OSTAの使い方|骨折リスク評価の入口スクリーニング

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OSTAは「FRAX前の入口評価」として使うと、骨折ハイリスクの見逃しを減らせます

OSTA( Osteoporosis Self-Assessment Tool for Asians )は、年齢と体重を用いた簡便なスクリーニングです。 短時間で実施できるため、初回面談や忙しい外来でも導入しやすく、骨折リスク評価の入口として有用です。 一方で、OSTA単独で介入可否を決めるのは不十分です。

本記事では、OSTAの計算方法、判定の読み方、FRAXへの接続、よくある失敗、再評価の運用までを実務向けに整理します。 全体像は 骨折リスク評価の親記事 で確認できます。

入口評価は「速く拾う」ことが目的です。次の評価へつなぐ設計が重要です。

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OSTAとは|現場で使う位置づけを先に固定する

OSTAは、詳細評価の前段で「誰を優先して深掘りするか」を決めるためのスクリーニングです。 目的は診断ではなく、評価資源を高リスク群へ適切に配分することです。 そのため、結果は高・中・低の運用層に落とし、次のアクションをあらかじめ決めておくと実装しやすくなります。

実務では、OSTAだけで終わらせず、必要症例をFRAXや転倒評価へ接続するのが基本です。 関連:FRAXの使い方

計算方法|3ステップで迷わない運用

OSTAは、年齢と体重を使ってスコアを算出します。 現場では式を暗記するより、入力順を固定するほうがミスを減らせます。 推奨は「①年齢確認 ②体重確認 ③スコア算出・層別化」の順です。 情報源(問診・記録)も同時に残すと、再評価で比較しやすくなります。

計算時の単位や入力ミスは結果に直結します。 評価票に単位を明記し、ダブルチェック欄を設けると運用が安定します。

Step 1:年齢を確認する

満年齢を統一ルールで記録します。 記録日との差異が出ないように、日付基準を施設で揃えると再現性が上がります。

Step 2:体重を確認する

最新値を優先し、測定条件(衣類・補助具)を可能な範囲で揃えます。 値のばらつきが大きい場合は再測定してから入力します。

Step 3:スコア算出と層別化を行う

算出したスコアを運用層(高・中・低)へ変換します。 層別化は施設内ルールで固定し、次に実施する評価(FRAX、転倒評価、環境確認)を紐づけておきます。

結果の読み方|「高リスク疑い」を次の評価へつなぐ

OSTAは簡便な入口評価なので、結果の解釈は「詳細評価の要否判断」が中心です。 高リスク疑いでは、FRAXや転倒評価を追加し、介入優先度を再設定します。 低リスクでも、活動量低下や転倒歴がある場合は補完評価を検討します。

単一指標で結論を出さず、骨関連情報・転倒要因・生活環境を統合して最終判断するのが実務的です。 関連:骨折リスク評価と転倒評価の使い分け

どんな場面で有効か|病棟・外来・在宅の使い分け

病棟では、離床初期や転倒既往がある症例の入口評価として有効です。 外来では、短時間で再評価対象を抽出したい場面に向きます。 在宅では、訪問時間が限られる中で、優先介入が必要なケースを拾う用途で使いやすいです。

場面ごとに目的を明確にし、OSTAの後に何をするかを決めておくと、評価の停滞を防げます。

よくある失敗と対策(OK/NG比較)

OSTA運用で起こりやすい失敗と対策(成人・実務運用)
場面 NG OK 記録ポイント
入力前 年齢・体重の確認基準が担当者で違う 確認ルールと単位を固定する 確認日・情報源・単位
算出時 手計算ミスや転記ミスを見逃す チェック欄を設けて再確認する 算出者と確認者
解釈時 OSTA単独で介入可否を決める FRAX・転倒評価へ接続する 追加評価の要否理由
運用 初回評価で終了し再評価しない 再評価日とトリガーを設定する 次回予定日・再評価条件

OSTAから次の評価へ|実務フロー

運用は「OSTA → FRAX → 転倒評価 → 介入優先度決定」の順が扱いやすいです。 OSTAで拾った症例をFRAXで層別化し、転倒評価で生活場面の危険因子を重ねると、介入計画が具体化します。 入口と詳細を分けることで、限られた時間でも評価の質を保ちやすくなります。

シリーズとしては、比較記事も合わせて読むと理解が深まります。 続けて読む:FRAXとGarvanの違い【比較・使い分け】

よくある質問(FAQ)

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

OSTAだけで骨折リスク評価を完結できますか?

完結は推奨しません。 OSTAは入口評価として有用ですが、介入判断にはFRAXや転倒評価などの補完が必要です。

どの症例でOSTAを優先すべきですか?

短時間で高リスク疑いを抽出したい場面に向きます。 特に初回面談や再評価対象の絞り込みで有効です。

再評価はいつ行うとよいですか?

予定再評価に加えて、転倒、薬剤変更、活動量変化、生活環境変更をトリガーに実施すると運用しやすいです。 実務設計は 骨折リスク評価の再評価 を参照してください。

次の一手

参考文献

  • 導入時は、施設の評価フロー・記録様式・安全管理手順に合わせて、OSTA後の追加評価条件を明文化してください。

著者情報

rehabilikun のプロフィール画像

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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