アマンダの使い方|3D除圧・お知らせ機能・ケア時の操作

臨床手技・プロトコル
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  1. アマンダの使い方|最初に確認する設定とお知らせ機能
  2. お知らせ機能は「体動・起上り・離床」から選ぶ
  3. ワイヤレス受信機は設置後に必ず受信テストする
    1. 受信機の設置と電源
    2. 受信テストの手順
  4. 3D除圧は「たて・よこ・傾き」の3方向から行う
  5. 除圧動作は「強・中・弱」を使い分ける
  6. かたさは「ハード・ふつう・ソフト」の3段階
  7. ケア時はお知らせを中断し、約15分で自動復帰する
  8. お知らせ機能が一時的に作動しない時間に注意する
  9. 30°以上の背上げでは自動背上げモードになる
  10. むれ対策は30分動作・15分停止を繰り返す
  11. 厚さ14cm|設置方法とサイズを確認する
  12. PTが確認したいポイント|皮膚・寝返り・離床を評価する
  13. 注意ランプ・通知異常時に確認すること
  14. 停電時は底着き防止層が身体を支える
    1. 緊急時の心肺蘇生はどうする?
  15. アマンダの記録例
  16. よくある質問
    1. アマンダは体重設定が必要ですか?
    2. お知らせ機能を使えば転落を防止できますか?
    3. ケアのためにお知らせを中断すると、いつ再開しますか?
    4. お知らせ機能を停止すると3D除圧も停止しますか?
    5. 背上げするとお知らせ機能が一時停止するのは故障ですか?
    6. アマンダの3D除圧があれば体位変換は不要ですか?
  17. まとめ|除圧設定とお知らせ機能を分けて確認する
  18. 参考文献
  19. 著者情報
    1. 保有資格

アマンダの使い方|最初に確認する設定とお知らせ機能

モルテンの「アマンダ」は、身体を3方向から除圧する3D除圧機能と、体動・起上り・離床を知らせる機能を備えた高機能エアマットレスです。体重を数値入力する必要はなく、利用者の体格に合わせて内圧を自動調整します。

使用時に重要なのは、「3D除圧の強さ」「かたさ」「お知らせの通知状態」を区別することです。お知らせ機能では、マットレスが身体の動きを感知し、専用ワイヤレス受信機へ通知します。ケア時には約15分間の一時中断も可能です。

ただし、お知らせ機能は転落を確実に防ぐものではなく、利用者の動きや体格によって検知できない場合があります。本記事では、設定方法から受信テスト、ケア時の操作、背上げ、皮膚・離床の確認までを整理します。

アマンダ使用時に最初に確認する機能
機能 主な設定・動作 確認すること
自動体圧調整 体重・体格に合わせて自動調整 沈み込み、骨突出部、寝心地
3D除圧 強/中/弱/停止 皮膚、疼痛、睡眠、姿勢変化
かたさ ハード/ふつう/ソフト 寝返り、沈み込み、離床
お知らせ 体動/起上り/離床 通知目的、感知・受信テスト
ケア時 お知らせを一時中断 支持面の安定性、通知再開
背上げ 30°以上で自動背上げモード 骨盤前滑り、仙骨部、通知の準備状態
むれ対策 30分動作・15分停止 発汗、湿潤、寝具
モルテンのアマンダの使い方を解説する図。3D除圧、お知らせ機能、ケア時の中断と停止、受信テストと背上げ後の注意点を4つに整理
アマンダの設定と操作の全体像。3D除圧とお知らせ機能は別の機能です。ケア時の中断は約15分で自動復帰しますが、停止は手動で再開する必要があります。受信テストと患者さんの状態確認も欠かせません。

メーカーの標準設定では、お知らせは「起上り」、3D除圧は「中」、かたさは「ふつう」、むれ対策はOFFです。まず標準設定を基準に、患者さんの皮膚・体動・疼痛と見守りの目的に応じて調整します。

初回設置では、ベッドへマットレスを直接置き、電源コードを接続して電源を入れます。標準設定ボタンを押すと、標準設定に切り替わります。メーカー取扱説明書では、エアセルが十分に膨らむまで約8分とされています。膨張を確認してから使用してください。

お知らせ機能は「体動・起上り・離床」から選ぶ

アマンダの特徴は、マットレス内蔵センサーが身体の動きを感知し、専用ワイヤレス受信機へ知らせることです。

通知状態は「体動」「起上り」「離床」の3段階から選択します。どの動きを把握したいかによって設定を変えることが重要です。

アマンダのお知らせ機能の3段階
通知状態 感知する動き 感知後の通知時間の目安
体動 苦しさなどによる比較的大きな身体の動き 5秒以内
起上り 起き上がり・寝返りなどの動き 20秒以内
離床 離床やベッドからのずり落ちなどの動き 30秒以内

上記はメーカー取扱説明書に示された、センサーが動きを感知してから通知するまでの時間の目安です。利用者の動作開始から必ずこの時間内に通知されることを保証するものではありません。

例えば、寝返りが頻回な患者さんで通知が多すぎる場合、単純に通知を停止するのではなく、見守りたい動作が何かを確認します。

メーカー取扱説明書では、体重30kg以下の場合や体型・動作によっては、センサーが感知しないことがあるとされています。また、センサー感度は調整できますが、変更後は必ず実際の通知を確認します。

お知らせ機能は転落を確実に防止するものではありません。ベッド高、サイドレール、患者さんの判断力・動作能力、見守り体制などと組み合わせて使用します。

ワイヤレス受信機は設置後に必ず受信テストする

アマンダのお知らせ機能を使用するには、専用ワイヤレス受信機が正常に登録・受信できることを確認する必要があります。

メーカー取扱説明書では、受信機は工場出荷時にペアリングされた状態とされています。ただし、設置後や設置場所を変更したときは、実際の使用場所で受信テストを行います。

受信機の設置と電源

ワイヤレス受信機は、充電スタンドとACアダプターを使用できます。内蔵充電池でも作動しますが、電池切れを防ぐため、日常的には充電スタンドでの使用が推奨されています。

公式仕様では、フル充電に約8時間、充電池による使用可能時間は約30時間です。実際の使用時間は状態によって変わるため、受信機を携帯する場合は充電状態を確認します。

受信テストの手順

  1. 受信機を実際に通知を確認する場所へ置きます。
  2. 受信機の電源がONになっていることを確認します。
  3. マットレス側のリモコン電源をOFFにします。
  4. リモコンの「お知らせ」ボタンを長押しし、テスト信号を送ります。
  5. 受信機のチャイム、赤色・青色ランプの交互点滅、登録番号の表示を確認します。
  6. 実際に使用する場所や移動先でも受信できることを確認します。

取扱説明書上の無線到達距離は見通し約50mですが、壁や設備など使用環境によって短くなる場合があります。距離だけを目安にせず、実際の使用場所で確認してください。

なお、上記は受信機へのテスト信号が届くかを確認する方法です。お知らせ機能の運用開始前には、利用者の動きに対する感知と通知も安全を確保した条件下で確認します。

マットレスを別室へ移動した場合、シーツ交換後、受信機の設置場所を変えた場合なども、通知が正しく届くか再確認します。

受信機の登録が必要な場合は、メーカー取扱説明書のペアリング手順に従います。複数台を管理する施設では、受信機に表示される登録番号とベッド・患者さんの対応関係を間違えない運用が重要です。

3D除圧は「たて・よこ・傾き」の3方向から行う

アマンダの3D除圧は、たて方向・よこ方向・傾き方向の支持状態を変化させる機能です。

独自構造のエアセルによって、複数方向から身体を支持しながら除圧し、身体を小さく傾けることを特徴としています。

アマンダの3D除圧の考え方
方向 マットレスの動作 確認すること
たて方向 身体の長軸方向で支持状態を変化させる 骨突出部、持続圧、疼痛
よこ方向 身体の左右方向で支持状態を変化させる 左右の圧迫、身体の傾き
傾き方向 身体を小さく傾けながら支持状態を変化させる 骨盤位置、ずれ、睡眠への影響

3D除圧は、利用者を一定角度の側臥位へ変更する通常の体位変換と同じものではありません。身体がどの程度傾くかは、体重・体型・寝る位置などによっても変わります。

メーカーは3D除圧による介助負担の軽減を特徴として示していますが、3D除圧を使用していれば、すべての患者さんで人による体位変換が不要になるわけではありません。

2026年版の国際褥瘡ガイドラインでも、支持面の種類にかかわらず体位変換を検討し、皮膚・組織の反応や活動性、患者さんの状態に応じて頻度を個別化することが示されています。

体位変換とポジショニングの考え方は、褥瘡予防のポジショニングと体位変換でも整理しています。

除圧動作は「強・中・弱」を使い分ける

アマンダの除圧動作は、強・中・弱から選択でき、必要に応じて停止することも可能です。

標準設定は「中」です。除圧性能と身体の安定性、疼痛、睡眠への影響を確認しながら調整します。

アマンダの除圧動作設定
設定 メーカーが示す特徴 臨床での確認
強 圧切替による除圧を重視する 皮膚、疼痛、姿勢、睡眠
中 安定性と除圧のバランスを取る標準設定 皮膚、寝心地、自力体動
弱 安定性を重視した除圧 疼痛、身体の安定性、皮膚
停止 除圧動作を停止し、静止型として使用 皮膚、姿勢保持、体位変換能力

圧切替による疼痛や不快感がある場合は、弱や停止への変更が選択肢になります。ただし、圧切替を弱めたり停止したりした場合は体圧管理の方法が変化するため、皮膚や体位変換の必要性を再評価します。

「強なら必ず安全」「弱なら除圧できない」と固定せず、患者さんの反応に合わせて調整することが重要です。

かたさは「ハード・ふつう・ソフト」の3段階

アマンダでは、除圧動作とは別にかたさを「ハード」「ふつう」「ソフト」の3段階から選択します。

標準設定は「ふつう」です。かたさを変える目的と、除圧動作の強さを変える目的は分けて考えます。

アマンダのかたさ設定
設定 主な考え方 確認ポイント
ハード 身体の安定性を重視 寝返り、起き上がり、骨突出部
ふつう 標準的な低圧保持 皮膚、寝心地、沈み込み
ソフト より低圧で身体を保持 過度な沈み込み、寝返り、離床

例えば、寝返りや起き上がりで身体が沈み込みすぎる場合は、かたさを変更して動作を確認します。

一方、かたくした結果、仙骨部や踵などの骨突出部に持続的な圧迫が生じていないかも確認する必要があります。

拘縮・身体変形がある利用者では、メーカーはポジショニングクッションを併用し、かたさ「ふつう」または「ハード」と、除圧動作「弱」または「停止」を組み合わせて姿勢保持を安定させる方法も示しています。

これはすべての拘縮患者さんに固定して適用する設定ではありません。実際の接触面積、皮膚、姿勢、疼痛を確認して判断します。

ケア時はお知らせを中断し、約15分で自動復帰する

アマンダで間違えやすいのが、お知らせ機能の「中断」と「停止」の違いです。

おむつ交換や更衣などのケアを行う際は、お知らせボタンを押して一時中断できます。

お知らせ機能の開始・中断・停止
状態 動作 注意点
開始 設定した動作を感知し通知する 通知状態と受信機を確認
中断 約15分間、通知を一時停止する 約15分で自動復帰
停止 お知らせ機能をOFFにする 自動復帰せず、再開操作が必要

お知らせ機能を「中断」にすると、マットレスの除圧動作も一時的に停止し、かための静止状態になります。これはケアを行いやすくするケアモードです。

メーカー取扱説明書では、約15分経過すると通知機能が自動復帰します。長時間のケアや介助では、意図せず通知が再開する可能性があるため、現在の表示を確認します。

一方、お知らせボタンを約2秒間長押しして「停止」にすると、通知機能は自動復帰しません。お知らせを停止していても、3D除圧は通常どおり使用できます。

ケア終了後は、通知が必要な患者さんで「停止」のままになっていないかを必ず確認します。

お知らせ機能が一時的に作動しない時間に注意する

アマンダのお知らせ機能は、設定やマットレスの状態が変化した直後に、一定時間の準備状態になる場合があります。

準備状態では、通常どおりの通知ができません。リモコンの「開始」ランプがゆっくり点滅している場合は、この状態を確認します。

お知らせ機能が準備状態になる主な場面
場面 準備状態の目安
電源投入後 エアセル膨張まで最大約10分
かたさ・除圧動作変更後 約5分
背上げ・背下げ後 約5分
お知らせ通知後 約2分
ケアによる中断 約15分

特に重要なのは、背上げや設定変更の直後には通知できない時間があることです。

例えば、食事のためにベッドを背上げした直後は、通常の見守り機能が継続している前提で患者さんを一人にしないようにします。

通知が必要な患者さんでは、表示が準備状態から通常の作動状態へ戻ったことを確認するとともに、準備中は別の方法で見守りを行います。

30°以上の背上げでは自動背上げモードになる

アマンダは、ベッドが30°以上の背上げ状態になると自動的に背上げモードへ切り替わります。

背上げモードでは、マットレスのかたさを少しかためにし、背抜きのための除圧動作を行います。調整後は元の設定で作動します。

ベッド角度を30°以下に戻すと背上げモードが解除され、解除時にも背抜き動作を行います。

これはマットレスがベッドを背上げする機能ではありません。ベッド側の背上げをマットレスが検知する機能です。

  • 骨盤が足元方向へ前滑りしていないか
  • 仙骨部にずれや圧迫が集中していないか
  • 踵が固定されて身体だけが滑っていないか
  • 体幹が左右へ崩れていないか
  • 衣類・シーツにしわが集中していないか
  • 背上げ後のお知らせ機能が準備状態になっていないか

背上げによって自動調整されても、実際の姿勢や皮膚の評価は必要です。食事・経管栄養・口腔ケアなどで背上げする場合も、骨盤位置と仙骨部へのずれを確認します。

むれ対策は30分動作・15分停止を繰り返す

アマンダのむれ対策は、足元側から室温と同じ空気を送り、寝床内の湿った空気を換気する機能です。

むれ対策をONにすると、30分動作・15分停止を繰り返します。これは冷房や温度調整機能ではありません。

発汗や失禁がある患者さんでは、次の項目も確認します。

  • 背部・仙骨部の発汗
  • 尿・便失禁
  • 寝衣やシーツの湿潤
  • 防水シーツやパッドの重なり
  • 皮膚の浸軟
  • 室温・湿度

設置時には、フレッシュエアダクトを防水シーツなどで覆わないようにします。むれ対策が正常に作動していても、失禁や発汗による皮膚トラブルが自動的に解決するわけではありません。

また、発汗が著しい場合などには送風による気化熱で身体が冷えることもあるため、皮膚状態だけでなく体温や本人の寒さの訴えも確認します。

厚さ14cm|設置方法とサイズを確認する

アマンダは、既存のベッドマットレスと交換する厚さ14cmのリプレイスメントタイプです。ベースマットレスの上に重ねず、ベッド上へ直接設置します。

アマンダの主なサイズ
品番 幅 長さ 厚さ
MAMA83 83cm 193cm 14cm
MAMA91 91cm 193cm 14cm
MAMA83S 83cm 182cm 14cm
MAMA91S 91cm 182cm 14cm

メーカー取扱説明書では、マットレスへの荷重は150kgまでとされています。体重設定が不要であっても、使用者体重に上限がないという意味ではありません。

また、安全のためサイドレールを使用し、マットレス上面より22cm以上の高さを確保するよう示されています。施設で使用するベッド・サイドレールの仕様や安全基準も合わせて確認します。

設置時には、頭側・足元側、表裏、電源コード、リモコンコードの位置を確認し、マットレスの上に厚いパッドや別のマットレスを重ねないようにします。

アマンダはポンプ内蔵型ですが、電源コードやリモコン、ワイヤレス受信機の管理が必要です。コードがベッド可動部やキャスターに挟まれていないかも確認します。

PTが確認したいポイント|皮膚・寝返り・離床を評価する

アマンダを使用するときにPTが確認したいのは、3D除圧とお知らせ機能の設定だけではありません。実際の寝返り能力、姿勢保持、端座位・移乗への影響を評価する必要があります。

アマンダ使用時の観察項目
領域 確認項目
皮膚 発赤、圧痕、疼痛、湿潤、既存褥瘡
3D除圧 姿勢変化、身体の傾き、睡眠への影響
かたさ 沈み込み、寝返り、起き上がり
寝返り 自立度、頻度、介助量、姿勢修正
背上げ 骨盤前滑り、仙骨部、体幹姿勢
端座位 足底接地、殿部の沈み込み、体幹安定性
移乗 床面高、立ち上がり、介助量
お知らせ 通知状態、感知テスト、受信状態
快適性 寝心地、疼痛、睡眠、違和感

例えば、3D除圧を強くした結果、皮膚状態が良好でも睡眠が妨げられている場合には、設定の調整を検討します。

また、かたさをソフトにして身体の沈み込みが増え、寝返り・起き上がりが難しくなった場合には、本人の自力体動が妨げられていないか確認します。

通知についても、設定上「離床」になっていることと、実際の患者さんの離床動作を確実に感知できることは別です。

マットレス導入後の皮膚・姿勢・離床の再評価については、体圧分散マットレス導入後の再評価と記録でも整理しています。

注意ランプ・通知異常時に確認すること

アマンダでは、マットレスやポンプに異常がある場合、リモコンの注意ランプや関連するLED表示によって知らせます。

注意ランプが点滅した場合は、取扱説明書に記載された表示の組み合わせを確認し、原因を特定します。

また、お知らせ機能が作動しない場合は、マットレス側と受信機側を分けて確認します。

アマンダの異常時に確認する項目
状況 まず確認すること
受信機が鳴らない 電源、充電、登録、受信位置
通知が来ない お知らせが開始状態か、準備中ではないか
通知が多い 通知状態とセンサー感度
マットレスが膨らまない 電源、エアホース、ポンプ接続部
設定変更ができない 設定ロックの有無
注意ランプが点滅 LEDの組み合わせと取扱説明書の異常表示

メーカーは、簡易点検としてセルフチェックモードも用意しています。セルフチェックは、利用者が寝ていない状態でベッド・マットレスをフラットにして行い、所要時間は約15分です。

注意ランプが継続する場合や、ポンプ・センサー・エアセルの異常が疑われる場合は、販売店またはモルテンへ点検・修理を相談します。

停電時は底着き防止層が身体を支える

アマンダは、長時間の停電でエアセルの空気が抜けた場合でも、フィッティング層と底着き防止層で身体を支持する構造になっています。

メーカー取扱説明書では、停電時に別の寝具へ移動する必要はなく、停電復旧後は停電前の設定条件へ戻るとされています。

ただし、停電中は3D除圧やお知らせ機能が通常どおり作動するわけではありません。電源が必要な機能へ依存せず、患者さんの皮膚・体位・見守り方法を再評価してください。

緊急時の心肺蘇生はどうする?

メーカー取扱説明書では、アマンダはマットレスをそのままの状態で心臓マッサージを行うことができるとされています。

その際、お知らせ機能を中断してケアモードにします。マットレスの柔らかさが気になる場合には、心肺蘇生用ボードを使用する方法も示されています。

実際の急変時には、施設の心肺蘇生手順に従い、胸骨圧迫を遅らせないように対応します。

アマンダの記録例

アマンダの記録では、3D除圧設定とお知らせ機能を別々に記録すると、設定変更後の評価や多職種での情報共有がしやすくなります。

以下は架空症例による記録例です。

アマンダ使用。3D除圧「中」、かたさ「ふつう」、むれ対策OFF。仙骨部・両踵部に持続発赤なし。圧切替に伴う疼痛・睡眠障害なし。

お知らせ機能は「起上り」に設定。ワイヤレス受信機の登録番号と受信状態を確認し、テスト通知正常。日中はベッド柵を使用して起き上がり可能。端座位は見守り、移乗は軽介助。

おむつ交換時にお知らせ機能を中断し、ケアモードで実施。ケア終了後にお知らせ機能が開始状態へ復帰したことを確認した。現設定を継続し、皮膚・体動・通知の適合性を再評価する。

アマンダの記録項目
項目 記録内容
製品 アマンダ
3D除圧 強/中/弱/停止
かたさ ハード/ふつう/ソフト
お知らせ 体動/起上り/離床、開始・中断・停止
受信機 登録番号、受信テスト、充電状態
皮膚 発赤、圧痕、疼痛、湿潤
寝返り 自立度、頻度、介助量
背上げ 角度、骨盤前滑り、仙骨部
離床 起き上がり、端座位、移乗
判断 継続/設定変更/見守り方法の変更/支持面再検討

「アマンダ使用中」とだけ記録するのではなく、どの除圧設定で、どの動きを感知する設定なのか、実際に通知できたかまで共有することが重要です。

よくある質問

アマンダは体重設定が必要ですか?

体重の数値入力は必要ありません。体型や体重に合わせた内圧調整をマットレスが自動で行います。ただし、最大荷重は150kgです。

お知らせ機能を使えば転落を防止できますか?

転落を確実に防止する機能ではありません。身体の動きを感知して通知する補助機能であり、利用者の体格・動作・設置環境などによって感知できない場合があります。ベッド環境や見守り体制と組み合わせて使用します。

ケアのためにお知らせを中断すると、いつ再開しますか?

お知らせ機能を一時中断すると、約15分で自動的に開始状態へ戻ります。ただし、長押しによる「停止」は自動復帰しません。ケア終了後は表示を確認してください。

お知らせ機能を停止すると3D除圧も停止しますか?

いいえ。お知らせ機能を「停止」にしても、3D除圧は通常どおり作動します。ただし、お知らせを「中断」にした場合は、約15分間ケアモードとなり、除圧動作も一時停止します。

背上げするとお知らせ機能が一時停止するのは故障ですか?

背上げ・背下げ後は約5分間、お知らせ機能が準備状態となる仕様です。30°以上の背上げでは自動背上げモードも作動します。準備状態の間は、別の方法で見守りを行います。

アマンダの3D除圧があれば体位変換は不要ですか?

一律に不要とは判断しません。支持面の性能、皮膚・組織の反応、自力体動、全身状態、快適性などに応じて体位変換を個別化します。

まとめ|除圧設定とお知らせ機能を分けて確認する

アマンダは、3D除圧とお知らせ機能を組み合わせた高機能エアマットレスです。

3D除圧では「強・中・弱」を選択し、かたさは「ハード・ふつう・ソフト」で調整します。お知らせ機能は「体動・起上り・離床」から選び、専用ワイヤレス受信機へ通知します。

特に重要なのは、お知らせ機能の中断・停止の違い、約15分の自動復帰、背上げや設定変更後に通知できない準備時間を理解することです。

また、3D除圧やお知らせ機能があるからといって、皮膚観察・体位変換・転落リスク評価が不要になるわけではありません。設定後は実際の皮膚・寝返り・背上げ・端座位・移乗への影響を評価し、安全な運用につなげてください。

参考文献

  1. 株式会社モルテン.お知らせ機能付き高機能エアマットレス アマンダ.製品情報.2026年10月8日閲覧.公式製品情報
  2. 株式会社モルテン.お知らせ機能付き高機能エアマットレス アマンダ ハイブリッドタイプ 取扱説明書.2026年版.公式取扱説明書(PDF)
  3. 株式会社モルテン.アマンダ 製品カタログ.公式カタログ(PDF)
  4. National Pressure Injury Advisory Panel, European Pressure Ulcer Advisory Panel, Pan Pacific Pressure Injury Alliance. Repositioning and Mobilization. In: Haesler E, editor. Prevention and Treatment of Pressure Ulcers/Injuries: Clinical Practice Guideline. The International Guideline. 4th ed. 2026. International Guideline
  5. National Pressure Injury Advisory Panel, European Pressure Ulcer Advisory Panel, Pan Pacific Pressure Injury Alliance. Full Body Support Surfaces for Prevention of Pressure Injuries. In: Haesler E, editor. Prevention and Treatment of Pressure Ulcers/Injuries: Clinical Practice Guideline. The International Guideline. 4th ed. 2026. International Guideline

著者情報

rehabilikun 理学療法士

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blogを2022年4月に開設。医療機関・介護福祉施設・訪問リハの現場経験をもとに、評価・臨床手順・医療制度など、医療従事者の実務に役立つ情報を発信しています。現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、呼吸リハなどの臨床・教育活動に取り組んでいます。

保有資格

  • 脳卒中認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター2級

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