福祉住環境コーディネーター1級|2026年の日程・難易度・勉強法

制度・実務
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福祉住環境コーディネーター1級は前半・後半の両方で70点以上が必要

福祉住環境コーディネーター1級は、前半の多肢選択式と後半の記述式を各90分で受験し、それぞれ100点満点中70点以上を取る必要があります。2026年は12月13日に全国共通のCBT統一試験として実施され、申込期間は11月4日から11月11日までです。

1級では、個人住宅の改修だけでなく、社会福祉施設、地域づくり、ユニバーサルデザイン、関係者との調整まで含めた提案力が問われます。この記事では、2級との違い、2026年の日程、難易度、公式テキスト、問題の確認先、記述式対策までを整理します。

最初に押さえる結論

  • 2級に合格していなくても1級を受験できます。
  • 2026年は12月13日の年1回で、日時を選べないCBT統一試験です。
  • 前半・後半の合計点ではなく、両方で70点以上が必要です。
  • 2026年の学習は1級公式テキスト改訂7版を基準にします。

福祉住環境コーディネーター1級の試験概要

1級は、2級・3級で扱う知識に加え、住宅・施設・地域全体の課題を整理し、具体的な解決策を提案する力を確認する試験です。前半と後半では問われる力が異なるため、知識学習と記述練習を分けて準備します。

福祉住環境コーディネーター1級|2026年の試験概要
項目 内容
試験日 2026年12月13日(日)
申込期間 2026年11月4日(水)10:00〜11月11日(水)18:00
試験方式 CBT方式の全国統一試験
前半 多肢選択式・90分/試験開始10:30
後半 記述式・90分/試験開始13:30
合格基準 前半・後半ともに100点満点中70点以上
受験資格 制限なし/2級の合否に関係なく受験可能
受験料 9,900円+CBT利用料2,200円(税込)
公式テキスト 1級公式テキスト改訂7版
福祉住環境コーディネーター1級の試験構造|前半は多肢選択式90分、後半は記述式90分で、両方70点以上が必要

1級は、各地のテストセンターで一斉に実施されます。2級・3級のように試験期間内から都合のよい日時を選ぶ方式ではないため、申込前に試験日と会場までの移動を確認しておきましょう。

公式の1級受験案内を確認する

1級と2級の違い|個別支援から地域・施設の提案へ広がる

1級は、単に2級より知識量が増える試験ではありません。2級が個々のクライアントに対する住環境整備や多職種連携を中心とするのに対し、1級では社会福祉施設や地域全体まで視野を広げ、課題を整理して提案する力が求められます。

福祉住環境コーディネーター1級と2級の主な違い
比較項目 2級 1級
中心となる対象 個人の生活・住宅・福祉用具 住宅、施設、地域、まちづくり
求められる力 課題を抽出し、具体的な解決策を提案する 幅広い条件を統合し、計画・調整・提案する
試験形式 多肢選択式・90分 多肢選択式90分+記述式90分
試験日 年2回の試験期間から日時を選択 年1回の全国統一試験
合格基準 100点満点中70点以上 前半・後半それぞれ70点以上
向いている人 住宅改修や個別支援へ知識を活かしたい人 施設計画や地域整備、まちづくりまで学びたい人

住宅改修や退院支援など、個別の生活環境を整えることが主な目的であれば、まず2級の知識を実務へ落とし込む方法が適しています。1級は、その先にある施設全体の計画や地域における福祉住環境整備まで扱いたい人に向いています。

1級の難易度|2025年度の合格率は19.7%

2025年度の1級は、受験申込者231人、実受験者183人、合格者36人で、合格率は19.7%でした。受験者数が少ないため年度ごとの変動には注意が必要ですが、2級より合格率が低く、十分な準備が必要な試験です。

2025年度の福祉住環境コーディネーター1級試験結果
申込者数 実受験者数 合格者数 合格率
231人 183人 36人 19.7%

難しくなる3つの理由

  • 出題範囲が広い:2級・3級の範囲に加えて、住宅、施設、地域福祉、ユニバーサルデザインなどを学びます。
  • 前半と後半の両方に基準がある:得意な多肢選択式で、記述式の不足を補うことはできません。
  • 記述式で提案力を問われる:知識を覚えるだけでなく、課題と条件を整理して文章で示す必要があります。

1級の難しさは、用語を多く覚えることだけではありません。複数の条件を読み取り、優先順位を付け、実行可能な提案としてまとめる点にあります。

2026年は1級公式テキスト改訂7版を使用する

2026年の1級対策は、東京商工会議所の「1級公式テキスト改訂7版」を中心に進めます。価格は5,940円(税込)で、個人住宅だけでなく、地域福祉、ユニバーサルデザイン、施設整備、ケーススタディまで扱っています。

1級公式テキスト改訂7版の主な構成
主なテーマ 学習の視点
第1章 福祉住環境整備の必要性と福祉住環境コーディネーター 役割と課題を説明できるようにする
第2章 高齢者・障害者を支える地域づくり 地域福祉と支援体制を整理する
第3章 ユニバーサルデザイン環境の整備 個別対応と共生環境の違いを理解する
第4章 配慮を要する人に向けた住宅・施設整備 条件を統合して提案へつなげる
ケーススタディ 福祉住環境のコーディネートの実際 知識を事例へ当てはめる

前半では、2級・3級の範囲と1級公式テキストの知識・応用力が問われます。後半では、課題に対する提案力、実践力、応用力、総合的判断力が問われます。

法令・制度は最新情報を前提として出題されます。また、試験要項で追補資料が案内されている場合は、公式テキストだけでなく追補資料も確認してください。

1級公式テキスト改訂7版を確認する

1級の問題はサンプル試験と第55回公表問題で確認する

1級の試験形式を確認する公式の入口は、試験問題例、無料のサンプル試験、第55回公表問題です。それぞれ役割が異なるため、問題数を集めるのではなく、目的を分けて使います。

福祉住環境コーディネーター1級の公式問題の使い分け
公式資料 確認できること 主な使い方
試験問題例 1級で問われる基本的な形式 学習前に問題の方向性をつかむ
無料サンプル試験 CBT画面と回答方法 本番前にパソコン操作へ慣れる
第55回公表問題 前半の多肢選択式と後半の記述式 本番の分量と課題の構造を確認する

第55回の試験問題には模範解答がありません。公表問題は正解文を暗記するためではなく、「何が問われているか」「どの知識を組み合わせるか」「どの順番で提案を書くか」を分析するために使います。

公式問題の確認先と解答の扱いは、福祉住環境コーディネーターの過去問・公式問題を整理した記事でまとめています。

1級を8週間で学ぶ場合の進め方

学習期間は、現在の知識や確保できる時間によって変わります。以下は、2級範囲を一度学んだ人が8週間で準備する場合の一例です。短期間で読み切ることより、前半対策と後半対策を並行して進めることを優先します。

福祉住環境コーディネーター1級|8週間の学習例
期間 行うこと 到達目標
1週目 試験概要、サンプル試験、問題例を確認する 前半と後半で必要な力を区別する
2〜3週目 公式テキスト第1章・第2章を読む 役割、地域福祉、支援体制を説明する
4〜5週目 第3章・第4章とケーススタディを読む 環境整備の課題と提案を結び付ける
6週目 第55回公表問題の論点を分類する 必要な知識と判断の順番を整理する
7週目 記述式の答案構成を練習する 結論・根拠・実行方法を制限時間内に書く
8週目 前半90分・後半90分を想定して演習する 時間配分と見直し手順を固定する

テキストを読み終えてから記述練習を始めると、後半対策が不足しやすくなります。学習初期から各章の内容を「どのような課題に使う知識か」という視点で整理し、短い文章で説明する練習を入れましょう。

記述式は5段階で答案を組み立てる

記述式では、知っている用語を並べるのではなく、設問の条件に沿って提案を組み立てます。以下は公式の模範解答ではなく、当サイトが答案練習用に整理した基本フレームです。

1級記述式の答案を組み立てる5段階
段階 確認すること 答案へ書く内容
1.条件整理 対象者、施設、地域、設問の制約 誰のどの課題を扱うか
2.課題抽出 安全性、利用しにくさ、支援体制 解決すべき問題と優先順位
3.具体策 環境整備、運用、福祉用具、制度 課題に対応する提案
4.連携・実現性 関係者、費用、役割分担、合意形成 誰とどのように実行するか
5.効果・見直し 期待する変化と残る課題 評価方法と再検討の視点

書き始める前に確認する4項目

  • 「何を提案するか」だけでなく、「なぜ必要か」を書けるか
  • 対象者や地域の条件を無視した一般論になっていないか
  • 設備だけでなく、運用や多職種・関係機関との連携を考えているか
  • 設問が求める内容と、答案の結論が一致しているか

文章量を増やすことより、設問に対する結論と根拠が対応していることが重要です。最初に答案の骨組みを短くメモし、優先度の高い提案から書きます。

1級を受ける人・まず2級を固める人の目安

1級は誰でも受験できますが、すべての人に最初から1級が必要とは限りません。資格取得後に扱いたい範囲から、受験する級を選びます。

1級を受けるか迷ったときの判断目安
1級が向いている人 まず2級を固めたい人
地域福祉や福祉のまちづくりを学びたい 住宅改修の基本を学びたい
大規模な福祉施設の計画・設計に関わる 個別の住環境評価へ活かしたい
行政や組織内で整備計画を提案したい 福祉用具や介護・医療・建築の基礎を整理したい
複数の関係者を調整する視点を身に付けたい 多肢選択式の知識に不安がある

2級未取得でも1級へ申し込めますが、1級の前半では2級・3級の範囲も含まれます。基礎に不安がある場合は、2級の公式テキストや問題例で知識を確認してから、1級範囲へ進むほうが整理しやすくなります。

試験当日は前半と後半で準備を分ける

1級は午前に前半、午後に後半が行われます。集中力を保つためにも、前半終了後に解答を引きずらず、午後の記述式へ切り替える準備をしておきます。

1級試験当日の主な流れ
時間帯 内容 準備のポイント
10:00〜10:20 前半の集合 本人確認書類を準備する
10:30〜12:00 前半・多肢選択式 迷う問題を保留して未回答を防ぐ
13:00〜13:20 後半の集合 記述式の時間配分へ切り替える
13:30〜15:00 後半・記述式 答案構成を作ってから書き始める

受験時には本人確認書類に加えて、シャープペンシルまたは鉛筆、消しゴムを準備します。問題の表示や回答は基本的にパソコンで行いますが、一部で筆記による回答を求められる場合があります。持ち物と受験条件は、申込後に最新の公式案内で再確認してください。

よくある質問(FAQ)

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップすると閉じます。

福祉住環境コーディネーター2級を持っていなくても1級を受験できますか?

はい。2級試験の合否に関係なく、1級を受験できます。ただし、1級の出題範囲には2級・3級の知識も含まれるため、基礎範囲の確認は必要です。

福祉住環境コーディネーター1級は年に何回ありますか?

1級は年1回のCBT統一試験です。2026年は12月13日に実施され、2級・3級のように複数の日程から試験日を選ぶことはできません。

前半が高得点なら後半が70点未満でも合格できますか?

できません。前半と後半はそれぞれ100点満点で、両方とも70点以上が必要です。合計点だけで合否を判定する方式ではありません。

1級の過去問や模範解答は公開されていますか?

第55回の前半・後半の試験問題が公表されていますが、模範解答は公表されていません。公式の試験問題例や無料サンプル試験も利用できます。

公式テキストを覚えるだけで記述式に対応できますか?

知識の確認だけではなく、課題を抽出し、優先順位を付け、具体策と実施方法を文章で示す練習が必要です。各章の内容を短く説明し、事例へ当てはめる練習を並行して行いましょう。

次の一手

1級を受験するか決める前に試験全体を確認し、受験を決めたら公式問題で前半・後半の形式を確認します。


参考文献

  1. 東京商工会議所. 福祉住環境コーディネーター検定試験 試験要項 [Internet]. [cited 2026 Aug 2]. Available from: https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/exam-info/
  2. 東京商工会議所. 福祉住環境コーディネーター検定試験1級 CBT方式統一試験 [Internet]. [cited 2026 Aug 2]. Available from: https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/exam-info/grade-1.html
  3. 東京商工会議所. 福祉住環境コーディネーター検定試験 受験者データ [Internet]. [cited 2026 Aug 2]. Available from: https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/about/data.html
  4. 東京商工会議所. 福祉住環境コーディネーター検定試験公式テキスト [Internet]. [cited 2026 Aug 2]. Available from: https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/support/official-text.html
  5. 東京商工会議所. 福祉住環境コーディネーター検定試験 学習について [Internet]. [cited 2026 Aug 2]. Available from: https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/support/
  6. 東京商工会議所. 第55回福祉住環境コーディネーター検定試験1級の試験問題を公表します [Internet]. 2025 Dec 19 [cited 2026 Aug 2]. Available from: https://kentei.tokyo-cci.or.jp/news/1465.html

著者情報

rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。

現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。

保有資格

  • 脳卒中認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター2級

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