- 訓練時間に含めない時間は「除外項目」を先にそろえると迷いません
- 結論|訓練時間に含めない時間を先に決めると、単位管理がぶれにくくなります
- まず押さえたい除外項目|何を訓練時間に入れないのか
- 計画書作成・説明時間を除く理由|H003-2 と疾患別リハの時間を分けて考えます
- 記録時間はどう考える?|必要な業務でも、単位時間とは切り分けます
- 移動時間はどこまで除外する?|個別療法のための移動と院外往復は分けて見ます
- 20 分連続の考え方|途中で除外業務を挟むと、単位管理がぶれやすくなります
- 現場の詰まりどころ|よくある NG 3 パターン
- 迷ったときの実務フロー|この時間は患者への直接訓練か?で切ります
- よくある質問(FAQ)
- 次の一手
- 参考資料
- 著者情報
訓練時間に含めない時間は「除外項目」を先にそろえると迷いません
疾患別リハの単位管理で止まりやすいのは、「何をしたか」より先にどこまでを訓練時間として数えるかが担当者でずれることです。 2026 年改定では、少なくともリハビリテーション総合計画評価料に係る計画書の作成・説明時間、リハビリテーションの記録時間、個別療法のために移動する時間などは、規定の単位数に含めない業務として整理されています。
本記事では、訓練時間に含めない時間を「計画書作成・説明」「記録」「移動」「院外リハの往復」の 4 つに分け、現場で迷いやすい境界線だけを先に整理します。みなし単位の排他や院外リハの追加枠など、周辺論点は兄弟記事へ分け、ここでは訓練時間の外側をそろえることに集中します。
結論|訓練時間に含めない時間を先に決めると、単位管理がぶれにくくなります
結論からいうと、訓練時間で迷ったときは「この時間は患者への直接訓練か」を先に切るのが基本です。少なくとも、計画書の作成・説明時間、記録時間、個別療法のための移動時間は、 2026 年改定の整理で規定の単位数に含めない業務として明示されています。ここがあいまいだと、同じ内容でも担当者ごとに 1 単位の考え方がずれやすくなります。
したがって、先に決めるべきなのは「どの時間を数えるか」ではなく「どの時間を数えないか」です。院外リハの往復時間も、訓練場所との往復に要した時間は実施時間に含めない整理があるため、時間管理の起点は同じです。まず除外項目をそろえ、その後に周辺ルールへ進む順番にすると手戻りを減らしやすくなります。
まず押さえたい除外項目|何を訓練時間に入れないのか
最初に全体像を表でそろえると、通知文を細かく読まなくても判断軸がぶれにくくなります。ここでは、一次情報で比較的強く整理しやすい項目と、現場で混同しやすい項目を分けて並べます。大事なのは、全部を暗記することではなく「患者への直接訓練ではない時間」を見つけたら立ち止まる習慣を作ることです。
とくに止まりやすいのは、記録や移動のように「リハ業務ではあるが、訓練そのものではない時間」です。実務では、同じ 20 分でも何で 20 分を構成したかによって意味が変わります。まずは下の表で、除外項目を 1 枚で確認してください。
スマホでは表を横スクロールできます。
| 項目 | 訓練時間に含めるか | 考え方 | 現場で止まりやすい点 |
|---|---|---|---|
| 計画書の作成・説明時間 | 含めない | リハビリテーション総合計画評価料に係る計画書の作成・説明時間は除外して考える | 説明もリハ業務なので、そのまま 20 分に混ぜやすい |
| リハビリテーションの記録時間 | 含めない | 記録は必要な業務だが、規定の単位数に含めない業務として整理されている | 実施直後の短時間記録を「訓練の続き」と見なしやすい |
| 個別療法のための移動時間 | 含めない | 患者に直接訓練していない移動時間は、単位計算と切り分ける | 病棟内移動や準備移動を、実施時間に入れたくなりやすい |
| 院外リハの往復時間 | 含めない | 訓練場所との往復に要した時間は、当該リハの実施時間に含めない | 付き添い時間まで含めて 1 単位に寄せやすい |
計画書作成・説明時間を除く理由|H003-2 と疾患別リハの時間を分けて考えます
2026 年改定の資料で、最も強く書きやすいのがこの論点です。資料では、「H003-2」リハビリテーション総合計画評価料に係る計画書の作成及び説明時間は除くと明示されています。つまり、計画書を作る、説明する、同意・共有のために時間を使う、という流れ自体は重要ですが、その時間をそのまま疾患別リハの訓練時間として数える整理ではありません。
ここで詰まりやすいのは、「説明も患者対応だから訓練時間に近い」と感じやすい点です。しかし、計画書の作成・説明は、あくまで計画と共有のための時間です。したがって、直接訓練の時間と混ぜず、別の業務として分けて考えた方が、診療録・単位・説明責任の 3 つがそろいやすくなります。
記録時間はどう考える?|必要な業務でも、単位時間とは切り分けます
記録は現場で必ず必要ですが、 2026 年改定の整理ではリハビリテーションの記録時間も、規定の単位数に含めない業務の中に置かれています。つまり、「訓練を終えてすぐ記録した」「同じ患者対応の流れだった」という理由だけで、訓練時間へ自動的に含める考え方にはなりません。
この論点で重要なのは、記録を軽視することではなく、記録は記録として必要、でも単位計算は別と分けることです。記録の質を上げるほど、むしろ直接訓練の開始・終了や実施内容も明確になります。書き方そのものは みなし単位の記録テンプレ|返戻を避ける書き方 のような兄弟記事へ逃がし、本記事では時間の境界線に絞って整理します。
移動時間はどこまで除外する?|個別療法のための移動と院外往復は分けて見ます
移動時間も、実務では混同しやすい項目です。改定資料では、規定の単位数に含めない業務として個別療法のために移動する時間が挙げられています。つまり、患者に直接訓練している時間と、訓練のために場所を移す時間は分けて考えるのが基本です。
さらに、院外で疾患別リハを行う場合は、訓練場所との往復に要した時間は当該リハの実施時間に含めないと整理されています。院外ルールの全体像は 院外リハ上限単位数【2026改定】追加枠の実務 で確認できますが、本記事では「院内移動でも院外往復でも、患者への直接訓練ではない時間は切り分ける」という共通軸を押さえるのが先です。
20 分連続の考え方|途中で除外業務を挟むと、単位管理がぶれやすくなります
疾患別リハは 20 分以上を 1 単位の基本として扱うため、途中に何を挟むかは実務上かなり重要です。計画書の説明、記録、移動のような除外業務を途中に入れると、見かけ上は 20 分前後でも、患者への直接訓練が連続していたかがあいまいになりやすくなります。
したがって、現場では「合計で 20 分あればよい」と雑に足し算するより、直接訓練の開始と終了を先に固定する方が安全です。とくに離床なし 20 分のように時間要件がそのまま判定に関わる場面では、除外時間を混ぜるほど境界が崩れやすくなります。まず除外時間を切り、次に対象・除外の判定へ進む順番を守ると、判断がかなり安定します。
現場の詰まりどころ|よくある NG 3 パターン
現場で多いのは、「説明も患者対応だから含めてよい」「記録は直後だからそのまま数えてよい」「移動は訓練の一部だから含めてよい」という 3 つの混同です。どれも気持ちは分かりますが、全部を同じ 20 分に押し込むと、記録の整合性も単位管理もぶれやすくなります。
対策は、患者への直接訓練かどうかで切ることです。説明・記録・移動は必要な業務ですが、訓練時間と同義ではありません。除外項目を先に決めておくほど、担当者間の差も返戻リスクも減らしやすくなります。
スマホでは表を横スクロールできます。
| よくある NG | 起こりやすい場面 | 何が問題か | 先に決める対策 |
|---|---|---|---|
| 説明時間を 20 分に混ぜる | 計画書説明を実施直後に行うとき | 直接訓練と計画共有の時間が混ざる | 説明は別時間として記録し、訓練開始・終了を分ける |
| 記録時間をそのまま実施時間にする | 実施直後に短時間記録する運用 | 訓練時間の定義が人によって変わる | 記録は必要業務として残しつつ、単位計算と切り分ける |
| 移動や往復まで 1 単位に寄せる | 病棟移動、屋外訓練、院外リハ時 | 患者への直接訓練時間が不明確になる | 移動と訓練を別枠で考え、実施時間だけを数える |
迷ったときの実務フロー|この時間は患者への直接訓練か?で切ります
時間の扱いで迷ったときは、細かな通知文を最初から読み返すより、短いフローで切ると判断しやすくなります。最初の問いは「この時間は患者への直接訓練か」です。ここで「いいえ」なら、説明・記録・移動・往復など、除外時間として切り分ける候補になります。
この順番を固定すると、 20 分連続の考え方も整理しやすくなります。最初に訓練時間を確定し、そのあとで院外リハや離床なし 20 分のような周辺ルールへ進むと、記事同士の役割もぶつかりません。
- この時間は、患者への直接訓練ですか? → いいえなら、まず除外候補として考えます。
- その時間は、計画書作成・説明ですか? → はいなら、訓練時間には入れません。
- その時間は、記録や移動ですか? → はいなら、訓練時間とは分けて扱います。
- その時間は、院外リハの往復ですか? → はいなら、実施時間には含めません。
よくある質問(FAQ)
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
Q1.計画書の説明時間は訓練時間に含めますか?
含めない整理で考えるのが基本です。 2026 年改定の資料では、リハビリテーション総合計画評価料に係る計画書の作成・説明時間は除くと示されています。説明は大事ですが、直接訓練の時間とは分けて考える方が安全です。
Q2.記録時間はどう考えますか?
記録は必要な業務ですが、改定資料ではリハビリテーションの記録時間も規定の単位数に含めない業務として整理されています。実施直後でも、そのまま訓練時間に混ぜない方が判断がぶれにくくなります。
Q3.個別療法のための移動時間は訓練時間に入りますか?
入れない整理が基本です。個別療法のために移動する時間も、規定の単位数に含めない業務として示されています。患者への直接訓練と、訓練のための移動は分けて考えます。
Q4.院外リハの往復時間は実施時間に含めますか?
含めません。訓練場所との往復に要した時間は、当該リハビリテーションの実施時間に含めない整理です。院外リハでは安全配慮の時間も重要ですが、単位計算は別で考えた方が運用しやすくなります。
Q5.このページと、みなし単位・院外リハの記事の違いは何ですか?
このページは「訓練時間に何を入れないか」に絞った整理記事です。みなし単位は専従者の業務と時間管理、院外リハは追加枠と安全管理、離床なし 20 分は対象・除外・摘要と、それぞれ答える範囲を分けています。
次の一手
まずは除外時間をそろえ、そのあとで院外リハ、みなし単位、離床なし 20 分の各論へ進むと迷いません。時間の外側を先に決めておくほど、対象判定や記録の型もそろえやすくなります。
- 院外リハの往復時間と追加枠を整理する:院外リハ上限単位数【2026改定】追加枠の実務
- 専従者の業務と時間管理を整理する:みなし単位【2026改定】対象業務・上限・記録の型【PDF付】
- 離床なし 20 分の対象・除外を確認する:離床なし 20 分リハ算定【2026改定】対象・除外・摘要
参考資料
- 厚生労働省.令和 8 年度診療報酬改定について【重点的な対応が求められる分野】.PDF
- 厚生労働省.診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和 8 年 3 月 5 日 保医発 0305 第 7 号).PDF
- 厚生労働省.令和 8 年度診療報酬改定について【医科全体版】.PDF
著者情報

rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下


