筋トレメニュー ハブ|姿勢別(立位・座位・ベッド上)で選べる実践ガイド
このハブは、 P T ・ O T の臨床で使う部位別の筋トレメニューを、立位・座位・ベッド上の 3 姿勢で探せるように整理したページです。各記事には、姿勢別図解と A4 の臨床完結シート(説明+当日記録)を用意しています。
「どの筋を、どの姿勢から、どう進めるか」を迷わず選ぶために、まずは対象筋の記事へ進んでください。迷ったときは、このページの「動作から探す(図版)」→「選び方の目安(現場向け)」の順に戻ると最短です。
続けて読む:運動療法ハブ / 評価ハブ(評価→介入の接続) / 筋トレの 3 原理・ 6 原則
想定読者
- 筋トレを組みたいが、姿勢の選択(立位・座位・ベッド上)で迷う
- 回数はこなせるのに、代償が増えて狙い筋に乗らない
- 担当者が変わっても回るように、説明〜記録〜次回調整を 1 枚でそろえたい
このハブで得られること
- 対象筋の記事に最短で飛べる(部位別一覧)
- 症状・目的からの初期選定ができる(簡易フロー表)
- 迷った時の戻り先が決まる(動作図版/詰まりどころ)
最短導線(まず開く 3 本)
このハブの使い方( 30 秒 )
- 鍛えたい筋(または改善したい動作)を選ぶ
- 記事内の姿勢別メニュー(立位・座位・ベッド上)を確認する
- PDF を開いて、説明 → 実施 → 記録 → 次回調整まで 1 枚で運用する
評価軸や安全基準を先にそろえたい場合は、「評価 → 介入 → 再評価」を同じ型で回す運用から整えると安定します。関連:評価ハブ
部位別メニュー一覧
| 部位 | 記事 | 主なねらい | 姿勢展開 |
|---|---|---|---|
| 大臀筋 | 大臀筋トレーニング | 股関節伸展・立ち上がり・推進力 | 立位/座位/ベッド上 |
| 中臀筋 | 中臀筋トレーニング | 骨盤安定・片脚支持・側方安定性 | 立位/座位/ベッド上 |
| 小臀筋 | 小臀筋トレーニングメニュー | 骨盤の微調整・左右動揺の抑制 | 立位/座位/ベッド上 |
| 大腿四頭筋 | 大腿四頭筋トレーニング | 膝伸展・立ち座り・歩行支持性 | 立位/座位/ベッド上 |
| ハムストリングス | ハムストリングストレーニング | 膝屈曲・減速制御・股関節伸展補助 | 立位/座位/ベッド上 |
| 下腿三頭筋 | 下腿三頭筋トレーニング | 蹴り出し・立位安定・荷重応答 | 立位/座位/ベッド上 |
| 前脛骨筋 | 前脛骨筋トレーニング | つま先クリアランス・背屈制御 | 立位/座位/ベッド上 |
| 腸腰筋 | 腸腰筋トレーニングメニュー | 振り出し・股関節屈曲コントロール | 立位/座位/ベッド上 |
| 大内転筋 | 大内転筋トレーニングメニュー | 荷重のブレ抑制・方向転換の安定 | 立位/座位/ベッド上 |
| 体幹 | 体幹トレーニングの姿勢別メニュー | 体幹安定・代償の抑制・姿勢制御 | 立位/座位/ベッド上 |
選び方の目安(現場向け)
最初の選定は “正解” を当てるより、安全に反復できる条件を作るほうが成功します。迷ったら「姿勢を 1 段階下げる(立位 → 座位 → ベッド上)」→「修正キューを 1 つだけ固定」→「同じ様式で記録」の順でそろえると止まりにくくなります。
動作から探す(図版)
「部位が決めきれない」場面では、まず動作(立ち上がり/歩行/つまずき/階段・方向転換)を起点に対象筋へ当たり、姿勢を 1 段階下げながら実施条件をそろえると迷いが減ります。
運用ルール(全筋記事で共通)
各記事の構成と運用ルールは、どの筋でも共通です。担当者が変わっても回るように “固定” します。
| ルール | 意図 | チェック( 1 行 ) |
|---|---|---|
| 姿勢別メニューは「立位・座位・ベッド上」の 3 分割 | 同じ狙いを “条件” で揃えて反復しやすくする | 同じ狙いで姿勢だけ変えたか |
| フォーム優先(代償が増える手前で終了) | 狙い筋に負荷を乗せたまま反復する | 代償が出た時点で条件を戻したか |
| 目安は 8〜 12 回 × 2 セット、週 3〜 5 回 | まず回せる “起点” を作り個別調整へつなぐ | 増やす変数は 1 つにしたか |
| PDF は「上段:患者説明」「下段:当日記録( 7 行固定表 )」 | 説明・実施・記録・次回調整を 1 枚で完結 | 次回方針(進行/維持/後退)を書いたか |
現場の詰まりどころ
詰まりやすいのは、回数達成を優先して代償を見逃す場面です。姿勢を下げても狙い(対象筋の出力と運動質)を固定し、当日記録で次回方針まで決めると運用が安定します。
よくある失敗(代償が増えても続ける)
回数やセット数だけを追うと、狙い筋から負荷が逃げ、疼痛や疲労だけが増えやすくなります。とくに立位では、体幹反動・骨盤回旋・膝の内側化・足部の崩れが出た時点で、いったん条件を戻すほうが結果的に進みます。
| よくある代償 | まず戻す条件 | 固定するキュー( 1 つ ) | 記録の一言 |
|---|---|---|---|
| 体幹反動が増える | 姿勢を下げる(立位 → 座位) | 「体幹は止める」 | 反動が出たため座位へ変更 |
| 膝が内側へ入る | 可動域を浅くする/支持面を安定 | 「膝は 2 趾方向」 | 膝内側化のため ROM 調整 |
| 足部が崩れて荷重が逃げる | ベッド上でパターン確認 | 「踵で支える」 | 足部崩れのため条件後退 |
回避手順(姿勢を下げる → キュー固定)
迷ったら、①姿勢を 1 段階下げる(立位 → 座位 → ベッド上)、②修正キューを 1 つだけ固定、③同じ様式で記録して次回方針(進行/維持/後退)まで決める、の順で整えると止まりにくくなります。
- 代償が出た時点で、姿勢を 1 段階下げる
- 修正キューを 1 つだけ選び、同じ言葉で繰り返す
- 同じ条件で 7 行表に記録し、次回は「進行/維持/後退」を 1 行で決める
よくある質問( FAQ )
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
立位が難しい場合、何から始めればいいですか?
原則は、安全に反復できる姿勢からです。迷う場合はベッド上または座位でフォームをそろえ、代償が抑えられてから立位へ進めると失敗が減ります。
1 回で 3 姿勢すべて行う必要はありますか?
必須ではありません。当日の疼痛・疲労・ふらつきに応じて 1〜 2 姿勢に絞り、質を担保してください。比較しやすさを優先するなら、同じ姿勢で 1〜 2 週回してから変更すると判断が速くなります。
回数( 8〜 12 回 × 2 セット )は固定ですか?
固定ではありません。代償が増える手前で止め、次回の「進行/維持/後退」を 1 行で残すほうが運用が安定します。
進行(負荷を上げる)タイミングはどう決めますか?
増やす変数は 1 つだけにします(回数/セット/難易度のどれか)。フォームが安定し、症状の増悪がない状態を優先し、次回は少しだけ上げるのが基本です。
痛みがある日は中止すべきですか?
鋭い痛みの増悪、めまい、胸部症状、強い息切れがある場合は中止し、条件(姿勢・介助量)と症状を記録して再評価します。軽度で修正できる場合は、姿勢や難易度を下げて様子を見る選択もあります。
次の一手
まずは担当患者に合わせて 1 記事を選び、姿勢別メニューと PDF 記録を 1 週間運用してみてください。記録がたまると、進行・維持・後退の判断が速くなります。
- 同ジャンルで続けて読む:運動療法ハブ(全体像)
- すぐ実装する:廃用症候群の筋力トレーニング(始め方と負荷設定)
参考文献
- American College of Sports Medicine. Progression models in resistance training for healthy adults. Med Sci Sports Exerc. 2009;41(3):687-708. doi: 10.1249/MSS.0b013e3181915670 / PubMed: 19204579
- Rhea MR, Alvar BA, Burkett LN, Ball SD. A meta-analysis to determine the dose response for strength development. Med Sci Sports Exerc. 2003;35(3):456-464. doi: 10.1249/01.MSS.0000053727.63505.D4 / PubMed: 12618576
- Fragala MS, Cadore EL, Dorgo S, et al. Resistance Training for Older Adults: Position Statement From the National Strength and Conditioning Association. J Strength Cond Res. 2019;33(8):2019-2052. doi: 10.1519/JSC.0000000000003230 / PubMed: 31343601
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下


