MOS-SSSの評価方法|19項目・採点・4つの下位尺度を解説

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MOS-SSSとは|利用できる社会的支援を評価する尺度

MOS-SSS(Medical Outcomes Study Social Support Survey)は、対象者が必要なときに、どのような社会的支援を利用できると感じているかを評価する質問紙です。

原版は、慢性疾患をもつ成人を対象としたMedical Outcomes Studyの一環として開発されました。社会的ネットワークの人数だけではなく、相談できる、手助けを受けられる、愛情を感じられる、一緒に楽しい時間を過ごせるといった、機能的なソーシャルサポートを多面的に確認します。

原版MOS-SSSでは、最初に親しい友人や親族の人数を確認する構造的ネットワーク項目があり、その後に社会的支援を評価する19項目が続きます。19項目は、次の4つの下位尺度と総合的な支援指標として整理されます。

  • 情緒的・情報的支援
  • 具体的支援
  • 愛情的支援
  • 肯定的な社会的交流

この記事では、MOS-SSSの構成、採点方法、0〜100点への換算、結果の見方、カットオフの考え方、臨床での活用方法、LSNS-6や日本語版8項目版mMOS-SSとの違いを整理します。記事後半では、評価結果を生活課題や支援計画へつなげるための入力・編集用Excelと印刷用PDFも配布しています。

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MOS-SSSで評価できるもの

MOS-SSSで評価するのは、支援を実際に受けた回数ではなく、必要なときにその支援を利用できると本人が認識している程度です。

たとえば、同居家族がいても、悩みを相談できない、体調不良時に援助を頼めない、安心して気持ちを話せない場合があります。反対に独居であっても、近隣住民、友人、別居家族などから複数の支援を受けられる人もいます。

このため、同居か独居か、家族が何人いるかという情報だけでは、MOS-SSSが示す社会的支援を十分に把握できません。

MOS-SSSが確認する社会的支援と関連概念
概念 主な確認内容 MOS-SSSとの関係
機能的支援 どのような援助を利用できるか MOS-SSSの中心的な評価対象
構造的ネットワーク 家族・友人・知人の人数や接触 冒頭の人数項目で補助的に確認する
社会的孤立 他者との接触やネットワークの乏しさ 直接的にはLSNS-6などで確認しやすい
孤独感 一人であることへの主観的なつらさ MOS-SSSとは異なる概念として確認する
支援の利用実績 実際に受けた援助の内容や頻度 必要に応じて別途聞き取りを行う

MOS-SSSはどのような場面で使う?

MOS-SSSは、疾患管理や地域生活の継続に、家族・友人・周囲の支援が影響すると考えられる場面で活用できます。

  • 慢性疾患の自己管理を継続できるか確認したい
  • 退院後の生活支援体制を整理したい
  • 独居または日中独居である
  • 通院、買い物、家事、服薬管理に援助が必要である
  • 抑うつ、孤独感、閉じこもりが懸念される
  • 介護者や特定の家族に負担が集中している
  • 支援サービス導入前後の変化を確認したい
  • 身体機能は改善したが社会生活の再開が進まない

リハビリテーションでは、運動機能やADLが改善しても、通院への同行、外出時の支援、感情面の相談相手が不足していると、在宅生活が不安定になることがあります。

MOS-SSSを用いると、「支援者がいるか」だけでなく、どの種類の支援が利用しにくいのかを整理しやすくなります。

MOS-SSSの構成|19項目と4つの下位尺度

原版MOS-SSSでは、社会的支援を評価する19項目が、4つの機能的支援尺度に分類されます。

MOS-SSSの4つの下位尺度
下位尺度 項目数 評価する内容 臨床で確認する場面
情緒的・情報的支援 8項目 気持ちを理解してもらうこと、相談、助言、情報提供 悩みや不安を話せるか、判断に必要な助言を得られるか
具体的支援 4項目 体調不良時や日常生活上の実際的な援助 通院、家事、移動、療養時の手助けを頼めるか
愛情的支援 3項目 愛情、親密さ、受容を感じられる関係 大切にされている感覚や親密な関係があるか
肯定的な社会的交流 3項目 楽しい時間や気分転換を共有できる関係 趣味、外出、会話などを一緒に楽しめる人がいるか
MOS-SSSの4つの下位尺度を示す図。情緒的・情報的支援、具体的支援、愛情的支援、肯定的な社会的交流から構成される
MOS-SSSは、利用できる社会的支援を4つの側面から評価します。

19項目のうち1項目は、愛情的支援と肯定的な社会的交流の両方に関連する追加項目として総合指標に含まれます。そのため、下位尺度の項目数を単純に合計しても19項目にはなりません。

転載上の注意:この記事では尺度の理解と採点方法を解説しますが、正式な設問全文は掲載していません。実施時は、使用許諾や利用条件を確認したうえで、正規の質問票と採点資料を使用してください。

MOS-SSSの回答方法

社会的支援を評価する各項目は、「必要になった場合に、その支援をどの程度利用できるか」を5段階で回答します。

MOS-SSSの基本的な回答カテゴリー
回答 得点 意味
全くない 1点 その支援を利用できる可能性がほとんどない
少しある 2点 利用できる場面が限定されている
時々ある 3点 状況によって利用できる
たいていある 4点 多くの場面で利用できる
いつもある 5点 必要時に安定して利用できる

日本語表現は使用する翻訳版によって異なる可能性があります。回答カテゴリーを評価者の判断で言い換えたり、独自の選択肢を追加したりすると、標準的な得点と比較しにくくなります。

MOS-SSSの実施手順

MOS-SSSは自己記入式として開発された尺度ですが、対象者の視力、上肢機能、認知機能、言語機能などに応じて、内容を変えない範囲で回答を補助する場合があります。

  1. 評価目的を説明する:必要なときに利用できる支援について確認する質問であることを伝えます。
  2. 現在のネットワークを確認する:親しい友人や親族の人数を確認します。
  3. 19項目へ回答する:正式な質問票の5段階選択肢を用います。
  4. 下位尺度を計算する:該当項目の平均値を求めます。
  5. 0〜100点へ換算する:尺度間で比較しやすい得点へ変換します。
  6. 低い支援領域を確認する:得点だけでなく、具体的な生活場面を聞き取ります。
  7. 本人の希望と支援計画を記録する:必要な支援と望む支援を区別します。

評価者が質問内容を補足する場合も、特定の人物を思い浮かべるよう誘導したり、「家族がいるから支援を受けられるはず」と判断したりしないことが重要です。

MOS-SSSの採点方法

各項目は1〜5点で採点します。原版MOS-SSSでは、各下位尺度と総合的な機能的支援指標について、項目平均を求めた後、0〜100点へ換算します。

0〜100点への換算式

換算得点 =(項目平均値 − 1)÷ 4 × 100

同じ式は、観測された合計点を使用して次のように表すこともできます。

換算得点 =(観測得点 − 最小可能得点)÷(最大可能得点 − 最小可能得点)× 100

換算後は、0点が利用できる支援が最も少ない状態、100点が利用できる支援が最も多い状態を示します。得点が高いほど、本人が利用可能だと認識している社会的支援が多いと解釈します。

採点例

ある下位尺度の項目平均が3.5点だった場合は、次のように計算します。

(3.5 − 1)÷ 4 × 100 = 62.5点

この場合、その支援領域の換算得点は62.5点です。

項目平均と0〜100点換算の対応例
項目平均 換算得点
1.0 0点
2.0 25点
3.0 50点
4.0 75点
5.0 100点

総合得点の計算方法

総合的な機能的支援指標は、社会的支援を評価する19項目を用いて計算します。冒頭で確認する親しい友人・親族の人数は、総合得点へ含めません。

19項目に欠損がない場合は、19項目の平均値を求め、同じ換算式で0〜100点へ変換します。

単純な素点合計は19〜95点ですが、研究結果や他の対象者と比較する場合は、0〜100点へ換算した得点を使用すると解釈しやすくなります。

欠損値の注意:無回答項目がある場合の処理は、使用するマニュアルや研究計画に従ってください。評価者の判断で0点や1点を補うと、支援が少ない方向へ得点が偏ります。

MOS-SSSの結果の見方

MOS-SSSは、総合得点だけでなく、4つの下位尺度を並べて解釈することが重要です。

MOS-SSSの得点傾向と臨床での追加確認
低い領域 考えられる状況 追加で確認する内容 支援例
情緒的・情報的支援 悩みを話したり、助言を得たりしにくい 相談先、疾患理解、意思決定時の支援者 相談窓口、多職種面談、家族への情報提供
具体的支援 体調不良時や日常生活上の援助を頼みにくい 通院、買い物、家事、移動、緊急時対応 訪問系サービス、配食、移送、見守り
愛情的支援 親密さや受容を感じられる関係が乏しい 同居者との関係、孤独感、喪失体験 本人の希望に沿った相談・交流機会
肯定的な社会的交流 楽しみや気分転換を共有する機会が少ない 趣味、外出先、友人関係、参加したい活動 通いの場、趣味活動、地域参加への接続

同じ総合得点でも、下位尺度の組み合わせは異なります。具体的支援は高い一方で情緒的支援が低い場合、家事や通院を手伝う人はいても、不安を相談できる人がいない可能性があります。

反対に情緒的支援は高くても具体的支援が低い場合、電話で相談できる相手はいても、転倒後や急病時に実際の援助を受けにくい可能性があります。

MOS-SSSにカットオフ値はある?

原版MOS-SSSには、すべての対象者へ共通して適用できる診断的なカットオフ値は設定されていません。

そのため、「何点未満なら支援不足」と一律に判定するのではなく、次の情報を組み合わせて解釈します。

  • 対象集団や先行研究の得点分布
  • 総合得点と各下位尺度のバランス
  • 同一対象者の経時的な変化
  • 退院やサービス導入などの前後比較
  • 本人が支援不足を感じている生活場面
  • 緊急時に実際に利用できる支援

研究によって独自の区分や基準が設定される場合がありますが、その基準を別の疾患、年齢、地域へそのまま当てはめることは避けます。

リハビリテーションでの活用方法

MOS-SSSは、身体機能評価だけでは見えにくい退院後の支援条件を整理する際に役立ちます。

退院支援で使う

歩行やセルフケアが自立していても、通院、買い物、体調不良時の援助を頼めなければ、在宅生活が不安定になることがあります。

具体的支援の得点が低い場合は、家族がいるかどうかだけでなく、次の場面で実際に援助を受けられるか確認します。

  • 発熱や疼痛増悪で動けないとき
  • 転倒して起き上がれないとき
  • 受診や検査への移動が必要なとき
  • 買い物や調理が一時的にできないとき
  • 服薬や医療処置に迷ったとき

社会参加支援で使う

肯定的な社会的交流が低い場合は、単に外出回数を増やすのではなく、本人が誰と何を楽しみたいのかを確認します。

通所サービスや地域活動を紹介する場合も、交流そのものを望んでいるのか、趣味を再開したいのか、外出手段だけが問題なのかを分けて考えます。

疾患の自己管理支援で使う

情緒的・情報的支援が低い場合は、症状変化や治療方針について相談できる相手が不足している可能性があります。

疾患教育を本人だけに行うのではなく、本人の同意を得たうえで、家族や支援者と注意点や連絡先を共有することも検討します。

MOS-SSSの記録例

記録では、得点を並べるだけでなく、低い領域、生活への影響、本人の希望、次の対応を残します。

記録例

MOS-SSS総合得点62.5点。情緒的・情報的支援75点、具体的支援31.3点、愛情的支援83.3点、肯定的な社会的交流58.3点。家族への相談は可能だが、平日日中に通院や買い物を頼める相手がいない。本人は独居継続を希望。退院前に緊急連絡体制、移送手段、買い物支援を多職種で調整する。

このように、最も低い下位尺度と具体的な生活場面を組み合わせると、多職種へ共有すべき課題が明確になります。

MOS-SSS支援整理・再評価シート|Excel・PDF

MOS-SSSの評価後に、得点だけをカルテへ記載しても、具体的な支援計画にはつながりにくい場合があります。

そこで、正規の質問票で算出した各下位尺度と総合得点を入力し、生活への影響、現在の支援、本人の希望、緊急時対応、多職種への申し送りを一枚で整理できるMOS-SSS支援整理・再評価シートを作成しました。

シートに含まれる主な項目

  • 4つの下位尺度と総合得点の前回・今回比較
  • 今回得点から前回得点を引いた変化量
  • 今回の課題と生活への影響
  • 現在利用できる支援
  • 本人が望む支援・望まない支援
  • 緊急時の連絡・対応
  • 多職種への申し送り
  • 次回までの対応と再評価時の確認点

入力・編集用Excelを開く(.xlsx)

印刷用PDFを開く(.pdf)

Excel版は得点入力と変化量の自動計算に対応しています。PDF版はA4縦・1ページで、印刷後の手書き記録に使用できます。

使用上の注意:このシートはMOS-SSSの正式な質問票ではありません。正式な設問文は掲載していないため、正規の質問票で評価・採点した結果を転記し、生活課題や支援計画を整理する補助記録として使用してください。

再評価のタイミング

社会的支援は、支援サービスの導入、退院、転居、死別、家族関係の変化などによって変動します。

再評価は次のタイミングで検討します。

  • 退院前と退院後
  • 訪問・通所サービスの導入前後
  • 家族構成や同居状況が変化したとき
  • 介護者が入院・療養したとき
  • 外出や社会参加が減少したとき
  • 抑うつ、孤独感、服薬中断などが懸念されるとき
  • 定期的な生活機能評価を行うとき

再評価時は、使用する尺度の版、回答方法、補助の有無を可能な範囲で統一します。総合得点の増減だけでなく、どの支援領域が変化したか、実際の生活課題が改善したかを確認します。

MOS-SSSとLSNS-6の違い

MOS-SSSとLSNS-6はいずれも社会的なつながりに関連する尺度ですが、中心的な評価対象が異なります。

MOS-SSSとLSNS-6の比較
比較項目 MOS-SSS LSNS-6
主な評価対象 利用可能だと感じる機能的支援 家族・友人との社会的ネットワーク
中心となる問い どのような支援を受けられるか 交流・支援・相談できる人が何人いるか
項目数 社会的支援19項目 6項目
領域 4つの機能的支援尺度 家族3項目・友人3項目
得点 各尺度を0〜100点へ換算 合計0〜30点
カットオフ 原版に共通の診断的基準なし 12点未満が孤立リスクの目安
向いている場面 不足している支援内容を詳しく整理する 短時間で孤立リスクをスクリーニングする

短時間で社会的ネットワークの薄さを確認したい場合はLSNS-6、受けられる支援の種類を詳しく確認したい場合はMOS-SSSが向いています。

両方を使用するときは、尺度を増やすこと自体を目的にせず、評価結果が支援計画へつながるかを考えます。

LSNS-6の採点方法と12点未満の見方はこちら

8項目版mMOS-SSとの違い

原版MOS-SSSとは別に、8項目へ短縮したmMOS-SS(modified Medical Outcomes Study Social Support Survey)が開発されています。

8項目版では、支援を主に次の2領域で整理します。

  • 情緒的支援
  • 手段的支援

日本では、8項目版mMOS-SSの日本語版について、一般住民を対象とした信頼性・妥当性の検証が報告されています。

原版MOS-SSSと8項目版mMOS-SSの違い
比較項目 原版MOS-SSS mMOS-SS
支援項目数 19項目 8項目
主な構造 4つの機能的支援尺度 情緒的支援・手段的支援
特徴 支援内容を多面的に確認できる 短時間で実施しやすい
日本語版の根拠 使用する翻訳版ごとの確認が必要 日本の一般住民で検証報告がある

原版19項目と8項目版は、項目数だけでなく下位尺度の構造も異なります。「MOS-SSS」という名称だけで判断せず、研究や臨床で使用した版を記録してください。

MOS-SSSで起こりやすい失敗

MOS-SSSで起こりやすい失敗と対策
よくある失敗 問題点 対策
情緒的支援と情報的支援を別尺度として計算する 原版の標準的な下位尺度構成と異なる 原版では情緒的・情報的支援としてまとめて計算する
人数項目を総合得点に含める 機能的支援指標の計算が誤る 総合指標は社会的支援19項目で計算する
素点だけを記録する 下位尺度間の比較が難しくなる 0〜100点へ換算して記録する
独自のカットオフで支援不足と断定する 対象集団に適合しない可能性がある 連続値、下位尺度、生活状況を合わせて解釈する
支援者の人数だけで解釈する 支援内容や利用可能性を見落とす 各支援領域と具体的な生活場面を確認する
19項目版と8項目版を混同する 採点方法や因子構造が一致しない 使用した尺度名、項目数、版を明記する
正式な設問を独自に言い換える 得点の信頼性や比較可能性が低下する 正規の質問票と利用条件を確認する
得点だけを記録して終える 生活課題や支援計画へつながらない 低い領域、困る場面、本人の希望、次の対応まで記録する

評価結果を支援へつなげる方法

MOS-SSSの目的は、得点を高くすることではありません。本人が生活上必要とする支援を、安全かつ希望に沿った方法で利用できる状態を整えることが重要です。

  1. 最も低い支援領域を確認する
  2. 困る可能性がある生活場面を具体化する
  3. 現在の支援者と役割を確認する
  4. 本人が望む支援と望まない支援を確認する
  5. 不足部分を家族・サービス・地域資源で補えるか検討する
  6. 担当者と緊急時の連絡方法を共有する
  7. 導入後に得点と生活状況を再評価する

本人が一人で過ごすことを好み、新たな交流を望まない場合もあります。その場合は交流を増やすことを押しつけず、緊急時や療養上必要な支援へ確実につながれる体制を優先します。

MOS-SSSのよくある質問

各項目名をタップすると回答が開きます。もう一度タップすると閉じます。

Q1. MOS-SSSは何を評価する尺度ですか?

A. 必要なときに利用できると本人が認識している社会的支援を評価します。原版では、情緒的・情報的支援、具体的支援、愛情的支援、肯定的な社会的交流の4領域を確認します。

Q2. MOS-SSSは何項目ですか?

A. 原版では社会的支援を評価する19項目があります。これとは別に、親しい友人や親族の人数を確認する項目があります。8項目へ短縮されたmMOS-SSも存在するため、使用した版を明記してください。

Q3. MOS-SSSは何点満点ですか?

A. 各項目は1〜5点です。原版の総合素点は19〜95点ですが、通常は項目平均を0〜100点へ換算します。0点は利用可能な支援が少なく、100点は多いことを示します。

Q4. MOS-SSSにカットオフ値はありますか?

A. 原版には、すべての対象者へ共通して適用できる診断的カットオフ値はありません。得点を連続値として扱い、対象集団の分布、下位尺度、経時変化、実際の生活課題と合わせて解釈します。

Q5. 情緒的支援と情報的支援は別々に計算しますか?

A. 原版MOS-SSSの標準的な下位尺度では、「情緒的・情報的支援」として1つにまとめて計算します。独自に分けると、原版の得点と比較できなくなります。

Q6. 友人や親族の人数は総合得点に含めますか?

A. 含めません。人数項目は構造的な社会的ネットワークを補助的に把握する項目です。総合的な機能的支援指標は、社会的支援を評価する19項目から計算します。

Q7. MOS-SSSとLSNS-6はどちらを使えばよいですか?

A. 社会的ネットワークの人数や孤立リスクを短時間で確認する場合はLSNS-6、利用できる支援の種類を詳しく確認する場合はMOS-SSSが向いています。評価目的に応じて選択します。

Q8. 日本語版MOS-SSSはありますか?

A. 8項目版mMOS-SSについては、日本の一般住民を対象とした日本語版の信頼性・妥当性が報告されています。原版19項目を使用する場合は、採用する翻訳版、利用条件、妥当性の根拠を個別に確認してください。

Q9. 質問項目を電子カルテや配布資料へ転載できますか?

A. 尺度の利用条件や転載条件を確認する必要があります。施設内資料、ウェブ記事、自作ツールへ正式項目を掲載する前に、権利者または配布元の条件を確認してください。

Q10. 配布シートにはMOS-SSSの質問項目が入っていますか?

A. 入っていません。配布しているExcel・PDFは正式な質問票ではなく、正規版で算出した下位尺度得点と総合得点を転記し、生活課題、支援内容、多職種への申し送り、再評価計画を整理する補助記録シートです。

Q11. Excel版とPDF版はどのように使い分けますか?

A. Excel版はパソコンでの入力・編集、前回と今回の変化量の自動計算に向いています。PDF版はA4用紙へ印刷し、手書きで記録したい場合に使用できます。

次の一手

MOS-SSSを実施したら、総合得点だけでなく、最も低い支援領域と、それによって困る生活場面を一行で記録します。

評価方法を整えたあとに、職場環境の詰まりも点検しておきましょう

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参考文献

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著者情報

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blogを2022年4月に開設。医療機関、介護福祉施設、訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター2級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養、シーティング、摂食・嚥下

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