FIM排尿・排便管理の採点方法|失敗頻度・オムツ・器具・介助

評価
記事内に広告が含まれています。

FIM排尿・排便管理の採点方法|失敗頻度・オムツ・器具・介助

FIM全18項目と7段階の基本から確認したい方へ

FIM総合ガイドを見る

FIMの排尿管理・排便管理は、排泄の失敗だけでなく、排泄をコントロールするために必要な器具・薬剤・処置と、介助者の関与を評価する項目です。排泄管理2項目は各1〜7点で、合計2〜14点です。

採点では、排尿・排便を管理するための介助量と、衣服や寝具などを汚して後始末に介助を要した失敗頻度を分けて確認します。両者の評価が異なる場合は、正式な採点基準に従い低い方を採用します。

本記事では、排尿管理・排便管理の採点対象、オムツ・尿取りパッド・尿器・カテーテル・ストーマ・下剤・座薬などの扱い、トイレ動作との違い、日中と夜間で介助量が異なる場合、記録例を整理します。

FIM排尿・排便管理は介助量と失敗頻度を評価する

排尿管理・排便管理では、「排泄できたか」だけでなく、排泄を予定された方法で管理できたかを確認します。

FIM排尿・排便管理の基本情報
項目 評価する内容 主な確認事項
排尿管理 排尿のコントロールと、必要な器具・薬剤・処置の管理 失敗、パッド・オムツ、尿器、カテーテル、薬剤、交換、後始末、援助要請
排便管理 排便のコントロールと、必要な器具・薬剤・処置の管理 失敗、下剤、座薬、浣腸、摘便、ストーマ、処置、後始末、援助要請
得点範囲 各1〜7点 排尿・排便管理の合計は2〜14点
採点の軸 管理に必要な介助と失敗頻度 2つを別々に確認し、正式基準に従って低い評価を採用する

排尿・排便管理は単純な介助割合だけでは採点しない

セルフケアや移乗では、本人が動作全体の何%を実施したかが4〜1点の基本になります。一方、排尿・排便管理では、失敗頻度、器具や薬剤の使用、処置、介助量、援助要請などの項目固有の条件を確認します。

排尿・排便管理の採点フロー

採点では、排泄方法を確認したうえで、管理介助と失敗頻度を分けて整理します。

  1. 普段の排泄方法を確認する:トイレ、尿器、ポータブルトイレ、オムツ、カテーテル、ストーマなどを確認します。
  2. 管理に必要な関与を確認する:準備、交換、挿入、廃棄、洗浄、薬剤調整、処置などを誰が行っているか確認します。
  3. 失敗の有無と頻度を確認する:衣服や寝具の汚染、器具からの漏れやこぼれと、その後始末を確認します。
  4. 日中・夜間を確認する:時間帯によって排泄方法や介助量が変わっていないか確認します。
  5. 2つの評価を比較する:管理介助と失敗頻度のうち、正式基準に従って低い評価を採用します。
  6. 採点根拠を記録する:器具、薬剤、失敗、介助工程、援助要請を残します。
FIM排尿・排便管理の採点フロー。普段の排泄方法、管理に必要な介助、失敗の有無と頻度を確認し、正式基準に従って低い評価を採用する
図:管理に必要な介助と失敗頻度を分け、正式な採点基準に従って低い評価を採用します。

正式な観察期間と点数区分は採用中の教材を確認してください

失敗頻度を評価する観察期間や、各頻度に対応する得点は、使用するFIMの版や正式教材に従います。本記事は評価の考え方を整理するものであり、FIM®公式マニュアルや講習会資料の代替ではありません。

FIMでいう排泄の「失敗」とは

FIMにおける失敗は、単に失禁があったことではなく、衣服・寝具などを汚染し、その処理に介助者の手がかかった状況を含めて判断します。

排尿・排便管理で確認する失敗の例
確認する状況 具体例 評価時のポイント
衣服の汚染 尿や便によって下着・衣服が汚れた 本人が交換・処理できたか、介助者の手が必要だったかを確認する
寝具の汚染 シーツ、布団、ベッド周囲が汚れた 汚染後の交換・清掃に介助者が関与したか確認する
器具からの漏れ 尿器、蓄尿袋、カテーテル、ストーマなどから漏れた 器具を使用しているだけでなく、漏れと後始末の有無を確認する
器具からのこぼれ 尿器、便器、ポータブルトイレなどの内容物をこぼした 本人または介助者のどちらが処理したか記録する
吸収用品内で管理 パッドやオムツ内に排泄したが、衣服・寝具を汚さず本人が交換した 失禁の有無だけでなく、失敗と管理介助を分けて評価する

尿失禁や便失禁があっても、適切な器具・吸収用品を使用し、衣服や寝具を汚さず本人が管理できている場合があります。反対に、排泄機能自体は保たれていても、尿器やストーマ装具から内容物をこぼし、後始末に介助を要する場合は失敗として扱う可能性があります。

トイレ動作・移乗・排泄管理の違い

排泄場面では、トイレ動作、トイレ移乗、歩行・車椅子、排尿・排便管理を分けて採点します。

排泄場面に関連するFIM項目の区別
FIM項目 評価する内容 評価しない内容
歩行・車椅子 居室などからトイレまで移動する 便器への移乗、衣服操作、失禁管理
トイレ移乗 便器やポータブルトイレへ乗り移る トイレまでの移動、衣服操作、排泄コントロール
トイレ動作 下衣を下げる、清拭する、下衣を上げる 便器への移乗、失敗頻度、薬剤・器具管理
排尿管理 排尿コントロール、失敗、器具・薬剤・処置の管理 便器への移乗や通常の下衣操作
排便管理 排便コントロール、失敗、器具・薬剤・処置の管理 便器への移乗や通常の下衣操作

たとえば尿取りパッドを使用している場合でも、パッドの位置を調整する介助はトイレ動作や更衣へ影響し、パッドを用いて尿失禁を管理することは排尿管理へ影響します。同じ介助内容を漫然と複数項目へ重複させず、各項目の採点対象を確認してください。

セルフケアとトイレ動作の採点範囲を詳しく確認したい場合は、FIMセルフケア6項目の採点方法も参照してください。

FIM排尿管理の採点ポイント

排尿管理では、尿を予定された方法でコントロールし、必要な器具・薬剤を管理できるかを確認します。

排尿管理で確認する内容

  • 尿失禁や排泄の失敗の有無と頻度
  • 尿意を認識し、適切に排尿できるか
  • 尿器やポータブルトイレを準備・使用・処理できるか
  • 尿取りパッド、リハビリパンツ、オムツを管理できるか
  • カテーテルや蓄尿袋を管理できるか
  • 薬剤を本人が管理しているか
  • 交換や処理が必要なときに援助要請できるか
  • 日中と夜間で方法・介助量が異なるか

オムツ・尿取りパッド・リハビリパンツの考え方

吸収用品を使用しているだけで、直ちに全介助になるわけではありません。本人が吸収用品を準備し、着脱・交換・処分まで他者の関与なく行える場合と、介助者が交換する場合では管理介助が異なります。

吸収用品を使用する場合の確認ポイント
状況 確認する関与 採点時の考え方
本人が交換する 準備、着脱、交換、処分まで本人が行う 補助具を用いた管理として修正自立を検討する
本人が交換し、処分のみ依頼する 介助者は使用済み用品の廃棄のみを行う 準備・後始末に相当する関与として監視・準備を検討する
交換を依頼できる 本人が必要性を認識し、介助者へ依頼する 交換実動作の介助量と援助要請を正式基準で確認する
交換を依頼できない 介助者が状態を確認し、交換時期を判断する 本人の管理参加が乏しく、介助量が大きい状態として評価する
吸収用品内で排尿する 衣服・寝具への汚染、交換・清掃の介助を確認する 排尿方法、管理介助、失敗頻度を分けて評価する

援助要請の可否は、認知項目だけの問題ではありません。本人が交換の必要性を認識して依頼できることは、排尿管理へ本人が参加していることを示すため、排尿管理と認知項目の両方で検討される場合があります。

カテーテル・蓄尿袋・尿器の確認点

カテーテルや尿器を使用している場合は、器具の存在だけでなく、本人がどの工程を行っているかを確認します。

  • 器具を準備・配置する
  • 尿器を適切な位置へ当てる
  • カテーテルやチューブを安全に扱う
  • 蓄尿袋の位置や接続を確認する
  • 排液・廃棄する
  • 器具を洗浄・片付ける
  • 漏れや閉塞などの異常に気づく
  • 必要時に援助を求める

本人が排尿行為を行えていても、介助者が毎回尿器を配置し、排泄後に内容物を処理している場合は、その関与を管理介助として反映します。

日中と夜間で管理方法が異なる場合

日中だけでなく、24時間の普段の排尿管理を確認します。日中はトイレで自立していても、夜間にオムツを使用し、失禁後の交換を介助されている場合は、その状態を含めて評価します。

一方、夜間に吸収用品内へ排尿しても、翌朝に本人が自分で交換し、衣服・寝具を汚さず管理できている場合は、介助者が夜間に交換している場合とは評価が異なります。

排尿管理の記録例

日中はトイレで排尿し失敗なし。夜間はリハビリパンツと尿取りパッドを使用。翌朝に本人が交換し、使用済みパッドの廃棄のみ看護師へ依頼する。衣服・寝具の汚染なし。

FIM排便管理の採点ポイント

排便管理では、排便をコントロールし、必要な薬剤・処置・器具を管理できるかを確認します。

排便管理で確認する内容

  • 便失禁や排泄の失敗の有無と頻度
  • 便意を認識し、予定された場所・方法で排便できるか
  • 下剤や便軟化薬などを管理できるか
  • 座薬、浣腸、摘便などの処置に必要な介助
  • ストーマ装具を準備・交換・廃棄できるか
  • ポータブルトイレや便器を管理できるか
  • 排便後の器具処理や清掃を誰が行うか
  • 必要時に援助要請できるか

下剤・座薬・浣腸・摘便の扱い

下剤などの薬剤を使用して排便をコントロールしている場合は、薬剤を使用していることと、薬剤の準備・量の調整・服用に介助が必要かを分けて確認します。

排便管理に用いる薬剤・処置の確認ポイント
薬剤・処置 主な確認内容 注意点
内服薬 本人が薬剤を準備・服用し、必要に応じて管理できるか 薬剤使用自体と、毎回の量調整を介助者が行うことを分ける
座薬 本人が準備・挿入・後始末できるか、介助頻度はどの程度か 座薬には項目固有の頻度規則があるため正式教材を確認する
浣腸 準備、実施、排便後の処理へどの程度介助が必要か 座薬と同じ特別規則を機械的に適用しない
摘便 介助者が行う処置と、本人が行う腹圧・排便動作を確認する 処置に必要な時間・手間を含め、本人の参加を総合的に判断する

薬剤を服用しているという理由だけで大きな介助と判断するのではなく、本人が薬剤を管理できるか、介助者が毎回量を調整しているか、処置そのものを介助しているかを確認します。

市販品や食品・サプリメントを使用している場合は、正式基準上の薬剤として扱えるかを独自に判断せず、医師の処方や採用中の教材を確認してください。

ストーマの採点ポイント

ストーマは、排便管理に使用する器具として扱います。ストーマがあるだけで全介助になるわけではなく、本人が装具をどこまで管理しているかを確認します。

  • 装具の準備
  • 排泄物の排出
  • パウチの交換
  • 皮膚の観察・清潔管理
  • 使用済み物品の処分
  • 漏れへの対応
  • 必要時の援助要請

本人が装具を使用して排便を自立管理している場合と、装具の交換・排出・処分を介助者へ依存している場合では、必要な介助量が異なります。また、ストーマからの漏れによって衣服や寝具が汚れた場合は、失敗頻度としての評価も必要です。

排便管理の記録例

便軟化薬を定期内服。薬剤は看護師が配薬するが、本人が指示どおり服用する。排便失敗なし。ストーマ管理はパウチ内の排出を本人が行い、装具交換は介助を要する。

排尿・排便管理の代表的な判断例

同じオムツ・パッド・薬剤・ストーマの使用でも、本人が担っている管理工程によって採点は変わります。

排尿・排便管理で迷いやすい事例
事例 確認するポイント 記録したい内容
パッドを本人が交換する 準備・着脱・処分まで自立か 使用する吸収用品、交換時期、介助者の関与
パッド交換後の廃棄だけ依頼する 本人が交換を完遂し、介助者は後始末のみか 本人が行った工程と依頼した工程
夜間だけオムツを使用する 夜間に交換介助があるか、翌朝本人が処理するか 日中・夜間の方法、失敗、交換者
カテーテルを使用する 排液、蓄尿袋、チューブ、清潔管理を誰が行うか 器具管理の各工程と漏れの有無
下剤を使用する 本人が管理するか、看護師が量を調整するか 薬剤名、管理者、調整頻度、失敗の有無
ストーマを使用する 排出、交換、皮膚管理、処分のどこへ介助が入るか 本人実施工程、介助工程、漏れ・汚染
排泄方法が日によって変わる 普段の方法と最も介助が必要な状態を確認する 方法が変わる条件、頻度、日内・日間変動

低得点時に追加評価する内容

排尿・排便管理の点数が低い場合は、失禁の有無だけでなく、排泄機能、移動、認知、環境、薬剤、援助要請を評価します。

排泄管理が低得点となった場合の追加評価
確認領域 主な評価内容 対応の方向性
排泄機能 尿意・便意、頻尿、尿閉、残尿、便秘、下痢、失禁パターン 医師・看護師と連携し、原因や排泄パターンを整理する
移動・動作 起き上がり、移乗、歩行、下衣操作、器具操作 動線、手すり、便器、移動手段、衣服、器具を調整する
認知機能 尿意・便意の認識、記憶、判断、援助要請、手順 定時誘導、表示、コール配置、手順の単純化を検討する
上肢・手指機能 パッド・装具・カテーテル・薬剤の操作能力 操作方法、物品形状、配置、自助具を調整する
環境 トイレ距離、夜間照明、便器高さ、物品配置、介助者の対応 失敗が起きる環境要因を減らし、本人が管理できる条件を整える
薬剤・処置 利尿薬、下剤、座薬、浣腸、排尿・排便プログラム 投与時間や処置方法を多職種で共有し、生活場面へ合わせる

たとえば夜間の尿失敗が多い場合でも、原因が膀胱機能だけとは限りません。トイレまでの距離、覚醒、移動速度、コール位置、下衣操作、介助者の到着時間などが影響している可能性があります。

排泄管理へのアプローチ

目標は失敗を隠すことではなく、本人が安全かつ尊厳を保って排泄を管理できる状態をつくることです。

  • 排尿・排便記録から時間帯と失敗パターンを把握する
  • 本人が尿意・便意を伝えやすい方法を整える
  • トイレまでの動線と移動手段を調整する
  • 下衣や吸収用品を扱いやすいものへ変更する
  • 尿器・ポータブルトイレ・ストーマ用品の配置を調整する
  • 本人が担える交換・処理工程を増やす
  • 定時誘導と本人の自発的な排泄を使い分ける
  • 介助方法と採点根拠を多職種で統一する
  • 薬剤・処置の時間とリハビリテーション時間を調整する

吸収用品を使用しないことだけを自立の目標にする必要はありません。吸収用品や器具を使っていても、本人が安全に管理し、必要時に援助を求められるようになれば、介助量の軽減や生活の安定につながります。

FIM排尿・排便管理の記録方法

記録では、点数に加えて、排泄方法、器具、薬剤・処置、失敗、介助工程、日中・夜間の違いを残します。

排尿・排便管理で記録したい情報
記録項目 記録内容
排泄方法 トイレ、尿器、ポータブルトイレ、オムツ、カテーテル、ストーマなど
使用物品 尿取りパッド、リハビリパンツ、尿器、蓄尿袋、ストーマ用品など
薬剤・処置 下剤、便軟化薬、座薬、浣腸、摘便、導尿など
人的関与 準備、交換、挿入、排液、廃棄、洗浄、薬剤調整、声かけ
失敗 衣服・寝具の汚染、器具からの漏れ・こぼれ、後始末
援助要請 交換や処置の必要性を認識し、適切に依頼できるか
時間帯 日中・夜間、睡眠中、食後などによる管理方法の違い
情報源 本人、看護師、介護職、家族、排泄記録など

記録例

排尿管理の記録例

日中はトイレ排尿で失敗なし。夜間は尿器を使用し、本人が設置・排尿する。尿器内容物の廃棄と洗浄を看護師へ依頼。直近の観察期間で衣服・寝具の汚染なし。

排便管理の記録例

便軟化薬を定期使用。服薬準備は看護師、服用は本人が実施。排便失敗なし。便秘時は看護師が薬剤量を調整しており、管理介助として記録する。

ストーマ管理の記録例

ストーマパウチ内の排出は本人が実施。パウチ交換と皮膚保護剤の貼付は看護師が介助。観察期間内に装具からの漏れによる衣服汚染1回あり。

FIM排尿・排便管理でよくある誤採点

排尿・排便管理の誤採点と回避方法
よくある誤り 問題点 回避方法
失禁の有無だけで決める 管理介助、器具、後始末が反映されない 管理介助と失敗頻度を分けて評価する
オムツ使用をすべて1点とする 本人による交換・管理への参加を反映できない 準備、交換、処分、援助要請の各工程を確認する
日中の状態だけで採点する 夜間の失敗や交換介助を見落とす 24時間の排泄方法と介助量を確認する
トイレ動作と混同する 下衣操作と排泄コントロールが混在する 衣服・清拭と、失敗・器具管理を分ける
薬剤使用だけで点数を決める 本人の管理能力や介助者の調整を反映できない 誰が準備・調整・使用しているか確認する
器具があれば一律6点とする 器具の準備・交換・廃棄に必要な介助を見落とす 器具管理の各工程と人的関与を確認する
失敗の観察期間を記録しない 評価者間・再評価時に比較できない 採用版で指定された観察期間と失敗回数を残す
介助量と失敗頻度を平均する FIMの項目固有ルールと異なる 別々に評価し、正式基準に従って低い方を採用する

排尿・排便管理の採点チェックリスト

  1. 日中と夜間の排泄方法を確認したか
  2. 排尿管理と排便管理を別々に評価したか
  3. トイレ動作・移乗・移動と区別したか
  4. 器具・吸収用品・薬剤・処置を確認したか
  5. 本人が行う工程と介助者が行う工程を分けたか
  6. 交換や処置を適切に援助要請できるか確認したか
  7. 衣服・寝具の汚染や器具からの漏れを確認したか
  8. 管理介助と失敗頻度を別々に評価したか
  9. 正式教材で指定された観察期間を使用したか
  10. 採点根拠を記録したか

FIM排尿・排便管理のよくある質問

各項目をタップすると回答が開きます。

FIM排尿・排便管理は何を評価しますか?

排泄をコントロールするために必要な器具・薬剤・処置の管理介助と、衣服や寝具などを汚して後始末に介助を要した失敗頻度を評価します。2つを別々に確認し、正式基準に従って低い方を採用します。

オムツや尿取りパッドを使っていると1点ですか?

使用しているだけで1点になるわけではありません。本人が準備、着脱、交換、処分を行えるか、介助者の交換が必要か、交換を依頼できるか、衣服や寝具を汚したかを確認します。

尿失禁があれば排尿管理は必ず減点されますか?

失禁があっても、適切な吸収用品を用いて衣服や寝具を汚さず本人が管理できている場合があります。失禁の有無だけでなく、失敗の定義、管理介助、後始末を確認してください。

トイレ動作と排尿・排便管理の違いは何ですか?

トイレ動作は下衣を下げる、清拭する、下衣を上げる工程です。排尿・排便管理は、排泄コントロール、失敗、器具・薬剤・処置の管理を評価します。

日中はトイレ自立、夜間はオムツの場合はどう評価しますか?

日中だけでなく24時間の普段の状態を確認します。夜間に誰がオムツを交換するか、本人が翌朝交換できるか、衣服や寝具の汚染があるか、援助要請できるかを記録し、正式基準に従って採点します。

下剤を使用している場合は何点ですか?

薬剤を使用していることに加え、本人が薬剤を管理できるか、介助者が準備や量の調整を行っているかを確認します。座薬、浣腸、摘便などには個別の判断があるため、正式教材を確認してください。

まとめ|管理介助と失敗頻度を分けて採点する

FIM排尿・排便管理は、排泄を予定された方法でコントロールし、必要な器具・薬剤・処置を管理できるかを評価する項目です。各項目1〜7点で、排泄管理の合計は2〜14点です。

採点では、器具・薬剤・処置の管理に必要な介助と、衣服・寝具の汚染や器具からの漏れなどの失敗頻度を分けて確認します。両者を平均するのではなく、正式な採点基準に従って低い方を採用します。

オムツやパッド、カテーテル、ストーマ、下剤を使用しているだけで点数を決めず、本人がどの工程を行い、どの工程を介助者へ依存しているかを記録してください。日中と夜間の違い、援助要請、後始末も重要な採点根拠です。

参考文献・確認資料

  1. 厚生労働省. 日常生活動作(ADL)の指標 FIMの概要. 資料.
  2. リハビリテーション機能評価研究会. ADL評価法FIM講習会:FIMに関するFAQ. FAQ一覧.
  3. リハビリテーション機能評価研究会. 運動項目―排泄コントロールのFAQ. 排尿・排便管理FAQ.
  4. Keith RA, Granger CV, Hamilton BB, Sherwin FS. The Functional Independence Measure: a new tool for rehabilitation. Adv Clin Rehabil. 1987;1:6-18. PubMed.
  5. Uniform Data System for Medical Rehabilitation. Clinical services and FIM® rating support. UDSMR.

著者情報

rehabilikunのプロフィール画像

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。

現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。

保有資格

  • 脳卒中認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター2級

運営者について編集・引用ポリシーお問い合わせ