OT評価ハブ|作業・生活行為から必要な評価を探す
作業療法(OT)の評価で迷ったときは、評価名を片端から探すのではなく、「いま何を明らかにしたいか」から入口を選ぶと整理しやすくなります。初期評価の順番を確認したいのか、評価ツールを選びたいのか、上肢・高次脳機能・ADL場面を深掘りしたいのかで、次に読む記事は異なります。
このページは、OT評価に関する記事を探すためのハブです。評価手順や最小セットそのものは各記事へ役割分担し、ここでは臨床で困っていることから、必要な評価・記事へ進むことに絞って案内します。

このハブの使い方:「初期評価全体」「評価ツール」「評価領域」「作業場面」のどこで迷っているかを決め、該当する記事へ進んでください。
まずどこへ進む?|OT評価の入口
最初に、現在の困りごとに最も近い行を選んでください。初期評価の順番や具体的な評価方法は、このハブ内で重複して説明せず、それぞれの担当記事へ分けています。
| いま確認したいこと | 進む記事 | そこで分かること |
|---|---|---|
| OT初期評価を何から始めるか迷う | OT評価の全体像 | 初期評価の順番、作業観察、追加評価、目標までの流れ |
| 初回から1週間程度の確認項目を整理したい | OT初期評価チェックリスト | 初回・経過時点で確認する項目と記録の整理 |
| COPM・AMPS・ADOC・GASのどれを使うか迷う | OT評価ツール比較 | 各ツールの役割と、目的に応じた使い分け |
| 上肢機能をどの評価で見ればよいか迷う | 上肢機能評価の使い分け | 上肢機能評価を目的から選ぶ考え方 |
| 高次脳機能をOTとしてどう評価するか知りたい | 高次脳機能障害のOT評価 | USN・注意・遂行機能などを作業場面へつなげる評価 |
| 高次脳機能の検査・領域から探したい | 高次脳機能評価ハブ | USN・注意・遂行機能など領域別の評価記事 |
| 片麻痺の更衣・食事場面を観察したい | 更衣・食事動作の観察ポイント | 姿勢・手順・上肢使用など、ADL場面で確認するポイント |
| 片麻痺で利き手交換を検討している | 片麻痺の利き手交換 | 利き手交換を考えるときの評価と判断材料 |
| OTに限らず評価尺度・検査名から探したい | リハビリ評価ライブラリ | PT・OT・STの評価尺度・検査を評価名や臨床目的から探す |
評価名が決まっていないとき|3つの分岐で考える
評価名が分からなくても問題ありません。最初に「何を知りたいのか」を整理すると、必要な評価領域を絞りやすくなります。
- 評価全体の進め方で迷っている:初期評価の総論から、作業・生活上の問題と追加評価の関係を整理します。
- すでに作業上の問題が見えている:上肢、高次脳機能、ADL観察など、問題が生じている領域を深掘りします。
- 評価尺度やツールの選択で迷っている:「何を測りたいか」を決めてから、比較記事や評価ライブラリで候補を絞ります。
OT評価では、心身機能の検査結果だけでなく、本人が必要・希望する作業、実際の遂行、環境や支援条件を結びつけて考えることが重要です。検査を増やすこと自体を目的にせず、作業上の問いに答えるために必要な評価を選ぶことが基本になります。
OT評価クラスターの記事をどう使い分けるか
このハブと、総論・チェックリスト・比較記事は役割が異なります。似た内容を各ページで繰り返さず、知りたい内容に応じて使い分けます。
| 記事 | 役割 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| OT評価ハブ | 必要な評価記事を探す入口 | 何を読めばよいか分からないとき |
| OT評価の全体像 | 初期評価の順番と考え方を整理する | 初期評価を何から始めるか迷うとき |
| OT初期評価チェックリスト | 確認項目を実務で運用する | 初期評価の確認漏れを減らしたいとき |
| OT評価ツール比較 | 評価ツールの役割を比較する | COPM・AMPS・ADOC・GASの選択で迷うとき |
| 上肢・高次脳などの各論 | 特定領域の評価を深掘りする | 作業観察から確認すべき領域が絞れているとき |
評価領域から探す|作業で起きている問題を起点にする
作業場面ですでに問題が見えている場合は、評価を一から並べ直す必要はありません。問題が生じている領域を整理し、必要な評価を追加します。
| 作業で見える問題 | 確認する領域 | 次に整理したいこと |
|---|---|---|
| 手が届かない・物を保持できない・操作が遅い | 上肢機能 | 運動機能、到達、把持、巧緻性など、どこが作業を制限しているか |
| 手順が抜ける・片側を見落とす・途中で止まる | 高次脳機能 | USN、注意、遂行機能など、どの要因が工程へ影響しているか |
| 更衣・食事など特定の生活行為で失敗する | ADL・作業観察 | 姿勢、環境、手順、上肢使用、疲労など、どの条件で遂行が崩れるか |
| 本人の優先したい作業や目標が定まらない | 作業・目標設定 | 本人が重要と考える作業と、評価で明らかにしたいことを整理する |
同じ「できない」という結果でも、身体機能、認知・高次脳機能、環境、道具、手順、疲労など原因候補は異なります。検査結果だけで終わらず、どの条件が実際の作業遂行を制限しているのかへ戻して考えることが大切です。
評価ツールは「何を明らかにしたいか」で選ぶ
COPM・AMPS・ADOC・GASなどは、同じ目的で使う評価ではありません。ツール名から選ぶのではなく、困りごとの優先順位を整理したいのか、作業遂行の質を評価したいのか、本人との合意形成を支えたいのか、個別目標の達成度を追跡したいのかを先に決めます。
また、評価法によって研修・資格・利用条件などが異なる場合があります。実施前には、各評価法の公式情報や利用条件を確認してください。
評価が増えすぎたら|このハブへ戻るタイミング
評価結果が増えても、「この結果がどの生活課題につながるのか」を説明できなければ、次の評価や介入を決めにくくなります。次のような状態になったら、さらに評価を追加する前に目的を整理します。
- 複数の評価尺度を実施したが、何を優先するか決まらない
- 心身機能の数値はそろったが、ADL・IADLとの関係を説明できない
- 同じ症例に似た目的の評価を重ねている
- 再評価で何を比較するか決まっていない
- 本人の希望と評価項目がつながっていない
この場合は、「いま何を判断するための評価なのか」を一度言語化し、必要な領域またはツールだけを選び直します。
まとめ|OT評価は「何を知りたいか」から記事を選ぶ
このハブの役割は、OT評価の手順や評価項目をすべて説明することではありません。臨床で困っていることを起点に、必要な総論・評価領域・ツール・作業観察の記事へ進むための入口です。
初期評価そのものに迷う場合は総論、確認項目をそろえたい場合はチェックリスト、特定の作業上の問題が見えている場合は上肢・高次脳機能・ADLなどの各論へ進みます。評価名や検査名から探したい場合は、評価ライブラリを利用してください。
参考文献
- World Health Organization. International Classification of Functioning, Disability and Health (ICF). WHO(公式)
- Law M, Baptiste S, McColl M, et al. The Canadian Occupational Performance Measure: an outcome measure for occupational therapy. Can J Occup Ther. 1990;57(2):82-87. doi:10.1177/000841749005700207
- Fisher AG. Uniting practice and theory in an occupational framework. 1998 Eleanor Clarke Slagle Lecture. Am J Occup Ther. 1998;52(7):509-521. doi:10.5014/ajot.52.7.509
著者情報

rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。
現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。
保有資格
- 脳卒中認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター2級

