TMIG-IC チェック表と自動計算|記録・共有・再評価

評価
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TMIG-IC チェック表の使い方(このページの役割)

このページは「TMIG-IC をどう記録し、どう共有するか」を 1 枚でそろえる子記事です。

TMIG-IC の評価方法を見る

評価の全体像を見るLawton IADL の使い方を見る

このページで答えるのは、TMIG-IC を現場でどう回すかです。具体的には、回答期間のそろえ方、本人と家族で回答が割れたときの残し方、再評価で固定する条件、申し送りで抜かない項目を整理します。

一方で、尺度の定義、領域の意味、採点の読み方、研究的な解釈は親記事で扱います。理論や根拠まで確認したい場合は、TMIG-IC の評価方法・解釈・根拠のまとめを先に読むと役割がぶつかりません。

評価の型は、個人の努力だけで身につくとは限りません。今の職場で教育体制がない、相談相手がいない、教材に触れにくいと感じるなら、学び方と環境の整え方も先に整理しておくと動きやすくなります。

TMIG-IC 記録シート PDF

院内共有や面談の下書きに使いやすいよう、TMIG-IC 記録シート PDFを配置しています。設問解説よりも、領域別素点・低下理由・一言まとめを 1 枚で残す運用に寄せた配布物です。

まずは PDF を開いて使い、必要に応じてこのページ下部の「記録のコツ」と合わせて運用条件をそろえてください。

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TMIG-IC 自動計算ツール

集計だけをすばやく済ませたい場面向けに、TMIG-IC 自動計算ツールも追加しました。 13 項目の入力から、合計点・手段的自立・知的能動性・社会的役割を自動で集計できます。

このツールは解釈を深掘りするためのものではなく、記録と共有を速くする補助として使う想定です。結果の読み方や支援へのつなげ方は、このページ下部の「申し送りで残す最小セット」や親記事と合わせて確認してください。

自動計算ツールを開く

自動計算ツールをこのページで使う

TMIG-IC チェック表(記録用: 1 枚運用)

本シートは「記録用」として使いやすい形に絞っています。設問文の解説や尺度の深い読み方ではなく、項目番号・領域・回答・理由メモを 1 枚でそろえ、面談後すぐに共有できる形にしました。

実施時は、施設の運用や公式資料に沿って質問し、ここには結果を転記してください。合計点だけで終わらせず、領域別素点低下理由まで残しておくと、退院支援や訪問場面への引き継ぎが速くなります。

TMIG-IC( 13 項目 )記録用チェック表(回答転記+理由メモ)
領域 項目 はい いいえ メモ(低下理由/支援案)
手段的自立項目 1
手段的自立項目 2
手段的自立項目 3
手段的自立項目 4
手段的自立項目 5
知的能動性項目 6
知的能動性項目 7
知的能動性項目 8
知的能動性項目 9
社会的役割項目 10
社会的役割項目 11
社会的役割項目 12
社会的役割項目 13

採点:はい= 1、いいえ= 0(合計 0–13 点)です。手段的自立/知的能動性/社会的役割の領域別素点も併記し、低かった理由をメモ欄に残してください。

このページの実務ポイント:合計点だけで終わらせず、「なぜ低かったか」まで 1 枚で残すことです。そこまで書いておくと、再評価や申し送りで同じ会話を繰り返しにくくなります。

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評価・記録のコツ(条件をそろえる)

TMIG-IC は、点数そのものよりもどの条件で聞いたかがぶれやすい尺度です。特に、回答期間・回答者・聞き方をそろえるだけで、週次の再評価や退院前カンファレンスでの解釈が安定します。

聞き取り前にそろえる 3 条件

TMIG-IC を毎回そろえるための前提条件
そろえる項目 そろえる内容 記録例
回答期間 直近 1〜2 か月の生活を基準にする 「発症前 1 か月」「退院前 2 週間」など時点を明記
回答者 本人のみ/家族補足あり/家族中心を分けて残す 本人回答+配偶者補足
聞き方 できる能力ではなく、実際に行っている生活で確認する 「普段の生活で行っているか」で確認

現場の詰まりどころ:本人と家族で回答が割れたとき

TMIG-IC で詰まりやすいのは、点数の計算よりも「本人はできると言うが、家族はしていないと言う」といった食い違いです。このときは、どちらが正しいかを先に決めるより、なぜズレたのかを理由ラベルで残すほうが次の支援につながります。

続けて読む:Lawton IADL の使い方も合わせてみると、生活行為の「実施」と「管理」の見分けが整理しやすくなります。

TMIG-IC の低下理由ラベルと次の対応
理由ラベル よくある状態 次に見ること
機会がない 家族が代行しており本人が実施していない 役割分担、生活歴、再開できる場面の有無
環境がない 入院中で実施場面がなく判断しにくい 自宅環境、退院後の生活導線、代替手段
身体的に難しい 移動、耐久性、上肢機能、息切れなどで実施困難 身体機能、症状、家事や外出の分解課題
認知・判断の影響 手順理解、記憶、危険認識の低下が疑われる 観察評価、家族情報、他尺度との照合
TMIG-IC でよくあるミスと対策
シーン OK NG 記録ポイント
回答期間 直近 1〜2 か月など基準時点を固定する 昔の最良時や急性増悪時だけで答える 「いつの生活か」を一言で残す
回答の食い違い 本人と家族の差をそのままメモする 差があるのにどちらか一方だけで採点する ズレの理由ラベルを付ける
再評価 回答者・聞き方・時間帯をそろえる 毎回条件がばらばら 同席者、時点、聞き方を固定する
共有 合計点+領域別素点+理由を渡す 合計点だけを共有する 低下項目と支援案を 1 行添える

申し送りで残す最小セット

TMIG-IC は、点数だけ渡しても次の担当者が動きにくい尺度です。多職種カンファレンスや退院支援では、合計点より「どこが・なぜ・次にどうするか」がそろっていることの方が実務では役立ちます。

申し送りでは、下の 4 点だけでも一緒に残してください。1 ページにまとまると、訪問・通所・外来へつないだあとも時系列で追いやすくなります。

TMIG-IC を多職種へ渡すときの最小セット
残す項目 残し方の例 使いどころ
合計点 9 / 13 点 全体像の共有
領域別素点 手段的自立 3 / 5、知的能動性 4 / 4、社会的役割 2 / 4 介入の優先領域を決める
低下項目 買い物、外出、役割行動など 家事訓練、外出支援、役割再開の検討
理由ラベル+支援案 環境なし/家族代行が主/外出練習を追加 退院支援、家族説明、サービス調整

よくある質問(TMIG-IC 実務編)

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

本人と家族で回答が違うときは、どう残せばよいですか?

どちらか一方をすぐ正解にするより、差が出た事実と理由を残す方が実務的です。家族が代行していて機会がないのか、環境がないのか、身体的に難しいのかをメモ欄に書くと、次の支援へつながります。

入院中で「普段やっていない」項目が多いときはどうしますか?

入院中の病棟生活だけで判断せず、退院前なら発症前や直近の在宅生活を基準にして確認します。どの時点の生活をもとに答えたかを一言残すと、再評価との比較がしやすくなります。

自動計算ツールだけで運用してもよいですか?

自動計算ツールは集計の補助には便利ですが、支援につなげるには低下理由や本人・家族の食い違いも残した方が実務では使いやすくなります。合計点だけで終わらせず、必要に応じて PDF 記録シートへ転記してください。

印刷して使うときのコツはありますか?

ブラウザ印刷で余白を小さめにし、ヘッダー/フッターを非表示にすると 1 枚に収まりやすくなります。モノクロでも使えるよう、文字と罫線中心の構成にしています。

次の一手(関連:深掘りと横展開)


参考文献

  1. Koyano W, Shibata H, Nakazato K, Haga H, Suyama Y. Measurement of competence: reliability and validity of the TMIG-IC. Arch Gerontol Geriatr. 1991;13(2):103–116. PubMed / DOI
  2. Imamura H, et al. Relationship of living arrangement with the decline in higher-level functional capacity in community-dwelling older adults. Environ Health Prev Med. 2020;25:58. Link
  3. Iwasa H, et al. Development of the Japan Science and Technology Agency Index of Competence (JST-IC). Psychogeriatrics. 2015;15(4):211–219. PMC
  4. Taniguchi Y, et al. Trajectories of higher-level functional capacity and related factors among community-dwelling older Japanese. J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2019;74(2):211–218. Link

著者情報

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rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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