臨床実習・新人教育ハブ|受け入れ側の型( PT / OT / ST )

制度・実務
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臨床参加型実習(クリニカルクラークシップ)を “回る仕組み” にするハブ

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臨床参加型実習(クリニカルクラークシップ)は、運用が “人” に依存すると、学習者の成長にも、指導者の負担にもブレが出やすいです。このハブでは、臨床教育を「任せ方」「観察」「フィードバック」の 3 点で整理し、現場で再現できる導線にまとめます。

まずは mini-CEX のような “短時間×反復” の仕組みを軸に、教育を属人化させない設計に寄せていきます。

想定読者

  • 実習指導(SV)を任されたが、指導の型がなく毎回手探り
  • 新人教育が場当たりで、フィードバックが属人化している
  • 学習者の “臨床推論” を引き出したいが、時間が足りない
  • EPA や直接観察を取り入れたいが、導入手順が分からない

このハブで得られること

  • 「任せる範囲( EPA )」を分解し、監督レベルでブレを減らす
  • 「直接観察( mini-CEX )」で、見た事実から育成につなげる
  • 「 1 分指導( OMP )」で、忙しい場面でもフィードバックを型化する

最短導線(まず読む 3 本)

困りごと別:おすすめ記事の早見表

表は横にスクロールできます(スマホ可)。

臨床教育の “詰まりどころ” と、まず読む記事( 2025 年 12 月時点)
よくある悩み 起きがちなこと まず読む 次に足す
任せる範囲が曖昧 「どこまで任せて良いか」が人で変わり、事故・不安が増える EPA 簡易ルーブリック(準備中)
フィードバックが属人化する 指導が “感想” になり、次回行動が変わらない mini-CEXOMP 評価の言語化(準備中)
評価はしているが育たない 点数だけが残り、改善の作戦が立たない mini-CEX 記録テンプレ(準備中)
安全配慮の基準がぶれる 中止基準・同意・守秘・感染など、前提が揃っていない 受け入れ前チェック(準備中) 運用ルール整備(準備中)

次に作る小記事(増築ロードマップ)

おすすめの作成順は、① EPA → ② mini-CEX → ③ OMP(ここまで公開済み)→ ④ 受け入れ前チェック → ⑤ ルーブリックです。

運用の基本( 5 分で整う最小ルール)

臨床教育が回るかどうかは、教材よりも “運用の最小ルール” が揃っているかで決まることが多いです。ここでは導入時に決めておくと詰まりにくい要点をまとめます。

臨床教育を属人化させない最小ルール(導入チェック)
項目 決めること 現場で起きる詰まり 先回りの一手
任せ方 監督レベル(見学/共同/監督下で実施)を言語化 「任せたつもり」「危ないから戻す」の往復 EPA で業務を分解して段階化
観察 短時間の直接観察を “反復” する 観察が曖昧で、評価が印象になる mini-CEX で観察→コメントの型を固定
フィードバック 良い点 1 つ+修正 1 つ(行動で) 改善点が多すぎて、次回行動が変わらない OMP の ④⑤ を “行動 1 つ” に絞る
記録 判断/根拠/次回の一手を短文で残す 点数だけが残り、次につながらない 1 行でも “次回の一手” を残す
安全と前提 同意・守秘・感染の受け入れ前ルール 前提が揃わず、現場で揉める 受け入れ前チェックを先に作る

よくある質問(FAQ)

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

Q1. まず何から始めるのが一番失敗しにくいですか?

A. いきなり “評価表を作る” より、まずは「短時間の直接観察を反復し、良い点 1 つ+修正 1 つを行動で返す」仕組みを回すのが失敗しにくいです。観察とフィードバックの型ができると、EPA やルーブリックの導入もスムーズになります。

Q2. 指導者間で基準がズレます

A. ズレは “悪いこと” ではなく、言語化のチャンスです。監督レベル(任せ方)と、観察時に見るポイント(良い行動の例・修正の例)を 5 分だけ擦り合わせるだけでもブレが減ります。まずは 1 つの場面(例:歩行の安全確認)に絞って揃えるのがおすすめです。

Q3. フィードバックが長くなってしまいます

A. 長くなる理由の多くは「論点が複数」だからです。まず “今日見るのは 1 つ” に絞り、良い点 1 つ+修正 1 つだけにします。短くても “次回の一手” が明確なら学習効果は落ちにくいです。

著者情報

rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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おわりに

臨床教育は「任せ方を段階化 → 短時間で観察 → その場でフィードバック → 次回に接続」というリズムができると、現場の負担を増やさずに質が上がります。まずは EPA / mini-CEX / OMP の 3 本を軸に、 “回る仕組み” に寄せていきましょう。

面談準備チェックと職場評価シートは /mynavi-medical/#download にまとめています。

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