令和 8 年改定 リハ確定差分の早見【PDF 付】

制度・実務
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令和 8 年改定( 2026 年 )リハ領域の確定差分は「点数・要件・初動」を 1 枚で確認すると迷いません

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本ページは、令和 8 年度 診療報酬改定のリハ領域について、「告示」+「実施上の留意事項(通知)」で確定として扱える差分を、短時間で点検するための実務ページです。背景説明よりも、現場で必要な「改定前後の差」「運用への影響」「最初の 1 週間の初動」に絞って整理しています(適用:2026-06-01)。

あわせて、通知反映後の差分を「確認 → 当たり付け → 最小確認 → 初動 → 再評価」まで 1 枚で回せる実装フロー記録シート PDFも掲載しました。院内共有や手順見直しのたたき台として使いやすい形にしています。なお、2026-03-23 公開の疑義解釈その 1に加え、2026-03-31 公開の疑義解釈その 2で実務差が出やすい論点も、総論で抱え込まず、各論へ分けて確認できるよう導線を追加しています。

最終更新:2026-04-01(疑義解釈その 1 ・その 2 の導線反映済/更新履歴の確認はトラッカーが最短です)

このページの見方( 30 秒 )

  • まず「確定差分一覧」で、点数・上限・対象・記載要件(摘要)を確認
  • 次に「実務影響」と「初動」を見て、院内対応(周知/記録/監査)を決定
  • 通知後に差が出やすい論点は、下の「疑義解釈その 1 ・その 2 で確認する各論」から進む
  • 実装を進めるときは、PDF で「誰が・いつまでに・どこへ反映するか」を先にそろえる
確定差分の回し方 3 ステップ(差分行の特定→決裁者・期限・置き場所の確定→テンプレ・様式へ反映)

実装フロー記録シート(PDF)

通知反映後の差分を、そのまま院内運用へ落とし込むための A4 1 枚 PDF です。部署、確認者、主論点、反映先をそろえながら、確定差分の整理と初動を進めたいときに使えます。

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確定点数・要件差分一覧(通知反映版)

令和 8 年度 診療報酬改定(リハ領域):確定差分の実務早見(更新日:2026-04-01)
項目 改定前 改定後(確定) 実務影響 初動( 1 週間 )
離床なし 20 分(特定の患者) 離床の有無で点数差がなく、運用の線引きが施設差になりやすい 「特定の患者」に対し、離床を伴わず 20 分以上の個別療法所定点数の 100 分の 90で算定、1 日 2 単位まで
「特定の患者」=ベッド上から移動せず、ポジショニング/拘縮予防等の他動中心のみを行う入院患者(ただし、早期 / 初期 / 急性期加算算定中15 歳未満3 単位以上が医学的に必要は除外。3 単位以上は診療録+摘要に理由・内容を記載)。
また、1 単位の一部にベッド上での他動的訓練が含まれても、それ以外の訓練が適切に行われる場合は「特定の患者」に当たらないこと、疑義解釈その 2 の 6 事例では ⑥のみが該当することが具体化。
返戻は「対象の定義」と「摘要(理由・内容)」で発生しやすい。疑義解釈その 2 で、境界症例の判定も説明可能性が求められる 判定文言を 1 枚化(対象 / 除外 / 例外の 3 段)。6 事例の OK / NG 表を共有し、摘要テンプレ(理由・内容)を部門で固定
早期リハ加算 区分が単純で、改定またぎ患者の扱いを個別判断しやすかった 入院初日〜 3 日目は 60 点 / 単位、入院 4 日目〜 14 日目は 25 点 / 単位。限度は 14 日。転院患者は転院前の入院日を起算日とする。
疑義解釈その 2 で、6 月 1 日時点で算定開始済みなら起算日は変更せず14 日以内なら継続可、15 日目以降なら 6 月 1 日以降は算定不可未開始なら改定後基準で入院日を起算日とする考え方が整理された。
起算点、転院時の扱い、14 日の数え方、6 月 1 日またぎの経過措置で判断が割れやすい 起算日・締切日・「 6 月 1 日時点で開始済みか 」の確認欄を台帳で固定し、親記事から経過措置の専用記事へ導線を追加
休日リハビリテーション加算(疾患別) 休日実施は通常単位のみで評価され、体制整備の説明が弱い 休日に疾患別リハを行った場合の加算を新設。対象の休日=土曜・日曜・祝日(加えて1/2・1/3・12/29〜12/31も同扱い)。
早期 / 初期 / 急性期加算と別に算定可。ただし、施設基準別表の一部患者は手術実施又は急性増悪を除き算定不可となる扱いが明記
「休日の定義」と「併算定可 / 不可」の説明不足で監査指摘が起きやすい 休日の定義(年末年始含む)を院内文書へ反映。対象外パターンを 1 行で掲示(手術 / 急性増悪の扱い)
退院時リハビリテーション指導料(対象限定) 入院していた患者で広く解釈されやすい 入院中に以下のいずれかを算定した患者に限定
A233 リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算
A301 注 4、A301-2 注 3、A301-3 注 3、A301-4 注 3(早期離床・リハビリテーション加算)
A304 注 11(リハビリテーション・栄養・口腔連携加算)
第 7 部 リハビリテーション 第 1 節の区分(疾患別リハ等)
退院日に 1 回、要点を診療録等へ記載(死亡退院は算定不可)。
対象判定のブレが「算定可否」へ直結。退院支援の書式も更新が必要 対象判定をチェック化(入院中算定の有無)。退院指導の要点テンプレを作成し、置き場所を統一
リハ・栄養・口腔連携加算 連携加算の人員配置や病棟運用の細かな扱いは、通知だけでは読み分けにくかった 疑義解釈その 1 に加え、その 2 で、勤務実績時間への算入不可病棟ごとに異なる区分の届出可転棟後は 14 日以内でも継続算定不可混在病棟では専任管理栄養士 1 名配置で差し支えないことが具体化。 配置・勤務実績時間・転棟後の扱いを混同しやすい 総論記事と ADL 低下患者割合の除外患者整理へ導線を固定し、病棟運用メモを更新する
身体拘束最小化 研修の組み方や対象職員の範囲が施設差になりやすい 疑義解釈その 2 で、認知症ケア加算の研修に身体的拘束最小化の内容を兼ねることは可能と整理。ただし、対象は「認知症患者に係わる職員」だけでなく「入院患者に係わる職員」であることが明確化。 研修対象を狭く設定すると、体制基準の理解がずれやすい 対象職員の一覧と年次研修の範囲を見直し、身体拘束最小化の記事へ導線を固定する
回復期リハ病棟・高次脳機能障害・実績指数 通知だけでは、実績指数や退院支援、届出単位の読み分けが残る 疑義解釈その 1 ・その 2 で、FIM 研修重症患者割合の移行期ルール強化体制加算の届出単位退院前訪問指導の数え方高次脳機能障害の退院時情報提供先実績指数の各 1 点加点と経過措置が具体化。 総論だけでは運用差分を吸収しにくく、各論での確認が必要 回復期リハ疑義解釈、実績指数、高次脳機能障害の退院時情報提供へ導線を固定し、院内の判断ルールへ反映
書類・業務整理(総合計画評価料 等) 様式・記録の二重管理が起きやすい 説明担当の拡大、署名欄の扱い、計画書の運用などが通知で具体化。さらに疑義解釈その 2 で、情報通信機器等による説明多職種評価を行った月での算定医師の指示は口頭でも文書でもよく、診療録記載は必須ではないことが整理。 実務は「説明・交付・添付」に加え、「どの月で算定するか」で差が出る 説明担当・交付方法・診療録添付・評価月算定の 4 点を手順書へ反映する

差分を「運用」に落とす最小セット:決裁者/期限/反映先(置き場所)を先に決めると、確定後の手戻りが小さくなります。

院内で決める追記欄(決裁者/期限/置き場所)|確定差分を「運用」に落とすための最小セット
論点(差分の行) 決裁者 期限 反映先(置き場所) 状態
離床なし 20 分:対象判定+摘要テンプレ+ 6 事例共有 __(例:リハ科責任者) __(例:2026-04-__) __(例:疾患別リハ 手順書/レセ摘要テンプレ) 未着手/対応中/完了
早期リハ:起算日+ 6 月 1 日またぎ __(例:病棟責任者+医事) __(例:2026-04-__) __(例:早期リハ台帳/申し送りテンプレ) 未着手/対応中/完了
休日リハ加算:休日定義+対象外の扱い __(例:部門長+事務) __(例:2026-04-__) __(例:運用要領/シフト設計メモ/監査チェック) 未着手/対応中/完了
退院時リハ指導料:対象限定のチェック __(例:退院支援担当+監査窓口) __(例:2026-04-__) __(例:退院指導テンプレ/算定チェック表) 未着手/対応中/完了
疑義解釈その 1 ・その 2:回復期リハ/ ADL 除外患者/実績指数/高次脳 __(例:病棟責任者+算定担当) __(例:2026-04-__) __(例:回復期運用要領/連携加算判定メモ/カンファ資料) 未着手/対応中/完了

論点別サマリー(実装時に見る順番)

1. 離床なし 20 分(特定の患者):判定と摘要で返戻を潰す

「特定の患者」に該当するか、例外(3 単位以上が医学的に必要)かで、算定と記載が変わります。疑義解釈その 2 で 6 事例の線引きまで具体化されたため、6 事例の OK / NG 表まで共有しておくと運用が崩れにくくなります。

2. 早期リハ加算:起算日と 6 月 1 日またぎを先に切り分ける

起算日と 14 日上限に加えて、改定またぎ患者の扱いが差になりやすい論点です。まず「 6 月 1 日時点で開始済みか」で分けると、親記事・台帳・申し送りの整合が取りやすくなります。

3. 休日リハ加算:休日の定義(年末年始)と併算定を明文化

休日は土日祝に加えて年末年始の一部が同扱いになります。早期 / 初期 / 急性期加算との関係(別に算定可)と、対象外の範囲(手術・急性増悪の例外)を周知しておくと監査対応が楽です。

4. 退院時リハ指導料:対象限定をチェック化して取りこぼしを防ぐ

「入院していた患者」ではなく、入院中に特定の算定(A233 / A301 系 / A304 / 疾患別リハ等)がある患者に限定されます。退院支援の手順書にチェック項目として組み込むのが最短です。

5. 疑義解釈その 1 ・その 2:総論ではなく各論で運用差分を見る

通知反映後に差が出やすいのは、回復期リハ病棟、実績指数、高次脳機能障害の退院時情報提供、リハ・栄養・口腔連携、身体拘束最小化、書類運用です。ここは総論だけで済ませず、専用記事で判断根拠まで確認しておくと運用がぶれにくくなります。

疑義解釈その 1 で確認する 2 本

2026-03-23 公開の疑義解釈その 1 では、通知だけでは読み分けにくかった論点が具体化されました。確定差分の総論を読んだあとに、次の 2 本へ進むと整理しやすくなります。

疑義解釈その 2 で確認する 6 本

2026-03-31 公開の疑義解釈その 2 では、通知だけでは割れやすかった境界症例や経過措置が具体化されました。確定差分の総論を読んだあとに、次の各論へ進むと院内調整が止まりにくくなります。

現場の詰まりどころ/よくある失敗

よくある失敗( 5 つ )

確定差分の反映で起きやすい失敗と回避策(通知+疑義解釈版)
失敗 原因 回避策
離床なし 20 分の「対象」判定が担当者でブレる 「特定の患者」の定義・除外・例外が共有されていない 判定文言(対象 / 除外 / 例外)を 1 枚化し、6 事例を含めた摘要テンプレ(理由・内容)を固定する
5 月入院患者の早期リハ加算を一律に旧ルールで扱う 「 6 月 1 日時点で開始済みか」の確認が抜ける まず開始済み/未開始で分け、起算日と残り日数を確認する
休日の扱い(年末年始含む)が部署でズレる 休日の定義が院内文書に反映されていない 休日定義を運用要領へ追記し、監査チェック項目に追加する
退院時リハ指導料の「対象限定」を見落とす 退院支援のフローが旧ルールのまま 入院中算定の有無( A233 / A301 系 / A304 / 疾患別リハ等)をチェック化して手順書へ反映
疑義解釈その 1 ・その 2 を総論だけで処理してしまう 回復期リハ、実績指数、高次脳、書類運用、身体拘束最小化を、総論の追記だけで済ませてしまう その 1 ・その 2 の受け皿記事への導線を固定し、判断根拠まで各論で確認する

確定版の導入チェック( 5 分 )

  • 更新日( YYYY-MM-DD )を明記した
  • 離床なし 20 分:対象 / 除外 / 例外( 3 単位以上)の判定文言を固定した
  • 離床なし 20 分:摘要テンプレ(理由・内容)と 6 事例の共有資料を用意した
  • 早期リハ: 6 月 1 日時点で開始済みかどうかを確認する欄を追加した
  • 休日の定義(年末年始含む)を院内文書に反映した
  • 退院時リハ指導料:対象限定のチェックを退院支援フローに組み込んだ
  • 疑義解釈その 1 ・その 2 の確認先を院内で共有した

よくある質問(FAQ)

各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。

Q1. このページとトラッカーの違いは何ですか?

このページは「確定差分の確認用」です。トラッカーは「更新履歴の確認用」です。実務判断を急ぐときは本ページ、時系列で追いたいときはトラッカーを使うと整理しやすくなります。

Q2. 離床なし 20 分(特定の患者)で、例外( 3 単位以上 )はどう扱いますか?

3 単位以上が医学的に必要と医師が認める場合は、そもそも「特定の患者」から除外される扱いです。ベッド上からの移動が困難な医学的理由、長時間のリハが必要な理由、訓練内容を、診療録と摘要に残す前提で運用を固定してください。

Q3. 休日は「土日祝」だけですか?年末年始はどう扱いますか?

休日は土曜・日曜・祝日に加えて、1/2・1/3・12/29〜12/31 も「土曜日、日曜日又は祝日」として扱うルールが示されています。シフト・監査・掲示文のすべてで同じ定義を使うのが安全です。

Q4. 早期リハ加算の 6 月 1 日またぎは、まず何を確認しますか?

最初に確認するのは、6 月 1 日時点で早期リハ加算の算定をすでに開始しているかです。開始済みなら起算日は変更せず、まだ 14 日以内なら継続、15 日目以降なら 6 月 1 日以降は算定できません。未開始なら、改定後基準で入院日を起算日にします。

Q5. 退院時リハ指導料の対象は、どう見分けるのが確実ですか?

入院中に「 A233 」「 A301 系の早期離床・リハ加算 」「 A304 」又は疾患別リハ等(第 7 部 第 1 節)を算定した事実があるか、で判定します。退院支援カンファ資料や退院指導テンプレに「入院中算定の有無」チェックを入れると取りこぼしが減ります。

Q6. 疑義解釈その 1 ・その 2 は、このページだけで足りますか?

総論の入口としては足りますが、運用差が出やすい論点は各論で確認した方が安全です。回復期リハ病棟は 回復期リハ病棟の疑義解釈 2026、実績指数は 回復期リハ実績指数、高次脳機能障害は 高次脳機能障害の退院時情報提供 へ進んでください。

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参考資料(一次情報)

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rehabilikun(理学療法士)

rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。

  • 脳卒中 認定理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
  • 登録理学療法士
  • 3 学会合同呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター 2 級

専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下

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