疾患別リハビリテーション料の点数計算|令和8年度対応の自動計算ツール

制度・実務
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疾患別リハビリテーション料の点数は「基本点数×単位数」で計算します

疾患別リハビリテーション料の基本点数は、算定区分ごとの1単位あたりの所定点数に、実施単位数を掛けて計算します。ただし、同じ3単位でも、脳血管疾患等・廃用症候群・運動器などの疾患別区分や、施設基準のⅠ・Ⅱ・Ⅲによって合計点数は異なります。

この記事では、令和8年度(2026年度)診療報酬に対応した疾患別リハビリテーション料の基本点数自動計算ツールを掲載しています。疾患別区分、施設基準、実施単位数を選択すると、1単位あたりの点数、合計点数、参考金額を確認できます。

あわせて、疾患別リハビリテーション料5区分の点数一覧、計算例、加算・減算との違い、標準的算定日数との関係、算定前に確認したい項目を整理しました。

重要:本ツールは基本点数を計算するものであり、算定可否や請求点数の最終判定を行うものではありません。実際の診療報酬請求では、対象患者、施設基準、算定日数、実施内容、加算・減算などを別途確認してください。

この記事でできること

  • 疾患別リハビリテーション料5区分の基本点数を確認する
  • 施設基準Ⅰ・Ⅱ・Ⅲに応じた点数を選択する
  • 実施単位数から合計点数を自動計算する
  • 基本点数と加算・減算を区別する
  • 計算結果を記録用にコピーする

疾患別リハビリの点数を自動計算する

基本点数一覧を先に確認する

疾患別リハビリテーション料の自動計算ツール

疾患別区分・施設基準・実施単位数を入力すると、基本点数の合計を自動計算できます。脳血管疾患等、廃用症候群、運動器、心大血管疾患、呼吸器の5区分に対応しています。

1単位は原則20分の個別療法です。例えば、脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)を3単位実施した場合、245点×3単位=735点となります。

令和8年度対応|疾患別リハビリ基本点数計算ツール

疾患別区分、施設基準、実施単位数を選択してください。計算結果はブラウザ内で表示されます。患者氏名や患者IDなどの個人情報は入力しないでください。

ツールが表示されない場合や、画面内で操作しにくい場合は、自動計算ツールを別画面で開くこともできます。

計算結果を使用する前に

本ツールは、入力された単位数に基本点数を掛ける試算ツールです。入力した単位数が実際に算定できるかどうかは判定しません。早期・休日などの加算、各種減算、標準的算定日数超過後の取扱い、離床を伴わない訓練の評価、施設基準や対象患者の適合性は計算対象外です。

令和8年度の疾患別リハビリテーション料|基本点数一覧

令和8年度の疾患別リハビリテーション料は、疾患別区分と施設基準に応じて、1単位あたりの基本点数が設定されています。まずは自院で届け出ている施設基準の区分を確認してください。

令和8年度 疾患別リハビリテーション料の基本点数(1単位20分)
疾患別リハビリテーション料 Ⅰ Ⅱ Ⅲ
心大血管疾患 205点 125点 —
脳血管疾患等 245点 200点 100点
廃用症候群 180点 146点 77点
運動器 185点 170点 85点
呼吸器 175点 85点 —

表の「—」は、その疾患別リハビリテーション料にⅢの区分が設定されていないことを示します。

この表は基本点数の比較用です。実際の請求点数には、患者の状態、実施内容、算定条件に応じて加算・減算などが関係する場合があります。

点数の根拠は、厚生労働省が公表している令和8年度診療報酬点数表のリハビリテーション関連項目です。最新の告示・通知・疑義解釈と合わせて確認してください。

疾患別リハビリテーション料の計算方法

基本点数の計算式は「1単位あたりの所定点数×実施単位数」です。原則として1単位は20分の個別療法であり、2単位は40分、3単位は60分に相当します。

疾患別リハビリテーション料の点数計算3ステップ。①脳血管疾患等・廃用症候群・運動器・心大血管疾患・呼吸器から区分を選択、②施設基準と実施単位数を確認、③1単位245点×3単位=735点を計算。加算・減算・算定要件は別途確認する。
図:疾患別リハビリテーション料の基本点数を計算する3ステップ。基本点数の計算結果と実際の請求点数は区別して確認します。

基本点数の合計=1単位あたりの点数×実施単位数

例えば、脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)で3単位を実施した場合は、次のように計算します。

245点×3単位=735点

診療報酬を1点10円として単純換算すると、735点は7,350円相当です。ただし、この金額は基本点数の参考換算額であり、患者の自己負担額や医療機関の実際の収入額を示すものではありません。

1単位・2単位・3単位は何分ですか?

リハビリテーションの単位数と時間の対応
単位数 時間 計算上の扱い
1単位 20分 基本点数×1
2単位 40分 基本点数×2
3単位 60分 基本点数×3
4単位 80分 基本点数×4
6単位 120分 基本点数×6

この表は時間と単位数の換算例です。表示した単位数がすべての患者・施設・実施日に算定できることを意味しません。実際の算定上限や算定条件は別途確認してください。

疾患別リハビリテーション料の計算例

同じ3単位を実施しても、疾患別区分と施設基準によって基本点数は異なります。ここでは、基本点数だけを用いた計算例を示します。

3単位実施した場合の基本点数の計算例
疾患別区分 施設基準 計算式 合計点数
心大血管疾患 Ⅰ 205×3 615点
脳血管疾患等 Ⅰ 245×3 735点
廃用症候群 Ⅰ 180×3 540点
運動器 Ⅰ 185×3 555点
呼吸器 Ⅰ 175×3 525点

この比較は、各区分の基本点数に3を掛けた単純計算です。実際の診療報酬請求では、患者ごとの対象要件や実施単位数の制限、加算・減算などを確認する必要があります。

例1|脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)を2単位

脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)は1単位245点です。

245点×2単位=490点

参考換算額は4,900円です。

例2|廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)を3単位

廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)は1単位146点です。

146点×3単位=438点

参考換算額は4,380円です。

例3|運動器リハビリテーション料(Ⅰ)を3単位

運動器リハビリテーション料(Ⅰ)は1単位185点です。

185点×3単位=555点

参考換算額は5,550円です。

この計算ツールで計算できること・できないこと

本ツールが計算するのは、疾患別リハビリテーション料の基本点数のみです。制度上の算定要件を確認する機能や、加算・減算を自動適用する機能はありません。

計算ツールの対応範囲
項目 対応状況 注意点
疾患別5区分の選択 対応 実際に算定する区分を選択する
施設基準Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの選択 対応 自院の届出状況を別途確認する
実施単位数の入力 対応 算定可能な単位数かどうかは判定しない
基本点数の計算 対応 1単位あたりの点数×入力単位数
参考金額への換算 対応 1点10円の単純換算
計算結果のコピー 対応 請求前の確認資料として使用する
早期・休日などの加算 非対応 対象患者、実施日、算定要件を確認する
離床を伴わない訓練の評価 非対応 該当する場合の所定点数の取扱いを確認する
標準的算定日数超過後 非対応 患者の状態や算定条件に応じて確認する
算定可否の判定 非対応 告示・通知・疑義解釈などを確認する

例えば、ツールに「3単位」と入力して735点と表示されても、その患者に3単位を算定できることを保証するものではありません。

実際の算定前に確認する5項目

点数計算の前に、疾患別区分、施設基準、対象患者、算定日数、実施内容を確認します。基本点数が正しくても、算定要件を満たしていなければ、そのまま請求点数として使用することはできません。

疾患別リハビリテーション料の算定前チェック
確認項目 確認する内容 確認先の例
1.疾患別区分 算定するリハビリテーション料の種類が適切か 診療録、診断名、算定要件
2.施設基準 自院が届け出ているⅠ・Ⅱ・Ⅲの区分 施設基準届出、院内管理資料
3.対象患者 対象疾患、実施者、個別療法などの要件 告示、通知、診療録
4.算定日数・単位数 起算日、標準的算定日数、適用される制限 診療録、算定管理表、制度資料
5.実施内容・加減算 実施した訓練の内容、加算・減算の対象 リハビリ記録、告示、通知

特に令和8年度改定では、基本点数が同じでも、実施内容や算定条件によって評価が異なる場合があります。基本点数の計算と、最終的な請求点数の確認は別の作業として扱ってください。

標準的算定日数と基本点数は分けて管理する

疾患別リハビリテーション料には、区分ごとに標準的算定日数が設定されています。基本点数を計算する際は、算定日数の管理と混同しないようにします。

疾患別リハビリテーション料の標準的算定日数
疾患別区分 標準的算定日数
心大血管疾患 150日
脳血管疾患等 180日
廃用症候群 120日
運動器 150日
呼吸器 90日

標準的算定日数を超えた場合でも、一定の条件のもとで算定できる取扱いがあります。そのため、標準的算定日数の最終日を過ぎたことだけで、一律に算定不可と判断することはできません。

一方、標準的算定日数超過後は、患者の状態や適用される取扱いによって、算定条件や点数が異なる場合があります。本記事の計算ツールは、これらの違いを反映しません。

標準的算定日数の最終日を確認したい場合は、リハビリ算定期限の自動計算ツールをご利用ください。

部門管理で基本点数を活用する方法

基本点数の計算は、リハビリ部門の実績を把握するための出発点になります。ただし、計算した点数をそのまま請求実績や収益として扱わないことが重要です。

例えば、脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)の基本点数245点を用いて、1日あたりの実施単位数を集計すると、基本点数の試算値を求められます。

部門管理の計算例

脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)

1単位245点

実施単位数:100単位

245点×100単位=24,500点

参考換算額:245,000円

この例は、100単位すべてに同じ基本点数を適用できると仮定した単純計算です。実際の部門実績では、疾患別区分、施設基準、加算・減算、算定条件、請求調整などが関係します。

部門全体を集計する場合は、疾患別区分ごとの単位数と点数を分けて整理し、最終的には診療報酬請求データと照合してください。

点数計算でよくある間違い

点数計算の間違いは、掛け算そのものよりも、区分や算定条件の取り違えで起こりやすくなります。次の項目を確認すると、計算結果を誤って使用するリスクを減らせます。

疾患別リハビリテーション料の計算で注意すること
よくある間違い 問題点 対策
疾患別区分を間違える 1単位あたりの基本点数が変わる 診療録と算定区分を確認する
施設基準を確認しない Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの点数を取り違える 自院の届出区分を確認する
実施時間をそのまま入力する 分数と単位数を混同する 20分を1単位として整理する
加算を基本点数に含める 計算対象が不明確になる 基本点数と加算点数を分ける
減算の対象を確認しない 請求点数との相違が生じる 実施内容と適用条件を確認する
標準的算定日数を確認しない 算定条件を見落とす可能性がある 起算日と適用される取扱いを確認する
計算結果を請求確定額とみなす 実際の請求点数と一致しない場合がある 診療報酬請求データと照合する

よくある質問

質問をタップまたはクリックすると回答が開きます。

疾患別リハビリテーション料の1単位は何分ですか?

原則として1単位は20分以上の個別療法です。2単位は40分、3単位は60分に相当します。ただし、実際に算定できる単位数は、患者の状態や制度上の条件によって確認が必要です。

脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)を3単位実施すると何点ですか?

基本点数は245点×3単位=735点です。1点10円で単純換算すると7,350円相当です。加算・減算などは含みません。

運動器リハビリテーション料(Ⅰ)を3単位実施すると何点ですか?

基本点数は185点×3単位=555点です。参考換算額は5,550円です。実際の請求では算定条件を別途確認してください。

施設基準Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは自由に選択できますか?

いいえ。実際の算定では、医療機関が届け出ている施設基準と、対象患者・実施内容などの要件に従う必要があります。計算ツールの選択肢は、基本点数を確認するための機能です。

計算ツールには早期リハビリテーション加算も含まれますか?

含まれません。現在の計算ツールは疾患別リハビリテーション料の基本点数のみを計算します。早期・休日などの加算は、対象患者や実施日、算定要件を確認して別途計算する必要があります。

離床を伴わない訓練の評価も自動計算されますか?

いいえ。令和8年度改定で設けられた離床を伴わない一定の訓練に関する評価は、本ツールに反映していません。実施内容が該当するか、どの点数を適用するかについては、最新の告示・通知を確認してください。

標準的算定日数を超えた場合も、このツールを使用できますか?

基本点数の単純計算には使用できますが、標準的算定日数超過後の算定条件や点数の違いは反映されません。計算結果をそのまま請求点数として使用しないでください。日数の確認にはリハビリ算定期限の自動計算ツールを利用できます。

計算結果の金額は医療機関の収入ですか?

いいえ。1点10円で換算した参考金額です。患者負担額や、加算・減算などを含めた実際の請求額・収入額とは異なります。

患者氏名や患者IDを入力する必要はありますか?

必要ありません。計算に使用するのは疾患別区分、施設基準、実施単位数です。個人情報は入力しないでください。

まとめ

疾患別リハビリテーション料の基本点数は、1単位あたりの所定点数に実施単位数を掛けて計算します。令和8年度の基本点数は、疾患別区分と施設基準によって異なります。

計算ツールを使用すると、脳血管疾患等、廃用症候群、運動器、心大血管疾患、呼吸器の5区分について、基本点数と参考金額を確認できます。

ただし、基本点数が計算できることと、実際にその点数を算定できることは別です。対象患者、施設基準、標準的算定日数、実施単位数、加算・減算、実施内容などを確認し、最終的な請求判断は最新の制度資料に基づいて行ってください。

まずは自動計算ツールで基本点数を確認し、必要に応じて算定前チェックと標準的算定日数の確認へ進むと、実務で整理しやすくなります。

次の一手

疾患別リハビリテーション料の点数計算とあわせて、算定期限や関連する制度も確認しておきましょう。


参考文献・制度資料

  1. 厚生労働省.令和8年度診療報酬改定について.令和8年度診療報酬改定に関する告示・通知・関連資料.
  2. 厚生労働省.令和8年度 医科診療報酬点数表(PDF).第2章第7部リハビリテーション、H000~H003の関連項目.
  3. 厚生労働省.令和8年度診療報酬改定に係る通知・疑義解釈資料.令和8年度診療報酬改定資料一覧.施設基準、算定要件、加算・減算等の最新情報を確認.

本記事は令和8年度(2026年度)の診療報酬制度を対象としています。診療報酬の算定要件や取扱いは、告示・通知・疑義解釈等により確認が必要です。計算結果を実際の請求へ使用する場合は、医事担当者や施設基準管理担当者と照合してください。

著者情報

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rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。

現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に、臨床・教育活動を行っています。制度に関する記事では、臨床での確認事項を整理し、告示・通知などの公的資料に基づく情報提供を心がけています。

保有資格

  • 脳卒中認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター2級

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