栄養・嚥下ハブ(保存版:スクリーニング → 計画 → モニタリング)
低栄養と嚥下は「拾うのが遅れる」「結局どう動けばいいか迷う」が起きやすい領域です。本ページでは、臨床の流れに合わせてスクリーニング → アセスメント → 計画 → モニタリングの導線で、当ブログ内の主要記事をまとめました。
全体の索引は 評価ハブ からも辿れます。
最短の使い方( 3 ステップ )
結論として、栄養・嚥下は「拾う → 優先順位を決める → 同条件で追う」の順にそろえると迷いが減ります。最初から評価や介入を増やしすぎず、初回は 1〜2 指標を固定して運用します。
- 拾う(リスクの有無):栄養はスクリーニング、嚥下はベッドサイドでの簡易テストと観察で「要注意」を作る
- 重み付けする:栄養はアセスメント(原因と重症度)、嚥下は安全性(誤嚥リスク)と摂取手段の整理
- 追う(モニタリング):摂取量・体重・症状・ ADL 変化をセットで同条件追跡する
栄養:スクリーニング(まず拾う)
栄養は「低栄養の有無」を短時間でふるい分けるのが第一歩です。拾い上げができると、次のアセスメントが迷いにくくなります。
栄養:アセスメント(重み付け)
スクリーニング陽性の次は「何が原因で、どの程度重いか」を整理します。炎症・活動量・嚥下・疼痛など、リハで触れられる要素が多いほど、介入の道筋が見えやすくなります。
栄養:計画(目標と処方)
計画は「目標値」と「手段」を分けると、現場で回しやすいです。栄養だけでなく、離床・運動負荷・嚥下・疼痛などをセットで整えると、再現性が上がります。
嚥下:スクリーニング(ベッドサイド)
嚥下は「疑うポイント」と「簡易テスト」をセットで運用すると、拾い漏れが減ります。迷ったら、まずリスクの有無を作り、必要に応じて精査( ST 相談、 VE / VF )につなげます。
嚥下:介入・連携(安全に回す)
嚥下は「安全(誤嚥)」「栄養(摂取量)」「生活(食形態)」が同時に動きます。チームで共有する項目を固定し、再評価の条件をそろえると、方針転換がスムーズです。
記録テンプレ(コピペで使う)
※スコアの数字だけで終わらず、条件と次にやることまでを 1 セットで残すと再評価が回ります。
| 区分 | 書き方(例) | ポイント |
|---|---|---|
| S | 食事量低下( 5 割程度 )、食欲低下、食後に咳込みあり | いつから・どの場面で・頻度をそろえる |
| O | MNA-SF 9/14、体重 -2 kg/1 か月、 RSST 2 回/30 秒、 SpO₂ 安定 | 条件(姿勢・時間帯・食形態)を固定して残す |
| A | 低栄養リスクあり。摂取量低下に嚥下リスクが重なり、活動量低下も併発 | 原因の仮説(摂取量・嚥下・疼痛・抑うつ等)を 1 行で |
| P | 食事姿勢と一口量を調整し、必要時 ST 相談。 1 週後に同条件で再評価(摂取量・体重・ RSST ) | 「次回も同条件」を必ず入れる |
最短導線の早見表
※スマホでは表を左右にスクロールできます。
| 目的 | まず引く | 次に押さえる | 同条件で追う |
|---|---|---|---|
| 低栄養リスク | MNA-SF / GNRI | スクリーニングとアセスメントの違い | 摂取量・体重・ ADL 変化 |
| 低栄養の診断 | GLIM | 原因(炎症・摂取量・嚥下) | 栄養目標と達成度 |
| 嚥下の拾い上げ | RSST / フードテスト | 5 期モデル | 食形態・姿勢・咳込み |
| 運動 × 栄養 | METs | RPE / 症状で最終調整 | 耐容能・疲労・食事量 |
現場の詰まりどころ
- 拾い上げが遅れる:栄養はスクリーニングを「初回ルーチン」にし、陽性ならアセスメントへ進めます
- 嚥下と栄養を別々に扱う:摂取量低下と咳込みを同じフォーマットで共有すると、チームの判断が揃います
- 再評価条件が毎回違う:姿勢・時間帯・食形態・介助を固定して、変化を説明できる形にします
関連ハブ
おわりに
栄養・嚥下は「拾う → 優先順位を決める → 同条件で追う」を回せるだけでも、介入の説明と連携が一気に楽になります。面談前に準備を整えたい方は、面談準備チェック&職場評価シートもあわせて使ってみてください。
著者情報
rehabilikun(理学療法士)
rehabilikun blog を 2022 年 4 月に開設。医療機関/介護福祉施設/訪問リハの現場経験に基づき、臨床に役立つ評価・プロトコルを発信。脳卒中・褥瘡などで講師登壇経験あり。
- 脳卒中 認定理学療法士
- 褥瘡・創傷ケア 認定理学療法士
- 登録理学療法士
- 3 学会合同呼吸療法認定士
- 福祉住環境コーディネーター 2 級
専門領域:脳卒中、褥瘡・創傷、呼吸リハ、栄養(リハ栄養)、シーティング、摂食・嚥下
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