新が遅れて経過が読めない 誰がいつ更新するか不明 週 1 回など、更新タイミングを統一する

FOIS を記録しても「次の一手」が迷うときは、スクリーニング→観察→介入設計の流れに戻すと整理できます。全体像は親記事にまとめています。

嚥下評価の実務フロー(スクリーニングから介入設計まで)

よくある質問(FAQ)

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

Q1. FOIS は何の患者に使えますか?(脳卒中以外でも)

A. 原典は脳卒中患者での検討ですが、FOIS は “経口摂取の機能レベル” を記録する設計なので、原因疾患が違っても「摂取の成立度」を共有したい場面で活用されます。:contentReference[oaicite:10]{index=10}

Q2. FILS と両方書く意味はありますか?

A. 施設内で 1 つに統一できるなら、それが一番安全です。研究では FILS と FOIS の強い関連が報告されているため、外部連携(転院・在宅)で “相手が使っている尺度” に合わせて併記するのは有効です。:contentReference[oaicite:11]{index=11}

Q3. VE/VF の所見と FOIS が一致しないことがあります

A. あります。所見は “リスクやメカニズム”、FOIS は “現実の摂取の成立度” を見ています。所見が悪くても、工夫で摂取が成立しているケースもあれば、その逆もあります。両者を分けて記録すると判断がブレにくくなります。:contentReference[oaicite:12]{index=12}

参考文献

  • Crary MA, Carnaby Mann GD, Groher ME. Initial psychometric assessment of a functional oral intake scale for dysphagia in stroke patients. Arch Phys Med Rehabil. 2005;86(8):1516-1520. doi:10.1016/j.apmr.2004.11.049. PubMed
  • Crary MA, Carnaby Mann GD, Groher ME. (same as above) Abstract page. Journal
  • Kunieda K, Ohno T, Fujishima I, Hojo K, Morita T. Reliability and Validity of a Tool to Measure the Severity of Dysphagia: The Food Intake LEVEL Scale. J Pain Symptom Manage. 2013;46(2):201-206. PubMed
  • Milewska M, et al. Validation of the Polish version of the Functional Oral Intake Scale (FOIS-PL). Frontiers in Nutrition. 2025. Full text

著者情報

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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