休日リハビリテーション加算2026|365日リハ・回復期との違い

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休日リハビリテーション加算2026|365日リハとの違い

令和8年度診療報酬改定では、休日リハビリテーション加算が新設されました。対象となる疾患別リハビリテーションを土曜日・休日に実施した場合、所定の起算日から30日目まで、1単位につき25点を加算する制度です。

ただし、休日リハビリテーション加算と365日リハビリテーション提供体制は同じ制度ではありません。回復期リハビリテーション病棟の週7日提供要件や、名称が似ている休日リハビリテーション提供体制加算とも区別が必要です。

この記事では、病院勤務のPT・OT・ST、リハ部門管理者に向けて、令和8年度改定で何が制度化され、何が3療法士団体の要望段階にあるのかを整理します。自院の入院料・施設基準・休日勤務体制を確認する際の判断ポイントも解説します。

休日リハビリテーション加算は1単位25点・30日目まで

休日リハビリテーション加算は、土曜日・休日にも切れ目なくリハビリテーションを提供することを評価するため、令和8年度診療報酬改定で新設されました。

対象となる疾患別リハビリテーションを土曜日・休日に実施した場合、疾患ごとに定められた起算日から30日目まで、1単位につき25点を所定点数へ加算します。

休日リハビリテーション加算の基本事項(令和8年度改定)
確認項目 内容
点数 1単位につき25点
対象日 土曜日・休日
算定期間 疾患別に定められた起算日から30日目まで
対象となる疾患別リハ 心大血管疾患、呼吸器、脳血管疾患等、廃用症候群、運動器リハビリテーション料
対象患者 疾患別リハごとに規定。入院患者が中心だが、脳血管疾患等・運動器では一定の条件を満たす入院外患者も対象となる
確認事項 対象疾患、患者要件、起算日、実施日、実施単位数

重要なのは、休日にリハビリテーションを実施した患者全員へ、自動的に25点を加算できるわけではないことです。

たとえば、同じ土曜日にリハビリテーションを実施していても、疾患別リハビリテーション料の種類、発症日・手術日・急性増悪日、対象患者の条件によって算定可否が異なります。

疾患別の対象患者、起算日、30日間の判定を詳しく確認したい場合は、休日リハの対象患者・起算日・30日間の判定で整理しています。

休日リハ加算と365日リハは同じ制度ではない

令和8年度改定を理解するうえで最も重要なのは、「患者に対する加算」「病棟の施設基準」「休日提供体制への加算」「3療法士団体の政策要望」を分けることです。

似た名称でも、評価する対象や確認すべき単位が異なります。

休日リハビリテーション加算25点、回復期リハ病棟1〜4の週7日提供体制、休日リハビリテーション提供体制加算60点、3療法士団体の365日リハ要望の違いを整理した比較図
図:休日リハ加算・365日リハ・回復期の体制の違い。4つの制度・論点を、評価対象と確認単位から整理しています。
休日リハ関連の4つの制度・論点の比較
制度・論点 位置づけ 主な確認単位
休日リハビリテーション加算 土曜日・休日に実施した対象疾患別リハを評価 患者・実施単位
回復期リハ病棟1〜4の週7日提供体制 土曜日・休日を含む全日のリハ提供体制を求める施設基準 病棟・施設基準
休日リハビリテーション提供体制加算 対象となる回復期病棟等の休日提供体制を評価 入院料・施設体制
3療法士団体の365日リハ要望 急性期・包括期を含む継続的なリハ提供と専門職配置の推進 政策・提供体制

したがって、「休日リハビリテーション加算が新設されたから、すべての病院で365日リハが一律義務化された」と理解するのは適切ではありません。

一方で、回復期リハビリテーション病棟入院料1〜4では、土曜日・休日を含む週7日提供体制が施設基準として求められています。病棟区分によって確認すべき要件が異なる点が重要です。

回復期リハ病棟1〜4は週7日提供体制が施設基準

令和8年度改定では、従来の回復期リハビリテーション病棟入院料1・2に加えて、入院料3・4にも土曜日・休日を含む全日にリハビリテーションを提供できる体制が求められるようになりました。

厚生労働省の改定説明資料では、回復期リハビリテーション病棟入院料1〜4について、土曜日・休日の1日当たりリハビリテーション提供単位数も平均3単位以上とするなど、曜日によって著しい提供単位数の差が生じない体制が示されています。

令和8年度改定における回復期リハ病棟の休日提供体制
病棟区分 休日提供体制の位置づけ 確認事項
回復期リハ病棟入院料1・2 週7日提供体制が施設基準 土曜日・休日の提供単位数、曜日間の差、勤務配置
回復期リハ病棟入院料3・4 令和8年度改定で週7日提供体制を施設基準へ追加 経過措置終了後の施設基準適合、勤務体制、提供実績
回復期リハ病棟入院料5 休日リハビリテーション提供体制加算の対象となり得る 加算の届出、施設基準、休日提供体制
回復期リハビリテーション入院医療管理料 休日リハビリテーション提供体制加算の対象となり得る 加算の届出、施設基準、休日提供体制

回復期リハ病棟3・4の経過措置

令和8年3月31日時点で、すでに回復期リハビリテーション病棟入院料3・4を届け出ていた病棟には、週7日提供体制に関する経過措置が設けられていました。

この経過措置は2026年9月30日までとされており、2026年10月時点では終了しています。

該当病棟では、改定前の運用をそのまま継続してよいと判断せず、現在の施設基準への適合状況と届出内容を確認する必要があります。

休日リハビリテーション提供体制加算は別の加算

名称が似ているため混同しやすい制度に、休日リハビリテーション提供体制加算があります。

こちらは新設された休日リハビリテーション加算とは異なり、対象となる回復期リハビリテーション病棟等で、休日を含む週7日の提供体制を評価する加算です。

令和8年度改定後は、回復期リハビリテーション病棟入院料5または回復期リハビリテーション入院医療管理料を算定する患者が対象となり、所定の施設基準を満たした場合に患者1人につき1日60点を加算します。

名称が似ている2つの休日リハ加算
比較項目 休日リハビリテーション加算 休日リハビリテーション提供体制加算
評価対象 土曜日・休日に実施した対象疾患別リハ 対象病棟等の休日リハ提供体制
点数 1単位25点 1人1日60点
算定期間 所定の起算日から30日目まで 対象となる入院料・施設基準に基づいて判断
主な確認事項 患者要件、起算日、実施日、単位数 病棟区分、届出、施設基準、提供体制

実務では、名称だけで判断せず、疾患別リハビリテーション料に対する加算なのか、入院料に対する体制加算なのかを最初に確認すると整理しやすくなります。

3療法士団体が要望する365日リハはさらに広い政策課題

日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会は、2026年に病院関係団体へ、3療法士の処遇改善と365日リハビリテーション提供体制に向けた専門職配置の推進を要望しています。

日本理学療法士協会は、2026年2月に全日本病院協会および日本病院会と意見交換を行ったことを、同年3月3日に公表しました。また、5月には日本医療法人協会との意見交換も公表しています。

要望の中心には、急性期・包括期において、休日を含め継続的にリハビリテーションを提供できる専門職配置を進めることがあります。

これは、今回新設された休日リハビリテーション加算だけを指すものではありません。

診療報酬として制度化された項目と、今後の提供体制の充実を求める政策要望は分けて理解する必要があります。

政策要望と自院の義務を混同しない

たとえば、3療法士団体が365日リハ提供体制を要望していることだけを根拠に、自院のすべての病棟で直ちに365日提供が義務になったとは判断できません。

一方、回復期リハビリテーション病棟入院料1〜4のように、すでに週7日提供体制が施設基準となっている病棟では、その基準への適合が必要です。

院内説明では、次の3つを分けることが重要です。

  • 制度上の要件:告示・通知・施設基準で定められた内容
  • 団体の要望:専門職配置や提供体制の充実に向けた政策提言
  • 自院の運用:病棟機能、患者構成、勤務体制に応じた提供方法

3療法士の賃上げはベースアップ評価料などで別に確認する

3療法士団体の要望には、365日リハ提供体制の推進とともに、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の処遇改善も含まれています。

ただし、休日リハビリテーション加算が新設されたことと、個々のPT・OT・STの給与が直接25点分増えることは同じではありません。

賃上げについては、ベースアップ評価料などの診療報酬上の制度と、各施設での賃金改善方法を分けて確認する必要があります。

基本給、手当、賞与、一時金など、どのような形で処遇改善が反映されるかは、制度上の要件と施設の賃金規程・運用を照合して判断します。

ベースアップ評価料の対象職種、届出、計算、実績報告などは、ベースアップ評価料2026の全体像で詳しく整理しています。

自院では患者・病棟・勤務体制を分けて確認する

リハ部門で最初に確認したいのは、「365日リハを実施するか」という大きな問いだけではありません。

患者ごとの算定要件、病棟ごとの施設基準、部門全体の休日提供体制を分けて確認することが重要です。

休日リハ関連制度を自院で確認する順番
確認段階 確認する内容 主な確認先
1.患者 休日リハ加算の対象疾患、対象患者、起算日、30日以内か 診療録、疾患別リハ、発症日・手術日等
2.病棟 現在算定している入院料と休日提供に関する施設基準 届出入院料、施設基準通知
3.勤務体制 土曜日・休日に必要な患者へ介入できる人員配置か 勤務表、病棟別配置、休日担当体制
4.運用 対象患者の抽出、申し送り、実施記録、算定確認の担当 部門内ルール、電子カルテ、医事課との連携
5.制度更新 疑義解釈や訂正通知で運用が変更されていないか 厚生労働省、地方厚生局、院内担当部署

算定対象と休日介入の優先順位は同じではない

実務上、特に区別したいのが、休日リハビリテーション加算を算定できる患者と、臨床的に休日介入が必要な患者です。

たとえば、加算の30日間を過ぎている患者でも、離床状況、ADL低下リスク、退院調整、家族指導などの観点から休日介入が必要となる場合があります。

逆に、加算対象期間内であっても、医学的な状態やリハビリテーション実施の安全性を確認せず、算定だけを目的に介入することは適切ではありません。

そのため、院内では「算定要件の確認」と「休日介入の臨床的な優先順位」を別々に整理することが重要です。

記録と申し送りで確認する項目

休日介入の記録では、通常のリハビリテーション記録に加えて、制度上の確認に必要な情報が追跡できる状態にしておくと、医事課や管理者との照合がしやすくなります。

  • 対象となる疾患別リハビリテーション料
  • 発症日・手術日・急性増悪日など、起算日の根拠
  • 土曜日・休日の実施日と実施単位数
  • 医学的な状態と介入可否の判断
  • 休日担当者への申し送り事項
  • 実施できなかった場合の理由

これらは一律の法定記録様式を示すものではなく、制度確認と部門内運用を円滑にするための実務上の整理例です。実際の記録項目は、診療報酬上の要件と施設内の記録ルールに従ってください。

制度開始前から入院している患者の起算日に注意する

休日リハビリテーション加算の起算日を確認する際は、令和8年度改定の施行日を一律に起算日として扱わないことが重要です。

疑義解釈では、2026年5月31日以前に入院し、6月1日以降も入院している患者についても、疾患別に定められた本来の起算日に相当する日付を起算日として扱うことが示されています。

したがって、6月1日から新たに全患者の30日間が始まるわけではありません。

たとえば、本来の起算日からすでに30日を超えている場合、制度が新設されたことを理由に、改めて30日間算定できるとは判断できません。

また、早期リハビリテーション加算、急性期リハビリテーション加算、初期加算、休日リハビリテーション加算については、それぞれの算定要件を満たす場合に併算定できることが示されています。

ただし、個々の患者では、対象疾患、起算日、入院状況、施設基準などを確認して判断する必要があります。

よくある質問

各質問をタップすると回答が開きます。

休日リハビリテーション加算が新設されたので、すべての病院で365日リハが義務になりますか?

すべての病院に一律で365日リハが義務化されたという整理ではありません。休日リハビリテーション加算は、対象患者へ土曜日・休日に疾患別リハを実施した場合の加算です。一方、回復期リハビリテーション病棟入院料1〜4では週7日提供体制が施設基準となっています。自院が算定する入院料と施設基準を分けて確認してください。

休日にリハを実施すれば、すべての患者で25点を加算できますか?

できません。対象となる疾患別リハビリテーション料、患者要件、起算日が定められています。起算日から30日目までの範囲に該当するかを含め、患者ごとに確認する必要があります。

休日リハビリテーション加算と休日リハビリテーション提供体制加算は同じですか?

別の加算です。前者は対象となる疾患別リハを土曜日・休日に実施した場合の1単位25点の加算です。後者は対象となる回復期リハビリテーション病棟等の休日提供体制を評価する1人1日60点の加算です。

早期リハビリテーション加算と休日リハビリテーション加算は併算定できますか?

それぞれの算定要件を満たす場合は併算定できます。ただし、疾患別リハビリテーション料の種類、起算日、対象患者の条件などを個別に確認する必要があります。

次の一手

休日リハ関連制度を確認するときは、まず「どの制度の話か」を区別し、その後に患者ごとの算定要件や病棟の施設基準へ進むと整理しやすくなります。

令和8年度診療報酬改定の全体像を確認する

休日リハ以外の変更点や、リハビリテーション関連制度全体を確認したい場合は、令和8年度診療報酬改定リハハブから確認できます。


参考文献

  1. 厚生労働省. 令和8年度診療報酬改定について [Internet]. 2026 [cited 2026 Oct 8]. Available from: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
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  4. 厚生労働省. 診療報酬の算定方法 [Internet]. [cited 2026 Oct 8]. Available from: https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa9729&dataType=0&pageNo=4
  5. 厚生労働省. 基本診療料の施設基準等 [Internet]. [cited 2026 Oct 8]. Available from: https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa9732&dataType=0
  6. 公益社団法人日本理学療法士協会. 全日本病院協会、日本病院会との意見交換を実施―「現場で働く3療法士賃上げの確実な実施」・「365日リハ提供の実現に向けた専門職配置の推進」にむけて [Internet]. 2026 Mar 3 [cited 2026 Oct 8]. Available from: https://www.japanpt.or.jp/info/20260303_851.html
  7. 公益社団法人日本理学療法士協会. 令和8年度診療報酬改定情報 [Internet]. 2026 [cited 2026 Oct 8]. Available from: https://www.japanpt.or.jp/pt/function/insurance/medical_2026/

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rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。

現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。

保有資格

  • 脳卒中認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター2級

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