2026年3月13日通知で訪問リハの処遇改善加算はどう変わった?
2026年3月13日に発出された介護保険最新情報Vol.1477〜1479では、訪問リハビリテーション・介護予防訪問リハビリテーションに関する処遇改善加算の取扱いが示されました。重要なのは、2026年4〜5月は算定対象外、6月から新設、加算率は1.5%という点です。
この記事では、通知の変更点を対象サービス・開始時期・加算率・届出期限・様式の5項目に整理します。管理者、訪問リハ担当者、事務担当者が、3月13日通知で示された内容と現在の実務で確認すべき事項を区別するためのページです。
この記事の確認範囲
2026年3月13日通知の内容を中心に整理しています。情報確認日:2026年10月11日。掲載する5月15日・6月15日は、2026年6月算定開始時の取扱いです。現在の新規算定や区分変更では、指定権者の最新案内を確認してください。
| 確認項目 | 通知で示された内容 | 実務上の注意点 |
|---|---|---|
| 対象サービス | 訪問リハ・介護予防訪問リハ | 両サービスの取扱いを確認する |
| 2026年4〜5月 | 新設加算の算定対象外 | 6月より前に算定しない |
| 2026年6月以降 | 処遇改善加算を新設 | 所定の要件と届出が必要 |
| 加算率 | 1.5% | 訪問看護などの加算率と混同しない |
| 体制届 | 該当する居宅系事業者は原則2026年5月15日 | 指定権者による6月15日までの柔軟な取扱いあり |
| 処遇改善計画書 | 加算新設事業所のみが所属する事業者などは2026年6月15日 | 体制届とは別の手続として確認する |

この図で最初に確認したいのは、2026年6月から対象となったことと、1.5%は加算率であって職員個人の一律昇給率ではないことです。届出期限については、対象事業者の条件と指定権者の取扱いを分けて確認します。
Vol.1477〜1479は何を確認する資料?
3月13日の関連資料は、算定上の留意事項、体制届、処遇改善加算の事務処理に分けて読むと整理しやすくなります。制度の根拠となる改正告示については、同日に発出されたVol.1476も確認対象です。
| 資料 | 主な内容 | 確認する目的 |
|---|---|---|
| Vol.1476 | 介護報酬の基準等を改正する告示 | 改正の法的根拠 |
| Vol.1477 | 算定に関する留意事項の一部改正 | 算定上の取扱い |
| Vol.1478 | 体制届に関する留意点の一部改正 | 届出内容・関係様式 |
| Vol.1479 | 処遇改善加算の基本的考え方、事務処理、様式例、Q&A | 加算率・要件・期限 |
Vol.1479では、従来は処遇改善加算の対象外だった訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援などに新たな加算を設けることが示されています。
通知の発出時点の内容だけでなく、改正後の資料・様式を確認したい場合は、厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」を参照してください。
最大の変更点は6月開始・加算率1.5%
(介護予防)訪問リハビリテーションは、2026年4〜5月には処遇改善加算の算定対象外でした。2026年6月以降に新設加算の対象となり、加算率は1.5%です。
Vol.1479では、同時に新設されたサービスについても加算率が区別されています。
| サービス | 加算率 |
|---|---|
| 訪問リハビリテーション・介護予防訪問リハビリテーション | 1.5% |
| 訪問看護・介護予防訪問看護 | 1.8% |
| 居宅介護支援・介護予防支援 | 2.1% |
処遇改善加算の単位数は、基本サービス費に各種加算・減算(処遇改善加算自体を除く)を反映した1か月当たりの総単位数に、サービス類型別の加算率を乗じて算定します。
1.5%は、職員全員の給与を一律1.5%引き上げるという意味ではありません。加算額に相当する賃金改善を実施することなど、通知に定められた要件を満たす必要があります。加算の配分方法と実際の給与反映は、加算率とは分けて考えます。
5月15日と6月15日は何が違う?
2026年6月からの算定開始に向けては、体制届と処遇改善計画書を別の手続として確認することが重要でした。
Vol.1479では、加算新設事業所のみが所属する事業者など、2026年4〜5月分の処遇改善加算を算定しない事業者について、次の取扱いが示されています。
| 手続 | 当時の期限 | 注意点 |
|---|---|---|
| 体制届(居宅系) | 原則2026年5月15日 | 指定権者は6月15日まで柔軟に取り扱うことが可能 |
| 処遇改善計画書 | 2026年6月15日 | 加算新設事業所のみが所属する事業者などに対する期限 |
| 現在の新規算定・変更 | 算定開始月や指定権者の取扱いによる | 当時の特例期限をそのまま使用しない |
ここで注意したいのは、6月15日がすべての事業所に一律適用される期限ではなかったことです。事業者が2026年4〜5月に他の対象サービスで処遇改善加算を算定していたかどうかなどにより、適用される届出条件が異なります。
また、厚生労働省が柔軟な取扱いを認めたことと、指定権者が実際にどのような受付方法を採用したかは区別します。2026年10月現在の新規算定・変更手続では、過去の期限ではなく、指定権者の最新の届出案内を優先してください。
介護予防訪問リハと届出様式で確認すること
今回の改定では、訪問リハビリテーションだけでなく、介護予防訪問リハビリテーションも新設加算の対象です。事業所内で本体と予防側の担当が分かれている場合も、両方の算定・届出状況を確認します。
Vol.1478では、介護給付費算定に係る体制等に関する届出の取扱いや様式が改正されています。実際の届出では、処遇改善加算に対応した体制等状況一覧表と、必要な処遇改善計画書を区別して確認します。
なお、同通知に含まれる別紙14-2は、サービス提供体制強化加算に関する様式です。処遇改善加算そのものの届出書と混同しないようにしてください。
事務担当者と確認する3点
- 訪問リハと介護予防訪問リハの両方について、算定・届出状況を確認する。
- 体制届と処遇改善計画書を別々に確認する。
- 使用する様式は、指定権者が案内する最新のものを確認する。
厚生労働省の令和8年度介護報酬改定ページには、改正後の留意事項や届出様式が掲載されています。また、令和8年度処遇改善加算の実績報告書については、2026年7月14日に様式の差し替えが案内されています。3月13日の通知だけで実務を完結させず、後続の公式資料も確認してください。
2026年10月時点で確認するなら
2026年6月の算定開始に向けた当初の期限はすでに経過しています。現在の実務では、自事業所の算定状況、要件の充足、最新様式、指定権者の案内を確認することが優先です。
| 順番 | 確認事項 | 次の対応 |
|---|---|---|
| 1 | 処遇改善加算の算定状況 | 請求・届出状況を事務担当者と照合する |
| 2 | 所定の算定要件 | 賃金改善、職場環境等の要件と対応状況を確認する |
| 3 | 体制届・計画書 | 提出済み書類、届出区分、変更の有無を確認する |
| 4 | 指定権者の最新案内 | 新規算定・変更届・受付方法を確認する |
| 5 | 実績報告と根拠資料 | 適用される様式、提出時期、保存資料を確認する |
この確認順序は公式の必須手順ではなく、通知を現場の実務につなげるための独自整理です。未届出や算定要件の不備が疑われる場合は、独自判断で請求を進めず、指定権者や請求担当者へ確認してください。
職員への配分、周知、賃金改善の実施状況、証跡管理まで整理したい場合は、訪問リハの処遇改善加算|配分・周知・証跡を月次で回す運用を参照してください。
次の一手
この記事では、2026年3月13日通知の差分として、4〜5月対象外・6月開始・1.5%・体制届と計画書の期限の違い・介護予防側の確認を整理しました。
制度全体の位置づけを確認する場合は2026年介護報酬改定の全体像へ、配分・周知・記録・月次管理を進める場合は前述の運用記事へ進んでください。
参考資料
- 厚生労働省.介護保険最新情報Vol.1476「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示の公布について」.2026年3月13日.掲載先:令和8年度介護報酬改定について.
- 厚生労働省.介護保険最新情報Vol.1477.指定居宅サービス及び指定介護予防サービスの算定に関する留意事項の一部改正について.2026年3月13日.原文PDF.
- 厚生労働省.介護保険最新情報Vol.1478「介護給付費算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」の一部改正について.2026年3月13日.原文PDF.
- 厚生労働省.介護保険最新情報Vol.1479「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」及び「介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」について.2026年3月13日.原文PDF.
- 厚生労働省.令和8年度介護報酬改定について.公式資料・様式一覧.2026年10月11日確認.
- 厚生労働省.介護職員の処遇改善.公式解説ページ.2026年10月11日確認.
著者情報

rehabilikun(理学療法士)
2022年4月にrehabilikun blogを開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの経験をもとに、理学療法士をはじめとする医療・介護従事者へ、評価・実践手順・制度に関する情報を発信しています。
現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に、臨床での評価・判断・多職種連携に役立つ情報を整理しています。制度記事では公式資料と実務上の整理を区別し、更新時点で確認できる情報を掲載するよう努めています。
保有資格
- 脳卒中認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター2級

