咳テスト(不顕性誤嚥スクリーニング)のやり方【手順・中止基準・配布物】

栄養・嚥下
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咳テスト(不顕性誤嚥スクリーニング)【手順・中止基準・配布物】

咳反射の保たれを簡便に確認し、不顕性誤嚥リスクを早期把握するための院内スクリーニングです。実施は施設プロトコル・医師指示に従い、禁忌や中止基準を明確にしたうえで行います。

嚥下評価フロー(VE/VFSS 連携含む)を見る

実施手順&中止基準(A4)  記録シート(A4)  患者さま案内(A4)

なぜ行う?(目的)

  • むせが少ないのに気道防御が弱い不顕性誤嚥を疑う入口にする
  • スクリーニング陽性/境界→VE/VFSS 等の精査判断に繋げる
  • 介入(姿勢・食形態・訓練・口腔ケア)の優先度づけに活用

実施の要点(概要)

  1. 説明と同意:目的・手順・中止基準を事前説明
  2. 安全準備:安定座位/ティッシュ・廃棄容器/PPE/手指衛生
  3. 刺激と観察:施設標準の方法・濃度・回数で実施し、即時/遅延の咳反応・強度・質を観察
  4. バイタル:SpO₂・呼吸苦・声質変化などを確認

中止基準(例)

  • SpO₂低下(例:3–4%以上の低下が持続)、強い呼吸苦、胸痛
  • 著明な倦怠/めまい/嘔気、意識変容
  • 患者希望/咳の自己制御が困難

※最終判断は主治医と施設基準に従う。

評価→次アクション

  • 陽性/境界:主治医へ情報共有 → VE/VFSS検討/姿勢・食形態調整/嚥下訓練/口腔ケア強化
  • 陰性でも臨床的に疑わしい:再評価・他所見(湿性嗄声、微熱、反復肺炎歴)を併せて判断
  • 再評価:初回後1–2週、安定後は状況に応じて

よくある質問(FAQ)

刺激濃度・回数は?
各施設の標準手順に従います。本ページの配布物は「考え方と記録」を提供し、具体数値は施設プロトコルを優先します。
陰性でも安心してよい?
いいえ。臨床所見で疑いが残る場合は、VE/VFSS や反復評価を検討します。
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