認知症 OT 見当識ドリルは「同条件で反復」すると記録が安定します
見当識ドリルは、正答率だけで終わらせず「手がかり量」「再指示回数」「疲労・不安」まで同じ軸で残すと、次回設定が迷いません。
この記事では、認知症 OT で使いやすい見当識ドリル L1〜L3 の PDF、開始レベル、進級・戻し基準、記録の最小セットを整理します。
見当識ドリル(L1〜L3)ダウンロード
以下の 3 枚は同一フォーマットなので、レベルが変わっても記録軸を揃えられます。
見当識ドリル L1(やさしめ)
初回・不安が強い日は L1 から開始します。
プレビューを開く(L1)
見当識ドリル L2(標準)
通常運用の基準レベルです。
プレビューを開く(L2)
見当識ドリル L3(やや高負荷)
負荷耐性・生活接続の確認に使います。
プレビューを開く(L3)
L1〜L3 は「支援量」と「疲労」で使い分けます
開始レベルは、正答率だけでなく手がかり量・再指示回数・疲労反応で決めます。迷ったら、低いレベルで同条件を固定してください。

| 場面 | 推奨開始 | 進級の目安 | 戻しの目安 |
|---|---|---|---|
| 初回・不安が強い | L1 | 手がかり少量で安定 | 拒否・疲労増加 |
| 通常セッション | L2 | 再指示減少 | 混乱・再指示増加 |
| 生活接続確認 | L3 | 中断なく遂行 | 疲労徴候増加 |
5 分運用は「導入→実施→記録→次回設定」に固定します
短時間運用では、課題内容よりも手順固定が重要です。
- 導入:目的を 1 文で共有
- 実施:当日の開始レベルを決める
- 記録:正答・手がかり・再指示・疲労を残す
- 次回設定:維持/進級/戻しを決める
記録の最小セットは、①正答率 ②手がかり量 ③再指示回数 ④疲労サインです。
現場の詰まりどころ
詰まりやすいのは「毎回説明が変わる」「難度を急に上げる」「点数だけ残す」の 3 点です。
- 5 分フローを固定する
- 失敗と対策を確認する
- 記録で迷う場合は採点テンプレを使う
評価や記録を学びにくい環境では、個人努力だけで標準化しにくいこともあります。
相談相手や記録文化が不足している場合は、環境面も整理しておくと運用しやすくなります。
よくある失敗と対策
| 失敗 | 理由 | 対策 |
|---|---|---|
| 説明が毎回違う | 条件比較できない | 導入文を固定 |
| 急に難しくする | 拒否につながる | 変更は 1 要素のみ |
| 点数だけ記録 | 次回設定できない | 支援量も残す |
よくある質問(FAQ)
各項目名をタップ(クリック)すると回答が開きます。もう一度タップで閉じます。
初回はどのレベルから始めますか?
初回は L1 を基本にします。成功体験と条件固定を優先してください。
進級は何で決めますか?
正答率だけでなく、手がかり量・再指示回数・疲労徴候を合わせて判断します。
短時間の日は何を省略しますか?
課題数を減らし、記録項目は省略しません。
次の一手
まずは 2 週間、同条件で見当識ドリルを回して比較可能な基準線を作りましょう。A:紙面ドリル集で全体像を確認 → B:採点・記録テンプレで語彙を固定。
参考文献
- Livingston G, Huntley J, Sommerlad A, et al. Lancet. 2020;396(10248):413-446. doi
- World Health Organization. WHO guidelines. 2019. PubMed
著者情報

rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士


