ICF と目標設定ハブ|計画書・記録に落とす最短導線
ICF は「知っている」だけでは、計画書や記録が速くなりません。大切なのは、d(活動・参加)→ b / s(心身機能・構造)→ e(環境因子)→ 修飾子 → 目標文の順で、短く書ける形に変換することです。
このハブでは、ICF の全体像、修飾子、環境因子、目標設定、計画書への変換を、読む順に整理します。迷ったら、まず全体像を確認し、次に修飾子と環境因子をそろえてから、目標文・計画書へ進んでください。
このハブで決めること
このページでは、ICF をどう読み、どの記事へ進み、どの順番で書類へ落とすかを決めます。個別の記載例は各記事へ分け、このハブでは「入口」と「戻り先」を整理します。
このハブで答えるのは、読む順番、修飾子・環境因子で詰まったときの戻り先、目標文や計画書へ変換する導線です。書類全体の運用は 制度・実務ハブ、評価から介入までの全体像は 評価ハブ も確認してください。
まずはこの順で読む
迷ったら、下の順で 3 本だけ読んでください。ICF を「書ける順番」に並べています。
| 順番 | 目的 | 読むページ | ここだけ押さえる |
|---|---|---|---|
| 1 | ICF を書ける全体像にする | ICF の書き方と記載例 | d → b / s → e → 修飾子 → 計画の順を崩さない |
| 2 | 修飾子のブレを減らす | ICF 修飾子 0–4・8 / 9 早見 | 距離・介助量・時間の基準軸を 1 本に固定する |
| 3 | 環境調整を文に落とす | ICF 環境因子( e )テンプレ | 阻害(−)と促進(+)で具体化し、対策へつなぐ |
用途別の入口
あなたの状況に近い入口から入ると、最短で整います。
- 新人・若手:まず形を崩さずに書く → ICF 記録テンプレ
- 病棟・カンファ:多職種に伝わる書き方にする → 書類業務・カルテ記載 Q&A
- 退院前:環境調整を計画書へ落とす → 環境因子( e )テンプレ
- 差し戻しが多い:書類ごとの役割を混ぜない → 総合実施計画書と管理シートの違い
計画書・管理シートへ落とす
ICF で整理した内容は、そのまま書類へ貼るのではなく、書類の目的に合わせて変換します。施設の様式が違っても、評価 → 解釈 → 目標 → 具体的アプローチの順番が同じなら再現できます。
| やりたいこと | おすすめ記事 | ポイント |
|---|---|---|
| 目標文を具体化する | 目標設定等支援・管理シートの書き方 | 期限・場所・条件・介助量を必ず入れる |
| 計画書の筋を通す | リハビリテーション総合実施計画書の書き方 | 評価 → 目標 → アプローチを 1 行で結ぶ |
| 評価結果を文に変換する | 評価 → 解釈 → 目標 → 介入 → モニタ | 所見の羅列ではなく意思決定の記録にする |
| 監査目線で整える | リハ実施計画書の書き方 2026 | 最小セット・NG・統一ルールを先に決める |
現場の詰まりどころ|順番と条件をそろえる
ICF と書類が崩れる原因は、多くの場合「順番」か「条件の書き忘れ」です。まずは d を先に決め、修飾子・環境因子・目標文の条件をそろえます。
| 詰まり | 起きやすい原因 | 直し方 | 1 行の残し方 |
|---|---|---|---|
| 目標が決まらない | d が決まらず、所見の羅列になる | d を 1〜2 個に絞り、関係する所見だけ残す | d450(歩く)を優先し、痛み・筋力・段差に絞る |
| 修飾子がブレる | 0–4 を何で判断するかが人によって違う | 距離・介助量・時間の基準軸を 1 本に固定する | 屋内 10 m 見守りなど、行動で根拠を残す |
| e 因子が曖昧 | 阻害(−)と促進(+)が混ざる | 符号(+/−)と強さを固定する | e150.−2(段差)、e115.+2(杖)のように書く |
| 計画書が長文化する | 目的の違う書類を同じ文章で埋める | 計画書と管理シートの役割を分ける | 迷ったら 比較・使い分け に戻す |
| 再評価が続かない | 経過観察で止まり、数が残らない | 距離・時間・回数・介助量に落とす | 週 1 で歩行距離・所要時間・介助量を比較 |
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よくある質問
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
Q1. ICF はどこから書き始めればいいですか?
迷ったら d(活動・参加)から始めます。d がゴール、b / s は原因、e は阻害または促進です。まず d を 1〜2 個に絞ると、文章が短くなります。
Q2. 修飾子が何となくになってしまいます。
%の目安だけでなく、距離・時間・回数・介助量のどれかに紐づけて根拠を残します。施設内で基準軸を 1 本に固定すると、記録のブレが減ります。
Q3. 環境因子( e )は何を書けばいいですか?
事実の羅列ではなく、阻害(−)と促進(+)で書き分けます。段差、手すり、補助具、家族支援、制度を、対策と再評価まで 1 行でつなぎます。
Q4. 計画書と管理シートは同じ文章でよいですか?
おすすめしません。計画書はチームの方針の地図、管理シートは本人・家族へ経過と目標を説明する 1 枚です。目的を分けるほど、短く具体的に整います。
Q5. 多職種に伝わる書き方が分かりません。
評価名よりも、何ができるか、何が危ないか、どう介助するかを優先します。専門用語は最小限にし、ケア行動に直結する一文を入れると伝わりやすくなります。
次の一手
まずは ICF の全体像を確認し、修飾子・環境因子・目標文の順で整えます。書類へ落とす場合は、計画書と管理シートの違いも確認してください。
参考文献
- World Health Organization. International Classification of Functioning, Disability and Health (ICF). Geneva: WHO; 2001. WHO 公式
著者情報

rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下


