【SF-36:健康関連QOL評価】36項目の質問→5分で回答可能

評価法
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リハビリくん
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こんにちは!リハビリくんです!

   

この記事では「SF-36®:健康関連QOL評価」をキーワードに記事を書いていきます!

    

近年、医療評価やアウトカム評価の研究において患者の視点に立った主観的アウトカムの指標が取り上げられています。健康関連QOL(Health-Related quality of life:HRQOL)はその代表的な指標になります。

    

測定法は、包括的(一般的)尺度と疾患特異的尺度に分類されますが、SF-36は前者の代表的な評価表で、1980 年代に米国の医学的研究(MOS)において開発されました。

    

8 つの下位尺度(36 項目)と 1 年間の健康状態全般の変化を尋ねる項目から構成される QOL 尺度となっており、現在 30 数カ国に翻訳され国際的に活用されております。

  

QOL評価の重要性は高まっていますが、臨床でのQOL評価については不慣れな方が多いのではないかと思われます。そこでこの記事を読むことで下記の事項を理解できるようにしたいと思います!

  

  • 健康関連QOLについて
  • SF-36®の概要
  • SF-36®の 8 つの下位尺度と質問内容
  • 合計得点と結果の解釈について

SF-36®:健康関連QOL評価尺度の使用において、様々な疑問を抱えることがあると思います。そんな方のために、こちらの記事をご用意しました。是非、最後までご覧になってください!

リハビリくん
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【簡単に自己紹介】

埼玉県の医療機関で働いている理学療法士です

現在、特に関心が高い分野が「栄養」と「褥瘡」になります!

職場以外の活動としては埼玉県理学療法士会にて活動をさせて頂いております

  

主な取得資格は以下の通りになります

脳卒中認定理学療法士

褥瘡 創傷ケア認定理学療法士

3学会合同呼吸療法認定士

福祉住環境コーディネーター2級


  

最近は仕事をするにしても、育児を全うするにしても、自分の身体作りが重要ということを再認識しております。身体作りを効果的に行うためにはプロテイン等の健康補助食品が欠かせません。しかし、近年プロテインも様々な商品が存在するためどれを選択しようか悩む方もいらっしゃると思います。

  

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QOLとは

QOLは「Quality Of Life」を省略した言葉であり、日本語では「生活の質」や「生命の質」と訳されます。

高齢化の進む日本では、「単に生きるだけではなく充実した人生を過ごすこと」や「自分らしさを保って暮らすこと」が人生の充実に直結すると考えられており、近年重要視されている指標になります。

現代の医学・医療の進歩は、単に疾病を治療・予防するだけでなく、患者の視点に立ったQOLの向上を求める方向へ向かっております。そこで、アウトカム研究の指標としてQOLは重要視されています。

健康関連QOLについて

前項にてQOLの説明をさせていただきましたが、こちらでは健康関連QOLについて説明させていただきます。

健康関連QOLとは「疾患や治療が、患者の主観的健康感(メンタルへルス・活力・痛みなど)や、毎日行っている仕事・家事・社会活動にどのようなインパクトを与えているか、これを定量化したもの」とされています。

医療や介護でQOLが使われる際は、疾患によって影響を受け、医療によって変化していく患者の身体的・精神的・社会的な側面が着目されます。

健康関連QOLの特性として言えることは、3つの側面共通して、患者が感じるアウトカムということになります。患者が感じるQOLを測定するために、第三者が評定するのではなく、患者自身が自己判定し報告することが原則とされております。

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SF-36®を簡単に説明

SF-36®(MOS Short-Form 36-Item Health Survey)は、世界で最も広く使われている自己報告式の健康状態調査票になります。特定の疾患や症状などに特有な健康状態ではなく、包括的な健康概念を8 つの領域によって測定 するように組み立てられています。

わずか 36 項目の質問、5 分程度の回答時間で包括的な健康度を測定するため、さまざまな疾患を持つ患者の健康度の記述、治療やケアのアウトカム評価、一般住民の健康調査など、多岐にわたる目的に使用されております。

SF-36®はMOSと一緒に開発された尺度である

SF-36® (MOS Short-Form 36-Item Health Survey)は、1980 年代にアメリカで行われた医療評価研究である Medical Outcome Study(MOS)に伴って作成された尺度となります。

MOSとは主要慢性疾患患者を対象とし、医療保険システムの種類や医師の専門などのケア供給者側 の特性が、患者のアウトカムへ及ぼす影響などを評価することを目的とした大規模なアウトカム研究になります。

MOS調査では広く使用されている健康調査票で最もよく測定されるもの、病気や治療の影響を最も多く受けるものを含むように、40 の健康概念、149 項目のバージョンが作成されております。

SF-36® では、MOS 調査票の40 領域から主要な 8 つの概念が採択されています。様々な集団を対象とした研究を経て、SF-36® はその信頼性、妥当性、反応性において、計量心理学的に十分な特性を持つ尺度であることが証明されています。

SF-36® の項目と尺度は、包括的な健康度を測定するものになります。包括的であることにより、様々な疾患の患者や疾患を持たない人を対象にすることができるため、疾病の異なる患者間での比較や、患者と一般人との比較が可能になっています。また、SF-36® は病気や不健康の側面のみならず、予防や健康増進といった側面の研究にも使用可能となっています。

質問内容(下位尺度)

36項目の質問より構成されており、以下の8つの下位尺度に分類されます。1~4 は身体的健康度に強く関連し、5 ~8 は精神的健康度に強く関連します。下位尺度は100点満点でスコア化され、スコアが高いほどQOLが高いことを意味します。

  1. 身体機能:質問数10項目
  2. 日常役割機能(身体):質問数4項目
  3. 体の痛み:質問数2項目
  4. 全体的健康感:質問数5項目
  5. 活力:質問数5項目
  6. 社会生活機能:質問数2項目
  7. 日常役割機能(精神):質問数3項目
  8. 心の健康:質問数5項目

SF-36® の得点と解釈

各下位尺度は、一部選択肢の重みづけがなされた後、0 〜 100 点の範囲で得点が高いほど良い健康度を表すように得点化されます。各下位尺度項目の半数以上に回答がある場合には、欠損値をその下位尺度の平均値で置き換える処理がなされます。

SF-36® は、各尺度の国民標準値が性別年代別に算出されていることが大きな特徴のひとつになります。標準値の平均値と標準偏差を使用して、偏差得点を算出することにより、調査対象群のQOL の特徴を全国標準値との比較によって解釈することが可能となります。

尺度のスコアリング方法、日本人の国民標準値については、SF-36 日本語版マニュアルに詳細が述べられています。

推奨グレード(エビデンスレベル)

日本理学療法士協会が発行しているガイドラインによるとSF-36®はQOLの評価として推奨グレードAと報告されております。

「脳卒中における理学療法診療ガイドライン」「地域理学療法診療ガイドライン」「高齢者理学療法診療ガイドライン」等、複数領域で推奨グレードAとなっており、信頼性および妥当性が高いことがわかります。

SF-36®は健康関連QOLのひとつの手段でありますが、パーキンソン病に特化したQOL評価法にPDQ-39 という尺度があります。PDQ-39については、他の記事で更に詳しくまとめておりますので、こちらの記事もご覧になって頂けると幸いです☺️ 【PDQ-39を解説!パーキンソン病QOL評価についての記事はこちらから

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます!

この記事では「SF-36®:健康関連QOL評価」をキーワードに考えを述べさせていただきました。

こちらの記事がSF-36®使用上の疑問の解決などに少しでもお力添えになれば幸いでございます。

リハビリくん
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【密かにブームの”特許取得・整体枕”! Cure:Re THE MAKURA】

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睡眠の質を高める上で、寝具を替えることは近道となりますが、身体を支える寝具においてはマットレスとともに重要なのが枕になります。枕が自分の身体に合っていないと、肩こりやいびきの原因になることもわかってきています。


参考文献

  1. 鈴鴨よしみ,福原俊一.SF-36®日本語版の特徴と活用.日本腰痛会誌.8(1),p38-43,2002.
  2. 石坂勇人,阿久津瑞季,秋山純和,千田雅之,久保晃.肺がん切除術前後の SF-36 による健康関連 QOL と 6 分間歩行試験の関連.理学療法科学.31(4),p559-564,2016.
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