療法士の週108単位は日曜日〜土曜日で管理します
令和8年度(2026年度)の診療報酬では、疾患別リハビリテーションを担当する療法士の実施単位数について、1日18単位を標準、1日24単位・週108単位を上限とする取扱いが示されています。週108単位の集計期間は、日曜日から土曜日までです。
この記事では、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の単位数管理に使用できる週108単位・日別単位数管理ツールを掲載しています。7日間の疾患別リハビリテーション、集団コミュニケーション療法、心大血管疾患リハビリテーションの集団療法、対象となる他業務の従事時間を区別して入力できます。
入力結果から週合計、108単位までの残数、超過数、日24単位超過の有無を確認できます。ただし、みなし単位の対象判定や端数の正式な取扱い、施設基準への適合性は自動判定しません。本ツールは実績管理の参考試算であり、制度上の適合性を保証するものではありません。
この記事で確認できること
- 日曜〜土曜の週108単位の集計方法
- 1日18単位・24単位の違い
- 疾患別リハと集団療法の入力方法
- 令和8年度のみなし単位の対象範囲と注意点
- 週合計・残単位数・超過数の確認方法
週108単位・日別単位数管理ツール【令和8年度対応】
対象週を選び、日曜日から土曜日までの実績を入力してください。疾患別リハの実施単位数に加え、集団コミュニケーション療法、心大血管疾患リハの集団療法、対象と確認済みの他の特掲診療料業務の時間を区別して集計できます。
スマートフォンでは日別の入力カードを使用できます。集計結果はコピーまたはCSV形式で保存できます。患者氏名や患者IDなどの個人情報は入力しないでください。
重要:みなし単位は参考換算です
v1.1では対象業務時間を日別に合算し、20分ごとに参考換算します。ただし、通知における端数処理の集計期間については、日別切り捨てと断定できないため、未換算分数も表示します。端数が生じる場合は、施設の医事担当者・施設基準管理担当者と確認してください。
1日18単位・24単位・週108単位の違い
18単位は標準値、24単位と108単位は上限です。この3つを同じ意味で扱わないことが、療法士の実績管理では重要です。

| 基準 | 位置づけ | 確認方法 |
|---|---|---|
| 1日18単位 | 標準値 | 19〜24単位は標準超として把握 |
| 1日24単位 | 日当たり上限 | 25単位以上は超過を確認 |
| 週108単位 | 週当たり上限 | 109単位以上は超過を確認 |
| 日曜日〜土曜日 | 週の集計期間 | 暦週で集計する |
例えば、ある日に20単位を実施した場合、18単位の標準値は超えていますが、24単位の上限は超えていません。一方、週合計が108単位以内でも、特定の日に25単位以上となっていれば日別の確認が必要です。
なお、これは療法士1人当たりの管理基準です。患者1人当たりの6単位・9単位などの取扱いとは別に管理します。
管理ツールの使い方
対象週を指定してから、同じ業務を重複させずに日別実績を入力します。入力内容がどの区分に該当するかを確認することが、計算結果の信頼性を左右します。
- 対象週を選択する:入力した日付を含む日曜〜土曜が対象になります。
- 疾患別リハ単位数を入力する:患者に対して実施した疾患別リハビリテーションの単位数を入力します。
- 集団コミュニケーション療法を入力する:該当する実施単位数を別欄に入力します。
- 心大血管疾患リハの集団療法を入力する:実際に従事した時間を分単位で入力します。
- みなし対象業務の時間を入力する:通知上の対象と確認済みの業務時間のみを入力します。
- 集計結果を確認する:週合計、残数、日別・週別の超過、未換算分数を確認します。
- 結果を保存する:必要に応じてコピーまたはCSV保存します。
対象週を切り替えると前週の入力は引き継がれません。別の週を選択する前に、必要な結果を保存してください。
令和8年度のみなし単位とは?対象範囲と計算方法
みなし単位とは、一定の対象業務に実際に従事した時間を、療法士の実施単位数の管理上、20分につき1単位として扱う仕組みです。患者への疾患別リハビリテーションを実施したこととして診療報酬を請求する仕組みではありません。
令和8年度改定では、疾患別リハビリテーションを担当する専従者が、施設基準通知に規定する業務のうち、疾患別リハビリテーションおよび集団コミュニケーション療法以外の特掲診療料に係る業務に従事した場合、その実従事時間を合算して20分単位に換算する取扱いが示されています。
重要なのは、「専従者が従事できる業務」と「みなし単位として集計する業務」は同一ではないという点です。
みなし単位として集計する業務
対象となるのは、該当する施設基準通知に規定された業務のうち、疾患別リハビリテーションおよび集団コミュニケーション療法以外の特掲診療料に係る業務です。
具体的には、医学管理等、在宅医療、リハビリテーション、精神科専門療法に関係する業務であっても、実際にどの診療料・業務に該当するかを確認する必要があります。これらの分野に関係する業務がすべて自動的に対象となるわけではありません。
本ツールには業務名から対象可否を判定する機能はありません。対象と確認できた業務の従事時間だけを入力してください。
みなし単位へ無条件に含めない業務
次のような業務は、従事可能であることと、みなし単位の対象となることを区別して扱います。
| 業務 | 入力上の注意 |
|---|---|
| リハビリテーション記録 | 通常の記録時間を自動的に加算しない |
| 患者間の移動 | 移動時間を疾患別リハの実施時間へ含めない |
| 患者・家族への一般的な指導 | 従事可能な業務であっても、対象となる特掲診療料業務か確認する |
| 介護施設等への助言 | 業務内容だけで対象と判断しない |
| リハビリテーション総合計画評価料に係る計画書の作成・説明 | 令和8年度改定資料で示された除外の取扱いに注意する |
| 会議・院内研修・一般事務 | 対象となる特掲診療料業務と確認できなければ加算しない |
対象業務の詳細は、施設基準通知の該当項目と診療報酬算定の留意事項通知を確認してください。
20分を1単位とする換算方法
みなし単位の基本的な換算は、対象となる業務の実従事時間を合算し、20分を1単位として扱うものです。
対象業務の実従事時間を合算し、20分につき1単位として換算
| 対象業務時間 | 20分単位の参考換算 | 端数 |
|---|---|---|
| 20分 | 1単位 | 0分 |
| 30分 | 1単位 | 10分 |
| 40分 | 2単位 | 0分 |
| 50分 | 2単位 | 10分 |
| 60分 | 3単位 | 0分 |
上表は20分単位の算術的な参考換算です。実際の制度運用における端数処理の集計期間を確定するものではありません。
v1.1では日別の対象業務時間を合算して参考換算し、20分未満の端数を未換算分数として表示します。端数を別日に繰り越すかどうかなどは、本ツールだけで判断しないでください。
集団コミュニケーション療法と心大血管疾患リハの集団療法
集団コミュニケーション療法と、心大血管疾患リハビリテーションの集団療法は、入力方法を分けます。両者を同じ業務として扱うと、単位数の換算を誤る可能性があります。
| 区分 | 入力方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 集団コミュニケーション療法 | 実施単位数 | 疾患別リハの実施単位数と合わせて管理する |
| 心大血管疾患リハの集団療法 | 実従事時間(分) | 従事時間20分を1単位として換算する |
| その他のみなし対象業務 | 実従事時間(分) | 通知上の対象と確認済みの業務のみ入力する |
同じ従事時間を複数の欄に重複して入力しないでください。集団療法の実施形態や対象区分に疑義がある場合は、施設基準管理担当者と確認してください。
週108単位の計算例|5日勤務・6日勤務
週108単位は、勤務日数ではなく日曜日から土曜日までの合計で確認します。勤務日が5日でも6日でも、同じ暦週に含まれる実績を集計します。
例1|5日勤務で週90単位
| 曜日 | 実施単位数 |
|---|---|
| 日 | 0 |
| 月 | 18 |
| 火 | 18 |
| 水 | 18 |
| 木 | 18 |
| 金 | 18 |
| 土 | 0 |
| 合計 | 90単位 |
この例では、週合計は90単位で、108単位までの差は18単位です。ただし、差が18単位あることは、追加で18単位を実施・算定できることを保証するものではありません。日別上限や勤務体制なども確認する必要があります。
例2|6日勤務で週108単位
月曜日から土曜日まで各18単位を実施した場合、18単位×6日=108単位です。
この例では週108単位に達しているため、週の残数は0単位となります。1日当たりは18単位であり、日24単位の上限には達していません。
例3|週108単位以内でも日24単位を超える場合
月曜日25単位、火曜日から金曜日まで各15単位、その他0単位の場合、週合計は85単位です。
週合計は108単位以内ですが、月曜日が25単位となり、日24単位の上限を超えています。週合計と日別上限は、それぞれ確認する必要があります。
例4|対象業務時間がある場合
ある日に疾患別リハ16単位、対象と確認済みの他業務40分を実施したとします。20分につき1単位として換算すると、他業務は2単位相当です。
16単位+2単位=18単位となります。
一方、対象業務が30分であった場合は10分の端数が残ります。v1.1ではこの端数を表示しますが、正式な集計上の取扱いについては確認が必要です。
集計結果を使う前の確認項目
自動計算の結果は、入力した業務の区分と時間が正しいことを前提としています。部門の実績管理に使用する前に、次の項目を確認してください。
| 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 対象者 | 該当する療法士の配置・専従要件を確認したか |
| 集計期間 | 日曜日〜土曜日で集計したか |
| 疾患別リハ | 患者への直接訓練の実施単位数を入力したか |
| 集団療法 | 区分に応じた入力方法を選んだか |
| みなし対象業務 | 施設基準通知上の対象と確認したか |
| 重複 | 同じ時間を複数欄に入力していないか |
| 端数 | 未換算分数の取扱いを確認したか |
| 上限 | 日24単位と週108単位をそれぞれ確認したか |
| 別基準 | 病棟専従等の個別基準を確認したか |
ツールが「上限内」と表示した場合でも、対象業務の誤入力や別の施設基準による制限があれば、最終判断は異なります。
このツールで判定できないこと
本ツールは療法士1人当たりの単位数集計を支援するもので、診療報酬請求や労務管理の最終判定には使用できません。
- 患者1人当たりの6単位・9単位などの制限
- 患者ごとの疾患別リハビリテーション料の算定可否
- 標準的算定日数と起算日の判定
- みなし対象業務の自動判定
- 端数処理の正式な制度解釈
- 病棟専従者等に適用される個別の施設基準
- 加算・減算を含めた請求点数
- 労働時間、休憩時間、時間外労働の適法性
特に、診療報酬上の単位数管理と労働時間管理は別のものです。単位数が上限内であることだけで、勤務時間や休憩の適切性を判断することはできません。
よくある質問
週108単位の1週間は月曜日から日曜日ですか?
いいえ。令和8年度診療報酬改定の疑義解釈では、日曜日から土曜日までとされています。本ツールもこの暦週で集計します。
1日18単位を超えると違反になりますか?
18単位は標準値です。18単位を超えたことだけで直ちに上限超過とはなりません。1日24単位と週108単位の上限、その他の適用条件を確認してください。
週108単位以内なら、1日に25単位実施できますか?
いいえ。週108単位とは別に1日24単位の上限が示されています。日別と週別の両方を確認してください。
リハビリ記録や患者間の移動時間も、みなし単位になりますか?
通常の記録・移動時間を、みなし単位として自動的に加算することはできません。みなし対象は、通知上の対象と確認できる特掲診療料に係る業務です。
家族指導や退院支援に従事した時間はすべて対象ですか?
いいえ。専従者が従事できる業務と、みなし単位として集計できる業務は区別されます。該当する診療料・施設基準通知を確認してください。
みなし対象業務が10分ずつ2回あった場合はどうなりますか?
通知では対象となる実従事時間を合算して20分単位に換算する取扱いが示されています。v1.1では同一日の対象業務時間を合算して参考換算します。ただし、日をまたぐ端数処理などの正式な運用は本ツールだけで判断しないでください。
週の途中から勤務した場合は、勤務開始日から7日間を集計しますか?
いいえ。週108単位の管理期間は日曜日から土曜日までです。勤務開始日を起点とした任意の7日間ではありません。
集計結果をそのまま施設基準の適合性判定に使用できますか?
いいえ。本ツールは参考試算です。対象業務の確認、端数の取扱い、療法士の配置要件、病棟専従等の別基準について、施設の管理担当者が最終確認してください。
まとめ|週108単位は日別と週別を分けて確認する
令和8年度の療法士の単位数管理では、1日18単位を標準、1日24単位・週108単位を上限として整理します。週の集計期間は日曜日から土曜日までです。
疾患別リハビリテーションと集団コミュニケーション療法に加え、一定の対象業務については、実従事時間を20分単位に換算して管理する取扱いがあります。
今回の管理ツールでは、日別入力から週合計と残数を確認できます。ただし、対象業務の判定や端数の正式な取扱いは自動化していません。入力区分の確認と、計算結果の最終照合をセットで行うことが重要です。
次の一手
週108単位の実績管理とあわせて、患者側の単位数制限や令和8年度のみなし単位の制度解釈も確認しておきましょう。
参考文献・制度資料
- 厚生労働省.令和8年度診療報酬改定.令和8年度診療報酬改定関連資料.
- 厚生労働省.医科診療報酬点数表に関する事項(訂正版).第7部リハビリテーション、通則5・5の2・5の3.
- 厚生労働省.令和8年度診療報酬改定に関する疑義解釈資料(その1).問38:週108単位における1週間の取扱い.令和8年度診療報酬改定関連資料.
- 厚生労働省.令和8年度特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて.疾患別リハビリテーション料の専従者に係る規定.関連告示・通知.
本記事は令和8年度(2026年度)の診療報酬制度を対象としています。制度資料の改正・訂正・疑義解釈の追加により、取扱いが変わる場合があります。最新資料を確認し、施設内の正式な運用と照合してください。
著者情報

rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。
現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に、臨床・教育活動を行っています。制度に関する記事では、臨床での確認事項を整理し、告示・通知などの公的資料に基づく情報提供を心がけています。
保有資格
- 脳卒中認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター2級
