- 横隔膜エコーとは?まずTFdiと移動距離の違いを整理
- TFdiとは?吸気時に横隔膜が厚くなる割合を表す
- TFdiの計算式|呼気時と吸気時の横隔膜厚から求める
- TFdiの測り方|zone of appositionで横隔膜厚を測定する
- 横隔膜移動距離DEとは?吸気時の頭尾方向への移動を見る
- 横隔膜移動距離の測り方|右側は肝臓を音響窓にする
- TFdiの正常値は?健常者の参考値と離脱の目安は別に考える
- TFdi 30%とは?人工呼吸器離脱研究で使われる代表的な目安
- 横隔膜移動距離1cmとは?離脱時によく使われる目安
- TFdiが高いほど呼吸筋力が強い?呼吸努力そのものではない
- 人工呼吸器設定でTFdi・DEは変わる?同じ条件で比較する
- 横隔膜エコーで人工呼吸器離脱を予測できる?補助指標として使う
- TFdiとRSBIの違い|横隔膜と呼吸パターンを分けて見る
- ケースで確認|TFdiとDEをどう解釈する?
- 横隔膜エコーは経時変化を見る|厚さの変化にも注意する
- 横隔膜エコーの記録例|測定条件まで残す
- 横隔膜エコーでよくある間違い|30%と1cmを絶対基準にしない
- 横隔膜エコー・TFdiのFAQ
- まとめ|横隔膜エコーはTFdi 30%だけでなく測定条件まで見る
- 参考文献
- 著者情報
横隔膜エコーとは?まずTFdiと移動距離の違いを整理
横隔膜エコー(diaphragm ultrasound)は、超音波を使って横隔膜の厚さ・吸気時の肥厚・移動をベッドサイドで評価する方法です。人工呼吸器管理中では、横隔膜機能の評価や人工呼吸器離脱時の補助情報として用いられます。
横隔膜エコーで特に混同しやすいのが、横隔膜肥厚率(TFdi/DTF)と横隔膜移動距離(DE)です。この2つは同じものを測っているわけではありません。
横隔膜エコーの2つの主な評価
TFdi:吸気で横隔膜がどれだけ厚くなったか
DE:吸気で横隔膜がどれだけ移動したか
人工呼吸器離脱の研究では、TFdiが約30%以上、横隔膜移動距離が約1cm以上であることが離脱成功側の目安として使われてきました。ただし、測定条件・患者集団・研究ごとにカットオフは異なります。
したがって、TFdi 30%以上=横隔膜正常、あるいは抜管可能と機械的に判断するものではありません。
呼吸数・酸素化・呼吸パターンなど呼吸評価全体については、
呼吸理学療法の評価項目|順番・使い分け
でも整理しています。
TFdiとは?吸気時に横隔膜が厚くなる割合を表す
TFdiはdiaphragm thickening fractionの略で、呼気時の横隔膜厚に対して、吸気時にどの程度厚くなったかを%で示します。
文献では「TFdi」「DTF」「DTf」など複数の略語が使用されていますが、基本的には横隔膜の肥厚率を表しています。
横隔膜は吸気時に収縮すると短縮し、胸郭に接するzone of appositionでは厚みが増加します。その変化を超音波で測定して定量化したものがTFdiです。
ポイント:TFdiは横隔膜の収縮活動をみる指標ですが、横隔膜が発生している圧や呼吸努力そのものと完全に同じ指標ではありません。
TFdiの計算式|呼気時と吸気時の横隔膜厚から求める
TFdiは、呼気終末と吸気時の横隔膜厚から計算します。
TFdiの計算式
TFdi(%)=(吸気時横隔膜厚 − 呼気時横隔膜厚)÷ 呼気時横隔膜厚 × 100
計算例|呼気時2.0mm、吸気時2.6mm
(2.6 − 2.0)÷ 2.0 × 100
= 0.6 ÷ 2.0 × 100
= 30%
この場合のTFdiは30%です。
計算例|呼気時1.5mm、吸気時1.8mm
(1.8 − 1.5)÷ 1.5 × 100
= 0.3 ÷ 1.5 × 100
= 20%
重要なのは、横隔膜厚そのものではなく、呼気時を基準として吸気時に何%変化したかを見ることです。
TFdiの測り方|zone of appositionで横隔膜厚を測定する
TFdiを測定するときは、横隔膜ドームの移動を見るのではなく、胸郭に接しているzone of apposition(ZOA)で横隔膜の厚さを測定します。
一般的には高周波のリニアプローブを使用し、前腋窩線〜中腋窩線付近の下位肋間から横隔膜を描出します。
横隔膜は超音波画像上、胸膜と腹膜に相当する2本の高エコー線と、その間にある低エコーの筋層からなる3層構造として確認できます。
TFdi測定の基本手順
- リニアプローブでzone of appositionを描出する
- 横隔膜の3層構造を確認する
- 呼気時の横隔膜厚を測定する
- 吸気時の横隔膜厚を測定する
- 計算式からTFdiを求める
測定では、胸膜・腹膜の高エコー線そのものを厚さへ含めないようにし、両者の間にある筋層を測ります。
再評価のコツ:同じ患者を経時的に比較する場合は、体位、測定部位、呼吸条件、人工呼吸器設定をできるだけそろえて記録します。
横隔膜移動距離DEとは?吸気時の頭尾方向への移動を見る
横隔膜移動距離(diaphragm excursion:DE)は、吸気によって横隔膜ドームがどれだけ尾側へ移動したかを測定する指標です。
TFdiが「厚さの変化」を見るのに対して、DEは「位置の変化」を見ます。

| 項目 | TFdi | DE |
|---|---|---|
| 見るもの | 横隔膜厚の変化 | 横隔膜ドームの移動 |
| 主な測定部位 | zone of apposition | 肋弓下 |
| プローブ | リニア | コンベックス・セクタなど |
| 人工呼吸器の影響 | 測定条件の影響あり | 陽圧による移動に特に注意 |
横隔膜移動距離の測り方|右側は肝臓を音響窓にする
DEでは、一般に肋弓下から横隔膜ドームを描出し、Mモードで吸気・呼気に伴う移動距離を測定します。
右横隔膜は肝臓を音響窓として利用できるため描出しやすく、臨床研究でも右側を測定することが多くあります。
DE測定の基本
- 肋弓下から横隔膜ドームを描出する
- 超音波ビームが横隔膜の移動方向とできるだけ平行になるよう調整する
- Mモードを横隔膜へ設定する
- 呼吸に伴う波形を確認する
- 吸気による移動距離を測定する
ただし、DEは横隔膜の能動的収縮だけで決まるわけではありません。
人工呼吸器から陽圧が加わっている患者では、患者自身の横隔膜収縮が弱くても換気によって横隔膜が移動する可能性があります。
注意:Pressure Supportなどの補助を受けている状態で「DEが大きい=横隔膜筋力が十分」と判断しないようにします。
TFdiの正常値は?健常者の参考値と離脱の目安は別に考える
TFdiで最も注意したいのは、健常者の正常参考値と人工呼吸器離脱研究のカットオフを混同しないことです。
2021年に健常成人200名を座位で調査した研究では、呼気終末の横隔膜厚の正常下限は男性で約1.3mm、女性で約1.1mmでした。
また、最大吸気を用いた横隔膜肥厚率の正常下限は、性別・左右によっておおむね39〜48%でした。
しかし、この結果をそのままICU患者のSBT中に当てはめることはできません。
| 数値 | 位置づけ | 注意 |
|---|---|---|
| 横隔膜厚 約1.1〜1.3mm | 健常者の呼気終末厚の正常下限の例 | 性別・測定条件で異なる |
| TFdi 約39〜48% | 健常者・最大吸気での正常下限の例 | SBTのカットオフではない |
| TFdi 約30% | 離脱成功予測でよく使われる目安 | 普遍的な正常値ではない |
体位、呼吸の深さ、測定タイミング、人工呼吸器補助、測定場所によってTFdiは変化します。そのため「TFdiの正常値は30%」と一言で覚えるのは避けます。
TFdi 30%とは?人工呼吸器離脱研究で使われる代表的な目安
人工呼吸器離脱の文献では、TFdi 30%前後がよく登場します。
2014年のDiNinoらの研究では、SBTまたはPressure Support中に測定したTFdiが30%以上の場合、抜管成功を予測する方向の所見として報告されました。
ほかの研究では25%前後や36%など異なるカットオフも報告されており、1つの値に統一されているわけではありません。
TFdi 30%の読み方
30%前後以上:離脱成功側の所見として報告が多い
30%未満:横隔膜機能低下・離脱失敗側を疑う材料
ただし:抜管可否の絶対基準ではない
EXODUSコンセンサスでも、TFdiによる横隔膜機能障害についてすべての状況で使用できる単一のカットオフには合意していません。
したがって30%は「正常・異常」の絶対的境界ではなく、測定状況を限定した研究上・臨床上の目安として扱います。
横隔膜移動距離1cmとは?離脱時によく使われる目安
DEでは、約10mm(1cm)が横隔膜機能低下や離脱成功予測の目安として多く使用されています。
ただし、TFdiと同じく研究によってカットオフは異なり、10〜14mm程度の値が用いられてきました。
DEのポイント:約1cmは覚えやすい目安ですが、陽圧換気中は人工呼吸器自体が横隔膜を動かすため、測定時の呼吸補助条件を必ず確認します。
特に離脱予測を目的とする場合は、SBTなど患者自身の呼吸活動を評価しやすい条件で測定した値と、Pressure Supportが加わっている状態の値を同列に扱わないことが重要です。
TFdiが高いほど呼吸筋力が強い?呼吸努力そのものではない
TFdiが高いと横隔膜収縮活動が大きい方向と考えられますが、TFdi=横隔膜筋力、TFdi=呼吸努力と単純に置き換えることはできません。
横隔膜がどれだけ厚くなるかと、実際に横隔膜が発生する圧には患者間のばらつきがあります。
また、呼吸仕事量には横隔膜以外の吸気筋も関与します。胸鎖乳突筋や肋間筋などの呼吸補助筋活動が増加している患者では、横隔膜エコーだけで全呼吸筋の負荷を評価することはできません。
避けたい解釈:「TFdiが40%あるから呼吸努力は適正」「TFdiが高いほど横隔膜が強い」と単独で判断しないようにします。
人工呼吸器設定でTFdi・DEは変わる?同じ条件で比較する
横隔膜エコーを経時的に使う場合は、人工呼吸器設定が測定値へ影響することを前提にします。
Pressure Supportが強ければ患者自身の吸気活動が減少し、TFdiが低下する可能性があります。一方、DEは陽圧による肺膨張でも増加するため、患者自身の横隔膜収縮だけを表しているとは限りません。
経時比較で合わせたい条件
- 体位
- 測定側
- プローブ位置
- 人工呼吸器モード
- Pressure Support
- PEEP
- 呼吸条件・SBT条件
たとえばPS 12cmH₂Oで測ったTFdi 15%と、Tピースで測ったTFdi 30%を単純比較し、「横隔膜機能が2倍改善した」と判断することはできません。
横隔膜エコーで人工呼吸器離脱を予測できる?補助指標として使う
横隔膜エコーは人工呼吸器離脱の補助評価として有望ですが、TFdiやDEだけで離脱・抜管を決定する検査ではありません。
TFdi 30%前後やDE 1cm前後を用いて離脱成功を予測した研究が複数ありますが、測定法、SBT条件、患者背景、離脱成功の定義などが研究ごとに異なります。
さらに2019年の多施設研究では、抜管前の横隔膜機能障害をエコーで評価しても抜管失敗を十分に予測できない結果が報告されています。
一方、2025年に報告された前向き研究では、抜管成功群でTFdiが有意に高く、TFdiは抜管成功と関連しましたが、DEには有意差を認めませんでした。
離脱評価での位置づけ
横隔膜エコー
+ SBT
+ 呼吸数・酸素化・循環
+ 意識・咳嗽・分泌物
= 総合して離脱・抜管を判断
横隔膜エコーは、既存の離脱評価を置き換えるのではなく、なぜSBTがうまくいかないのか、横隔膜機能低下が関与していないかを考える材料として使うと理解しやすくなります。
TFdiとRSBIの違い|横隔膜と呼吸パターンを分けて見る
TFdiとRSBIはどちらも人工呼吸器離脱の場面で使用されますが、評価している内容が異なります。
| 項目 | TFdi | RSBI |
|---|---|---|
| 主に見るもの | 横隔膜の肥厚 | 浅速呼吸パターン |
| 計算 | 吸気・呼気時厚から% | RR÷VT |
| 代表的な目安 | 約30% | 従来105 |
| 注意 | 普遍的カットオフなし | 単独で離脱を決めない |
RSBIの計算方法や105の位置づけについては、
RSBIとは?計算式・105の見方と離脱評価
で詳しく整理しています。
ケースで確認|TFdiとDEをどう解釈する?
横隔膜エコーでは、単一の数値より測定条件と患者全体の状態を合わせて解釈します。
ケース1|TFdi 35%、SBT良好
呼気時厚2.0mm、吸気時厚2.7mmで、TFdiは35%。SBT中の呼吸数、酸素化、循環状態も安定しています。
整理:TFdiは離脱成功側の所見ですが、「35%だから抜管可能」ではありません。咳嗽力、分泌物、意識、上気道なども含めて抜管を判断します。
ケース2|TFdi 15%、頻呼吸あり
SBT中にTFdi 15%で、RR 35回/分、呼吸補助筋活動も増加しています。
整理:横隔膜機能低下が離脱困難へ関与している可能性を考えます。ただし、心不全、肺病変、代謝性要因などほかのSBT失敗原因も同時に評価します。
ケース3|DE 15mmだがPressure Supportが高い
横隔膜移動距離は15mmですが、PS 14cmH₂Oで測定されています。
整理:十分な移動があっても、陽圧による受動的な横隔膜移動が含まれる可能性があります。「DE 1cm以上だから横隔膜機能正常」とは判断しません。
ケース4|TFdi 20%から32%へ上昇
同じ体位・同じSBT条件・同じ測定位置でTFdiが20%から32%へ上昇し、呼吸数や呼吸困難も改善しています。
整理:横隔膜収縮活動は改善方向と考えられます。単一のカットオフだけでなく、同じ条件での経時変化も参考になります。
横隔膜エコーは経時変化を見る|厚さの変化にも注意する
人工呼吸器管理では、横隔膜機能だけでなく横隔膜厚そのものの経時変化を評価する使い方もあります。
長期間の人工呼吸器管理では、過度に横隔膜活動が抑制されることで横隔膜の萎縮が進行することがあります。
EXODUSコンセンサスでは、経時的な横隔膜厚の10%を超える減少を萎縮として臨床的に意味のある変化とすることについて合意が得られています。
ただし厚さが増加した場合には、筋肥大だけでなく浮腫・炎症などの可能性もあるため、「厚くなった=筋力が改善した」とは限りません。
経時評価:TFdiだけでなく、呼気終末横隔膜厚、測定条件、人工呼吸器設定をセットで残すと変化を追いやすくなります。
横隔膜エコーの記録例|測定条件まで残す
横隔膜エコーは測定条件による変動が大きいため、数値だけではなく体位・呼吸条件・人工呼吸器設定を記録します。
記録例
SBT開始30分、半座位。右横隔膜ZOAにて測定。呼気終末厚1.8mm、吸気時厚2.4mm、TFdi 33%。右DE 12mm。RR 24回/分、SpO₂ 96%。前回TFdi 22%から上昇。SBT耐容性、循環、意識、咳嗽・分泌物を含めて離脱適応を総合評価する。
記録したい項目
- 左右どちらを測定したか
- 体位
- 呼吸条件・SBT条件
- 人工呼吸器モード・PS・PEEP
- 呼気終末横隔膜厚
- 吸気時横隔膜厚
- TFdi
- 必要に応じてDE
- 呼吸数・酸素化・努力呼吸
- 前回値からの変化
横隔膜エコーでよくある間違い|30%と1cmを絶対基準にしない
横隔膜エコーは数値化しやすい一方、カットオフだけを切り取ると誤解しやすい評価です。
| よくある間違い | 問題 | 修正 |
|---|---|---|
| TFdi 30%=正常値 | 測定条件を無視 | 離脱研究の目安として扱う |
| TFdi ≥30%=抜管可能 | 抜管失敗原因は横隔膜だけではない | SBT・気道防御等と統合 |
| DEが大きい=筋力良好 | 陽圧による移動を含む | 人工呼吸器条件を確認 |
| TFdi=呼吸努力 | 圧発生と完全一致しない | 他の努力指標と統合 |
| 条件の違う値を比較 | 体位・PS等で変化する | 同一条件で経時評価 |
横隔膜エコー・TFdiのFAQ
横隔膜エコーで迷いやすい、TFdiの計算、30%の意味、DEとの違い、人工呼吸器離脱での使い方をまとめます。
Q. TFdiとは何ですか?
呼気時の横隔膜厚に対し、吸気時に横隔膜が何%厚くなったかを示す横隔膜肥厚率です。diaphragm thickening fractionを略してTFdi、DTF、DTfなどと表記されます。
Q. TFdiの計算式は?
「(吸気時横隔膜厚 − 呼気時横隔膜厚)÷ 呼気時横隔膜厚 × 100」で求めます。呼気時2.0mm、吸気時2.6mmならTFdiは30%です。
Q. TFdiの正常値は30%ですか?
30%は主に人工呼吸器離脱研究で使用されてきた代表的な目安であり、全患者に共通する正常値ではありません。体位、呼吸条件、人工呼吸器設定、測定方法によって値は変化します。
Q. TFdiが30%以上なら抜管できますか?
TFdiだけでは判断できません。SBT、酸素化・換気、循環、意識、咳嗽力、分泌物、上気道などを含めて抜管適応を総合評価します。
Q. TFdiと横隔膜移動距離はどちらを見ればよいですか?
目的が異なります。TFdiは横隔膜の厚さの変化、DEは横隔膜ドームの移動を評価します。特に人工呼吸器管理中のDEは陽圧換気の影響を受けるため、測定条件を確認して解釈します。
Q. 右と左のどちらを測定しますか?
両側評価が必要な場面もありますが、右側は肝臓を音響窓として利用でき、描出しやすいため臨床・研究でよく使用されます。片側麻痺など左右差が問題となる場合は両側を評価します。
まとめ|横隔膜エコーはTFdi 30%だけでなく測定条件まで見る
横隔膜エコーでは、主に横隔膜肥厚率TFdiと横隔膜移動距離DEを評価します。TFdiは呼気時と吸気時の横隔膜厚から計算し、DEは吸気時の横隔膜ドームの移動を測定します。
人工呼吸器離脱研究ではTFdi約30%、DE約1cmが代表的な目安として使われていますが、いずれも全患者に共通する正常値や抜管基準ではありません。
特に人工呼吸器管理中では、Pressure SupportやPEEP、体位、呼吸条件が測定値に影響します。同じ条件で経時変化を追いながら、SBT、呼吸数、酸素化、循環、意識、咳嗽・分泌物などと統合して判断することが重要です。
横隔膜エコーを使う3つのポイント
1. TFdi=(吸気時厚−呼気時厚)÷呼気時厚×100
2. 30%・1cmは離脱研究の目安であり絶対基準ではない
3. 人工呼吸器設定と測定条件をそろえて経時評価する
参考文献
横隔膜エコーの測定方法、TFdi・DEの解釈、健常者参考値、人工呼吸器離脱への応用について、コンセンサスステートメントおよび原著論文を中心に参照しました。
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著者情報
rehabilikun(理学療法士)です。rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度など、医療従事者の実務に役立つ情報を発信しています。
現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。本記事では横隔膜エコーを単純な「TFdi 30%」の判定として扱わず、測定方法、DEとの違い、健常者参考値と離脱時カットオフの違い、人工呼吸器設定の影響まで実務で使える形に整理しました。
保有資格
- 脳卒中認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター2級

