筋力トレーニングメニュー|筋・動作から目的の記事を探す
リハビリで筋力トレーニングを行うときは、「どの種目を行うか」だけでなく、どの筋・機能を確認したいのかを整理するとメニューを選びやすくなります。このページは、PT・OTなどが大臀筋、中臀筋、大腿四頭筋、前脛骨筋、体幹などの筋別トレーニング記事を探すための入口です。
鍛えたい筋が決まっている場合は「筋から探す」、立ち上がり・歩行・つまずきなどの動作から考えたい場合は「動作から探す」へ進んでください。回数・セット・強度などの筋トレ設計は別記事へ役割を分け、本記事では目的の記事へ最短で進めることに絞ります。

筋から探す|部位別トレーニングメニュー一覧
鍛えたい筋が決まっている場合は、筋別の記事へ直接進みます。各記事で、その筋を狙ったトレーニング方法やフォーム、実施条件を確認してください。
※スマートフォンでは表を左右にスクロールできます。
| 筋・部位 | トレーニング記事 | 主に確認したい機能 |
|---|---|---|
| 大臀筋 | 大臀筋トレーニング | 股関節伸展、立ち上がり、歩行時の推進 |
| 中臀筋 | 中臀筋トレーニング | 股関節外転、骨盤の側方安定、片脚支持 |
| 小臀筋 | 小臀筋トレーニングメニュー | 股関節外転、骨盤・股関節周囲の制御 |
| 大腿四頭筋 | 大腿四頭筋トレーニング | 膝伸展、立ち上がり、下肢支持 |
| ハムストリングス | ハムストリングストレーニング | 膝屈曲、股関節伸展、下肢の減速制御 |
| 下腿三頭筋 | 下腿三頭筋トレーニング | 足関節底屈、立位保持、歩行時の推進 |
| 前脛骨筋 | 前脛骨筋トレーニング | 足関節背屈、遊脚期の足部クリアランス |
| 腸腰筋 | 腸腰筋トレーニングメニュー | 股関節屈曲、下肢の振り出し |
| 大内転筋 | 大内転筋トレーニングメニュー | 股関節内転、股関節・骨盤周囲の制御 |
| 体幹 | 体幹トレーニングの姿勢別メニュー | 体幹安定性、姿勢制御、四肢運動時の土台 |
動作から探す|立ち上がり・歩行・つまずきから考える
鍛える筋が決まっていない場合は、困っている動作から関連する機能を整理します。ただし、「立ち上がれないから大腿四頭筋」「つまずくから前脛骨筋」のように、1つの動作所見だけから特定の筋力低下へ結びつけることは避けます。
動作には、筋力だけでなく関節可動域、疼痛、感覚、バランス、運動制御、持久力、装具・補助具、環境など複数の要因が関係します。下の表は診断表ではなく、どの機能・筋を追加評価するか考えるための入口として使用してください。
| 気になる動作 | 確認したい機能 | 関連して確認したい筋記事 |
|---|---|---|
| 立ち上がりが難しい | 股関節・膝関節の伸展、体幹制御、足部位置、前方への重心移動 |
大臀筋/ 大腿四頭筋/ 体幹 |
| 片脚支持で骨盤が不安定 | 股関節外転機能、骨盤制御、体幹の側方制御 |
中臀筋/ 小臀筋/ 体幹 |
| 歩行で足先が上がりにくい・つまずく | 足関節背屈、股関節・膝関節の屈曲、足部クリアランス、感覚・運動制御 |
前脛骨筋/ 腸腰筋 |
| 歩行の蹴り出しが弱い | 足関節底屈、股関節伸展、荷重移動、歩行速度 |
下腿三頭筋/ 大臀筋 |
| 階段や方向転換が不安定 | 股・膝関節の支持、骨盤制御、体幹制御、バランス |
大腿四頭筋/ 中臀筋/ 大内転筋/ 体幹 |
動作から候補を絞ったら、筋力評価や動作観察と照合し、必要な筋別記事へ進んでください。動作練習そのものが必要なのか、局所的な筋力トレーニングを追加するのかも含めて判断します。
どの筋を選ぶか迷ったとき|筋力だけで原因を決めない
動作がうまくいかない原因を筋力だけに限定しないことが重要です。筋力トレーニングを追加する前に、目的動作を制限している要因を整理すると、必要なメニューを選びやすくなります。
| 確認すること | 考え方 |
|---|---|
| 筋力 | 目的とする動作に必要な筋力発揮が可能かを確認する |
| 関節可動域 | 筋力を発揮する前提となる関節運動が確保されているか確認する |
| 疼痛 | 疼痛によって荷重、筋収縮、動作方法が変化していないか確認する |
| 感覚・運動制御 | 筋力があっても、運動のタイミングや方向を適切に制御できているか確認する |
| バランス・体幹 | 局所の下肢筋力だけでなく、姿勢保持や重心移動が動作を制限していないか確認する |
| 全身状態・持久力 | 局所筋力より先に、疲労や呼吸循環反応、全身状態が制限になっていないか確認する |
筋力低下が主要な課題の1つと判断できたら、上の「筋から探す」一覧から対象となる各論へ進みます。種目を実施した際にフォームや代償が変化する場合は、姿勢、支持量、可動範囲、外的負荷などの条件を再検討します。
姿勢・回数・負荷は目的と患者の状態に合わせて調整する
本ハブでは、すべての患者に共通する回数・セット数や「立位→座位→ベッド上」といった固定的な進め方は設定しません。筋力トレーニングでは、目的や対象者に応じて負荷、反復回数、セット数、頻度、可動範囲、速度、休息などを調整します。
2026年のAmerican College of Sports Medicine(ACSM)Position Standでは、健康成人を対象としたレジスタンストレーニングについて、筋力、筋肥大、パワー、身体機能などの目的によって影響する処方変数が異なることが整理されています。一方、疾患、疼痛、呼吸循環機能、術後制限などをもつリハビリ対象者では、健康成人の処方をそのまま当てはめず、病態や安全性を含めて個別に調整する必要があります。
筋力トレーニング全体の原理や負荷の考え方を確認したい場合は、筋トレの3原理・6原則を確認してください。
次の一手|目的に応じて各論または運動療法全体へ進む
鍛えたい筋が決まったら筋別記事へ、筋トレそのものの位置づけから見直したい場合は運動療法ハブへ進みます。このページで多くの情報を抱え込まず、目的に応じて詳しい記事へ役割を分けます。
- 運動療法ハブ:筋力トレーニング、有酸素運動、強度設定、安全管理を含む運動療法全体から確認する
参考文献
- Currier BS, D’Souza AC, Fiatarone Singh MA, et al. American College of Sports Medicine Position Stand. Resistance Training Prescription for Muscle Function, Hypertrophy, and Physical Performance in Healthy Adults: An Overview of Reviews. Med Sci Sports Exerc. 2026;58(4):851-872. doi: 10.1249/MSS.0000000000003897. PubMed: 41843416
- Fragala MS, Cadore EL, Dorgo S, Izquierdo M, Kraemer WJ, Peterson MD, Ryan ED. Resistance Training for Older Adults: Position Statement From the National Strength and Conditioning Association. J Strength Cond Res. 2019;33(8):2019-2052. doi: 10.1519/JSC.0000000000003230. PubMed: 31343601
著者情報

rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blogを2022年4月に開設。急性期・回復期・療養病棟、介護福祉施設、訪問リハビリテーションでの臨床経験をもとに、理学療法評価、臨床手順、記録用紙、医療制度などの実務情報を発信しています。
現在は療養病院に勤務し、脳卒中、褥瘡・創傷ケア、リハビリテーション栄養、呼吸リハビリテーションを中心に臨床・教育活動を行っています。
保有資格
- 脳卒中認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター2級

